禁断って何?
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#376 [シバ]
その時だ…

「ぶぅぇあっくしょい!」


教室中に響き渡るようなくしゃみ…

真希だった。

真希は可愛い顔して、オッサンのような勢いのあるくしゃみをする。


シーンとした教室だったから、尚更おかしく感じた。

⏰:10/05/27 21:34 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#377 [シバ]
「え?あははははは〜!ぎゃはははははは〜!ごめんちゃい♪」


シバが笑う前に笑い出す真希。
顔は可愛いのに…

「え?え?くしゃみ…ぎゃはははははははははは」

真希のくしゃみで笑わない時はない!

顔とくしゃみがマッチしていないから尚おかしい。

⏰:10/05/27 21:38 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#378 [シバ]
重苦しい雰囲気が一瞬にして吹き飛んだ。

あ〜…
やっぱ真希に助けられてばっかりだ。


「あ〜可笑しい(笑)あのね、シバね、アイリにフラれたよ…」

「ごめんごめん(笑)そっかぁ…」

何この会話…


シバは無理やり笑顔を作った。

⏰:10/05/27 21:41 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#379 [シバ]
「ま、でもさ!シバにしちゃあ、よく頑張ったよ。シバって小心者だからさ♪こういう経験も必要なんだよ!きっと」


笑って話してくれる真希。

「そうだね。ん〜…でも、レアだよね?こういう経験」

「そうだよ。またこれから頑張ろうよ♪」


モヤモヤが完全に消えたわけではない。
でも、なんか変なスッキリ感があった。

⏰:10/05/27 21:48 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#380 [シバ]
アイリの事で、いい意味でも悪い意味でも色々と悩んでいたから、解放された気持ちになった。

でも、やっぱりフラれたっていう事実は変わらないワケであって…

立ち直るのには時間がかかりそう。

だけど、終わってしまった事はしょうがない。
だから前に進もう!

そう考えていた。

⏰:10/05/27 21:51 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#381 [シバ]
それから数ヶ月が過ぎた。

夏真っ盛り。
体育館での練習は灼熱地獄と化した。
窓開けても風なんて入ってこない…
監督の話の最中に外からのセミの鳴き声…
着替えても着替えても、無駄に出てくる大量の汗…


鬼だ…
暑すぎる…

だけど…

⏰:10/05/27 21:57 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#382 [シバ]
バスケに集中していた。3年生はこの時期は卒業後の進路が関わってくる。
シバはバスケで進む!
だから大学に行く!


そう決めていたくらい、バスケに夢中だった。


アイリの事を忘れようと決めたあの日から、自分で言うのもなんだけど、一回り成長できた。
人生は出会いと別れ!
そうなんだよ…うん!

⏰:10/05/27 22:03 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#383 [シバ]
毎日が充実していたと思う。
キツい事もたくさんあったけど、バスケができる!っていう事に幸せを感じていた。

真夏の灼熱地獄の体育館を後にするのは、夜8時過ぎ…
その頃には外はだいぶ暗くなっている。
決して涼しいワケじゃないけど、この瞬間をシバはこよなく愛していた。

風流だなぁ〜…
夏のこの時間帯…
一句読もうかしら…

⏰:10/05/27 22:09 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#384 [シバ]
そんな時、シバをどん底に陥れる出来事が起こった。

「先輩方!監督が集合だそうです!」

3年生全員で、外の部室の前で練習後の一時を楽しんでいた。
って言っても、ただ暑い暑い言いながら群がってただけだけど。


「集合?じゃあ、2年も呼んできて」

また灼熱地獄の体育館に逆戻りとなった。

⏰:10/05/27 22:14 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


#385 [シバ]
ムシムシする…
頑張れば茶碗蒸しくらい作れるんじゃない?

っていうくらい、暑かった。

せっかく着替えたTシャツも意味を成さない。
背中の生地がピタッと肌に触れると不快感MAX…


肝心な監督が出てこない。
クーラーガンガンの部屋でアイスでも食ってんのかい?
早くしてくれ…

⏰:10/05/27 22:18 📱:F02B 🆔:Jyle7NeE


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