禁断って何?
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#335 [シバ]
「え…?」
シバの中で何かが爆発した。
いろんな感情が湧き上がってきた。
もう、こうなりゃ自分の気持ちをウザいくらいぶつけてやるよ!
本当の気持ちを…!
「あ゙〜!もう!シバはお前の事が好きなんじゃ!女とか男とかそんなん関係ない!アイリの事が好きなんだ!」
:10/04/18 20:22 :F902iS :22c57y5w
#336 [シバ]
「……………」
「そりゃ、最初はビックリしたよ!『何言ってんだコイツ』とか思ってたよ!でもな!時間が経つにつれて、どんどんお前に惹かれていったよ!最終的に『好き』になったよ!いつかこの気持ち伝えようって思ってた矢先だよ、お前の『彼氏できた』発言…」
「シバさん…」
「何さ…」
:10/04/18 20:26 :F902iS :22c57y5w
#337 [シバ]
「………」
「何?何か喋れよ!」
「……遅いよぉ」
そう言うと、アイリは号泣し出した。
シバは受話器を持ったまま、アイリの泣き声を聞く事しかできなかった。
:10/04/18 20:29 :F902iS :22c57y5w
#338 [シバ]
物凄い後悔の嵐が襲ってきた…
自分を責めて責めて、責めた。
何アイリのせいみたいな事言ってんだ自分…
ホント馬鹿だろ…シバ。何でもっと早く気持ちを伝えなかった…?
何余裕ぶっこいてたんだ?
考えれば考えるほど、頭の中がグルグル回っておかしくなりそうだった…
:10/04/18 20:34 :F902iS :22c57y5w
#339 [シバ]
「彼氏…名前何ていうの?」
「…………」
「あは…(笑)教えたくないなら別に…」
「…秀一(しゅういち)」
ああ、やっぱりだ…
あのプリクラの『S』のイニシャルはシバの『S』じゃない…
シバは無理やり笑った。
:10/04/18 20:37 :F902iS :22c57y5w
#340 [シバ]
「秀一君っていうのかぁ…シバと付き合えなかったのは、その秀一君と出会う運命だったんだよ、きっと(笑)運命は誰にも変えられないからねぇ(笑)」
この辺りからシバは泣いてた。
もちろんバレないように…
「シバさん…」
:10/04/18 20:40 :F902iS :22c57y5w
#341 [シバ]
「アイリは可愛いよ。可愛いし、なんだかんだ言ってしっかりしてる!でも、わがままだよね(笑)」
「………」
「そのわがままなアイリを幸せにできるほど、シバは人間できちゃいないからなぁ〜(笑)秀一君の方がしっかりしてるかもよ(笑)おい秀一!アイリの事守ってやれよ!…なんてね(笑)」
:10/04/18 20:43 :F902iS :22c57y5w
#342 [シバ]
「…ふふ(笑)」
アイリは泣きながら笑った。
「あ〜、そろそろ10円玉切れるわ…じゃあそろそろ…ね」
…本当は10円玉なんてまだまだ腐るほどあったんだ…
「まぁ、あれだ…その〜、何ていうか…負けを認めるワケじゃないけど…幸せになれよ!」
:10/04/18 20:46 :F902iS :22c57y5w
#343 [シバ]
「…もね」
「え…?」
「シバっちもね。幸せになって…」
この場面でシバっちとか反則だろ〜…
一気に涙が出てきた。
「はいはい!じゃあ、またね。また会う日まで…」
「うん。シバっち、元気でね。ありがとう」
:10/04/18 20:52 :F902iS :22c57y5w
#344 [シバ]
電話を切った…
ありがとうじゃねーよ…
受話器を置いた瞬間、たくさんの10円玉が出てきた。
あんた達ももう必要ないんだね…
10円ガムでも大量に買おうかな…
雨は激しく降り続けていた。
いつからこんなに激しくなったんだろ…
:10/04/18 20:55 :F902iS :22c57y5w
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