禁断って何?
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#498 [シバ]
「流れは完璧にこっちじゃん!シバ、秀一君から取っちゃいな」
一通り話を聞いた真希は、目を輝かせていた。
「うん〜…でも、今は秀一と別れられないって事はさ、やっぱりあっちの事が好きなんだよね。しかもアイリ、秀一の事『シュウ』って呼んでた」
「そりゃ付き合ってる身だからね。でも、アイリちゃんは秀一君よりシバの事が好きって言ったんでしょ?」
「うん」
:10/07/16 12:41 :F02B :r2DDek4c
#499 [シバ]
「今日の昼休みに話したって事でしょ?今日途中でいなくなったじゃん」
「そう。だって、秀一の話で盛り上がってる中にシバがいたら完璧awayじゃん…イケメンだの可愛いだの…これってヤキモチってやつだね。シバの方が年上なのに…カッコ悪」
「ま、いいじゃん♪合宿はまだまだ続くんだしさ。様子見てみな」
「うん」
しばらくそんな話をして、また明日…と真希は帰っていった。
:10/07/16 12:46 :F02B :r2DDek4c
#500 [シバ]
翌日昼休み…
弁当を食べていると、アイリに小突かれた。
「シバさん。食べ終わったらソッコー昨日の教室ね。アイリ、今日も準備があるから早めに話したい」
「分かったよ」
アイリは微笑んで、ゆっくりと歩いて行った。
それからは、大好物の唐揚げやフライをゆっくり食べる主義のシバだけど、アイリに会いたいが為に無理くそかき込んで食べた。
:10/07/16 12:53 :F02B :r2DDek4c
#501 [シバ]
教室に着く。
体育座りしてケータイをいじるアイリがいた。
シバに気付くと、パチンとケータイを閉じた。
「シバさん、おいで」
手招きされ、アイリの横へ。
しばらく無言でいて、アイリのケータイが鳴る。また開いて、すぐに閉じた。
「秀一かぁ?」
「うん。今日合宿から帰ってきたから遊ぼうだって。アイリも合宿だって言ったのに、バカじゃん」
:10/07/16 13:00 :F02B :r2DDek4c
#502 [シバ]
心が痛んだ。
シバと離れたら、またいつものアイリの生活が始まる。
普通に学校に行って、バスケして帰って…またこうやって秀一とメールして…
休みの日なんかは2人で遊びに行くんだろうな…
「秀とアイリ、プリクラさえ撮った事ないんだ。だからプリクラ撮りに行きたいんだってさ」
「…は?」
「あっちはあっちでサッカー忙しいし、こっちはこっちでバスケバスケだし、学校以外ではほとんど会わないからね」
:10/07/16 13:05 :F02B :r2DDek4c
#503 [シバ]
「あ、そうなの?」
変な安心感を感じた。
シバの表情を見て言ったのか、何となく言ったのかいまだに分からないけど…
アイリはボソッと話した。
「見る?秀の顔」
そんなもん見たくない!だけど、一目ならいいかな?
気になるし…
「見たいかも」
アイリはケータイをポチポチと操作して、秀一を探していた。
:10/07/16 13:09 :F02B :r2DDek4c
#504 [シバ]
「4枚くらいしかないんだけど…」
そう言って、シバにも見えるようにケータイの画面を向けた。
1枚目…
体操服の2人が笑ってピース。
秀一はアイリより少し背が高いくらいで、日差しが強かったのか、眩しそうに笑っていた。
ゼッケンには『長崎』。秀一の名前は、長崎秀一。
日焼けして、小麦色に焼けた秀一は、確かにかっこよかった。
:10/07/16 13:17 :F02B :r2DDek4c
#505 [シバ]
2枚目…
秀一が男友達とじゃれている場面だった。
どれが秀一か、言われなくてもすぐに分かった。鼻筋がスッと通ってて、クシャッと笑うあの笑顔は、誰よりも可愛くて、綺麗だったから。
3枚目…
秀一がサッカー部のユニフォームを着て、真顔で写っている。
1年生で唯一、ユニフォームを貰えたからその記念に撮ったんだとか。
:10/07/16 13:22 :F02B :r2DDek4c
#506 [シバ]
真顔の秀一は、凛々しいなんてもんじゃない。
悔しいけど、こんなにカッコいい奴見た事がない…
4枚目…
制服姿の2人が写っている。
夜だったのだろう。
真っ暗な背景に、灯りがポツポツ。
シバはアイリの制服姿を初めて見た。
秀一は眼帯をしていた。練習中に部員の肘がもろに入ったのだという。
「こんだけ」
アイリはケータイを閉じた。
:10/07/16 13:28 :F02B :r2DDek4c
#507 [我輩は匿名である]
頑張って
:10/07/16 13:38 :W62H :2AczhaBI
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