命～天国の君へ～

私はこうちゃんを励ました

自分の辛さや仕事の疲れなんかよりも、こうちゃんが心配だった

笑ってほしかった

私は毎日笑い色んな話をした

そしたらさ
こうちゃん言ったよね

『ごめんな…』

何で謝ったのか、わからなかった

こうちゃんはそう一言いうと
涙を流していた

私は胸が苦しくなった…

『泣かないで…？』
私は精一杯の笑顔で言った

浩『お前みてるとオレ…』

私『どしたのさぁ？』

浩『無理してんじゃねぇよ、お前も色々辛いだろ。ほんとは泣きたいことたくさんあるだろ。なのに俺がこんなんだから、お前いつも笑顔でいるんだろ？無理するなよばか。俺まじ情けねえ…』

泣きながらこうちゃんは話した

私はこうちゃんの言葉でなにかがプツンとキレた

だが私は泣かなかった
涙を我慢した

泣いたら認めることになるから

私は笑顔で
『なぁに言ってんの！強がってないしね！こうちゃん泣くな！男は泣いたらいけないんだよ(笑)』
と言った。

こうちゃんはただ泣いていた

こうちゃんの涙をみてたら
私まで泣いてしまう

だから私は飲み物を買いにいった

ロビーで私は泣いた
声を殺して泣いた

こうちゃんの涙が
頭から離れなかった

こうちゃんはよく泣くようになった。きっと不安に押しつぶされていたんだろう。

私はこうちゃんの笑顔が見たくて…ただ…笑ってほしくて…

毎日たくさん話し続けた

次第にこうちゃんに元気がもどり、笑顔がみられるようになった

私はただそれだけで嬉しかった

大好きな人の笑顔をみるだけで
幸せだった

しかし、その笑顔がまたすぐに見られなくなった。

こうちゃんは酸素マスクをつけるようになった。

毎日辛そうで辛そうで…

私は見ていられなかった

でも傍にいたかった
泣かないように…笑顔で話かけつづけた。

私は毎日神社にいった

―こうちゃんを連れていかないで

ただこれだけを祈り続けた