別れさせ屋
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#822 [歩美]
2人でチビ天に話しかけた。
幸せな時間。
大好きな時間。
ドライヤーもしてもらい、
スッキリさっぱりしてまたベッドに腰かける。
歩くのもゆっくり。
天馬は病室の中なのに歩幅を合わせてくれる。
だんだん入院生活にも慣れてきて、退屈になっていた。
でも天馬がいてくれれば平気。
会社は一週間休みをもらっていたけど、経過も良かったから仕事復帰してもらった。
:11/01/27 04:10
:F02A
:9whEP63U
#823 [歩美]
大黒柱だから、稼いでもらわないと困るしね(笑)
仕事が終わったら必ず顔を出して、夜も家に帰ってもらった。
もう大丈夫。
自分でもそう思ったし、
イスで寝る天馬は絶対にしんどかったはずだから。
それなのに痛いともしんどいとも言わず、態度すら見せずにいてくれた。
天馬が家に帰って、
病棟が静まり夜1人になると、少し離れた所から目の前の廊下までを、苦しそうな声が聞こえたりした。
:11/01/27 04:15
:F02A
:9whEP63U
#824 [歩美]
あれが、
陣痛・・・なんだ。
「うぅぅ」
「あぁー」
とか、陣痛に耐えながらゆっくり歩く足音と、
「もうちょっとだから」
とか、
「大丈夫か?」
って聞く旦那さん。
軽く聞こえるそのやり取りは、出産への緊張を高めた。
陣痛って痛いんだよね。
産むのも痛いんだよね。
あー私耐えれるのかな?
って考えたりしながら眠った。
:11/01/27 04:18
:F02A
:9whEP63U
#825 [歩美]
病室の外をのぞくと、
他にも3人のママたちがもうじき産まれる子供のために、
一生懸命痛みに耐えていた。
あの人たちは、
もうすぐ会えるんだ。
大切な大切な子に。
なんだか自信をもらった。
勇気がわいた。
頑張れるって思った。
翌朝、
ママたちは新生児と一緒に過ごす隣の病棟へうつった。
その病棟からは、
いつも赤ちゃんたちの泣き声が聞こえる。
:11/01/28 01:46
:F02A
:xAVreKCE
#826 [^^]
:11/01/28 03:11
:W61P
:YKqQg2R.
#827 [^^]
:11/01/28 03:36
:W61P
:YKqQg2R.
#828 [歩美]
出産に対してすごく前向きに、楽しみになれた矢先、
ショックなことがあった。
主治医の都合で、
経過診察を外来にまわって受けた日。
やっぱり慣れないあの股を広げる内診。
足を広げて内診のためのイスに座って順番待ちをしていた時。
隣の診察室からかすかに聞こえた先生と外来妊婦の会話。
「え・・・」
「残念ですが・・・」
「流産って・・・ことですか?」
:11/01/29 01:27
:F02A
:eZtdsO4.
#829 [歩美]
その言葉を聞いて、
私は固まってしまった。
赤ちゃん、
ダメだったんだ・・・
やがて妊婦さんのすすり泣く声がした。
辛すぎる。
診察を終えた妊婦さんはしばらく動けなかったのか、
私よりも後に診察室から出てきた。
目を腫らし、
携帯を握りしめていた。
:11/01/29 01:29
:F02A
:eZtdsO4.
#830 [歩美]
目があった瞬間、
とっさに自分のお腹をひざ掛けで隠した。
なんだか堂々とはできなくて。
そんな私に気付き、
彼女は睨みながら待合室に戻っていった。
彼女にとって私は憎らしいんだ。
全ての診察を終え、
病棟に戻る途中、トイレの前でさっきの妊婦さんが電話をしながら泣き崩れているのが見えた。
きっと彼か、ご主人に連絡していたんだと思う。
:11/01/29 01:33
:F02A
:eZtdsO4.
#831 [歩美]
気の毒だった。
産まれてこれない命があること・・・。
ショックが大きくて、
昼食が喉を通らなかった。
仕事を終えて来てくれた天馬に今日の妊婦さんの話をした。
天馬「なんか、産婦人科って残酷な病棟なんかもな・・・」
うん。
私もそう思った。
幸せばかりじゃない。
もしあの時、チビ天を失っていたらきっと私も妊婦さんが憎らしくなったに違いない。
:11/01/29 01:37
:F02A
:eZtdsO4.
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