禁断って何?
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#1 [シバ]
題名通りです。
シバ(♀)が経験した恋愛語ります。

シバは本名(名前)じゃないですが、名字にシバがつくんで&シバって呼ばれてるんで『シバ』で書いていきます。

荒らし、冷やかし、中傷はしないでください。

⏰:09/12/16 00:59 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#2 [シバ]
自己紹介させて頂きます。

シバ…現在21歳です。♀です。
今まで付き合った人数は2:2です。
見方は♂:♀です。


題名から分かると思いますが、自分…バイセクシュアルです。
つまり、男も女も好きになるっていう奴です。

へぇ〜→2割
キモい→8割
第三者から見て、こうやって分かれると思います。

⏰:09/12/16 01:05 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#3 [シバ]
最初は人に言えませんでした。

『女と付き合うとか、自分おかしいんだ…』

とか思って、自殺まで考えたことがあります。



でも、今はそういう話聞いてくれる人がいます。だから今、こうやって小説を書けるんだと思います。
こういう奴もいるんだ!って分かって頂けたら幸いです。

⏰:09/12/16 01:09 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#4 [シバ]
そういうワケで、話進めていきます。

この手の話苦手とか、キモいとか思われる人は見ないでください。
でも、興味本位で見ることは大歓迎です(笑)


ただ、中傷とかはしないで欲しいです。
完結目指して頑張ります。

⏰:09/12/16 01:13 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#5 [我輩は匿名である]
頑張れ

⏰:09/12/16 01:15 📱:P01A 🆔:iPMIoHCY


#6 [シバ]
小学校時代…

シバは普通の女の子だった。
でも、スカートを履いたのは入学式の時だけ…

男子と外で遊ぶことが大好きだった。
ドッジボールしたり、サッカーしたり、鬼ごっこしたり…

もちろん女子とも遊ぶことは多かった。

⏰:09/12/16 01:17 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#7 [シバ]
>>5
匿名さん

ありがとうございます元気出ました(笑)


(続き)
低学年の時は、とにかく楽しかったことの記憶しかない。
男女問わずみんな仲良しで、休み時間になるとクラス全員が外に出て一緒に遊んでた。

⏰:09/12/16 01:21 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#8 [シバ]
シバは今現在、根っからの体育会系です。
たぶんガキンチョの頃からわんぱく少女だった為、今に至るのでしょう。

春夏秋冬関係なく、外で遊んでた。
春夏秋冬関係なく、外でワーワー走り回って汗かきまくって茹でダコみたいになってニヤニヤしてた。

ニヤニヤしてた記憶があるってことは、きっとその瞬間を目一杯楽しんでいたんでしょう。

⏰:09/12/16 01:26 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#9 [シバ]
高学年に上がった!


休み時間…
あれ…?
女子、外行かないの?

ボールを持ったまま、シバは廊下に突っ立って教室を見渡した。

「ねぇ、ゆかり達外行かないの?ケイ君達もう先に行っちゃったよ!」

ゆかりは当時、仲の良かった友達。
ケイ君は当時、クラスのボス的存在だった男子。

⏰:09/12/16 01:32 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#10 [シバ]
ゆかりは微笑んだ。

「シバ外行くの?外寒いよ〜(笑)」

そう言うと、他の女子と戯れながら本を読んでいた。

確かに外は寒かった!
雪降ってるし、風強いなんてもんじゃないし…
しかも、そんな季節なのに長袖1枚しか着てないワタクシ…
他の女の子達は、クマさんみたいにモコモコ厚着してるのに…

⏰:09/12/16 01:37 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#11 [シバ]
シバのモットー…薄着で生活すること!
だって、厚着しちゃうと脇らへんがゴワゴワして気持ち悪いじゃないですか!
しかも動きづらいし…

だから、どんなに寒くても薄着でうろちょろしてました。


男子は半袖外でワーワー走り回ってるのに、女子はクマさんになって教室でまったり…

⏰:09/12/16 01:40 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#12 [シバ]
仕方なく男子19人の中に、女1人で混ざってドッジボールやってた。

休み時間が終わってクラスに戻ると、クマさん組はヒソヒソ話…

一瞬聞こえたのが、

「シバ、絶対ケイ君のこと好きだよ(笑)だって、寒いのにわざわざ女の子1人で男子と遊ぶとか考えられないじゃん(笑)」

っていう話…

⏰:09/12/16 01:47 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#13 [シバ]
あ?
こっちは外で遊びてぇ年頃なんだよ!
ガキのくせに室内で厚着して、ペチャクチャペチャクチャ喋ってるお前らは近所のババアかコラ!


