禁断って何?
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#461 [シバ]
「シバさん…フラれたの?」

まさかの言葉だった。


「あのさ、ホントに馬鹿にしてんの?」

「え?だって…意味が分かんない」

「はぁ?」

「なんでシバさんがフラれたからって、アイリがシカトされなきゃいけないんですか?」

「お前…マジ…ありえねぇ」

⏰:10/06/28 00:04 📱:F02B 🆔:iPaCEKqQ


#462 [シバ]
イライラを通り越して力が抜けた…

「そんな事言ったって…」

「もうお前には秀一がいるでしょ?はい、解決!終了!」

「あの、シバさん…もしかして、そのフラれたってヤツ…アイリの事?」

「それ以外に何がある?」

「シバさん…何か勘違いしてません?」

「してないよ」

⏰:10/06/28 00:09 📱:F02B 🆔:iPaCEKqQ


#463 [シバ]
「いや、勘違いしてる(笑)」

アイリは意味深な表情で微かに笑った。

「アイリ…シバさんの事嫌いって言ってないですよ(笑)」



「………は?」


「だからフラれてないじゃん(笑)」

「は?意味分からん…」

⏰:10/06/28 00:13 📱:F02B 🆔:iPaCEKqQ


#464 [シバ]
「言葉のまんまっすよ!だってアイリ、シバさんの事フッた覚えないし(笑)」
「嘘つくな」

「ホントだって(笑)」
「…意味が分かんない」


アイリは可笑しそうに笑っている。
ムカつくけど、アイリから目が離せなかった。

「シバさんは、アイリの事好きだったんですか?」
「……………」

「お〜い(笑)」

⏰:10/06/28 20:11 📱:F02B 🆔:iPaCEKqQ


#465 [シバ]
「あー、そうだよ」

「そうなんだ!…いつからそんなに素直になったんですか?シバっち(笑)」

「お前、調子良すぎだろ…何なワケ?」

「だから前も言ったけど、アイリはシバさんの事好きですよ!シバさんはアイリの事、どういう『好き』で見てるの?」

「どういうって言われても…」

「単に『好き』なのか、ちょっと特別な感情の『愛』なのか…」

⏰:10/06/28 20:16 📱:F02B 🆔:iPaCEKqQ


#466 [シバ]
「言わなくても分かるだろうが」
「分かんない。だってシバさんって何考えてるのか分かんないもん(笑)」

「…愛…だと思う」
「素直だね」


「まぁ、今更だから隠しても意味ないしね(笑)」

無理やり笑ってみた。
アイリは真顔のまま、目線を落として何かを考えているようだった。

⏰:10/06/28 20:20 📱:F02B 🆔:iPaCEKqQ


#467 [シバ]
「好きだよ…シバさん」

ふいにアイリは口走った。
シバはビックリしたっていうか、は?みたいな怒りというか、その言葉を聴きたかったんだよ〜…っていう喜びみたいな感情が襲ってきた。

「いや、何…え?」

「アイリもシバさん好きだよ。忘れてないよ」

…泣きそうになった。
体が震えた。
全身がジワッと熱くなった。

⏰:10/06/29 22:47 📱:F02B 🆔:TPLahEEo


#468 [シバ]
アイリの方に顔を向ける。

アイリは身を乗り出して、シバの顔を両手で包み込んだ。
アイリの目を見続ける…

微かに潤んでいた。
そのままの体勢で、2人ともしばらく無言でいた。

セミの鳴き声も、外からの陸上部の声も聞こえなくなった。

「シバさん触るの久しぶりだなぁ(笑)」

⏰:10/06/29 22:51 📱:F02B 🆔:TPLahEEo


#469 [シバ]
「…うん」
「あの時みたいに嫌がらないの?嫌じゃないの?」

「…嫌じゃないよ」
「素直すぎて不気味なんだけど(笑)あの時は野良猫みたいに警戒しまくってたのに(笑)」

「誰が野良猫だよ(笑)」
「ごめんなさい(笑)」

「…もう会う事ないって思ってた」
「アイリも。ウケるね(笑)」

「ウケるのか?」
「ウケる(笑)」

⏰:10/06/29 22:56 📱:F02B 🆔:TPLahEEo


#470 [シバ]
「いや、ウケない」
「ウケるし。ま、どっちでもいいよ(笑)」

アイリの無邪気な笑顔を見るのは久しぶりだった。
それを見て、内心ホッとしている自分がいる。


「秀一…かぁ」
「?」

「もしシバが男だったら、アイリはシバと付き合ってた?」
「シバさんが男だったら出会ってないと思いますよ(笑)」

⏰:10/06/29 23:43 📱:F02B 🆔:TPLahEEo


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