俺が一番と思った女★4★続
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#1 [しゅん]
@
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A
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B
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C
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感想
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アンカー
>>2

⏰:10/11/22 14:27 📱:PC 🆔:KaS3JiUQ


#2 [しゅん]
>>1-100
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700
>>700-800
>>800-900
>>900-999

⏰:10/11/22 14:28 📱:PC 🆔:KaS3JiUQ


#3 [しゅん]
先生という職業に対し、一人前になりてぇ自分。
彼氏として未来を支えていきたい自分。

けど、実際は一つのことしか出来ず、未来にも寂しい思いをたくさんさせてしまっている。

それが、現実。

なりてぇ二つの自分を天秤にかけると、俺は前者だった。

浅田さんと話をしたことが、こえーぐらい現実になった瞬間。

⏰:10/11/22 14:32 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#4 [しゅん]
今度の週末、未来と話をしよう。

ちゃんと自分の気持ちを自分の言葉で言おう。
決して投げやりにならずに。

そう思った。

⏰:10/11/22 14:32 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#5 [しゅん]
その週末。

未来を家に迎えに行き、そのまま俺の家に連れてきた。
話の内容は何となく未来も悟っていたと思う。

「俺さ、色々考えたんちゃね。
これからのこと」

『うん』

「結論から言うけど、別れて欲しい。」

そう言うと未来の目には涙が薄っすら浮かんだ。

⏰:10/11/22 14:43 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#6 [しゅん]
『そっか。理由は?』

「俺さ、今、学校のことで頭がいっぱいでさ、お前のこと全然考えれん。
他の先生に早く追いつきてぇし、早く余裕が欲しい。
そんな欲求しかねぇんちゃね。
もちろんお前のことも大事やし、嫌いになったわけやねぇ。
けど、現実、学校生活が始まって半年経つけど、会ったのは片手もいかん。
その間、お前は頑張って飯作っとってくれたり、家事してくれたりさ。
めっちゃ助けられたと思う。
でもな、俺は何も返せん。
メールも返してないまま二、三日がたって、それを待つお前の姿が目に浮かぶと、申し訳ない気持ちしかわかんのちゃ。
はっきり言うけど、今はお前よりも断然学校のことの方が大事や。
俺のわがままと思う。
ごめんな。」

⏰:10/11/22 14:44 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#7 [しゅん]
『わかった。
ずっとなりたかった先生にやもんね。
それがあたしと一緒に歩く道やなかったとしても、しゅんがそう思ったなら、あたしはそれを応援したい。
しゅんが一番頑張れる環境を作りたいから。』


意外な未来の返しだった。

嫌と言って泣かれると思っていた。
そんな風に思っていた自分が情けねぇ。
未来の答えはこれ以上申し分のない言葉だった。

⏰:10/11/22 14:45 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#8 [しゅん]
「ほんとごめん…」

『ううん。
ちゃんと考えてくれたと思うし。
何となく覚悟しとったけ、大丈夫。
あたしも今のままの関係で行けるかなっち疑問はあったし、しゅんが言ってなかったらあたしがいつか言ってたと思う。
あたしがしゅんにすることが、負担になっとるかもなとか思いよったし…。』

「いや、負担とかそんなんやねぇよ。
めっちゃ助かっとったし、ほんとに感謝しとるけん。」

『そっか。
それならよかった。
あたしもね、したいことたくさんあるし、今はそれを頑張るね。
しゅんに負けたくないもん』

この一言に俺は救われた。

⏰:10/11/22 14:46 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#9 [しゅん]
『でも、一個だけ約束して欲しいことがある』

俺の目をしっかり見つめ、未来の表情は真剣。

「何?」

『またいつかどこかで会うことがあったら、その時はまたあたしのこと好きになってね。
そして、また同じ道を歩こうね。』

目にいっぱい溜めた涙は、こぼれ落ちる寸前だった。
精一杯の笑顔。

俺は頷くことしか出来なかった。

未来の気持ちは今でもまっすぐ俺にある。
そう思った。

⏰:10/11/22 14:48 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#10 [しゅん]
気持ちがあるからこそ、俺の決断を受け入れたのか。
そう考えると、居たたまれない気持ちが俺を締め付ける。

こうやって会えば、俺自身すげぇ気持ちがあるっち感じる。
会いてかったんやなとも思う。
でも、それは多分今だけや。
元の生活に戻れば仕事が頭から離れることはない。
こんな気持ちは都合よすぎやし、甘えとる。
そんなんで未来の気持ちを左右させるわけにはいかん。

絶対離さんっち約束したんに。
俺から離れるなっち自分で言ったんに。
結局俺は何一つ守れないまま、自ら未来を手放した。

⏰:10/11/22 14:48 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#11 [しゅん]
『いいよ。何?』

そう言った瞬間、未来を抱きしめた。

「ごめんな」

俺はずるい。
自分から別れるっち言ったくせに。
こんな気持ちが残っとるようなことしたら、未来は俺を忘れることなんか出来ん。
でも、止められなかった。
涙も止まらなかった。

未来も泣きよったんと思う。
小刻みに震えていた。

⏰:10/11/22 14:50 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#12 [しゅん]
『言っとくけど、ずっとあたしがしゅんのこと好きとか思わんでね。
あたしだっていい人が出来たら、そっち行くけん。
それで後悔しても、もう遅いんやけ』

強気な言葉だが、俺の肩に押し当てた口は震えていた。

「わかっとーちゃ。」

『早く一人前にならんと時間ないんやけ』

「わかっとる。」

『そんなん言って、しゅんに新しい人が出来たら、もう絶対絶交やけ』

「うん」

『絶対絶交するけ…』

⏰:10/11/22 14:51 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#13 [しゅん]
「仕事のことで頭がいっぱいなんに、他の女に目が行くわけねぇやん。
それやったら、今まで通りでいいやんけ。」

『わからんやん』

「ねぇけ」

『じゃあ、信じて待ってるね』

そんな会話をしたが、こんな約束あってないようなもの。
この先はどうなるかわからない。
お互い別の人を好きになって、会うこともねぇかもしれん。
でも、その選択をしたのは俺らであって、他の誰でもない。

⏰:10/11/22 14:51 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#14 [しゅん]
未来が言った

『しゅんが一番頑張れる環境をつくりたい。』

未来は常にそうだった。
誰よりも近くで一番応援してくれた。
俺と一緒に夢を見てきた。
未来と一緒やから頑張れた。
こんな追い詰められた状況までくると、やっぱ未来が必要なんやないかっち思うんに。
裏切ってしまった感覚が俺を追い詰める。
優しい未来の言葉に「後悔」の文字が一瞬浮かび、正直震えた。

⏰:10/11/22 14:52 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#15 [しゅん]
いち早く社会人になった未来は、こうやって環境が変わり、俺の気持ちが変わってしまうことを心のどこかで予想していたかもしれない。

そして実際に言われたこのとき、浅田さんのときのことを思い出していただろう。
そんときのことを知っとるはずなんに、俺は同じことを繰り返してしまった。

このままの関係を続けようと思えば行けたかもしれん。

でも、気持ちに嘘はつけなかった。

⏰:10/11/22 14:53 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#16 [しゅん]
思い出せばつれーし、居たたまれない気持ちでいっぱいになる。
最後の未来の顔が目に焼きついて離れん。

でも、もう後戻りは出来ない。
言ったからには死ぬ気で頑張らんないけん。

そんな過去をぐっと胸にしまって、俺は新たな再スタートをきった。

⏰:10/11/22 14:54 📱:PC 🆔:azIjcnXc


#17 [しゅん]
未来と別れてからの生活は、学校が始まった時とたいして変わらず。
変わったことと言えば、時々作ってくれていた飯がねぇぐらいか…。

もともとお袋が看護師で夜勤も多かったり、一人暮らしが長いこともあって、飯は普通に作れるし、むしろ得意な俺。
外食するよりも自炊派だった。
一人やし、食えたらそれでいいしね。

⏰:10/11/24 11:21 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#18 [しゅん]
夏の大会が開幕し、また自分のペースを崩される毎日。
でも、すげぇ充実していた。

久しぶりに取れた休みに、嵐と飲みに行くことになり、お互いの近況を話す時間ができた。
そーいや、未来と別れたことも言ってなかったし。
そのことも報告せないけんなーとか、いや…もう未来が報告しとるか!とか、
だけ、連絡してきたんか?とか色んなことを思いながら待ち合わせ場所まで行った。

⏰:10/11/24 11:23 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#19 [しゅん]
約8ヶ月ぶりに会う嵐。
偉く大人の男になっている。

「お前、老けたな」

《久しぶり会って言う言葉はそれかちゃ!》

「いや、老けとーもん」

俺よりも先に行っているように見えた嵐に妬いたのかもしれない。

《お前、若いエキス吸いよるけやね?
俺、周りが年上ばっかやし。》

確かにそうかも。
そう思いながら、居酒屋まで歩いた。

⏰:10/11/24 11:23 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#20 [しゅん]
「仕事どーなん?」

《めっちゃ楽しいばい!
俺が今まで生きてきた中で、一番充実しとるっち思えるし!
ほんとここに就職してよかったっち感じやな!
お前は?
お前も日々新しいことばっかで楽しいやろ!》

「やなー!!
まじ、お前が言いよることがすげぇわかる!!
日々いっぱいいっぱいやけど、それがめちゃめちゃ楽しいちゃね!
まぁー俺の場合は学生と接する仕事やけさ、何か自分が学生に戻った気分になるけ、その区切りは難しいけど。
時々、生徒の気分になっとったりしてやべ!っち時があったりする。」

⏰:10/11/24 11:24 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#21 [しゅん]
《そーよな。ほんの4年前はそこにおったんやしな。
それ、ある意味こえーね。》

「やろ!
まぁ、何とかやりよるけどね。
まじみんなガキやなーっち思うわ!
俺らもあんなんやったんやろーけど!」

《一日潜入してみてぇわ!
お前の先生っぷり見てみてぇし!》

「こっちこそ、お前のビジネスマン姿見せてもらいてぇし!」

⏰:10/11/24 11:25 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#22 [しゅん]
店に入り、一旦会話が止まる。
乾杯したと同時に嵐が言った。

《未来とは?ちゃんと連絡取りよん?
俺に泣きついてくることも全然ねぇけん、上手くいっとんやろーけど!》

この質問で、嵐は何も知らんことを知った。

「あいつ、お前に連絡してねぇんや。
俺ら別れたけ。
報告が遅くなってごめん」

《は??いつかちゃ!!》

「二ヶ月ぐらい前やね。」

《何で??どっちから???》

「俺から。
理由は色々あるけど、大きく言えば俺が構えんくなった。
気持ちはあるんやけど、行動が伴わんし、追いつかんかった」

⏰:10/11/24 11:25 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#23 [しゅん]
《何かそれ。》

「浅田さんと同じことしてしまっとんのは、すげぇ悔しかったけど。
でも、ほんと両立っち思った以上に難しいし、あいつに対して申し訳ない気持ちしかねぇでさ。
いっつも心の中でごめんっち思ってしまうん。」

《未来もその関係で納得しとったんやねん?
別に不満も言ってねかったんやろ?》

「んー。
不満っちゅーかそーとー寂しかったと思う。
そのまま行こうと思えば行けたかもしれんけど。
でたんきちかったと思うよ。
でも俺がいっぱいいっぱいなのは、未来が一番わかっとったやろうし。
俺が言ってなかったら、自分からこのままでいんか話すつもりやったっち言いよったけ、どっちにしろ結果長くはなかったやろ。」

⏰:10/11/24 11:26 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#24 [しゅん]
《未来も納得した上か?》