そう思ったけど、口には出さず席についた。
シバの机には、相合い傘が描かれていた。

相手はケイ君…

⏰:09/12/16 01:52 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#14 [シバ]
誰が書いたかは、すぐに分かった。
仲良しのハズだったゆかりだ…
ゆかりは小学生のクセに、めちゃくちゃ綺麗な字を書く。
だからすぐに分かった。

ゆかりはニヤニヤしながら消しゴムを渡してきた。

「シバ可哀想(笑)ほら、あたしの消しゴム使っていいよ」
偽善バレバレ。

⏰:09/12/16 01:57 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#15 [シバ]
「ありがと」

そう言って、ゆかりの目の前で落書きを消す作業に入った。
ギャラリーも集まってきた。
ゆかりはニヤニヤしながらそれを見ていた。


シバは思いっきり消しゴムを上下させた。
消しゴムが破壊して、みるみる小さくなっていくじゃありませんか!!

⏰:09/12/16 01:59 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#16 [シバ]
「あぁー!」

ゆかりは叫んだ。
1p弱になった消しゴムをゆかりに差し出した。ゆかりは泣いた。
泣いて茹でダコみたいに顔が赤くなった。

「先生に言うからぁ!」

ゆかりの言葉の後に、
「シバひっどーい!」
「ゆかりに謝りなよ!」

ああ、はいはい。

⏰:09/12/16 02:03 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#17 [シバ]
んで、この後は先生に目一杯怒られるんですけど、どうでもいいっすそんなもん…

女ってダルい…
この時、初めてそう思いました。

中学に上がる前に、ゆかりは転校した。
シバのクラスは、なんとなく明るくなった。
なぜなら、クラスの女ボスはゆかりだったから…
この前までゆかりにペコペコしてた連中も、シバちゃんシバちゃんって…

⏰:09/12/16 02:07 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#18 [シバ]
出た出た…
女特有の偽善的行動。


どうでもいいけど、中学校って制服じゃん…
あら、シバもスカート履かないとダメ…ですよねー?
あらあら、足下スースーして気持ち悪いんですけど…

シバのスカート姿に、小学校時代のシバを知る人は仰天していた。

⏰:09/12/16 02:11 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#19 [シバ]
そんなシバは、バスケ部に入部した。
まさに体育会系ですね。シバの中学のバスケ部は、県内で常に上位にいた。
監督はスパルタウーマン…
シバは常に、スパルタウーマンから怒られーの、殴られーのしてた。

強いチームによくある話。
今となっては、『あんなこともあったね(笑)』なんて話ながらスパルタウーマンと酒飲めるようになりました。

⏰:09/12/16 02:21 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#20 [シバ]
当時、女子バスケ部は周りからリスペクトされていた。

「先生怖いのに、女バスって凄いね〜♪」

何が凄いのかよく分かんないけど、とりあえず崇められるのは別にいっか♪とか思ってた。


そんな体育会系のシバだったけど、中2にもなると地味に乙女になってた。

⏰:09/12/16 02:25 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#21 [シバ]
周りは彼氏彼女が出来だして、シバはヒューヒュー♪とか言ってその場を盛り上げる役になっていた。

ヒューヒュー言えば言うほど虚しくなってくる。
あ〜、虚しい…

バスケット三昧の生活なんて嫌だ!
シバも彼氏欲しい!
一緒に登下校したい!
周りからヒューヒュー言われたい!

⏰:09/12/16 02:29 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#22 [シバ]
テスト休みの日…
忘れもしない。
まだ温かい風が吹いてる季節…



「柴崎さん!(シバの名字)」

名前呼ばれて振り返った。
陸上部のエース、楢木秀平(仮名)だった。

靴を履いて、慌てて走ってきた。

「楢木君じゃん。久しぶりだね」

⏰:09/12/16 02:36 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#23 [シバ]
楢木秀平は、同じ小学校だったけどクラスが一緒になることはなかった。

運動会のライバルとして、なぜか知ってた。

楢木は学年で一番足が早い(男子部門)、シバは学年で一番足が早い(女子部門)ってことを知ってるくらいで…


「女バス毎日忙しいからさぁ。今、大丈夫?」

⏰:09/12/16 02:40 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#24 [シバ]
「うん。今から帰るとこだよ♪一緒帰る?」

ニヤリとしたつもりだったけど、楢木は茹でダコ未満レベルに顔が真っ赤になった。

「柴崎さんって…可愛い…よね♪」

「はぁ?」

モジモジしてる楢木にイラッときた。

「何が言いたいの?」

⏰:09/12/16 02:44 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#25 [シバ]
普通の女の子だったら素直に喜ぶ言葉だ。

でも、シバは変な所でひねくれてるのか知らないけど、可愛いと言われてイラッときた。
実際女の子らしい容姿じゃないから、お世辞もいい所だわ…

楢木のモジモジは最高潮に達した。

「あのさ、俺…柴崎さんのこと、ずっと好きだったんだよね」

⏰:09/12/16 02:48 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#26 [シバ]
「え?///////」

好き…?
シバのこと好きなの?
うっそ…
ホントに?
え〜?
でも、シバとか…
え〜?
マジで?


