禁断って何?
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#437 [シバ]
「アイリも彼氏ができたもんね♪」
その一言で心はグサッと撃ち抜かれたように痛んだ…
「あの子あの子!ほら〜、あの、サッカー部の」
「秀ちゃん♪」
「そうそう秀一君♪超カワイイ系の♪」
「カワイイ系っていうよりイケメンだよ、あれは」
:10/06/26 21:48 :F02B :prxZMi5Q
#438 [シバ]
「ヤバいよね〜!秀一君が笑った顔見たら惚れそうになっちゃった(笑)」
「2、3年からも人気あるもんね♪あたしもあんな彼氏欲しい〜」
その秀一とかいう奴の顔すら知らないシバ…
「え〜?イケメン?いいなぁ、見たい見たい♪」
便乗して話に乗るシバのチームの3年生。
笑ってるシバだけど、心ん中はイライラと悲しみだらけ…
:10/06/26 21:54 :F02B :prxZMi5Q
#439 [シバ]
イライラしながらも、秀一とかいう奴の顔を想像していた。
市○隼人系?
山下○久系?
勝手に架空の『秀一』を作り出してはイライラ。
もう、そんな話聞きたくねぇよ!
乙女チックな恋バナをしてる連中の目を盗んで、こっそりその場を離れた。
トイレ行こう…
:10/06/26 22:00 :F02B :prxZMi5Q
#440 [シバ]
トイレも灼熱地獄…
灼熱トイレとか終わってる。
ただでさえ暑いのに、ゆっくりケツすら休ませられないじゃないか!
全部のトイレが使用中だった。
「あはー♪ここのトイレ流れが悪い(笑)」
なんて声が聞こえてきたから、
「う○こでもしてたんか!早く出ろや!」
って言ってやろうかと思い、また地味にイライラ…
:10/06/26 22:06 :F02B :prxZMi5Q
#441 [シバ]
遅っ!
なんで女ってこんなにトイレが長いんだ?
まぁ、シバも女だけどさ!
トイレくらいパパっと終わらせろや!
ガチャン…
誰かがトイレに入ってきた。
誰だろうと関係ない。
近くの鏡をチラっと見た。
ドッカーン!
:10/06/26 22:10 :F02B :prxZMi5Q
#442 [シバ]
ア、ア、アアアアアアアアアイリ…
アイリ?
アイリ〜!!
そこに立っていたのはアイリ。
体が凍りついてしまった…
こんな偶然が起こっていいものなのか?
神様ってホントに意地悪だな…
意地悪すぎる…
これは偶然なのか?運命?
シバにどうしろと?
:10/06/26 22:13 :F02B :prxZMi5Q
#443 [シバ]
アイリはシバに気付いている…ハズ。
なのに、シバの姿を見ても何も言ってこない。
って事は、もう他人になってしまったんだ。
友達でも何でもない。
赤の他人なんだ…
こんなに近くにいるのに、こんなに悲しい事があっていいのだろうか?
だって、その距離はたったの1・2歩しかないんだぞ?
:10/06/26 22:18 :F02B :prxZMi5Q
#444 [シバ]
もう、電話とか手紙とかのそんな距離じゃなくて、リアルにアイリがすぐそこにいるんだぞ?
手ぇ伸ばせば届くんだよ?
何度自分に問いかけた事か…
悲しさのあまり、俯いてしまったシバ。
この意気地なし!
「気付いてんのかと思った」
:10/06/26 22:22 :F02B :prxZMi5Q
#445 [シバ]
…は?
後ろから声がした。
だけど、振り向けない。そのままジッとしていた。
「気付いてんのかと思った!ってば。ねぇ…」
誰に言ってんの?
シバに?
「相変わらずだね(笑)」
:10/06/27 22:52 :F02B :WsJJQz56
#446 [シバ]
顔を上げると、鏡越しにアイリと目が合った。
シバはどんな表情をしていたのだろう…
アイリは真っ直ぐにシバの目を見ている。
「…気付いてるよ」
ボソボソと話してみた。んで、また俯いた。
「あっそ」
そっけないアイリの言葉。
:10/06/27 22:56 :F02B :WsJJQz56
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