俺が一番と思った女★4★続
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#244 [しゅん]
本当はこんな小さな言い合いすらしたくねぇ。
俺だってその話をしてくれれば、早く帰そうとはしてなかったかもしれん。
お互いに非はあるやろと思いながら俺は財布とキーケースを持って玄関を出た。
何となく未来が偏屈になっているような気がしていた。
外の空気を吸うと、気分転換になったというかちょっと冷静になった。
やっぱここは俺が悪いか…
あいつは絶対意地をはったまま降りてきて、そして無言のまま家に帰る。
このままバイバイするのも何か腑に落ちない。
一緒におりたかったっち気持ちを酌むべきやったなと反省し、もう一回謝ろうとしていた。
:11/03/02 15:25
:PC
:48Krjdu2
#245 [しゅん]
一時して未来が降りてきて、助手席に乗る。
無言だった。
「未来。」
ごめんと言おうとしたとき。
『しゅん。ごめんね…』
未来が謝ってきた。
俺は驚き、未来を見る。
あいつは泣いていた。
:11/03/02 15:25
:PC
:48Krjdu2
#246 [しゅん]
『あたしさ、しゅんの気持ち何も考えてなかったよね。
しゅんが心配してくれてそう思ったのに…
しかもせっかくしゅんが折れてくれたのに、また強がってしまったし。
言い合いとかしたくないのに、自分から持ちかけるようなことしてしまった。
ごめんね。
でも、ほんとに話さんつもりとかやなかったし、内緒にしとったわけやないん。
何で早く言わんやったんやろう…』
「もういいよ。
わかったけん。
俺も言い方悪かったし。ごめんな。」
『ごめん…』
「もーいいよ。」
未来の親がどんな反応だったか自分からは聞かなかった。
未来もこの日に話す気にはなれんやったんと思う。
でも、引きずる終わり方をしたわけでもなく、ちゃんと話してお互いすっきりした気持ちで帰った。
:11/03/02 15:27
:PC
:48Krjdu2
#247 [しゅん]
そして思いのほか早く挨拶をする日がやってきた。
未来のお父さんはサラリーマン。
が、普通のサラリーマンとは言いがたい、全国的…いや、世界的にもかなり有名な会社の役職付社員。
みんな小学校の時に社会の授業で出てくる鐵の会社。
福岡っちゅーか北九に住んどけば、でけぇ会社っちゅーのは誰でも知っている。
しーかーもー。
その部署を統括するマネージャーという役職。
普通の会社で言う部長の上っち感じかな。
完全に脱帽!やし、本当に仕事が出来なければ就けないポストにいる人だった。
:11/03/04 15:46
:PC
:qH90Qwk6
#248 [しゅん]
その会社に勤めているっちゅーことは聞いていたが、そこまで偉い人と聞いたのはプロポーズをした後。
完全に、俺は戦意喪失…っち感じ。
ただ、未来から聞く話はやさしーーーパパのイメージ。
何をどう言おうとか考えれば考えるほど、イメージが湧かん。
しかも、未来はお母さんをちゃんと説得出来るように頑張って!と押す。
そこまで言うからには、母親にただならぬ威力があるんやと身を引き締めるしかなかった。
:11/03/04 15:47
:PC
:qH90Qwk6
#249 [しゅん]
挨拶する当日。
未来からは私服でいいと言われたが、一応スーツを着て家に行った。
家には何回かあがったことはあるけど、俺はまじで緊張していた。
玄関に俊哉が出迎えてくれ、俺は居間に通された。
:11/03/04 15:48
:PC
:qH90Qwk6
#250 [しゅん]
「お邪魔します。」
部屋に入るとソファーにはお父さんが座っている。
完全に顔が怖ぇ。
未来の野郎!!!全然話とちげーやんけ!っち思いながら、どうぞと言われ俺も腰を下ろす。
お母さんは飲み物を入れたあと、お父さんの隣に座った。
:11/03/04 15:49
:PC
:qH90Qwk6
#251 [しゅん]
「はじめまして。
未来さんとお付き合いをさせて頂いてます、小彩俊と申します。
ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。
今日は時間を作って頂きありがとうございます。」
〈はじめまして。〉
お父さんがその一言だけ、返した。
こぇぇーーー!!!
【私ははじめましてじゃないですよね?】
「はい!
以前、未来さんとお付き合いさせて頂いていた時、お会いしたことがあります。
あのときは申し訳ありませんでした。」
【もう終わったことだし、そんな頭を下げるのはやめて?】
そう言われ、頭を上げた。
お父さんは俺の目をまっすぐ見て離さない。
:11/03/04 15:50
:PC
:qH90Qwk6
#252 [しゅん]
「高校生の時、塾で未来さんと出会いまして、それからお付き合いさせて頂きました。
色々ありまして、一度離れることになったのですが、またこうやってお付き合いさせて頂いてます。
まだまだ人間的にも未熟だと思いますし、回りの方の支えや協力なしにはやっていけないことも沢山あると思います。
でも、自分の手で未来さんを幸せにしたいと思っています。
未来さんと結婚させて頂けないないでしょうか。」
〈顔を上げて下さい〉
顔をあげると、お父さんは俺をまっすぐ見た。
:11/03/04 15:54
:PC
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#253 [しゅん]
〈こんだけ言えたら上等。
こんなこと言ってくれる彼氏なんかお前におったんやな!
こちらこそ宜しくお願いします〉
『最悪ー。
あたし出来る子やもーん!』
〈あ〜〜〜疲れた!
足も崩して崩して。
未来が威厳のある父親を演じてとか言うけ、やってみたけど…
リアリティーあった?〉
俺は状況が飲み込めなかった。
:11/03/04 15:54
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