ひねくれ者の自分だけど、好きとか言われたのは初めて!
シバは照れくさいやら恥ずかしいやらで、モジモジしてしまった。

お互いモジったまま、しばらく沈黙が続いた。

⏰:09/12/16 02:52 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#27 [シバ]
可愛いはお世辞にしても、「好き」というストレートな言葉が嬉しかった。

顔が赤くなってることは、自分でも分かった。
茹でダコとは違った赤らみだったと思う。

「俺と付き合ってくれない?」

「はい!」

恥ずかしながら、ノリで即答してしまった。

⏰:09/12/16 15:09 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#28 [シバ]
楢木と付き合うことになった。
翌日、学校中が騒がしい…

シバが教室に入るなり、同じバスケ部やらバレー部やらハンド部やらサッカー部やら野球部やらの連中が飛びかかってきた。

「シバ彼氏できたの?」
「楢木でしょ?そうでしょ?」
「どっちから?」
「シバに彼氏とか、超ウケるんだけど(笑)」

⏰:09/12/16 15:13 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#29 [シバ]
びっくりして当然だと思う。

シバはショートカット一筋で生きてきた女だし、1日1回は、

「柴崎!股を閉じろ!」

って授業中に先生に怒られるくらいだし…

授業中に退屈を感じると、シバは足を開いてデーンと座るからだ。
無意識なんだけどなぁ…

⏰:09/12/16 15:18 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#30 [シバ]
まぁ、とりあえず

「ヒューヒュー♪」

と言われる立場になったワケだ。


いざ周りからヒューヒュー言われると、照れくさいし恥ずかしい。
…けど地味に嬉しい(笑)

廊下で楢木とすれ違う時は、お互いニヤニーヤ。

⏰:09/12/16 15:22 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#31 [シバ]
楢木秀平…

みんなからはナラッキーって呼ばれてる。
中学に上がってから身長がグーンと伸びて、180近くある。
陸上部のエースで、細マッチョboy。

顔はタイプじゃないけど、全体的にはかっこいいオーラが出てる。

それからは、楢木がものすごくカッコ良く見えた。
恋の力なのかな?

⏰:09/12/16 15:29 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#32 [シバ]
キャラ的に言えば、ワンピースのルフィみたいな奴でした。


でも、お互い部活が忙しくて2ヶ月で別れた。
楢木のことを、1度も『秀平』って呼んだことがなかった。

名前で呼び合うことがこの時の夢だったのに…

なんとまぁ、純粋な恋をしていたのだろうか。

⏰:09/12/16 15:34 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#33 [シバ]
中3になり、また彼氏ができた。
3年生は部活を引退してる時期だった。

男子バスケ部の原口宏哉(はらぐち ひろなり・仮名)

宏哉も身長が高い。楢木に比べればだいぶ厳つい体格だけど、かなり純粋で優しい男。

毎日一緒に下校したり、休み時間に話したり…
あ〜、ホント純粋な恋しかしてないなぁ…

⏰:09/12/16 17:59 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#34 [シバ]
宏哉とは6ヶ月付き合った。
キスもしなかった。
お互いそんなキャラじゃなかったから、仕方がない。


高校に上がった。
シバはまたバスケ部に入部した。
毎日がバスケ三昧…

これじゃあ、中学の時と変わらない生活…
いい加減、女らしく生きたいよ…

⏰:09/12/16 18:02 📱:F902iS 🆔:shz8Uqh.


#35 [シバ]
2年生になった…

自分で言うのもなんだけど、シバにモテ期が訪れた。

告られたりしたけど、なぜか興味が湧かなかった。
そのうちの2人は体の関係があった。
…でも、本当に好き!って思えなかったから、すぐに切った。
好きでもないのに付き合うとか、相手に悪いから…

⏰:09/12/17 00:15 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#36 [シバ]
そして3年目…


シバの中の何かが大きく変わる出来事が起こる…

バスケの遠征で、よその県に行くことがあった。かなり遠い道のりだった。

約1週間の合宿…
相手チームは、「やる気あんの?」って言いたくなるような態度の連中ばかりだった。
地味にチャラチャラしてた。

⏰:09/12/17 00:22 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#37 [シバ]
3日経ったある日…

「先輩、名前なんて言うんですか?」

相手チームの子に名前を聞かれた。

「え〜っと…」

「先輩のチームの人達みんなシバって呼んでるから、なんていう名前なのかな〜って思って♪」

「本名?柴崎だけど…」

⏰:09/12/17 00:25 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#38 [シバ]
その女の子は、ニッコリ笑った。
シバのことを『先輩』って呼ぶってことは、年下なのかな?