「ずっとなりたかった先生やから、それがあたしと一緒に歩く道やなかったとしても、しゅんがそう思ったなら、あたしはそれを応援したい。
しゅんが一番頑張れる環境を作りたいから。
っち言われた。
それ以上、何も言えんよな」

《まじで…》

「俺、最低やろ」

《お前。まじ罪な男やな。
仕方ねぇけど、まじ勿体ねぇ。
この先、こんなん言ってくれる女ぜってぇおらんぞ?
こんな簡単に手放していんか?》

⏰:10/11/24 11:26 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#25 [しゅん]
「わかっとーちゃ!
でも、今はほんと未来のことを考えとる余裕がねぇん。
俺だって、真剣に考えて出した答えなんやけ。
この出会いが運命なら、またどっかで重なるんやね?
先で俺はそーとー後悔しとーかもしれんけど、自分が決めたことやけ。
今は今っち気持ちのがつえーしね。」

《お前、どーした?
一皮むけたくね?
何か別人と話よるみてぇなんやけど!!》

「何かそれ!
まぁー言いよることも間違ってねぇけどねー。
でも、未来はお前に連絡しとるっち思ったけど、してねかったんやな」

⏰:10/11/24 11:27 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#26 [しゅん]
《アホ!
調子にのんなちゃ!
何も連絡ねぇし。
俺がお前らにどんだけ尽くしてきてやったと思っとるんかちゃ!!
事後報告っちどーいうことなん。》

「ごめんちゃ!
そんぐらい余裕がねかったん!
お前に連絡してねぇっちことは、あいつなりに色々考えたんやろーな。
何か切なくなってきたし。」

《そーやな。
話をされる前からその雰囲気は感じとっても、実際言われればそーとーショックやったやろ。
まぁこれが未来の答えでもあるんやね?
お前もちゃんと受け止めなな。
それぐらいはちゃんと考えてやれよ。
にしても、まじ可哀想やし。
もうこの際、俺が未来を頂こうかー》

⏰:10/11/24 11:27 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#27 [しゅん]
「アホか!!
お前は?まだ女おらんの?
会社のOLは?」

《全然やし。
何かご飯行ってくださいみたいなのは結構あるけど。
社内恋愛とか全く興味ねぇしさ。
俺、向いてねぇと思うし。
内緒にしたり、コソコソ社内メールしたりさ。
めんどくせぇ》

「はいはい!それは言い訳ちゃ!
めちゃめちゃ可愛い子で自分が好きになれば、自分からバンバンメールの嵐やろ!!
そーゆーのめっちゃ楽しそーやし!!!
ご飯行ってくださいっちどんぐらいあるん?」

⏰:10/11/24 11:28 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#28 [しゅん]
《んー月5、6回?》

「まじ???
それ、週1以上やんけ!!
全部違う女??」

《まぁな。
いや、全部が全部違う女やねぇよ。
一回言われた女からもまた言われたりするし。
取引先の人とかからもあるばい。
でも、実際めんでぇよ。
断る理由もなくなるし。》

「あー理由困るね。
大学んときも、二人で理由考えたりしよったよな。
途中でめんでくなって、ストレートに無理!っち言いよったもんな。
でも、可愛い子おるやろ!」

⏰:10/11/24 11:29 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#29 [しゅん]
《いや、可愛い子そーとーおるばい!
でも、社内っちだけで一気にテンション落ちるんちゃ。
あれ何なんやろ…。
自分でも女に興味なくなったんかっち不安にあるときがあるけね》

「お前、それ重症やろ!」

《まぁ、今は仕事にしか興味がねぇっちことにしとこ!
お前と一緒ちゃ!》

「上手くまとめたつもりかちゃ!!」

⏰:10/11/24 11:30 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#30 [しゅん]
環境が変わりお互い別々の道に進んでも、俺ら二人は何も変わらない。
一番素に戻れて、落ち着く場所がここ。

未来も同じような存在やけど、そこには常に恋愛という文字が付いてくる。
それはまたちょっと違った形であり、絶対揺るがないという保障はない。

嵐との間には形に出来ない何か、どんなに時間が経ってもいつでもそこに戻ってくることが出来る場所があった。

⏰:10/11/24 11:30 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#31 [しゅん]
充実した夜を過ごせたせいか、寝る前、自然と未来のことを考えていた。

あいつ、ちゃんと一人で頑張れよるやか…

いや、そんなん言いよる場合やない。
別れを切り出したのは俺だ!
そう言い聞かせて、眠りについた。

それから未来のことを考える日はなかった。

⏰:10/11/24 11:31 📱:PC 🆔:g4fng.Qw


#32 [しゅん]
そして、あっという間に二年が過ぎた。

まじでこの二年間は学校と家の往復か部活と家の往復。
ほんとに仕事だけをがむしゃらに頑張った。

思い出せる思い出がまじでねぇけね…

⏰:10/11/25 15:34 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#33 [しゅん]
嵐や野球部の奴らとは、時々会ったりしよったけど、みんな社会人としてそれぞれ忙しい毎日を送りよって、連絡もろくに取っていなかった。
何人か結婚したけど、式もあげてねぇし、みんなで集まることは全然ねかった。

⏰:10/11/25 15:35 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#34 [しゅん]
一方、学校ではこれまでは新入社員ならぬ新人教師だった俺だが、新しい後輩が入ってくるという。

野球をしていたとき、部活で後輩が入ってくるたびに、恐怖感に襲われていた。
同じポジションで俺より上手いあるいは打てる場合、自分のレギュラーの座が危ない。
特に入ってくる前から有名な奴やったり、監督やコーチの一押し選手だと、同じタイプの選手でないことを祈る。
いわば、下克上の世界だった。
幸い、俺の場合は俺の腕を越える奴は出てこんやったんやけど、その何ともいえない気持ちは選手なら誰でも経験することと思う。

⏰:10/11/25 15:38 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#35 [しゅん]
そんな癖がついている俺には、たとえ部活やねぇとこでも後輩というものに自然と恐怖感が出てくる。
嵐もそう言っていた。

俺は体育が受け持ちやけ、滅多に同い年ではかぶったりせんのやけど…
社会科の教師として一人後輩が入ってきた。
しかも、二年教員試験に落ちて、三度目を受験して受かったという諦めない同い年。
そんで、未来と同じ高校出身。
更に、野球部。
極めつけは、話したことはねぇけど顔見知り。
もうここまできたら、THE奇跡やろ。

ちゅーことは、野球部コーチが二人になるんか?
と思いながら、そいつの挨拶を聞いた。

⏰:10/11/25 15:39 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#36 [しゅん]
名前は
相澤啓示(アイザワケイジ)

これは俺の高校時代のデータ。
ポジションはレフト。
俺と一緒やないかー!
しかもピッチャーも出来る。
中、高とキャプテンで4番バッター。
身長は174cmと俺より小さいが、俊足。

未来からも啓示はめっちゃ野球が上手いと耳にタコが出来るぐらい聞いていた。

⏰:10/11/25 15:47 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#37 [しゅん]
その名前を聞いたとき、真っ先に思ったことは未来の知り合いか…っちこと。
俺のポジションを脅かすなんかどーでもよかった。
未来が野球が好きだったこともあり、啓示とは卒業してからも仲が良かったのも知っていた。

ちゅーことは、未来は啓示の教師になったことも赴任する学校も知っているはず。
そして啓示は、俺らが過去何があったかを知っている。
全部、知っとるんやな。こいつは。
正直そう思った。

隠しても仕方ねぇことやし、別に間違ったことしたわけやねぇし。
何故か焦っている自分の気持ちを抑えていた。

⏰:10/11/25 15:50 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#38 [しゅん]
早速、俺に付いて研修を受けなさいと言う指示が出た。

やっぱね。
予想通り。

啓示はどんな顔をして、俺のところに来るんやろう。

⏰:10/11/25 15:50 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#39 [しゅん]
[相澤啓示です!
宜しくお願いします!!]

「よろしく。
俺のこと知っとーよね?」

[はい!]

「敬語、いいよ。
教師になったのは俺が先やけど、同い年やし。」

[じゃあ…]

少し遠慮がちにタメ語で話す。
学校のことを説明しながらも、意外に世間話で盛り上がった。

⏰:10/11/25 15:51 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#40 [しゅん]
[俺も、体育教官目指しよったんやけどねー。
全然ダメやった。
すげぇね。
しかも一発っち]

「みんなそう言うけ、すげぇんかなっち気になるけど。
本気で勉強したし、大学ん時の俺は変に自信の塊やったけね。
ある意味それがよかったんかもしれん。
まぁ、自分もそうやけど周りの人に支えられた部分がでけぇよ。」

[そっか。
それでも、あの競争率やけね。
尊敬するわ!!]

「そりゃどーも。
何で社会科の試験受けたん?」

[なれそうなのがこれしかねかったけ。
どーしても先生なりてかって、でも理系は無理やし。
っちことで無難な教科!]

⏰:10/11/25 15:53 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#41 [しゅん]
「まぁ教師に違いはねぇけね」

[よな!
野球教えたいでさー。
まぁ、なったらなったで先に素晴らしいコーチがいましたけど]

「お前が相方になるんは、心強いわ!」

俺の予想通り、啓示もサブコーチとして野球部に迎えられ、厳格な監督のもと素晴らしいコーチ組が誕生した。

⏰:10/11/25 15:53 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#42 [しゅん]
啓示の弟はずば抜けて野球が上手く、野球留学していた。
ここでは名前が書けんけど、関西の有名な高校。
小学校のとき、全国ジュニアの大会でベストナインに選ばれたくらいやけね。
野球部の生徒はほぼ全員知っとーこと。
その兄貴が先生として入ってきたっちことで、部内もざわつく。

啓示自身も野球チームを持っている企業からのオファーはあったみたいやけど、俺と一緒で野球を極める道には進まなかった。

⏰:10/11/25 15:55 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#43 [しゅん]
歓迎会も終わり、啓示も学校のペースにやっと慣れた頃。
二人で飲みに行った。

そこで俺は人生のターニングポイントに遭遇する。

これから起きる事を、俺はこれっぽっちも想像していなかった。

⏰:10/11/25 15:56 📱:PC 🆔:9T6IILaI


#44 [しゅん]
お互い一回家に帰って再び集合し、電車で小倉まで出た。
適当に選んだ居酒屋に入ることになった。

二人とも酒はかなり強い。
めちゃめちゃ強い。
ビールから始まり焼酎、日本酒とまじで飲みまくった。

ある程度、酔ってきたかなーっちぐらいのとき。
急に啓示が切り出した。

⏰:10/11/26 16:05 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#45 [しゅん]
[今まで触れてねぇけど。
お前、未来と別れて彼女おるん?]

急に聞かれ、不意打ちをつかれる俺。

「は?急にどーしたんかちゃ!」

[いや、どーなんやろっち思って。]

「おるわけねぇやん。」

[全く?]

「全く。
女と連絡取ったことすらねぇよ。
全部未来から聞いとん?」

[別れたことはいっときしてから、祐子(ゆーちん)に聞いた。
あいつ、ほとんど誰にも言ってねぇみたいやけね。
自分から話したんは、祐子ぐらいなんやね?]

「そーなんや」

⏰:10/11/26 16:06 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#46 [しゅん]
[本人からは俺がここに配属なるっち話した後、全部聞いたけど。]

「そっか。」

[お前、もう未来のことどーでもいい感じなん?]

「いや、そんなことねぇよ。
俺の都合で別れたし、あいつにはほんとに申し訳ねぇっち思っとるし。」

[申し訳ねぇとかやねぇでさ、気持ち的にはどーなん?
もう丸二年経ったけど]

⏰:10/11/26 16:06 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#47 [しゅん]
「んー。
お前が入ってきたとき、久しぶりに未来のこと考えたけど。
考えたってどーなる話でもねぇし。
未来が一歩進んでくれとったらいいなとは思うけど。」

[一歩進んでっち、新しい恋を始めとったらっちこと?]

