禁断って何?
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#56 [シバ]
ヘラヘラしてたアイリは、練習中はまったく別の人だった。
だから目が合ってもニッコリ…なんてしなかった。

だからシバの頭をよぎったのが、

『こいつ、たぶんシバのこと本気じゃねーな(笑)』

だった。
本当に好きなら、どんな場面でも好き好きアピールをするはずだから…

⏰:09/12/18 01:22 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#57 [シバ]
シバの経験上、シバ自身が彼氏(好きな人)に好き好きアピールしまくりだったから、アイリと自分を比べていたんだ…


同じ女なんだから、そんな感情あるはずがない!ただ、シバさんシバさんって来てくれて、先輩として好いてくれてるんだ!

そう思ってた。

そして、その日の夜…

⏰:09/12/18 01:26 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#58 [シバ]
明日でアイリ達とお別れだ。

シバは、アイリのチームの3年生とも仲良くなっていたから、お互いの連絡先を交換したり、『手紙書くからね』みたいなこと話してた。
遠征が終わることにホッとしたような、お別れでジーンと寂しさを感じるような、よく分からない気持ちでいた。

アイリは、シバのチームの1年生とワーワー騒いでいた。

⏰:09/12/18 01:33 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#59 [シバ]
ほ〜らね…
アイリはやっぱり本気じゃない!

ってか、シバ1人で何勘違いしてたんだろう(笑)

そう思いながら、1人で外に出た。
シバは、夜風に当たって1人でたそがれていた。

よその学校に寝泊まりするのも、たまにはいいなぁ…
おかげで友達もいっぱいできたしね…

⏰:09/12/18 01:38 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#60 [シバ]
ハミガキを終えて、歯ブラシをしまった。



「シ〜バさん(笑)」

振り向くと、そばにアイリが立っていた。
ビックリした。
…でも、なんか嬉しかった。

「もう寝ますか?」

「そうだね。明日また早いし、そろそろ…」

⏰:09/12/18 01:41 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#61 [シバ]
「え〜?アイリまだ眠くないのにぃ…」

「コラ!ちゃんと寝ないと先輩に怒られるよ(笑)」

「うちの先輩、その辺テキトーっすよ。ってか、別に怒られてもいいし」

おいおい…

「シバさん、ちょっと話しません?」

「眠い(笑)」

⏰:09/12/18 01:45 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#62 [シバ]
「またそんなこと言う!だって、明日にはもうお別れなんですよ?ちゃんと寝ます!寝ますから、ちょっとだけ話しましょうよ」

涙目で訴えられちゃあ、こっちも弱い。

「分かった分かった!何も泣くことないでしょ(笑)」

「マジですか?じゃあ…うちらの部室行きましょう♪」

⏰:09/12/18 01:49 📱:F902iS 🆔:/uKtv91k


#63 [シバ]
宿泊所から少し離れた場所に、部室はあった。

コンクリート造りの狭い部屋…
アイリは地面に散らかってたテーピングのゴミや空っぽのペットボトルを壁側に蹴っ飛ばした。

「汚い部室(笑)」

「そうですかぁ?一応掃除はしてるんですよ♪アイリはまだ掃除したことないけど(笑)めんどくさいし」

⏰:09/12/21 01:41 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#64 [シバ]
「うちらが1年の時は先輩達にみっちりと掃除させられたよ(笑)」

「めんどくさいっすね(笑)」

「まぁね」


…しばらく沈黙が続いた。
シバは部室の椅子に腰掛けた。

「次はいつ会えると思います?」

⏰:09/12/21 01:44 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


#65 [シバ]
突っ立っているアイリを見上げた。

「実際、なかなか会える距離じゃないですよね…合宿って言っても、そうあるモンじゃないし…」


「そうねー…来年とか?じゃないかなぁ」

「来年って…シバさんはもういないじゃないですか(笑)」

⏰:09/12/21 01:47 📱:F902iS 🆔:bQ5XhAtA


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