「じゃあ、アイリも先輩のこと『シバさん』って呼んでいいですか?」

「別にいいけど…ねぇ、何年生?」

「アイリですか?1年です」

⏰:09/12/17 00:28 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#39 [シバ]
1年生かぁ…若っ!


「アイリちゃんっていう名前なの?」

「はい!先輩もアイリのこと、『アイリ』って呼んでください♪」

「分かった(笑)じゃあ、アイリって呼ぶね」

「はい、やったぁ♪」

アイリと名乗った子は、走ってチームの輪の中に入っていった。

⏰:09/12/17 00:31 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#40 [シバ]
軽く見上げて話してた。シバよりも、少し目線が高かった。
シバが165pだから、アイリは170pはあったんじゃないかなぁ…

川田アイリ(仮名)…
なんかウサギみたいな子だった。
目が細くて、細身でスタイルよくて…
笑った顔が可愛い。

アイリと同学年の子達には、かなり懐かれた。

⏰:09/12/17 00:38 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#41 [シバ]
ご飯食べてる時も、よく目が合った。
その都度アイリは変顔したり、ニッコリ笑っていた。

練習中もアイリは傍にいた。

ミーティング後に廊下をウロウロしていると、アイリに捕まって2人になっていろいろ話してた。

そしてお互いの部屋に戻る。
これの繰り返し。

⏰:09/12/17 00:41 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#42 [シバ]
部屋に戻ると、仲良しの真希に聞かれた。

「シバ、またあの女の子と話してたの?」

「うん、また捕まっちゃってさ(笑)」

「あんた好かれてるね」

「どうかな?なんか同レベルって思ってるんじゃないかな?(笑)」

「ふ〜ん…あんたら、デキてんの?」

⏰:09/12/17 00:45 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#43 [シバ]
シバは歯ブラシを落とした。

「なんでそうなる?(笑)」

「だってさぁ、いつも一緒じゃん(笑)」

「懐いてくれたみたいだしね(笑)別にこの時間暇だし」

「なぁ〜んだ!そうなんだ」

「そりゃあ、そうだよ。バーカ(笑)」

⏰:09/12/17 00:48 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#44 [シバ]
「ごめんごめん(笑)あ、シバ歯みがきでしょ?一緒行こうよ♪」


ってなワケでこの日は就寝…


翌日昼休み…

「シバさん!食堂一緒行きましょうよ♪」

着替えを済ませたアイリが走ってきた。

⏰:09/12/17 00:51 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#45 [シバ]
「えっと、アイリちゃんだっけ?」

隣にいた真希が聞く。

「はい!川田アイリっていいます♪」

「アイリちゃんね♪シバ、一緒行ってあげなよ(笑)」

真希はシバの背中をグイッと押した。

「真希も一緒に行こうよ」

⏰:09/12/17 00:54 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#46 [シバ]
「あたしはいいよ。お邪魔だからさ(笑)ね、アイリちゃん(笑)」

「はい!そうですね♪」

真希の表情が強張った。あわわわ…

小声で真希に『ごめん』と言い、アイリとシバは食堂へ向かうことになった。

「シバさん達、あと2日で帰っちゃうんですね」

⏰:09/12/17 00:58 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#47 [シバ]
アイリはボソッと呟いた。

「そうだね」

「アイリも一緒に帰ろっかな♪」

「はいはい(笑)できるもんならね」

「シバさん、アイリと離れるの寂しいでしょ(笑)」

「うん、寂しい(棒読み)」

⏰:09/12/17 01:01 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#48 [シバ]
「うわ〜、素直じゃないっすね」

「まぁね(笑)」

「…アイリ、柴崎アイリになろうかな…」

「……な〜に言ってんの(笑)」

シバは引きつってた。

「そしたら、ずっと一緒にいれるじゃないですか」

⏰:09/12/17 01:04 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#49 [シバ]
?マークを頭に浮かべながら、アイリを見た。

さっきのヘラヘラしてたアイリとは打って変わって真顔だった。

昨日、真希に言われた言葉を思いだした…

『あんたらデキてんの?』


…違う!
シバはそんなんじゃない!

