禁断って何?
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#667 [シバ]
なんとなく名残惜しい気持ちを残したまま、マックの袋を持って車を降りる。

部屋に着いてからは、テレビをつけて2人でマックを食べた。
ピクルス嫌いのシバは、ピクルスを取り除こうと思ってパウンダーを持ち上げると、ピクルスが4枚も入っていて愕然とした。

「シバ、ピクルス嫌いなんだ〜!お子ちゃまね♪」

なんていう理彩ちゃんにピクルスを渡すと、

「いらない。リィもピクルス嫌いだもん♪」

⏰:10/09/18 22:37 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#668 [シバ]
「じゃあ、そっちもお子ちゃまじゃん」

「うん♪お子ちゃま同士、仲良くしましょ♪」

とか、しょうもない馬鹿話やくだらない冗談を言い合って、笑いの絶えない空間ができた。
さっきの車内の理彩ちゃんが嘘のように、子供のように笑っている。

毎日仕事に追われてる2人にとって、こういう時間っていうのはとても大事である。
だから、真面目な話は一言も出ないまま、笑い続けた。

「あ〜、可笑しい♪…よし、リィ風呂入ってくる」

⏰:10/09/18 22:44 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#669 [シバ]
笑い疲れて、一通り話が尽きた所で理彩ちゃんは立ち上がった。

「シバ、一緒に入ろ♪」

ギョッとした。
笑いが覚めた。

「嫌だよ!何言ってんの」

「リィ、由香とはよく一緒に入るよ♪この前由香が泊まりに来た時も入ったし♪由香の胸触りまくった(笑)」

「ちょっと!人の姉ちゃんに何てことしてくれんの!」

「由香嫌がらなかったよ(笑)あたしも揉まれたし」

⏰:10/09/18 22:54 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#670 [シバ]
触るだの揉むだの…
ガールズトークにはよく出てくる言葉だ。

「あららららら」

それ以外、言葉が出てこなかった。

「何照れてんの(笑)か〜わいい♪」

「あの…リィが風呂あがったら…ワタクシ…ハイリマス」

自分が一気に小さくなった気がした。

「え〜?本当に一緒に入らないの?」

「…ハイ」

「え〜?寂しい…分かったぁ。じゃ、入ってくる」

⏰:10/09/18 22:58 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#671 [シバ]
ホッとしながら理彩ちゃんの寂しそうな背中を見送った。
本当に寂しそうだった。

シャワーの音が聞こえて、本格的に安心した。
また1人になったシバは、暇すぎてベランダに出てみた。

夜空を見上げて、気付いた事がある。

「雨が降るワケでもないのに、星が出てない」

シバの地元は田舎だから、星がびっしりと夜空に浮かんでいる。
夜景なんて見に行かなくても、ちょっと外に出て顔を上げるだけでいいのだ。

⏰:10/09/18 23:04 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#672 [シバ]
赤とか青とか黄色とか緑とか、完璧な夜景を求めるのであれば、ちょっと車を走らせればいい事。

ちょっとメルヘンかもしれないけど、シバは夜空を見るのが好きなのだ!人が作った完璧な夜景はいらない。
自然で、本当に自然でありのままの星を見るのが好きなんです…はい。


心地良い風が吹いていて、深呼吸なんかすると本当に気持ちがいい。
星がないのは残念だけど。

⏰:10/09/18 23:11 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#673 [シバ]
ケータイをポケットに入れたまま、しばらく外の風に当たり、自然からの癒やしをもらった。
風呂上がりにもう一度、ここに来よう。
きっと最高の気分になれる。

部屋に戻ると、理彩ちゃんは脱衣場でゴソゴソしているようだった。

シバも着替えの準備を…

鞄の中をもぞもぞしていると、ドアが開いた。



「ギャー」

⏰:10/09/18 23:16 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#674 [シバ]
悲鳴を上げたのはシバ。
理彩ちゃんは、頭にターバンのようにタオルを巻いて、顔から下は産まれたままの姿だった。

いわゆる、素っ裸…


「何照れてんのアンタ(笑)」

「リィ…タオル巻く場所間違えてるよ!頭じゃなくて、下に巻きなさい」

「えー?リィいつも風呂上がりはこういうファッションなんだけど」

⏰:10/09/18 23:20 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#675 [シバ]
服着てない時点で、ファッションも糞もない。
なんてこった…

「リィさ〜、何かおっぱい小さくなった気がする」

とか言って自分の胸を鷲掴みにして、ゆさゆさと…

ギャー!


「シバ、風呂入っておいでよ♪」

言われなくても、その場をさっさと離れた。
予想外の理彩ちゃんの行動にびっくりしながらシバもシャワーを浴びた。

⏰:10/09/18 23:25 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


#676 [シバ]
シャワー浴びて、多少冷静さを取り戻したシバは、部屋のドアをゆっくり開けた。

まだ裸だったりして…

そんな事はなかった。
ドライヤーで髪を乾かす理彩ちゃんは、バスケの時に着る黒のTシャツと、ピンクに白ラインの入ったプラクティスのバスパンを履いていた。

さすがの理彩ちゃんも、本格的な裸族ではない事に地味な安心感を覚えた。

「あ、シバ上がったんだ」

⏰:10/09/18 23:32 📱:F02B 🆔:pqA5iSpw


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