「恋っちだけやねぇで、仕事とかそんなんも全部含めてでも」

[それはお前に一切気持ちがねぇっちことなん?]

「んー。そーなんやね?」

⏰:10/11/26 16:07 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#48 [しゅん]
そう言葉では言いながらも、俺の心の中は迷っていた。

実際、どーなのか。
好きと言われれば好きなのか…。
自分の素直な気持ちを誤魔化し、そうじゃないと言い聞かせる自分。
そして、そう言い切れる自信もない自分。
そんな自分にさえ嫌気がさして、全否定する自分もいる。
今思えば、本心ははっきり未来が好きだと言えるだけの気持ちがあっただろう。
でも、そんな偉そうなことを言う権利も余裕も俺にはなかった。

俺の都合で別れて、また戻って欲しいというのは虫が良すぎる。
やし、自分から戻って欲しいと強く思ったわけでもない。
実際、あの未来でも今回は俺に嫌気が刺して、いい人を捕まえているだろうとも予測できた。
まぁー未来が新しい恋を始めていると聞けばショックはショックなんやろーけど。
離れた時間が長すぎて、そして仕事というものに集中しすぎて、未来の存在は心の隅に追いやられていた。
言うなら、今は啓示によってそれを蒸し返された状態。

そんな反応をした俺に啓示は、思わぬ言葉を俺に投げかけた。

⏰:10/11/26 16:10 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#49 [しゅん]
[そっか。
なら、あえて言うけど。
未来はお前を待っとるぞ。
二年経った今も。]

その言葉を聞いた瞬間、鳥肌が立った。

「は?ねぇねぇ」

動揺を隠す俺。

[そー思うかもしれんけど。
あいつは今も待っとる。
お前が一人前になって迎えに来てくれる日をずっと。]

「…」

⏰:10/11/26 16:45 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#50 [しゅん]
[まぁ本人が口にしたわけやねぇけどね。
お前と別れてから、あいつの浮いた話は聞いてねぇし、あんだけ可愛いけ紹介して欲しいっち言う話が山ほど出よることも知っとる。
でも、あいつはそれに一回も答えてねぇんやね?
俺が聞いてないだけかもしれんけど。]

「別にそれだけで待っとるっちことにはならんやろ。」

[まぁそうかもな。
俺もそう思いよったし。
でも、うちの試合は見に来れるときは見に行きよーよ。
お前に見つからんように。
しかも二ヶ月に一回、柳川かなんかにある神社に行って、お前の生徒が怪我しませんようにと甲子園に行けますようにと、しゅんがちゃんと先生を続けられますようにっちお参り行きよるらしいよ。
二年間ずっと。
これでもそう思うか?]

⏰:10/11/26 16:46 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#51 [しゅん]
「嘘やろ…」

[今嘘ついてどーするんかちゃ!
もう二年ばい?
お前がその気ねぇなら、それを教えて欲しい。
あいつがそういう行動を取りよるの聞くたびに、胸がいてぇんちゃ。
お前が迎えいくつもりでおるなら、まだいい。
でもそういうつもりがねぇなら、俺は次へ行けっち言える。
今、未来の話を聞いても否定も肯定も出来んのちゃ。
そういうのを感じ取ってか、俺と会うこともすげぇ気ー使っとんちゃ。]

⏰:10/11/26 16:47 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#52 [しゅん]
「そんなん、今すぐに決めれる話やねぇーやろ」

[お前にとって未来は何?
ただの過去の女?
今はっきりさせれんで、いつ答えが出るんかちゃ!]

「そんな簡単に考えれんちゃ!
二年前別れたときだって、真剣に考えて答えを出した。
それを未来は受け入れたんちゃ。
そして、お互いに別の道を今まで歩いてきたんちゃ。
なんに、今の未来の状況をお前から聞いて、すぐ答えを出せるか?
この二年はそんな簡単に過去に帰れる時間やねぇよ。
未来が戻って欲しいっち言ったわけやねぇ。
それで、俺の気持ちが一気に動いたりせんやろ。」

⏰:10/11/26 16:48 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#53 [しゅん]
[嘘つけちゃ!
戻りたいっち気持ちに動いたやろ?
俺は未来の気持ちがわかってほしいんちゃ。
色んな理由があって、別れることになったんもわかる。
それがお互いに辛い決断やったことも知っとる。
でも、そんな過去も今も全部受け止めて、一途にお前を思う未来の気持ちを考えてやってや。
お前がこうやって先生になれたことも、今に集中出来とることも、全部未来がおったからやろ?
未来がお前のことを一番に考えてくれとったけやろ?
背中を押してくれよるのは、いっつも未来やん。
お前はそれをわかっとるはずなんに、わからんふりをして今まで来たんやねんか?
もう充分過ぎる時間が経ったやろ。
このタイミングを逃す気かちゃ!
いいんか?それで。]

⏰:10/11/26 16:49 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#54 [しゅん]
俺は何も言えなかった。
啓示の言う通りだ。
「未来と戻る」ことが表に出てきたのは確か。
俺の身勝手で未来の気持ちを左右し、自分のしたいようにしてきた。
それでも未来は俺を応援してくれている。
それに目を閉ざしていたのは、他の誰でもなく俺だった。
でも、もうそれは気付いてないふりを出来る域を超えている。


未来のことを一切考えず、二年間突っ走ってきた俺。
それは心のどこかに

「未来は待ってくれる」

という気持ちがあったからかもしれない。


啓示から聞いたことを、まだ自分に受け入れられずにいた。

⏰:10/11/26 16:52 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#55 [しゅん]
[あいつさ、ネイルの学校に通いよったやん?
それはお前も知っとるやろ?
お前も頑張りよるけっちゅって、猛勉強しよってさ。
仕事しながらやしほんと大変やったと思うけど、そんな素振りは全然見せんやってさ。
まぁ自分がしたいことしよんやけ周りがどーのこーの言うことでもやねぇんやけど。
でも、この前一級受かったらしーよ。
別にネイリスト?になりたいわけやねぇんにさ。
だたお前が頑張りよるけ、負けたくないっち気持ちだけでやけね。
あいつまじすげぇちゃ]

⏰:10/11/26 16:53 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#56 [しゅん]
二年前、俺が別れると言った日。
未来は俺に負けたくないけ、自分も頑張ると言っていた。
今でもはっきり覚えている。

あの時はまだ、ネイルスクールに通いだしたばっかりだった。
二年経った今、これが結果だ。
資格を取り、しかも一級。
頑張ると言っていたことが形になっている。

俺は何か形に出来たのだろうか。

未来に胸を張って、これだといえるものがあるのか。

⏰:10/11/26 16:54 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#57 [しゅん]
答えは出なかった。

早く一人前になりたい。
そう思っていたことは、はっきりと形に出来るものではなかった。
試験があるわけやねぇし、昇進があるわけでもねぇ。
自分や周りのみんなが感じ取るものや。

そりゃ、先生としての自覚や責任感は年々増してくるし、やり甲斐もある。
でも…これだけじゃ…。

しかも、このまま進み続けて何か答えが見つかる気もしなかった。

んーーー。


啓示と別れてからも、俺の頭ん中は未来のことでいっぱいだった。

⏰:10/11/26 16:58 📱:PC 🆔:kkl3jxSQ


#58 [しゅん]
それから何日かして。
たまたま練習中に怪我をした生徒を送ったとき、未来の実家の近くを通った。
久しぶりに見る景色。
空き地だったところに家が建ち、公園は綺麗に整備されている。
二年来なかったうちにこんな変わったんやなっち切なくなりながらも、生徒と話していた。

⏰:10/11/29 14:04 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#59 [しゅん]
〈せんせー、せんせーが高校ん時っち、もう教師になるっち決めとったん?〉

「いや、高校ん時はまだ確定はしてねかったね。
プロっち道も頭にはあったな。」

〈何で行かんやったん?〉

「お前はプロ目指しとんやろ?」

〈うん〉

「じゃー言わん!」

〈はぁー?教えてよ!」

⏰:10/11/29 14:04 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#60 [しゅん]
「俺は、自信がねかったやろーね。
俺の兄貴はお前も知っとーやろ?
兄貴達の代がお前らがちょーど、憧れとる世代やったはずや。」

〈はい〉

「その兄貴から、ちょっとでも自信がねぇなら辞めとけっち言われたんちゃ。
兄貴は金が行き来するところで、野球はしたくねぇっち昔から言いよってさ。
それを直で聞きよったし。
その下で育ったけ、影響力は大きいよな。
まぁ野球選手はそれが職業やしプロとしての自覚があって夢を与える仕事でもあるけ、そんなん言ったってっち話でもあるんやけど。
お前もそれを夢見て野球始めたやろ!っち言われればそーやしね。
でも、兄貴の考え方はそうやったん。」

⏰:10/11/29 14:05 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#61 [しゅん]
〈挑戦してみたくなかったんですか??〉

「んー。挑戦はしてみたかったかもな!」

〈じゃあ何で?〉

「それだけやねぇ。
プロでダメになった奴は腐るほどおる。
選手生命を脅かす大怪我したら、打てんくなったらどーする?
あの世界は普通のサラリーよりも結果に厳しい。
結果が出らんと、捨てられる。
ファンからのプレッシャーもある。
連続でいいプレーして勝利に貢献しても、たった一回のミスをすればそれを叩かれる。
自分が思っとる以上に追い討ちをかけられる。
その中で輝けるんは、ほんの一握りなんちゃ。
高校で超高校級、大学でも絶対スターになるっち言われとった奴が、プロに入ってダメになった話なんか山ほどあるんちゃ。
俺はそんな世界で生きていけんっち思ったん。
まぁ、かっこいいこと言いよるみたいやけど、実際は目指すこともせんかった負け組みなんやけどな。」

⏰:10/11/29 14:06 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#62 [しゅん]
〈いや、そんなことねぇと思います。
先生になっとるし。〉

「まぁな。
それでも、違う人生があったかもしれんし。
お前もそんなんわかりきっとるやろ!
でも、それでもやってみたいっち思うなら、ほんまもんと思うよ!
ただ、野球だけやるな!
いっつも言いよるはず。
野球だけやってきた奴は上手いに決まっとる。
それも今はいいかもしれん。
でも将来はそうやない。
野球が出来んくなったとき、勉強しとけば次の道への選択肢が増えるんちゃ。
ちゃんと勉強もして、心と体と頭で野球をするんや。
それはぜってぇ忘れるなよ!」

〈はい!〉

⏰:10/11/29 14:08 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#63 [しゅん]
偉そうに言いよるけど、実際その世界に行ったわけでもねぇし。
ただ、兄貴の友達にも自分の先輩、後輩にも、プロで活躍できることを夢見てダメになった人間を身近で見てきた俺には、これから目指す生徒たちに最低限言わなければならない義務はあったと思う。

⏰:10/11/29 14:09 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#64 [しゅん]
〈せんせー噂の可愛い彼女は?〉

「別れたっち言いよーやんけ!」

〈何で?〉

「色々!」

〈やっぱ、社会人になったり環境が変わると難しくなるんかなー。〉

⏰:10/11/29 14:10 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#65 [しゅん]
「お前は?彼女おるんか?」

〈おるけど、野球が忙しいし、あんま相手してやれんし。
それでも頑張って!っち応援してくれて待ってくれるんちゃね。
めっちゃ嬉しいのに、罪悪感がすげぇある。
好きなのに別れる意味もわからんけど、でも今の状況が俺にはいっぱいいっぱい過ぎてさ。
俺、そんな器用やねぇし。
何回考えても今は野球を頑張りたいんちゃね。
それを伝える勇気もねぇし・・・
せんせー、俺どうしたらいいと思う?〉