⏰:09/12/17 01:10 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#50 [シバ]
しかも、よく考えてみろ!
年下のイタリアンジョークかもしれないじゃん!

もしくはその場のノリ…
いや、アメリカンジョークか?
そんなんどっちでもいいわ!
ってか、イタリアンジョークとアメリカンジョークの違いって何なんだろう?
パスタと缶コーヒー?

⏰:09/12/17 01:13 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#51 [シバ]
「シバさん!!」

ハッとして我に返った。

「ああ、何?」

「何ボーっとしてるんですか(笑)」

「別に(笑)考え事」

「そう?アイリの事?」


「別に(笑)違うことだよ」

⏰:09/12/17 01:17 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#52 [シバ]
頭ポリポリ掻いて、顔を上げた。

アイリの顔が近かった。
びっくりして、そのまま動けずにアイリの目を見ていた。


「シバさん、綺麗な顔してますね。カッコいい」

そんなことを言いながら、アイリは相変わらず真顔のままだ。

⏰:09/12/17 01:33 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#53 [シバ]
アイリはニヤリと笑った。

そして離れた。


「あ〜…おかしくなる!」

びっくりしていたシバは何も話せない。

「ねぇ、シバさん」

「…あ、何?パスタ?」

「パスタ?今日の昼ですか?(笑)」

⏰:09/12/17 01:38 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#54 [シバ]
さっきのイタリアンが尾を引いて、トンチンカンなことを言ってしまった。

「ごめん、ボーっとしてた(笑)食堂行こう」

そして食堂についた。
ご飯食べてても、頻繁にアイリと目が合う。


アイリこっち見過ぎだろ(笑)
でも、目が合うってことはシバも意識して見てしまってるってことだよなぁ?

⏰:09/12/17 01:41 📱:F902iS 🆔:f0gtwbQA


#55 [シバ]
午後からの練習では、目線がアイリに釘付けだった。

さっきまで意識してなかったから気付かなかったけど…

アイリ、バスケ上手い…足も速いし、運動能力が高い。
よく跳ぶ!
細身で背が高いから、少しダボッとした練習着がよく似合う。

無意識にアイリを目で追ってる自分がいる…

⏰:09/12/18 01:18 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#56 [シバ]
ヘラヘラしてたアイリは、練習中はまったく別の人だった。
だから目が合ってもニッコリ…なんてしなかった。

だからシバの頭をよぎったのが、

『こいつ、たぶんシバのこと本気じゃねーな(笑)』

だった。
本当に好きなら、どんな場面でも好き好きアピールをするはずだから…

⏰:09/12/18 01:22 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#57 [シバ]
シバの経験上、シバ自身が彼氏(好きな人)に好き好きアピールしまくりだったから、アイリと自分を比べていたんだ…


同じ女なんだから、そんな感情あるはずがない!ただ、シバさんシバさんって来てくれて、先輩として好いてくれてるんだ!

そう思ってた。

そして、その日の夜…

⏰:09/12/18 01:26 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#58 [シバ]
明日でアイリ達とお別れだ。

シバは、アイリのチームの3年生とも仲良くなっていたから、お互いの連絡先を交換したり、『手紙書くからね』みたいなこと話してた。
遠征が終わることにホッとしたような、お別れでジーンと寂しさを感じるような、よく分からない気持ちでいた。

アイリは、シバのチームの1年生とワーワー騒いでいた。

⏰:09/12/18 01:33 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#59 [シバ]
ほ〜らね…
アイリはやっぱり本気じゃない!

ってか、シバ1人で何勘違いしてたんだろう(笑)

そう思いながら、1人で外に出た。
シバは、夜風に当たって1人でたそがれていた。

よその学校に寝泊まりするのも、たまにはいいなぁ…
おかげで友達もいっぱいできたしね…

⏰:09/12/18 01:38 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#60 [シバ]
ハミガキを終えて、歯ブラシをしまった。



「シ〜バさん(笑)」

振り向くと、そばにアイリが立っていた。
ビックリした。
…でも、なんか嬉しかった。

「もう寝ますか?」

「そうだね。明日また早いし、そろそろ…」

⏰:09/12/18 01:41 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#61 [シバ]
「え〜?アイリまだ眠くないのにぃ…」

「コラ!ちゃんと寝ないと先輩に怒られるよ(笑)」

「うちの先輩、その辺テキトーっすよ。ってか、別に怒られてもいいし」

おいおい…

「シバさん、ちょっと話しません?」

「眠い(笑)」

⏰:09/12/18 01:45 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#62 [シバ]
「またそんなこと言う!だって、明日にはもうお別れなんですよ?ちゃんと寝ます!寝ますから、ちょっとだけ話しましょうよ」

