禁断って何?
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#522 [シバ]
「…………」

「…嫌ですか?」

「いや、嫌とかじゃなくて。めちゃくちゃ嬉しいよ…でも、確認するようでウザいかもしれないけど、シバは女だよ?男じゃないんだよ?」


「何度も言うけど、アイリはシバさんが好きなんです!シバさんが男でも女でも、アイリは好きなんです」

「遠距離になるんだよ?」

⏰:10/07/28 21:50 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#523 [シバ]
「そうだけど…寂しいけど、大丈夫。だからもう、離れていかないで」

心は1つ!
アイリはそう言いたかったのだろう。
真剣な表情だった。
シバもアイリのすべてを受け入れる!
秀一の事も含めて。
強くなる!

だから、シバからも言う。

「もう離れないで」

アイリは頷いた。

⏰:10/07/28 21:56 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#524 [シバ]
アイリアイリアイリ…

もうシバの中ではアイリしかいない。
めちゃくちゃ好きだ!

胸が熱くなった。
アイリが頷いた直後、シバはアイリを思い切り抱きしめた。

アイリも抱きしめてくれた。
シバの背中にアイリの長い腕がまわされる。


汗かいてるはずなのに、アイリはいい匂いがした。

⏰:10/07/28 22:00 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#525 [シバ]
目をギュッと閉じて、アイリのぬくもりを感じた。

顔を上げて、キスをした。
何度も何度も…何度も何度も。



「シバさん?」

アイリに問いかけられる。
シバは泣いた。
嬉しさとか、喜びとか、いろんな思いがこみ上げてきて、シバは泣いてしまった。

⏰:10/07/28 22:04 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#526 [シバ]
「なんで泣いてんだよ(笑)」

とか言うアイリも泣いていた。

報われた…

こんなに嬉しい思いをしたのは、ぶっちゃけ初めてじゃないかと思った。

それからは無言のまま、キスを続けた。
唇が腫れぼったい…
それでも続けた。
自然と舌を絡ませていた。
アイリがさっきまで噛んでいたガムの、ブルーベリーの甘い味がした。

⏰:10/07/28 22:13 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#527 [シバ]
今までブルーベリー嫌いだったシバ。

だけど、ブルーベリーはアイリの味。
それ以来、『ブルーベリー』というものをこよなく愛するようになった。

ガムを買う時はもちろん、ブルーベリー。
ヨーグルトを買う時もブルーベリー。
ブルーベリーブルーベリーうるさい!

っていうくらい、ブルーベリーを愛した。

キスを終えてしばらくボンヤリした後、アイリは準備の為、体育館へと向かった。

⏰:10/07/28 22:19 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#528 [シバ]
それから合宿中の昼休みは、ずっとあの教室へ行き、アイリとキスをした。

お互いの気持ちを確かめ合うかのように、抱き合った。
キスの最中、アイリは時折、


「…ン」

とか言う。
シバの中でドッカーンと何かが爆発したような気持ちになる。
可愛すぎだろ畜生!
このヤロー!
あぁ、もう!

⏰:10/07/28 22:26 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#529 [シバ]
あの一週間で、どれほど気持ちを確かめ合っただろうか…

「大好きだよ」
「ずっと一緒にいよう」
「離れてもずっと想ってるよ」
「将来一緒になろう」


一週間の合宿にピリオドが打たれた。
これからは離れるけど、アイリとの手紙や電話を大事にしよう。
シバが卒業したら、ケータイを買ってメールもしよう。
もちろん、アドレスにはアイリの名前を入れるよ。

⏰:10/07/28 22:30 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#530 [シバ]
ケータイも買うけど、それよりも先にアイリに会いに行きます。

車の免許だって頑張って取るし、車を買って一番にアイリを乗せるよ。

家は2人で住めるような、綺麗なマンションでもいいな。
そんな中に犬や猫もいればもっと最高になるなぁ…


高校3年でこんな夢を持って、あれから4年…

⏰:10/07/28 22:35 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


#531 [シバ]
シバとアイリは一緒になる事はありませんでした。
合宿が終わって、帰りのバスの中でアイリはグシャグシャになりながら泣いていた。

「離れたくないよ…シバさん」

「いつか会いに行くよ。それまでお互い頑張ろう」

シバは無理やり笑顔を作ってアイリを送り出した。
大丈夫!っていう、何の根拠もない自信を持って。

⏰:10/07/28 22:39 📱:F02B 🆔:iIM.gfE2


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