二年前の俺と全く同じだった。
野球と恋愛。
高校生にとっては、どっちも大切だと思う。

⏰:10/11/29 14:20 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#66 [しゅん]
この時期の悩みの種は野球か恋愛のとちらかだ。


・彼女がいるから野球が頑張れる。
彼女のためにホームランを打つ等、応援してくれる彼女の存在によって頑張れるタイプ。


・野球に集中するため彼女を犠牲にする。
野球に集中したいが為、彼女と別れたり距離を置いたりするタイプ。
中には周りが別れたけ、とりあえず俺も…という奴もおる。


・それ以前に野球のことしか頭にない。
もともと彼女がおらん奴や、作らない奴、野球にしか興味がないタイプ。



俺が聞いた話や経験してきた中では、だいたいこの三つに該当する。

⏰:10/11/29 14:22 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#67 [しゅん]
この生徒は、今まさしく高校野球を目の前にし、悩んでいる最中だった。
高校生の時の俺は未来と別れとったし後者やったけど、周りはこんな状態やったな。と過去を思い出しながらも、俺に出来るアドバイスはした。
偉そうには言えんのやけどね。

でも、高校生でもこんな壁にぶち当たりながら成長している。
事は違っても、俺と同じ壁だ。
二年前の俺も同じような状況やったなと何か胸が締め付けらると同時に、少し今の俺の気持ちに変化があったような気がして落ち着かなかった。

⏰:10/11/29 14:24 📱:PC 🆔:S41m7Qs6


#68 [しゅん]
無事に生徒を家に送り、そのまま家に帰っていた時。

俺は小さな交差点の信号待ち中。
ふと、横断歩道を見ると一人の女と目が合った。

お互い、あ!っち感じになって俺は曲がった先で止まった。

⏰:10/12/02 16:49 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#69 [しゅん]
その女は黒谷十環。
良太の元彼女。

二人は一年前ぐらいに別れた。
それからは全く会う事もなく、このタイミングでの再会だった。
気まずい別れ方ではなかったらしく、良太からは今も遊んだりはする関係と聞いていた。

⏰:10/12/02 16:50 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#70 [しゅん]
「おう!久しぶり!」

少し気まずそうに俺の挨拶に答える。

(しゅんくん!!久しぶり!)

「どこ行きよん?」

(今から小倉行かないけんけ、バス停まで)

「家ここらへんっけ?ついでやけ、乗り!送っちゃーか?」

(え?いいよいいよ!)

「いや、どーせやけさ!乗り!」

(ほんとに?じゃあ…)

そう言って、俺の車に乗った。

⏰:10/12/02 16:50 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#71 [しゅん]
「元気そうやね!良太とは会いよん?
あいつ元気しとー?」

(うん!めっちゃ元気しとーよ!
しゅんくんと嵐くんの話ばっかしよるし!)

「きもちわりーし!」

そんなたわいもない会話から、十環の会社の話になった。
十環は図書館の管理会社に就職したと良太から聞いていた。

⏰:10/12/02 16:51 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#72 [しゅん]
「仕事どーなん?」

(んー…
ちゃんとしよるよ!)

「土日休みやねぇけ、きちーんやね?」

(・・・え?)

「ん?」

(良くんから聞いてない?)

「何を?」

(あたし、今○○で働きよるんやけど・・・)

「は????」

○○は、未来が働きよる会社や。
何で十環が同じ会社に勤めているのか。

⏰:10/12/02 16:51 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#73 [しゅん]
「いや、ちょっと待て。
何で十環が未来と同じ会社なん!
図書館は?」

(勤務帯とか、仕事の内容とか色々あって、図書館はやめたと。
中途採用で入ったんやけど…
良くんから聞いとると思ってた。)

「いつから?」

(もう一年以上なるかな…)

良太からは何も聞いてない。
未来と別れてから、何回か会った。
なんに俺には何も言ってこなかった。

⏰:10/12/02 16:52 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#74 [しゅん]
「そーやったんや!
良太も俺に気ー使っとったんやろーね。
何かわりーことしたな。」

(ううん…)

「未来、元気?」

(うん…)

「辞めよっか!未来の話は!
ごめんな!」

⏰:10/12/02 16:52 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#75 [しゅん]
(ううん!全然大丈夫!
未来ちゃん元気しとるよ!
今、同じ部署で働きよるん。
あたし四大卒やけ後輩やけど、タメやけめっちゃ仲良くさせてもらってる。
仕事もめっちゃ出来るしね!)

「そっか。」

笑顔で話しを聞いていたが、何となく胸が締め付けられ、苦しかった。

⏰:10/12/02 16:52 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#76 [しゅん]
(しゅんくん…)

十環がそう言ったとき、嫌な予感がした。
来るな。っち感覚。

(…未来ちゃんのこと、どう思ってるん?)

やっぱね。

「未来から話聞いとん?」

(うん。聞いてる)

「そっか。」

(うん・・・)

⏰:10/12/02 16:53 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#77 [しゅん]
「正直、未来のことは好きかもね。
気持ちはあると思う。
でもやっと仕事もいい感じになってきたし、今戻りたいとは思ってねぇ。」

(そっか…)

「でも、未来のことを考えることは多くなったね。」

(何かあったと?)

⏰:10/12/02 16:53 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#78 [しゅん]
「知っとるか知らんかわからんけど、未来の友達に啓示っちゅー友達がおってさ。
その啓示がたまたま後輩として学校に入ってきたんな。
そいつから、未来の話を色々聞いて。
未来の事を考える日が増えたのは確かやね。」

(手遅れになる前に、迎えに行かんと後悔するかもしれんよ?)

「ん?」

⏰:10/12/02 16:54 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#79 [しゅん]
(未来ちゃん、ずっと言い寄られてきてた年下の男の子がおって。
その子の押しが凄かったのもあるんやけど、それに負けて付き合ってた。
でも、理由ははっきり言わんけわからんけど、未来ちゃんから別れて。
多分、あたしが思うにしゅんくんと思うんよ。
でもまだその子から押されてて…
その子もめっちゃいい子やし、気持ちが全部いってしまう前に早く手を打った方がいいよ!!)

「そっか。
でも、いんやね?
その子がめっちゃいい奴なら尚更。
俺、未来を振り回し放題やったし、幸せつかむチャンスをわざわざ俺が奪うわけにはいかんやろ。」

⏰:10/12/02 16:54 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#80 [しゅん]
(何で?ずっと待っとるのはしゅんくんのことなのに?
自分から幸せにしてやる!っち気はないと?
おかしいよ!!
お互い好きなのに離れ離れになって、何で他の人と幸せになろうとせないけんの?)

この言葉にはっとした。

⏰:10/12/02 16:55 📱:PC 🆔:SRMqlhjA


#81 [ゆず]
1から4まで読みました何かイライラしたり…ドキドキしたり…ワクワクしながら読んでました。約一週間かかりました(笑)未来ちゃんを迎えに行って欲しいですね2人にゎ結ばれて欲しいまだまだ続きますよね楽しみに待ってます

⏰:10/12/03 11:07 📱:P03A 🆔:.KEnav7g


#82 [しゅん]
ゆずさん

一週間もかけて読んでくれて、まじありがとう!
これからどーなるか続き楽しみしとってな♪
一応、感想版あるけんそっちに書き込みして〜!!
返事バンバン書くけん^^
ごめんね!

⏰:10/12/06 16:53 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#83 [しゅん]
別れたあの日、最後に未来はこう言った。

『言っとくけど、ずっとあたしがしゅんのこと好きとか思わんでね。
あたしだっていい人が出来たら、そっち行くけん。
それで後悔しても、もう遅いんやけ』

それが、現実になりつつあるのか・・・。

⏰:10/12/06 16:54 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#84 [しゅん]
俺の返した言葉に未来は待っていると言っていたが、二年経過した今は状況も気持ちも変化しとーに決まっとる。

こればかりは最後のチャンスかもしれない。
そう思った。

⏰:10/12/06 16:56 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#85 [しゅん]
野球も先生になることも一番近くで応援してくれた。
自分より俺のことを最優先してくれていた。

仕事が終わり家に帰ると飯が出来とったり。
掃除や洗濯も終わっていた。

未来自身も忙しかったはずなんに。
別れる前は仕事が忙しそうで、帰るのも夜遅かった。
時期的なものもあるかもしれんけど。

それでも、あいつなりに気持ちを形に表してくれとったんや。

⏰:10/12/06 16:57 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#86 [しゅん]
今考えると、あの時未来には別れる予感がしていたのかもしれない。
浅田さんと同じ結末にならんよう、未来なりに頑張っていたのかもしれない。
やけ、無理に会いに来てくれたり、飯作ってくれたりしよったんかも。

そんなことにも気付かなかった俺は最悪最低や。

⏰:10/12/06 16:57 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#87 [しゅん]
その場その場は感謝しとったし、ありがとうの気持ちを忘れてはいなかった。
でも、その繰り返しで当たり前になっていたのだろう。


結局、俺は仕事と恋愛を天秤にかけ、仕事を選び、未来を捨てた。

それがただ一つ真実だ。

⏰:10/12/06 16:58 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#88 [しゅん]
俺が今すべき顔は未来の彼氏じゃねぇ。

そんなんどの面下げて言いよんかっち。
まじ勝手な言い分やな。

俺から離れるなっち言った俺が自ら手放し、未来はそれを受け入れた。

⏰:10/12/06 16:59 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#89 [しゅん]
未来が俺にしてきてくれたことの多さ。
そして残してくれていったものの大きさ。

俺はわかっているつもりにすぎなかった。

でも、また俺のわがままで戻るのか…。

俺を待っているとしても突き放して、未来は他の誰かと幸せになった方がいんやねぇか。
俺やねぇ方が幸せになれるんやねぇか。

その葛藤が俺の気持ちを支配していた。

⏰:10/12/06 16:59 📱:PC 🆔:kxmqXYZA


#90 [しゅん]
「何かさ、わからんのちゃね。
何回も俺のわがままでそんなんを繰り返してさ。
もういい加減してよっち言われるのもこえーんちゃ。」

(いいやん!それでダメやったとしてら、ダメでいいやん。
逃げとるのはしゅんくんやん。
もう一生、未来ちゃんに気持ちを伝えんっち思ってるなら、俺は戻る気なんかない!っちはっきり言って欲しい。
未来ちゃんが他の人に行かんのは、しゅんくんがおるからなんよ?
結局、キープ的な感じになっとるやん!!
他の人のとこに行っていいっち思ってるなら、もうお前はない!っちはっきり言ってよ!!)

⏰:10/12/10 13:59 📱:PC 🆔:PmAwhBIk


#91 [しゅん]
「キープとか思ってねぇし」

(周りから何と言われようと、ただあたしがただ好きなだけやけっち。
しゅんが別れるっち言葉を出したことは、凄い言いにくかったと思うん。
でも、ちゃんと今は考えれんっちはっきり言ってくれたん。
曖昧な言葉で濁すんやないで、ちゃんと伝えてくれた。
しゅんは悪くない。
ただ、あたしがその「今は…」っち言葉に期待して待っとるだけで、しゅんは関係ない。
別れることに納得したのも自分やし、今もしゅんが好きなのはあたし自身の問題やけ。
しゅんを悪く言うのは辞めてっち。
そう言うん…
いっつも元気なのに色々考えてるんやなっち思ったら、もうはっきりした方がいんやないかなっち。
凄く思う。)

⏰:10/12/10 14:00 📱:PC 🆔:PmAwhBIk


#92 [しゅん]
十環の言う通りで何も返す言葉がなかった。
ここまで未来が思っとるんや…
正直、かなりの衝撃だった。

(ごめんね…
あたし、そんなしゅんくんのことを知っとるわけやないのに、ズカズカ入ってしまった)

「いや、その通りやけん。
しっかり考えて答え出すな。
ありがとう。
一個だけ約束してもらっていい?」

(ん?)