涙目で訴えられちゃあ、こっちも弱い。

「分かった分かった!何も泣くことないでしょ(笑)」

「マジですか?じゃあ…うちらの部室行きましょう♪」

⏰:09/12/18 01:49 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#63 [シバ]
宿泊所から少し離れた場所に、部室はあった。

コンクリート造りの狭い部屋…
アイリは地面に散らかってたテーピングのゴミや空っぽのペットボトルを壁側に蹴っ飛ばした。

「汚い部室(笑)」

「そうですかぁ?一応掃除はしてるんですよ♪アイリはまだ掃除したことないけど(笑)めんどくさいし」

⏰:09/12/21 01:41 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#64 [シバ]
「うちらが1年の時は先輩達にみっちりと掃除させられたよ(笑)」

「めんどくさいっすね(笑)」

「まぁね」


…しばらく沈黙が続いた。
シバは部室の椅子に腰掛けた。

「次はいつ会えると思います?」

⏰:09/12/21 01:44 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#65 [シバ]
突っ立っているアイリを見上げた。

「実際、なかなか会える距離じゃないですよね…合宿って言っても、そうあるモンじゃないし…」


「そうねー…来年とか?じゃないかなぁ」

「来年って…シバさんはもういないじゃないですか(笑)」

⏰:09/12/21 01:47 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#66 [シバ]
「…まぁね」

なんでだろう…
なんか寂しい…
明日帰る!ってリミットが近づいてくればくるほど、寂しさが増していく。
まぁ、『楽しかった』で締めくくれればいっか!


「明日なんて来なきゃいいのに…」

⏰:09/12/21 01:51 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#67 [シバ]
アイリがぼそりと呟いた。

…そんなこと言うなよ!
せっかく気持ち切り替えれたのに…

「アイリ…やっぱりシバさんと一緒にいたい!」


真剣な表情のアイリをジッと見た。
バスケの時しか見せない表情だ。

⏰:09/12/21 01:55 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#68 [シバ]
とりあえず作り笑いを演じてみた。
んで地面を見つめた。




ガッ!と顔を掴まれた…ビックリして顔を上げた…

アイリはなんの迷いもなく、キスしてきた。
何が起こったのか分からない…
しばらくボンヤリしてた。

⏰:09/12/21 01:59 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#69 [シバ]
シバの唇が地味に濡れた。

どんだけの勢いでキスすんだよ…
ってか、何キスしてんだよ…


アイリはニヤリと笑った。

「チューしちゃった(笑)」

「いやいや!何してんの…」

⏰:09/12/21 02:02 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#70 [シバ]
「嫌ですか?」


…嫌じゃない。
なんなんだ?
この気持ちは…
めちゃくちゃドキドキしてる…


「…嫌に決まってんじゃん」

「じゃあ、なんでよけなかったんですか?」

⏰:09/12/21 02:04 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#71 [シバ]
「…分かんない。固定されたし…」

「固定しても、シバさんの馬鹿力と瞬発力ならよけれたハズですよ(笑)」


顔が熱い!
こんな気持ち初めてだ!

「シバさん、顔真っ赤(笑)」

⏰:09/12/21 02:07 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#72 [シバ]
「アイリはさ、何がしたいの?」

恥ずかしさで口が勝手に回る。

「何がしたいって?何が?」

「なんでキスしたの?」

「え?なんでって…キスしたかったから」


曖昧な答えにイラッときた…

⏰:09/12/21 02:10 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#73 [シバ]
「好きな人とキスしちゃダメなんですか?」

「好きな人って…アイリ、シバのこと好きなの?」

「好きですよ!だから、会った時からずっと伝えてるじゃないですか!」

「なんで好きなの?」

「知りませんよ!好きなモンは好きなんですから」

⏰:09/12/21 02:15 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#74 [シバ]
「だって…女同士だよ?シバもアイリも…」

「分かってますよ。だから何ですか?」

「いや、だから…」

「同じ人間同士じゃないですか。人を好きになって何が悪いんですか?」

「いや…アイリは彼氏とかいないの?」

⏰:09/12/21 02:19 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#75 [シバ]
「シバさんの言うその彼氏って、絶対に男じゃないといけないんですか?」

「そんなことは言ってないじゃん!ただ、彼氏いないのかなー?って思って」

「…いませんよ。でも、好きな人はいます」

「それならいいんだけどさ」

⏰:09/12/21 02:22 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#76 [シバ]
「どんだけ分かってないんですか……だから、アイリの好きな人はシバさんなんです!」

