禁断って何?
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#410 [シバ]
真夏の暑さ…
体育館の灼熱地獄…
酸欠になりそうな空気…
こんな日々が続く事を考えただけでクラクラしてしまう。
だけど、アイリに会うよりはマシかもしれない。
嫌でも会わなきゃいけない日がくる。
しかも、『その日』はもう目の前まで来ている。
:10/06/01 21:06 :F02B :FeOF/AwI
#411 [シバ]
別に会いたくないワケじゃない。
あからさまに避けるつもりもない。
だけど…
どう接しろと?
今更…
普通に『久しぶり〜』とかの絡みでいいなら、多少無理してでも笑顔は作れる。
…ハズ。
:10/06/01 21:09 :F02B :FeOF/AwI
#412 [シバ]
そして迎えた8月…
体育館で準備をしていた。
1年生がモップをかけている時だ。
外を眺めていた1人が、ふいに笑顔になった。
数人を呼び寄せて、体育館の入り口へ走っていった。
その雰囲気に気付いたシバも、ガラス張りの入り口に目をやった。
:10/06/01 21:14 :F02B :FeOF/AwI
#413 [シバ]
1台のバスが入ってきた。
見たことのある独特な色をしたバス…
アイリのチームのチームカラーのバス…
一瞬心臓が止まるんじゃないかと思った。
無駄にドキドキが激しくなった。
この辺では見かけない車のナンバープレート…
『懐かしい』って素直に喜べない自分が腹ただしい…
:10/06/01 21:19 :F02B :FeOF/AwI
#414 [シバ]
大量の荷物を抱えた連中がゾロゾロと降りてくる。
懐かしい面々…
向こうも嬉しそうな表情で…
というより、照れくさそうな表情で体育館へと入ってきた。
久しぶりの再会は、多少照れてしまう。
暑さとだるさでシンとしていた体育館が一気に賑やかになった。
:10/06/01 21:23 :F02B :FeOF/AwI
#415 [シバ]
ほんで、会いたくないバスなのに心と体は正直なもので、自然と目はアイリを探していた。
ゾロゾロ続いた行列が終わった。
アイリがいない…
アイリと仲の良いメンバーはみんな入ってきたのに、あいつだけがいない…
なんでショック受けてんだ?自分…
:10/06/01 21:27 :F02B :FeOF/AwI
#416 [シバ]
また授業中にケータイいじったり、校則破ったり、部の規則破ったりして連れてきてもらえなかったのだろうか…?
あのクソガキならやりかねない…
心が焦ってる事に気づく。
意味が分からない…
「アイリ!急げって!」
:10/06/01 21:31 :F02B :FeOF/AwI
#417 [シバ]
そんな声が聞こえた。
先輩から激を飛ばされていた。
…え?
アイリ?
入り口をガン見した。
最後に入ってきたのは、紛れもなくアイリ…
うわぁ…
胸の高鳴りが異常だった。
ダルそう〜にして、荷物引きずって入ってきた。
:10/06/01 21:35 :F02B :FeOF/AwI
#418 [シバ]
時が止まったかと思った!とか、周りの声が聞こえなくなった!とか、こういう事を言うのだろうか…
不思議だ。
アイリだ…
あのアイリだ…
だけど、あの頃とは何かが違う。
髪型がショートカットになっている。
あの時は長袖を着ていたけど、今は夏真っ最中。だから、移動着の半袖ポロシャツを着ている。
:10/06/03 22:21 :F02B :tQMAtrqk
#419 [シバ]
あの頃と違うのは、お互いの気持ちだけじゃないんだ。
服装だって容姿だって、周りを取りまく環境だって変わるんだ。
だから、あの頃と同じアイリを求めてはいけない。
それは分かってる。
分かってるつもりなんだけど…
この胸の高鳴りは一体何なんだろう…
:10/06/03 22:26 :F02B :tQMAtrqk
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