「今話したことは、未来には話さんでほしい。
未来には俺なりに答えを出して、直接話しするけん」

(わかっとるよ。
そんなあたしが話しできるような、軽い話やなもん)

「ありがと」

⏰:10/12/10 14:00 📱:PC 🆔:PmAwhBIk


#93 [しゅん]
十環を送ってから家に帰ったが、何もやる気がおきなかった。
最低限しとかんないけんことを済ませ、風呂に入った。

いつもは全然考えずシャワーで済ませるが、湯を溜めて久しぶり浸かった。
未来が一緒のときは必ず湯を溜めて一緒に浸かるのが当たり前だった。
未来が買ってきた変わった入浴剤や、たまたま貰った高い入浴剤を入れ、二人で遊んだりもしていた。
子どもみたいにはしゃいでいた光景が目に浮かぶ。

すぐ隣りにいるような感覚だった。

⏰:10/12/10 14:01 📱:PC 🆔:PmAwhBIk


#94 [しゅん]
風呂から上がり、ソファーに横になる。
上を見上げると、そこにはシャンデリアがあった。
未来が作ってくれた照明。
横になっているソファーは未来と一緒に選んで買ってもらった。
引越しの手伝いをしてもらっていたとき、物を落としてへこんだ床もそのまま残っている。
冷蔵庫には作ってくれた夜食も冷凍されたままだ。
俺たちの時間をそこで止めているかのように、何も変わらない。

今もこの部屋には、未来との思い出がたくさん詰まっていた。
二年以上も前のことなんに、何一つ薄れていない。

⏰:10/12/10 14:02 📱:PC 🆔:PmAwhBIk


#95 [しゅん]
ただ一つ変わったことは、二歳年をとっただけだ。
二年間、自分が出来ることをがむしゃらに頑張った。

そんな自分を、未来はまた受け入れてくれるのだろうか。

色んな思いが交錯しながら、ただただ湧き出てくる未来に対する気持ちを抑え必死にこらえている自分がいた。

⏰:10/12/10 14:02 📱:PC 🆔:PmAwhBIk


#96 [しゅん]
そして、俺の気持ちの変化に関わらず忙しい毎日が過ぎていく。
十環と会って、二週間が経とうとしていた。

啓示ともあの日以来、未来の話はしていなかった。

そんな週末、啓示から未来の話を聞かされた。

⏰:10/12/20 14:35 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#97 [しゅん]
[あんさ、未来の話はしたくねぇけど。
お前がどー思うかは知らんし、未来の話するのはこれで最後と思う。
今朝、未来が男とマンションから出てくるの見た。
本人に確かめたわけやねぇし、その男が誰かもわからん。
ただ、あの状況はどーなんやろ?っち思って。
まぁ、単純に考えれば朝帰りっちなるんやろーけど。
もう手遅れかもしれんし?まだ間に合うかもしれん。
それだけ。
じゃあ、俺1限目授業あるけ]

⏰:10/12/20 14:36 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#98 [しゅん]
朝帰り?
未来が男と?
信じられなかった。
嫉妬や焦りというよりも、未来が言った言葉が現実になっていること自体が信じられなかった。

十環が言っていた男かなとも思った。

頭が真っ白になり、負の連鎖が始まる。
1限目が空きだった俺は、未来のこと意外考えられず、何も手につかない状態だった。

いつの間にか一日が終わり、家に帰る足取りも重い。

そのまま二、三日が経った。

⏰:10/12/20 14:36 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#99 [しゅん]
その日も部活で遅くなり、それから色々と作業をしていると学校をでるのは10時過ぎだった。
いつも通り家に帰る。
マンションに入るとき、入口で人が座っていた。
レンガの上にちょこっと座り、誰か人を待っているような感じだった。
何か不気味やなっち思いながらも、その前を素通りし車を停めた。
そして郵便受けを確認する為に正面玄関に回る。

すると、さっきの人と鉢合わせる形となった。
目が合った瞬間、俺は心臓が飛び出るかと思った。

⏰:10/12/20 14:37 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#100 [しゅん]
「お前…」

思わず出てしまった。

その人は誰でもなく未来。



お互い目を離せず、何十秒かそのまま。
未来は目に涙を溜め、今にもこぼれそうだ。

⏰:10/12/20 14:38 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#101 [しゅん]
「どしたん?」

『来ちゃった』

ニコっと微笑んだ瞬間、溜めていた涙が一気に落ちた。

「どした?とりあえず、中入り。」

自分の中で落ち着け!と言い聞かせながら、未来を部屋まで連れて行った。

⏰:10/12/20 14:39 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#102 [しゅん]
未来の好きなカルピスを出すと、薄っすら笑いながら少し飲む。

『…おいしい』

頷くと、未来はまた目に涙を溜めた。

⏰:10/12/20 14:39 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#103 [しゅん]
「どした?何かあった?」

『…』

「何かあったんやねん?言えよ」

『ううん。何もないよ。
ただ、花粉症なだけ。
しゅん、ちょっと大人っぽくなったね』

「嘘つけちゃ!
何かねぇわけねぇやろ。
何もねぇんに、こんな夜中に家で待っとかんやろ。」

『何もないよー
近く通ったけん、休憩しとっただけー。
老けたしゅんに言われたくないですー』

「何かその理由は。
老けてねぇし!」

⏰:10/12/20 14:40 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#104 [しゅん]
『嘘うそ!!
大人っぽくなったよ。
あたしは?可愛くなった?』

「お前も老けとーわ!」

『えぇー!!!
シワないし!!
ほんとに?老けた????』

「老けた。」

『えぇぇぇ!!!
ショック…』

鏡の前で色んな角度から、シワのチェックをしていた。

⏰:10/12/20 14:40 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#105 [しゅん]
「嘘ちゃ!
言ってみただけ。」

『じゃあ、可愛くなった?』

「いや、それはねぇ」

『ケチ。』

「ケチの意味がわからんちゃ!」

『いいもーん。
みんなからは若く見られるし!
それより、見てー!!
ネイル可愛くない??』

そう言って、俺に手の甲を向けた。
爪自体は短いが、素直に可愛いと思った。
何とかジェル?とか言うのを塗っているらしく、表面がツルピカだった。
OLっぽい爪っち感じ。

⏰:10/12/20 14:41 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#106 [しゅん]
「可愛いやん。
自分でしたん?」

『うん!!
上手やろ?』

「上手いやん。お前、起用やったもんな。
ちゅーか、右手はどーやってやるん?」

『左手でする』

「まじで?出来るん?」

『慣れたら簡単〜〜。
しかもね、あたし一級取ったんちゃー!!
凄いやろ?』

啓示から話は聞いていたが、知らないふりをする。

⏰:10/12/20 14:41 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#107 [しゅん]
「すげぇやん!
お前頑張ったんやな。」

『うん…。
いっぱい頑張ったよ。
仕事も、ネイルも…』

また涙が溢れ、それは未来が俺を待っていたことがどんなに辛かったかかを物語っていた。

⏰:10/12/20 14:41 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#108 [しゅん]
「俺はこの二年間、何も変わってねぇよ。
ただ年取って、与えられた課題をこなしただけ。
お前みたいにコレを頑張ったっちいえるものなんか一個もねぇわ。」

『そんなことない。
しゅんは毎日頑張ってたと思うよ。
与えられた課題をこなすだけでも凄いことやん。』

「全然凄くねぇし。
当たり前のことをしただけやけ。
お前に胸張って、これを頑張ったっちいえるもの一切ねぇよ。」

『…』

「なーんちゃって!
まぁ、たった二年で目に見えて変われるほど、俺の人生甘くねぇしね!」

無言になった未来に気を使って、冗談っぽく流した。

⏰:10/12/20 14:42 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#109 [しゅん]
『しゅん…。
急に来てごめんね。』

「いや、いいよ。
幽霊が立っとんかと思ったけどね」

何か気まずい雰囲気が流れるのが嫌で、笑いながら話す。

『…』

「うそうそ!また一段と可愛くなっとーけさ、気付かんやったちゃ!」

『…やろ?・・わか…っとるよ』

「未来、どした?
もうわかるけさ。言えよ。」

気付かんふりが出来んぐらい、未来は震えていた。

⏰:10/12/20 14:43 📱:PC 🆔:cGnirxVY


#110 [しゅん]
『お腹痛くなってきた。トイレ借りるね』

そう言いながら部屋を出ようとする未来。
その腕を掴み、俺は引き止めた。

「嘘つけちゃ。どした?」

『…離して。お腹痛い』

「嘘やろ。」

『嘘やないもん』

「じゃあその涙は?腹が痛すぎて出たんか?」

『…』

⏰:10/12/22 11:01 📱:PC 🆔:k0HieFZU


#111 [しゅん]
『もう…
あたし、もう待てん。
ずっとしゅんのこと待っとくっち言ったけど、もう待てない。
しゅんがあたしのこと考えてる余裕なんかないことも、もうとっくに気持ちがないことだってわかっとるけど…
でも、しゅんから直接無理っち突き放してもらわんと、どうしても諦めきれん。
最後のお願いしにきたん…
無理っちはっきり言って?
お願い…』

目に涙を思いっきり溜め、俺の目をまっすぐ見つめる未来は、二年分の気持ちだけでなく、今までの気持ちさえ込められているようだった。

⏰:10/12/22 11:02 📱:PC 🆔:k0HieFZU


#112 [しゅん]
「未来。
俺ね…」

そう言いかけた時、未来がかぶせるように言った。

『しゅん。
しゅんにとってこの二年間はあっという間やったかもしれんけど、あたしにとっては凄い長かった。
怖かった。
悔しかった。
あの時、しゅんからの別れを受け入れんやったら、結果は変わってたんかな…
別れたくないっち言っとけば、まだ付き合ってたんかな…
もっともっとしゅんの気持ちを理解出来ればよかったのに…
しゅんとまた一緒に過ごせる日をずっと夢見て一生懸命頑張りながら、何がダメやったんやろう。
そうやってずっと後悔ばっかしてた。
こんな思いするぐらいなら、最初から戻らんどけばよかった…とも思った。
でも、もう戻る事はないんやもん。
後悔しても、前の生活はもう戻ってこないんやもん。』

泣きじゃくりながら、体は震えていた。
俺の目の前で泣きよんのに、何も出来ない俺。

⏰:10/12/22 11:03 📱:PC 🆔:k0HieFZU


#113 [しゅん]
「お前は悪くねぇよ。
悪いのは全部俺や。」

『違う。
あの時、支えてるつもりがいつの間にかしゅんの負担になってた。』

「そんなことねぇちゃ。
俺のわがままやった。
お前は悪くねぇ。」

『ううん…
もうこれで…』

「お前…
俺さ…」

『嫌だ。
聞きたくない。
やっぱ聞きたくない。』

「俺…」

『もうこれで終わろ。
もういい…
それ以上言わんで?
辛い…』

「未来。」

『嫌っち言いよるやん。
離してよ。
関係ないのに未来とか呼ばんで…
聞きたくない。』

⏰:10/12/22 11:09 📱:PC 🆔:k0HieFZU


#114 [しゅん]
「俺さ…」

『嫌っち言いよるやん。
離してよ。
好きでもないのに、優しくせんで…』

⏰:10/12/27 16:59 📱:PC 🆔:7NxMUVNk


#115 [しゅん]
「未来…。
俺、やっぱお前やねぇと無理や。
結婚して?」

『…?』

「こんだけ俺のことを想ってくれて、尽くしてくれて、待ってくれて。
俺のわがままなんに、自分が悪いっち責めてさ。
そんなお前、このまま帰せん。
他の男になんか渡したくねぇ。
俺は、あの時の気持ちと全く変わってねぇよ。
ずっと好きやった。」