「女としてシバを好きなん?それとも…」

「…人として好きです」


「それなら普通の先輩後輩でいいじゃん。友達でもいいし」

⏰:09/12/21 02:25 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#77 [シバ]
「アイリだけの物でいてほしい…」

「は?」

「シバさんには分かんない!アイリがどれだけヤキモチ妬いてるのか」

「…ヤキモチ?妬く必要あるの?」

「だからシバさんには分かんないんですって…アイリ側の立場を経験してないから」

⏰:09/12/21 02:29 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#78 [シバ]
「うん…ごめん」


「アイリ、今まで女の人にこんな気持ち抱いたことないんです…だから正直言って、アイリもテンパってます。ってか、テンパってました。でも、時間は待ってくれないから…明日にはシバさんと離れ離れになっちゃうから、気持ちだけは伝えないと!って思って…」


アイリはうつむいた。
こんなこと、シバも初めてだ…

⏰:09/12/21 02:34 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#79 [シバ]
シバにはアイリの気持ちが理解できなかった。

偏見とかじゃなくて、なんでシバなの?っていう気持ちの方が強かった。

「アイリと付き合ってください」

率直だ!
率直すぎる…

「…………」

シバは返事に困って、しばらく黙り込んだ。

⏰:09/12/24 00:52 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#80 [シバ]
「アイリ…ごめん!」


アイリの目を見れない…アイリはシバの方をずっと見ていたっぽい。

「やっぱり、アイリは後輩にしか見れないよ」

シバの精一杯の答えだった。
アイリがどう受け止めるか…


「…分かりました」

⏰:09/12/24 00:56 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#81 [シバ]
アイリは何もしゃべらず、部室を出た。

シバはアイリの後ろ姿を見ていた。
何か喋ってくれるだろうって期待しながら…


足音が遠ざかっていった。
アイリは宿泊所に戻っていったみたいだ。

さっきの出来事で心臓を動かしまくったシバは、ボンヤリと椅子に座ったままでいた。

⏰:09/12/24 01:06 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#82 [シバ]
翌日…

チームメイトの輪の中に、元気な笑顔を振りまくアイリがいた。
ホッとした…

けど、目が合ってもアイリは目をそらす。

その度に、心が痛んだ。意を決して告白してくれたアイリに対して、申し訳ない気持ちと動揺がシバの中でグルグル回ってる。

⏰:09/12/24 01:10 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#83 [シバ]
合宿終了…

帰りのバスが到着した。荷物を積んで、相手チームにバイバイとか言いながら1人ずつバスに乗っていく。

シバがバスの入口に立った。
…腕を掴まれた。

「?!」

振り向くと、無表情のアイリが立っていた。

⏰:09/12/24 01:13 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#84 [シバ]
「…元気でね(笑)」

精一杯の笑顔をアイリに見せた(つもりだ)。

何かを渡された。

グッシャグシャになった紙だ…

「後で見てください」


アイリの頭をポンポンと軽く叩いて、シバはバスに乗った。

⏰:09/12/24 01:16 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#85 [シバ]
席に着いて外を見た。

アイリ泣いてるし…
アイリごめんね…


バスが出発して、校門を出た。
アイリが小さくなっていく…

角を曲がって全く見えなくなった。

さっきアイリから渡された紙を広げる…

⏰:09/12/24 01:20 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#86 [シバ]
アドレスと番号が書かれていた。
うちのバスケ部はケータイ禁止だったから、メールはできない…

電話してくれっていう意味なのか…?


「シバ!明日一緒にプリクラ撮り行こ♪」

後ろに座っていた真紀だ。
「なんでプリクラ?」
「合宿お疲れ様〜の意味をこめて(笑)」

⏰:09/12/24 01:24 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#87 [シバ]
地元に帰ってきた。
一週間の合宿は、とにかく疲れた。

家に帰りつくなり、爆睡してしまった。

それから1日1日、あっという間に過ぎていった。



1ヶ月経った頃…
同じバスケ部の男子に告られた。

⏰:09/12/24 01:29 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#88 [シバ]
シバも恋がしたかったから、この告白は嬉しかった。



…ハズだった。
でも、なんかモヤモヤする。
ときめかない…
嫌だ…

何、この気持ち…


「柴崎?」

⏰:09/12/24 01:33 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#89 [シバ]
ハッと顔を上げる。
告白してきた男子が笑っていた。

「えっと…俺のこと嫌いかな?」

嫌いじゃない!
彼はバスケ部の中でも、かなりの努力家で頑張り屋で、爽やかで…



でも、何だろう…
好きになれない!
直感でそう思った。

⏰:09/12/24 01:38 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#90 [シバ]
「ごめんなさい」

