禁断って何?
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#294 [シバ]
「真希は今の彼氏(女)よりその元カレ(女)の方が好きなんじゃないの?今でもさぁ」
鼻水をつけられて、引きつったままのシバはとりあえず何か喋って鼻水の事を忘れようとした。
「うーん…たぶんそうなんだと思う(笑)」
鼻をグスグス言わせながら真希は笑って答えた。
:10/04/10 15:10 :F902iS :1zlk7pX.
#295 [シバ]
「今のままでいいワケ?」
「うん…だって、しゃーないよ(笑)時すでに遅し(笑)」
「今の彼氏と別れたいとか思わない?」
「それはないね(笑)」
「なんで?」
シバには理解できなかった。
彼氏はいるけど、別の…ましてや元カレの事が好きなのに他の人と付き合えるなんて…
:10/04/10 15:14 :F902iS :1zlk7pX.
#296 [シバ]
「もちろん今の彼氏の事好きだよ!だからこそ、もう後悔したくないし、大切な人を失いたくないし…相手が想ってくれてる気持ちに今度はキチンと応えたい」
ナルホド…
何となく納得できた。
真希には真希なりの考えがあるんだ。
好きとか嫌いとかのレベルじゃなくて…
ちゃんと考えてるんだ。
:10/04/10 15:19 :F902iS :1zlk7pX.
#297 [シバ]
「あたしの事はどうでもいいのよ(笑)とにかく、今はシバとアイリちゃんの事でしょ?」
「お前がピーピー泣くから話がそれたんだろうが!」
「あは〜♪そうね(笑)…んじゃあ、今のシバとアイリちゃんの事教えてよ!」
電話してる事、手紙書いてる事、お互いがどう想っているのか…事細かく話をした。
:10/04/10 15:24 :F902iS :1zlk7pX.
#298 [シバ]
「………とりあえず、今はこんな感じ」
話し終えると、真希は俯いた。
しばらくして、顔を上げた。
「OK!よし…シバ!気持ち伝えてみな」
「ホントに?ホントにそう思ってる?」
「うん…あ、やっぱ微妙(笑)」
「何それ」
:10/04/10 15:27 :F902iS :1zlk7pX.
#299 [シバ]
「だってさぁ…それはシバ次第だからあたしみたいな第三者がゴタゴタ言う事じゃないじゃん(笑)まぁ、あたしは気持ち伝えてみるべきだと思うけどね♪」
「…確かにね」
気持ちを伝えた後の自分は泣いてるのか笑ってるのか、後悔するのか歓喜してるのか…
こんな気持ち初めての事だから!っていう思いもある。
だけど…
:10/04/10 15:32 :F902iS :1zlk7pX.
#300 [シバ]
それ以上に怖い…
アイリを失うんじゃないかって気持ちが心の中で渦巻いてる。
気持ち伝えて、アイリとの今の楽しい時間が無くなるくらいなら、いっそ片思いでもこのままでいいんじゃないかって思った。
でも、今になってやっと分かった。
あの合宿の時に、アイリがシバに言った一言…
:10/04/10 15:36 :F902iS :1zlk7pX.
#301 [シバ]
『アイリだけの物でいてほしい』
『シバさんには分かんない!アイリがどれだけヤキモチ妬いてるのか』
…あの時、シバにはその意味が分からなかった。何言ってんだコイツ…くらいに考えてたから、本当にどうでも良かった。
:10/04/10 15:42 :F902iS :1zlk7pX.
#302 [シバ]
『だからシバさんには分かんないんですって…アイリ側の立場を経験してないから』
確かにその通りだった。
でもねアイリ…
こんな馬鹿なシバでも、やっと意味が理解できたよ。
あの時分かってやれなくて本当にゴメンね…
アイリ…シバだけの物でいてほしい…
:10/04/10 15:47 :F902iS :1zlk7pX.
#303 [シバ]
シバの中で答えが出た。
真希はそれを察したかのように優しく笑っていた。
しばらく2人ともボンヤリしていると、昼休み終了のチャイムが鳴った。空き教室のドアを開け廊下に出る時に、真希は後ろからシバの腰をポンっと軽く叩いた。
「頑張れ」と言ってくれてるんだろう。
:10/04/11 23:53 :F902iS :TgK0/xd.
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