禁断って何?
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#805 [シバ]
理彩ちゃんと付き合うことになって、2ヶ月経ったくらいだろうか…

ゆーちゃんが高校3年生の時にその代の先輩達が卒業製作か何かで作った文集がある。
シバは久しぶりに引っ張り出してそれを読んでいた。
ゆーちゃんの文章能力に驚きながら、久しぶりに昔話をしたくなって夜8時くらいにゆーちゃんに電話をかけた。

…出ない。

可笑しいな…
いつもならすぐに出てくれるのに。

⏰:11/05/11 00:13 📱:F02B 🆔:SRWnbjwg


#806 [シバ]
すぐにメールがきた。
ゆーちゃんから。

『お疲れ!ごめん、今電話出れない。ってか、聞きたいことがあるんだけど、後で電話していい?』

ゆーちゃんから、こんな冷たい?冷めたような感じのメールを送られてきたのは初めてだった。
絵文字なしのメールが初めてだったから不安になった感じ。
どうしたんだろう?っていう思いが出てくる前に、猛烈な寒気がした。

聞きたいことって…?
まさか…理彩ちゃんとのこと?

⏰:11/05/11 20:44 📱:F02B 🆔:SRWnbjwg


#807 [りか]
更新されてて嬉しいです!シバさんのペースで結末まで頑張って下さいね

⏰:11/05/15 00:28 📱:N01B 🆔:☆☆☆


#808 [シバ]
りかさん
ありがとうございます!
完結させますんで最後までよろしくお願いします!

>>806
その日の夜、シバは妙に落ち着かなかった。
理彩ちゃんとのことを聞かれたらどうしよう…
素直に付き合ってるよって伝えるべきだろうか?
それとも黙っていようか?

ソワソワしてテレビをつけたり消したり、水を飲んだり雑誌を広げたり閉じたり…

⏰:11/05/16 19:02 📱:F02B 🆔:dmJhr3CI


#809 [シバ]
日付が変わってすぐ、ゆーちゃんから着信が…
寝たふりでもしようか?
でも、逃げたっていつかはぶつかる壁…
ってか、もしかしたら別の用事かもしれないし…

「…もしもし?」

普通通りに接することを決め、通話ボタンを押した。

「あ、シバ?ごめん。寝てた?」
「いや、寝てないけどうつらうつらと」

本当は眠さが吹っ飛ぶくらいゆーちゃんからの電話を恐れてオドオドしてた。

だけど…

⏰:11/05/16 19:12 📱:F02B 🆔:dmJhr3CI


#810 [シバ]
めちゃくちゃ普通だった。
拍子抜けして、さっきの昔話まで出来てしまう始末。

なんだ!
変な勘違いだったんだ!
ゆーちゃんもゆーちゃんで、野菜ジュースをたくさん貰ったからあんたに送ろうか?飲める?とか、主婦みたいな事を聞く為にシバに電話しようとしてたらしい。

よかった〜。






…と見せかけて、ゆーちゃんから本題があるとの事…
妙な空気になった。

⏰:11/05/16 19:17 📱:F02B 🆔:dmJhr3CI


#811 [シバ]
「昨日ね、母さんと久しぶりに電話したのね?」
「うん」
「あんた達、結構頻繁に会ってるらしいね」
「あんた達?」
「あんたと理彩」

うわ…


「頻繁って訳じゃないけど…」
「あたしが電話した時、友達と会うって言ってたけど理彩に会ってたみたいだね。なんで理彩と会うって言ってくれなかったの?」
「…別に深い意味はないけど」

理彩ちゃんに初めて会いに行った時の事だ…
バレてしまった。

⏰:11/05/16 19:30 📱:F02B 🆔:dmJhr3CI


#812 [シバ]
「それなら、あたしを呼んでくれとは図々しいから言えないけど、何かさぁ…」
「まぁ、理彩ちゃんと会ったけど普通に遊んだだけだよ」

「…ふーん」
「何なの?何で?」

「別に…だってあんた達この間まで普通に他人みたいな感じだったじゃん。いつからそんなに2人きりで会うくらい仲良くなったの?しかも、あたしに秘密にする事なんてあるの?」
「だから深い意味はないってば」

「…ま、いいや。そんだけ。ごめん…あたしの勘違いならそれでいいんだけど。遅くにごめんね。おやすみ」

⏰:11/05/16 19:34 📱:F02B 🆔:dmJhr3CI


#813 [シバ]
一方的に電話を切られた。
ゆーちゃんの言葉はいつも遠回しに鋭い。気付いたのかな?

いつまでも隠してたって、いつかは分かってしまうことだとは分かってる。
親友が自分の妹と付き合ってるなんて、ゆーちゃんは絶対に認めてくれない。
女同士なんて、尚更認めてくれない。

シバが男として生まれていて、ゆーちゃんの弟だとしたら、ゆーちゃんは快く交際を認めてくれていたのだろうか?

究極な選択肢を与えられた気分になった。
大事な家族であるゆーちゃんを取るか。
大事なゆーちゃんの親友で、自分と同性の理彩ちゃんを取るか。

⏰:11/05/20 21:53 📱:F02B 🆔:DoUtbR6w


#814 [シバ]
ゆーちゃんとの一件以来、理彩ちゃんとは普通にラブラブ過ごしていた。
ゆーちゃんは理彩ちゃんに何も聞かなかったのだろう。
親友としての信頼みたいなものなのか?
もしくはそこまで深く考えていないのだろうか?

シバもシバで、理彩ちゃんにはゆーちゃんとの電話のことを話さなかった。


…怖かった。


シバは最低だ。
ゆーちゃんよりも理彩ちゃんを失うことが怖かったのだ。
理彩ちゃんに話してしまったら、理彩ちゃんは絶対にゆーちゃんを選ぶ。
なんとなく、そんな結果になるだろうと心の奥底では分かっていたんだ。
例え、毎日メールや電話をしてラブラブだったとしても…

⏰:11/05/20 21:59 📱:F02B 🆔:DoUtbR6w


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