⏰:10/12/27 16:59 📱:PC 🆔:7NxMUVNk


#116 [しゅん]
『…え?』

「お前に対する気持ちは二年前と全く変わってねぇちゃ。
むしろ、今お前に会って余計好きっち気持ちが増した!
ただ、その気持ちを押さえ込んどっただけや。
お前に会ったら、もうそれすら押えきかん。
何であん時、その気持ちが見えんくなったんやろう。
ごめんな。
やっぱ、お前すげぇよ。」

『ほんとに?』

⏰:10/12/27 16:59 📱:PC 🆔:7NxMUVNk


#117 [しゅん]
「ほんとに。
未来、ぜってぇ幸せにする。
離れた二年間なんか忘れるぐらい大切にする。
やから、また俺の隣におってほしい。
もう絶対泣かせんけ」

『しゅん…。』

「今までごめんな」

『ううん。
もうめっちゃ好き』

「俺もやけ」

抱きついてきた未来を抱きしめながら、俺は言った。

⏰:10/12/27 17:00 📱:PC 🆔:7NxMUVNk


#118 [しゅん]
未来の気持ちが痛いほど伝わり、こんなに俺のことを思ってくれとったんやと正直驚いた。
離れていた二年間が未来にとって、こんな苦しい時間とは予想出来んやった。
辛いという言葉以外当てはまらない、追い詰められていることが全てに表れていた。
あの時の未来の顔を忘れることはないと思う。

二年前の時、何で未来に別れを告げたのか。
こんなことを思わせるためだったのか。

そうやないんに、そう思わせるぐらい未来の顔は直視できない泣き顔だった。

⏰:11/01/04 16:45 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#119 [しゅん]
そういうことが重なってか、俺はいつのまにか結婚してと未来に言っていた。
でも、決して勢いではない。
心の底から結婚してぇとほんとに思った。

未来と別れた日、もし戻ることがあるならそれは「結婚するとき」と漠然に思っていたのもあるかもしれない。

もう離したくない。

その思いだけだった。

⏰:11/01/04 16:46 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#120 [しゅん]
こんな泣き顔も、笑った顔も、拗ねたり怒ったりする顔も、全てが俺にとって大切なもので他の奴なんかに見せて欲しくねぇ。
器がちっせーかもしれんけど、未来が他の男と・・っち考えただけでイライラする。

そんな想いが俺の中にはずっとあって、でもそれを開けれないように何重も縛って鍵をかけていた。
そうしていくうちに未来の存在に慣れすぎて、今、大事なものは未来やねぇっち洗脳され、いつの間にかそれが正しい答えになっていた。

今頃やけど。
今、やっとそれに気付いたんや。

未来はもう俺自身になっとるんや。
今、また俺の腕の中にいる未来の存在がより一層大切なものと感じていた。

⏰:11/01/04 16:47 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#121 [しゅん]
『しゅん。』

「ん?」

『ご飯ちゃんと食べてないと?』

「何で?」

『前より痩せとる』

⏰:11/01/04 16:47 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#122 [しゅん]
確かに、啓示から未来の話を聞かされてから、何となく飯食う気がおきんで。
全くやねぇけど、飯らしい飯は食ってねかった。
そのせいかどーかわからんけど、俺のベスト体重に対して未来に会った時はマイナス4kgだった。

俺自身、体重の変動は全くねぇっち言うぐらい珍しい。
体の動きと感覚で増えたも減ったもわかる。
前日に体が軽い感覚があって、体重計に乗ったら4kg減っていた。

そんなん、俺に抱きついたぐらいでわかる未来もつわもの。

⏰:11/01/04 16:48 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#123 [しゅん]
「最近、絞ったけさ。
見た目も締まったやろ?」

『締まったんやないで、自然に落ちた痩せ方やん。
嘘ばっか。』

「ちげーよ。
ただほんとに締めようと思って飯食わんやっただけ。
もう選手として野球しよんやねぇし、ちょっと落とそうと思ったけさ」

『それならいいけど・・・』

未来には心配させたくねぇで嘘を突き通した。

⏰:11/01/04 16:49 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#124 [しゅん]
「それよりお前がそれに気付くことのほうがすげぇやろ」

『だってしゅんのこと何でも知っとるもん』

「未来。」

『ん?』

「さっきの話、本気やけ」

『…うん』

「勢いとかやねぇよ。」

『うん』

「今すぐには無理やけど。
でも、ちょっとずつ準備していけたらなっち思う。
お前と一緒に。」

『ありがと…』

また涙を流しそうになる未来から目を離し、俺はまた抱きしめた。

⏰:11/01/04 16:49 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#125 [しゅん]
一時して、お互いに気持ちも落ち着きを取り戻し始めた。

「お前、明日休みやろ?」

『うん。
でも、あたし帰るよ。
明日もしゅん早いやろ?』

「いや、明日練習昼までやけ。
練習終わってランチでも行くか?」

『いいと?』

「おう!
多分、12時過ぎには終わると思うけそれまでに用意しとって!
今日は泊まり?」

『ううん。
今日は帰る。
一緒におりたいけど、今日は帰る。』

⏰:11/01/04 16:50 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#126 [しゅん]
「何で?」

『内緒ー』

「下着とか全部一式あるばい?」

『捨ててなかったんやー。
変態!!
それ取っとって、どーするつもりやったん?』

「アホか!!
そんままにしとっただけちゃボケ!」

『ふーん。
でも今日は帰る』

「じゃあ、用意し!
帰るなら、送るけん。」

『やだー。
もうちょっとおるし。』

⏰:11/01/04 16:51 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#127 [しゅん]
「何かそれ!
じゃあ、風呂入る?
一緒に♪」

『嫌やし!!
あたしは家に帰ってから入る!!』

「どしたん?意地はって。
別にそんなムキにならんでいいやんかちゃー。
じゃあ〜俺先入るけ〜
待っとって!
お楽しみはその後な♪」

『変態!!!』

「うそちゃ〜待っとってな!」

未来は頷き、少し笑った。

⏰:11/01/04 16:51 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#128 [しゅん]
30分ぐらいたっただろうか。
色々と考えよったらいつもより長くなった。

リビングのドアを開けると一気にいい匂いがする。
そして、その代わりに未来の姿はなかった。

テーブルには置手紙。

⏰:11/01/04 16:52 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#129 [しゅん]
『しゅん。
今日も一日お疲れ様。
おかずはあるもんでしか作れんやったけ、大したのやないけど…
お腹空いとったやろ?
ごめんね。
冷凍のご飯はあるみたいやけ、それチンして食べてね。
今日は、自分で帰ります。
本当は一緒にいたいけど…
でも今日は色んなことがあったから、一人で色々考えたくて。
妄想しすぎないように気をつけます!!
しゅん、あたしちょーーーー幸せ!!
明日も部活頑張ってね!
おやすみなさい☆
あっ、タクシーで帰るけん、心配いらんよー』

これを読んだら、追いかけれなかった。
多分、ダッシュで降りれば間に合うぐらいの距離に未来は居たと思う。
でも、俺は行かなかった。

⏰:11/01/04 16:52 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#130 [しゅん]
『一人で考えたい。』

そう未来が言ったことは

『しゅんも今日のこと考えてね』

そういう意味も含まれていると思う。
少なくとも俺はそう捉えた。

未来と一緒に過ごしたかったのもあるが、ゆっくり整理しよう。
そう思いながら、俺は飯を食った。

ようこの短時間にこれだけ作ったなっちゅーぐらい、豪華な飯。
俺と別れた間、確実に腕を上げていた。

⏰:11/01/04 16:52 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#131 [しゅん]
置手紙に対してメールをしようと思い、久しぶりに未来のフォルダを開く。
二年前のメールがそこにはあった。

「あれから二年か…」

感覚的には二年もたってないような気がするんに、実際に目にするとリアルに感じる。

未来と別れてからは全くと言っていいほどメールはしていない。
友達と連絡取るときも、大概電話やし。
すげぇ照れくさかった。

⏰:11/01/04 16:53 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#132 [しゅん]
未来に送った後、嵐に電話をかけた。
その日あったことを離すと、嵐もすげぇびっくりしていた。

《やっぱお前らはそうなる運命なんと思うよ。》

さらっと言われたが、やっぱそんな気がしてならなかった。

未来に送ったメールはその日返ってこず、次の日の朝に入っていた。
目が覚めてそのメールを見ると、改めて未来と繋がっていると実感する。
これから毎日、こういう朝が来てまた一緒に歩いていくんや。
そう思うと、何とも言えないあったけぇ気持ちになった。

⏰:11/01/04 16:54 📱:PC 🆔:v3PA.FvA


#133 [しゅん]
昼間での部活もあっという間に終わり、気付けばもう未来との待ち合わせの時間。
バタバタ家に帰り、シャワーを浴びて用意した。

久しぶりにする未来とのデートは、お互い緊張していたのか、最初は気の使い合い。
時間と共に慣れたのは未来のお陰か。
飯を食い終わるころには、前の俺らに戻っていた。

二連休の未来はその日俺の家に泊まり、夜中中色んな話をした。

⏰:11/01/05 17:55 📱:PC 🆔:l8995HWY


#134 [しゅん]
次の日の朝、未来の携帯が鳴る。
また電話の着信音のアラームか。
そう思いながら薄目で未来を見たが、未来は起きん。
遅くまで話をしていたせいか。

仕方なく俺が止め、また寝た。

⏰:11/01/05 17:55 📱:PC 🆔:l8995HWY


#135 [しゅん]
音は止まったもの、静まり返った部屋にもしもし?と微かに声が聞こえる。

ん?何か変なボタン押したやか?
そう思い、起き上がって携帯を見ると通話中になっている。

やべ!!
電話やった!!!

思わず、名前も見ずにもしもし?と返した。

⏰:11/01/05 17:56 📱:PC 🆔:l8995HWY


#136 [しゅん]
「もしもし?」

【もしもし?
は?誰?】

相手は男だ。

かけてきたのはお前やろーがちゃ!と思いながら寝ていた脳が一気に目覚める。

⏰:11/01/05 17:57 📱:PC 🆔:l8995HWY


#137 [しゅん]
「いや、かけてきたのはそちらですけど?」

【は?何で未来の携帯に男が出るんかちゃ!】

「はい?どちらにおかけですか??」

【は?どーいうこと?未来は?】

「今、寝てますけど?」

【はぁ〜?
誰かちゃ!
もしかして、しゅんっち人?
何で未来と一緒におるんかちゃ】

「は??お前こそ誰かちゃ!
誰に向かってそんなものの言い方しよん!
常識的におかしいやろ!
ふざけんな!」

それだけ言って一方的に切った。

⏰:11/01/05 18:00 📱:PC 🆔:l8995HWY


#138 [しゅん]
誰なんこいつ。
まじ、ふざけとーし。
ちゅーか誰なん?