彼はビックリした顔を見せた。

「え?え?嘘だろ(笑)」

「付き合えない…ごめん」


シバは走って教室に戻った。
机に顔を伏せた。

なんか変だ!
何このモヤモヤ…

⏰:09/12/24 01:42 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#91 [シバ]
「シバ!」

真紀がシバの机の前に現れた。

「ヤス(さっきの彼)に告られたでしょ?今」

「…うん」

「なんでフッたの?」

どうやら真紀はヤスから相談を受けていたらしい…

「…好きになれない」

⏰:09/12/24 01:46 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#92 [シバ]
「なんで?(笑)付き合ってみないと分かんないじゃん!シバ、てっきりOKしてくれると思ってたし」


だからさっき、ヤスも動揺してたんだ。

なんで?って言われても…
こっちが聞きたいよ!
何これ…
モヤモヤする…
どうしちゃったんだろ…

⏰:09/12/24 01:50 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#93 [シバ]
ただ1つだけドキドキすることがある。

ヤスの告白から数日後に気付いた…




アイリだ…
アイリのことを思い出すだけで、顔が熱くなるのが分かった。
アイリの名前を聞くだけで胸がドキドキしている。

⏰:09/12/24 01:55 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#94 [シバ]
意味が分からない。
なんでドキドキしないといけない?

普通に生活していく中で、何か寂しさを感じるようになった。

そう…
アイリがいないから…

すぐに分かった。
ドキドキの原因はアイリ…
ヤスの告白を拒否ってしまった理由も、アイリの存在があったから…

⏰:09/12/24 02:00 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#95 [シバ]
アイリ…
連絡先は知ってるのに、あの合宿以来まったく連絡を取ってない。

だって、何を話せばいいか分からなかったから…

しかもケータイ持ってないし…


アイリ、今何してんだろ…
普通に授業受けてんのかな?
サボったりしてないかな?

⏰:09/12/24 02:24 📱:F902iS 🆔:mAaZR0zs


#96 [シバ]
とりあえずアイリと連絡を取りたい!


親のケータイを使ってメールすることも考えた。
だけど、

「バスケ部はケータイダメなんでしょ?あんた1人だけケータイOKとか許されないよ!だからダメ!」

断固として拒否られた。正論を言われ、結局はメールをすることをあきらめた。

⏰:09/12/27 02:59 📱:F902iS 🆔:GoN1dN4k


#97 [シバ]
家の電話なら大丈夫だろう!

そう思ったけど、よく考えたら親には聞かれたくない内容ばかりだ。

しかもシバの場合、大抵2〜3時間は余裕で話す。
だから電話代がバカにならない!って親に怒られるから無理だ…

シバは自分の部屋でいろいろ考えていた。

⏰:09/12/27 03:05 📱:F902iS 🆔:GoN1dN4k


#98 [シバ]
「ちゃんと時間を決めて電話するから!」


結局は親に頼み込むことになった。

親の答えは、

「じゃあ15分だけね」



よっしゃ!
でも内容聞かれたくないから、子機を使って部屋で電話をかけることになった。

⏰:10/01/27 23:02 📱:F902iS 🆔:7D1nYFi.


#99 [シバ]
「0…9…0…」

あいりから渡された紙には自宅の電話番号が書かれていなかった。
だからアイリのケータイに…

子機の番号をポチポチと押しながら、めちゃくちゃ緊張していた。

アイリと話すのは久しぶりだ。
だけど、何を話そうか…アイリは今どんな気持ちなのか…
ベッドに転がっては起き、転がっては起き…を繰り返して、アイリが電話に出るのを待った。

⏰:10/01/27 23:09 📱:F902iS 🆔:7D1nYFi.


#100 [シバ]
プルルルルル…
プルルルルル…
プルルルルル…

ガチャ…


「…はい、もしもし?」

「…もしもし」

「はい?」

「あの〜、アイリですか?」

「はい、そうですよ。え〜っと…誰ですかぁ?」

「シバです」

⏰:10/01/27 23:14 📱:F902iS 🆔:7D1nYFi.


#101 [シバ]
「…………」

何も言わなくなった。

アイリとの出来事を思い出し、1人でめちゃくちゃ緊張していた。
足が震えてる…
どんだけ上がり症なんだ自分…


「シバさん?…シバさんって、あのシバさん?」

どのシバさんかは分からなかったけど、とりあえず

「そうだよ(笑)」

⏰:10/01/27 23:57 📱:F902iS 🆔:7D1nYFi.


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