名前には


【陸】


と書いてあった。

聞いたことねぇ名前。

⏰:11/01/05 18:00 📱:PC 🆔:l8995HWY


#139 [しゅん]
俺が怒鳴ったせいか、未来が半目を開け

『どしたとー?』

と聞く。

どうしたやねぇちゃ!
と心の中で思いながらも

「お前の携帯に男から電話。
こんな朝早くからかけてくるとか、まじ常識ねぇね」

『誰ー?ちゅーか今何時?』

寝ぼけているのかその態度はねぇやろ!っち未来の態度にも腹が立ち、俺は反対を向き無視。
仕方なく自分で時計を見た様子だった。

⏰:11/01/05 18:01 📱:PC 🆔:l8995HWY


#140 [しゅん]
『何で反対向くとー?』

無理矢理俺を自分の方に向けようとしたが、未来の力じゃ俺は動かない。

『ねーねーーー』

「何かちゃ!」

『何で怒っとん?』

「は?着信見てん?」

『着信?』

ごそごそ言いながら携帯の履歴を見ていた。

⏰:11/01/05 18:01 📱:PC 🆔:l8995HWY


#141 [しゅん]
『…え?陸…』

未来の動きが止まり、言葉も詰まっている。
一時そのまま動かないままだったが、未来はベットから出て部屋の外に出た。

未来の様子がおかしい。
嫌な予感がする…。
そう思いながらも未来が戻ってくるのを待っていた。

部屋の外からかすかに未来の声がする。
電話をかけ直したんや。

陸っち誰やろ…

まだ朝早いで眠てぇにもかかわらず、全然寝れなかった。

⏰:11/01/05 18:02 📱:PC 🆔:l8995HWY


#142 [しゅん]
20分ぐらいして、未来は戻ってきた。
何もなかったようにベットに入り、寝ようとする未来。

何もなかったように接する気か?

ますます俺の苛立ちは募り、未来に聞いた。

⏰:11/01/08 16:28 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#143 [しゅん]
「誰?」

『ん?知らん人』

「何で嘘つくん?
嘘つくならもっとまともな嘘つけちゃ!」

『しゅんには話してないもん』

「今話せばいーやんけ」

『…』

無言の未来。

⏰:11/01/08 16:29 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#144 [しゅん]
「いーや。話す気ねぇんなら。
ただ、疑われたくねかったりやましいことがねぇんなら素直に言わな損ぞ?
それだけは言っとく。」

そのまま部屋を出て、俺は嵐の家に行った。

⏰:11/01/08 16:29 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#145 [しゅん]
嵐ん家につき電話すると、前の日が飲み会やったらしくまだ寝ていた。
鍵を開けてもらい、俺の姿に何か感づいた様子。

《どしたん?
未来となんかあったんか?》

「おはよ」

《あーおはよ。
っち、未来は?》

「知らん。眠てぇけ寝る。」

《いや、何それ。
何かあったんかちゃ!》

「いーちゃ!眠てぇけんとりあえず寝る。
話はそれから」

《俺を起こしとってよー言うよな。
とりあえず、話さな寝させんけど?
朝日を浴びながら話するぞ!》

嵐も眠てぇはずなんに。
ごめん。
そう思いながらも、外に出た。

⏰:11/01/08 16:30 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#146 [しゅん]
「まぶしーーー」
《まぶしーーー》

まだ朝はえーんに、太陽はジリジリと暑かった。

朝日がめちゃめちゃ気持ちーで、一瞬未来のことを忘れた。
前は朝練とかでまだ太陽が出る前から走りよったんになーとか話しながら、高台まで歩く。

行き道、嵐からどうしたかを聞かれ、全部話した。

⏰:11/01/08 16:30 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#147 [しゅん]
《未来さ、何を隠しとんやろ?
別に付き合いよったとかぐらいなら、話しても良さそうやけど。》

「なー。あの反応は何か嫌な予感がするっちゃね。
陸とか言う名前聞いたこともねぇし。
想像も付かん」

《俺もねぇもんね。
でも、最近未来のこと知らんしね。
ほんと久しぶりに連絡来たっち感じでもねんやろ?》

「やなー。
何でさ、戻ったばっかなんにこんな問題が出てくるんやろ。
未来から話聞いたわけやねぇけ何とも言えんのかもしれんけど。
何かこうも上手くいかんやったら、俺らっちダメなんかなっち思ってしまう」

⏰:11/01/08 16:31 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#148 [しゅん]
《わかる。
未来自身もちゃんとしとるし、問題あるわけやねぇのにな。
お前ら周辺に振り回されよる感じやもんな。》

「でも、やっぱそれを起こしよんのは、俺らやけな。
結局自分らが引き置こしよるんやろーけど。」

俺はただ未来がおってくれればそれでいいんに。
何でなん。

気持ちの葛藤が続いた。

⏰:11/01/08 16:31 📱:PC 🆔:RquKv9oI


#149 [しゅん]
2時間ぐらい外にいただろうか。
部屋に戻ると未来の姿はなかった。

変わりに置手紙が置いてある。

反省文か?っち思いながら、手紙を開く。

⏰:11/01/11 13:58 📱:PC 🆔:EQwy1hNc


#150 [しゅん]
『しゅんへ
朝はごめんなさい。
急のことすぎて自分でも整理が付かんやったけ、しゅんに話せんかった。
自分の中で整理出来たら、ちゃんとしゅんに話します。
嫌な思いさせてしまってごめんなさい。
今日は帰るね。
鍵はいつものとこから取って、また郵便受けに入れてます。』

鍵はまぁいいとして。
何なん。
整理ついてからっち。

俺は速攻電話をかけた。

⏰:11/01/11 13:59 📱:PC 🆔:EQwy1hNc


#151 [しゅん]
『もしもし?』

「もしもし?
今どこ?」

『駅に行きよる』

「送るけ、そこで待っとって!」

『いい。
自分で帰れる。』

「いいけ待っとけちゃ!!」

『自分で帰る。もう付くし、電車来たら乗る。』

⏰:11/01/11 14:00 📱:PC 🆔:EQwy1hNc


#152 [しゅん]
「何なん?お前。
お前だけの問題かちゃ!
整理してから話すっち、俺の気持ちは?
それまでどんな気持ちで過ごせっちゅーん?
ふざけんなちゃ」

『あたしにだって整理する時間は欲しいもん。』

「そんなじっくり整理せないけんぐらいのことなんかちゃ!」

黙る未来。

「何とか言えちゃ!」

『ごめん。
また連絡するけ。』

そう言って電話が切れた。

もうどうしたらいいのかわからなかった。

⏰:11/01/11 14:01 📱:PC 🆔:EQwy1hNc


#153 [いおり]
お前に一番と思われても‥

⏰:11/01/12 14:14 📱:P906i 🆔:☆☆☆


#154 [りお]
↑うける(笑)

⏰:11/01/12 16:48 📱:P05B 🆔:5Wa4auqg


#155 [しゅん]
そのまま二、三日経ち、空っぽな状態が続く毎日を送っていた時。
未来から連絡があった。

『もしもし?』

「なん?」

『今日会える?』

「何時?」

『もう出れるけ、あと30分ぐらいかな。
マンションにおるよね?』

「どーせ俺が運転した方がいいけ俺が行く。
家で待っとって。」

『わかった』

⏰:11/01/13 14:19 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#156 [しゅん]
未来の態度ではどういう状態なのかよめない。
連絡が来ない間、すげぇ色々考えていたが、全然思い当たる節もねぇし、未来の存在を頭の中から消していた。

何を話されるかわからんやったけど、別れることも予想できたけ、未来の荷物も車に乗せた。
別れるんやったら、もうこれが本当に最後や。

このとき俺にはそれなりの覚悟があったんと思う。

⏰:11/01/13 14:20 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#157 [しゅん]
ぶっ飛ばし、30分もかからず着いた。

「もうすぐ着くけ出とって」

『はーい』

いつもの会話だ。

家から出てきた未来を見て俺は絶句した。

「は?お前どしたん?」

『イメチェン』

そう言いながら、髪を触り助手席に乗る。
腰近くまであった髪は肩ぐらいに短くなっている。
完全に別人だ。

⏰:11/01/13 14:21 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#158 [しゅん]
「は?イメチェンっち…
思い切りすぎやろ」

『似合ってない?
大人っぽくなったくない?』

確かに大人っぽくなっている。
色もベージュっぽく明るく、センター分けのボブスタイル。

⏰:11/01/13 14:21 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#159 [しゅん]
「何で切ったん?」

『もうロング飽きたと。
ずーっと長いままやったし、一回コレぐらいに切りたかったんよねー。
しゅんは嫌い?』

「嫌いやねぇけど、見慣れんし。
俺はロングのが好きやったかな」

『いいもーん。
別にしゅんに気に入られたくて切ったわけやなし。
髪の毛は伸びるし!』

未来は開き直っていた。

⏰:11/01/13 14:22 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#160 [しゅん]
「会える?っち聞いたのはそれ見せたかったけ?
話すことがあったけやねん?」

『そうやけど。
そんな怒らんでよ…』

「怒らんでやねぇちゃ。
お前はいいかもしれんよ。
自分の問題で自分が整理つけばそれでいいかもしれん。
でも俺はお前の立場とは違う。
今までふつーやったんに、急に一本の電話がかかってきかと思ったらこんなんなって。
久しぶり!とかふつーの会話できると思っとん?
ふざけんなちゃ!
話があるならさっさしろ。」

近くにある広場に車を停め、俺はシートベルトをはずした。

⏰:11/01/13 14:22 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#161 [しゅん]
俺が強く出たからか、未来の気分ははあきらかに落ちている。
俺の気持ちを考えたらあんな態度取れんやったはずやけね。
未来が口を開くのを待っていた。

『ごめんね…』

「何が?」

『…』

「何がごめん?
そのテンションで来たこと?
それともこれからのことでのごめん?」

『そういう風にしゅんに思わせてしまったこと』

「で?」

『色々考えたんね…』

「うん」

もう俺らは終わるなと思った。
戻ったばっかやったんに。

⏰:11/01/13 14:23 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#162 [しゅん]
『しゅんとね別れてから、誰も好きになれんしなる気もなかった。
でも、どんぐらいたってかわからんけど、陸っち男の子と出会ったん。
紹介とかやなくて、野球がきっかけで出会ったんやけど…
その陸があたしのことを気に入ってくれて、凄いごり押しされよって。
でも、あたしの中にはしゅんがおったし、陸と繋がりたいとか全然思ってなかったん。
なのに、凄い押しとかでいつの間にか流されてしまって…
付き合ってみたけど、やっぱりしゅんがいいっち思ったから別れた。
それでも、陸はずっと想っててくれとって。
あたしの話ずーっと聞いてくれて、しゅんに対する思いとかも全部理解してくれた。
そんな陸をあたしは都合良く利用してしまっとったんと思う。
陸もそれでいいっち思ってくれとったたんかな。
何も言わんでずっと頷いてくれて。
辛かったときに傍におってくれたのは陸で、いつの間にか自分でも切りきれんくなって。
ほんとに好きなのはどっちなんやろうっち思うようになってね。
しゅんに待つっち言ったけど、実際しゅんがあんな気持ちでおったとか想像も出来んやったし、あの時はもう絶対あたしのこと好きやないっち思いよったけ、否定されに行こうっち思って…
自分自身もしゅんに会って気持ちがあるか確かめようっち思ったと。
それであの日会いに行った。』

一言一言かみ締めながら話す未来。

⏰:11/01/13 14:26 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#163 [しゅん]
『しゅんは相変わらずでさ、でも成長したなっち思った。
この二年間頑張ったんやなぁっち感じた。
でも一番に思ったことはやっぱり好きっち気持ちで、この二年間無理矢理押えてた気持ちが会ったとたんに押え切れんのがわかった。
やっぱりしゅんやないとダメなんやっち心の底から思ったと。』

そう言うと、一時未来は黙った。

「で?」

⏰:11/01/13 14:26 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#164 [しゅん]
『しゅんともちゃんと話して、戻ることになってめっちゃ嬉しかった。
あの時はしゅんのことで頭がいっぱいで、陸のことなんか考える隙間すらなかったんね。
けど、現実は陸にも話をせないけんくて、でも頭ん中はしゅんでいっぱいで…。
そしたら陸から電話かかってきてしまって、あたしがちゃんと話をしとけばしゅんに嫌な思いさせずに済んだけど、あたしが逃げたけん…
陸の気持ちを考えたら、申し訳なくて凄い言いにくいなっち思ったけど、ここも逃げたらダメっち自分に言い聞かせて、陸に会ってきた。
陸にちゃんと話をして、それからしゅんに話そうと思ったと。
陸に話す前にしゅんに話すんやなくて、ちゃんと自分で決めた結果を先に話すべきなのは陸っち思った。
嫌な思いさせてしまってごめんね…』

⏰:11/01/13 14:27 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#165 [しゅん]
「もういいよ。」

色々言いたいことはあった。
詳しく聞きたいこともたくさんあった。
でも、何かもうよかった。

未来が決めて行動したことは事実やし、俺の元に戻ってきてくれたことが答えだ。

それでよかった。

⏰:11/01/13 14:27 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#166 [しゅん]
『ちゃんと陸に話してきた。
しゅんが好きっちちゃんと言った。
戻ったことも話した。』

「陸は何ち?
ちゃんと謝ったんか?」

『うん。
頑張れっち言ってくれた。
今度こそ結ばれるように応援しよくっち。
こんなに好きにさせてくれて逆にありがとうっち…
それから、電話でしゅんに怒鳴ったことも謝っとってほしいっち言われた。』

未来は涙をこぼしながら、体は震えていた。

⏰:11/01/13 14:28 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#167 [しゅん]
「そっか。
俺も怒鳴ったし…。
そいつ、ほんとにお前のこと好きやったんやな。」

『うん…』

「お前も、よく頑張ったな。
陸の分も俺がぜってぇ幸せにする。
もう他の男とか目移りさせんけの!
覚悟しとけよ!」

『…うん』

⏰:11/01/13 14:28 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#168 [しゅん]
未来はよく頑張ったと思う。

都合のいいように使っていたのは、しょうがないでは済まされないことだ。
でも、陸がおったから次の一歩が踏み出せ、今俺らは二人でいる。
ひとつひとつ無駄なことなんかないっち気付かせてくれた。

陸と俺が顔を合わすことは多分ねぇけど、別れている間に出会った男が陸でよかったと心から思った。

⏰:11/01/13 14:28 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#169 [しゅん]
「未来。」

『…ん?』

「いや何もねぇ」

『何?』

「また今度な!」

『気になるやん』

「いーけ。また今度!」

未来が連絡をくれなかった間、俺なりに考えたことがあった。
その日に話そうかと思ったけど、また今度。
何となく、今やないかなっち思ったけん。

⏰:11/01/13 14:29 📱:PC 🆔:hGL8gXWY


#170 [ゆず]
初めから読みました
今もまだ付き合ってるのですか
現在進行形

⏰:11/01/13 15:35 📱:P03A 🆔:894HIvgU


#171 [我輩は匿名である]
>>しゃん
未来と また別れたんか?
だから書かないん?

⏰:11/02/22 10:50 📱:K002 🆔:gkm9Luc2


#172 [我輩は匿名である]
てか長すぎw
男のくせに…そら引くで。

⏰:11/02/22 11:57 📱:F01C 🆔:/PNTJPa2


#173 [しゅん]
ごめん!!
また空いてしまったー!!
今卒業式前で忙しいで↓

ばったばた更新します!
待っとってくれた人ごめん!

⏰:11/02/23 11:14 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#174 [しゅん]
ゆずさん

読んでくれてありがとう!
間が空いてごめんな!
続き更新するけ、それで確認して♪

⏰:11/02/23 11:16 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#175 [しゅん]
171さん

別れてねぇよー^^
今から更新しまっす!

⏰:11/02/23 11:16 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#176 [しゅん]
172さん

引かれますよねー^^;笑
まぁ、俺のペースで更新させてもらいまっす!

⏰:11/02/23 11:18 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#177 [しゅん]
未来と普通通りに戻ったが、相変わらずの毎日。
戻る前と戻った後、驚くほど変わらない毎日だった。

未来自身、OLも続いていた。
まぁ続いていたっちゅっても嫌でしよる仕事でもねぇし、あいつは辞める気なんか全くねかったと思うけどね。

⏰:11/02/23 11:19 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#178 [しゅん]
それからは、大きな事件や喧嘩もなく至って平和な毎日だった。
週末、家で飯作ってもらったり、俺が早く終わったときは外食したり、ふつーのカップルのふつーの付き合い。

そんな付き合いで一年がたった。

⏰:11/02/23 11:19 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#179 [しゅん]
その間に、俺らの周りは結婚ラッシュが到来。
デキ婚の奴は一人もおらんやったのは、それなりに大人になったからか。
俺的には男にしては早いと思う年齢やけど、なぜかブームが来ていた。
まぁ、女にしたら適齢期っち年齢やったかもなー。
はっきり数えたわけやねぇけど、1年で7,8回は行ったと思う。
最後の方の余興とかまじ完璧すぎて、みんなあっけに取られとったもんね…^^;
未来の周りもラッシュが続き、共通の友達の式には2人で出席することもあった。

⏰:11/02/23 11:21 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#180 [しゅん]
何回も行くと、やっぱいい式とあんまよくねぇ式の差がわかる。
あんまよくねぇっち思った奴には申し訳ねぇけどね。
漠然とやけど、自分がするときのことを考えたり、いい刺激になっていた。

⏰:11/02/23 11:21 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#181 [しゅん]
当然、俺の中にも未来との結婚は頭にあったわけで。
でもはっきりとプロポーズしたわけやなかったし、自分のタイミングもその時やなかった。

未来もあんま大して深く考えてなかったと思う。
意外とのーてんきやしね。
結婚願望はあるけど、具体的にと言われればはっきりしない。
これが未来の気持ち。

俺にもそれがわかっていた。

⏰:11/02/23 11:22 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#182 [しゅん]
俺としては、30過ぎてでいいっち思いが強かった。
それなりに仕事も人間関係もキャリアを積んで、ある程度の稼ぎと余裕が欲しい。

でも未来は同い年やし、さすがに30過ぎて結婚、出産はきちーかなーとか。
29ギリギリでも微妙やしなーとか。
まぁ色々と考えてはいた。

⏰:11/02/23 11:22 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#183 [しゅん]
そんな中、良太が十環と結婚すると報告を受ける。
そして、その幹事を俺と未来がすることになった。
もちろん快く承諾。

式は約8ヵ月後。

まだまだと思っていたのはつかの間、色々と準備をしよったらあっという間に式一ヶ月前だった。

⏰:11/02/23 11:23 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#184 [しゅん]
当日は事前に作ったビデオレターを流す予定で、その準備がほとんどの時間を占めていただろう。
兄貴の友達に仕事でそういうのしよる奴がおって、協力してもらった結果、ありえんぐらい素晴らしいものが出来た。
完全にプロがしました。っち感じの。

未来は例の器用さでお得意のメッセージボードの土台を作ったりとこれまた大忙し。
週末はもっぱら俺ん家に缶詰で、リビングは文房具屋さんのように道具が揃っていた。

誰にも見せず、俺と未来だけでコソコソと仕上げ、サプライズで先生とかも呼ぶ予定にしていた。

⏰:11/02/23 11:24 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#185 [しゅん]
式当日。

未来は前の日から俺ん家に泊まっとって、朝早く美容室まで送った。
未来がセットしてもらいよる間、持って行かんといけん荷物のチェック。

そして、自分もスーツを着て髪をセットし未来を迎えに行った。
式では飲まんつもりやったし、車で式場まで行くことにしていた。

⏰:11/02/23 11:25 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#186 [しゅん]
美容室につくとまだ未来のセットは終わってなく、路駐して待っていた。
未来にメールをすると、まだかかりそうやけ入ってきてと言う。
仕方なく車をパーキングに停め、美容室のドアを開けた。

いらっしゃいませ〜〜っち色んな店員さんに言われるがまま、中に入ると、担当の江隈さんが未来のセットをしていた。
髪をセットしてもらっているせいか、未来は正面の鏡を見たまま手を上げ、こっちこっちと手招きした。

アシスタントらしき人に未来の隣の席に案内され、座る。

⏰:11/02/23 11:25 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#187 [しゅん]
【しゅんくん久しぶり!
ごめんね。
もうちょっとかかりそうなんやけど、大丈夫?】

「御無沙汰してます!
大丈夫っすよ!未来が満足行くまでセットお願いします!
朝早くからすいません。
これ、みなさんで食べてください。」

【そんな気使わんでいいのに!!
わざわざありがと!】

「いやいや!
お世話なってますんで^^
遅くなりましたけど、オープンのお祝いも一緒に入ってます!」

⏰:11/02/23 11:26 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#188 [しゅん]
【相変わらずしゅんくん気が利くね〜!
ありがと!
ありがたく頂きます!
ちゅーか、しゅんくんのスーツめっちゃカッコイイな!】

「これっすか?
このスーツ成人式のときオーダーしたんすよ!
まだ着れるんで着てます!」

【いや、それめちゃめちゃ似合っとるし!!
グレンチェックっちゅーのがまたしゅんくんらしいね!
相変わらずセンス抜群やね〜
やっぱ自分がオーダーしたら、こういうときこそ着たくなるよ!】

「そんな褒めてもらえるなら毎日これ着たいぐらいっすね〜」

⏰:11/02/23 11:26 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#189 [しゅん]
この江隈さんっち人は俺らが読者モデルしよった頃にセットしてもらいよった美容師さんで、地元に戻ってきて店を開業していた。
未来がここに行く時は何回か送り迎えをしたことはあったが、中に入ったことは一度もなく、北九で江隈さんに会うのは初めてだった。
未来はこの江隈さんに髪の毛のこと全てを任せとって、他の美容室には一切行ってなかった。

⏰:11/02/23 11:27 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#190 [しゅん]
未来はアップにせず、ダウンスタイル。
クリックリに髪の毛を巻き、頭のてっぺんから耳ぐらいまでサイドを緩く編みこみ、後ろをリボンバレッタで止めた。
みんなアップスタイルで来るところダウンスタイルで行くとは、さすが未来。
ドレスもシルクの光沢があるものでわざと小さな花柄。
タイツもバックもほんとみんなに見せてやりてぇぐらい、可愛くまとめていた。

セットが無事終わると、奥から一眼を持って江隈さんが出てきた。

⏰:11/02/23 11:28 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#191 [しゅん]
【ごめん!しゅんくん。
ちょっと二人写真撮らせてもらっていいかね?
会報に載せる写真を撮らせてもらいたんやけど…。】

「俺もっすか?」

【うん。
一人ずつと二人でと撮らせて欲しいんやけど…】

「いいっすよ!
何か昔に戻ったみたいっすね!」

【やね!
じゃあ、こっちに】

何枚か一人ずつで撮った後、二人でも何カットか撮ってもらった。
完全に絵になる写真のはず。笑
とか冗談を言いながら、未来のカメラでも撮ってもらい美容室を後にした。

⏰:11/02/23 11:28 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#192 [しゅん]
新郎新婦並みの時間に会場入りした俺ら。

色々と下見と準備をしたかったのもあるし、司会者の人との打ち合わせも入っていた。
一時間ぐらいでそれも全て終わり、後は式が始まるのを待つのみ。

楽しみで仕方なかった。

⏰:11/02/23 11:29 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#193 [しゅん]
まさか、まさか良太と十環が結婚するなんか想像もしてなかった。

こはと付き合っていた頃は、みんなで仲良くっち感じでワイワイできりゃーそれでいいみたいな所があって、結婚とか出産とかそんなん遥か先のことだと思っていた。
でも、色んなことを乗り越えて今良太は幸せを自分の手で掴んでいる。

こはと別れるときも辛かったと思う。
同じようにこはだって辛かったはずだ。

それでも、今はそれぞれの道へ自らの足で進んでいて、そんな過去も含めての「今」があると思う。

卒業式のあの日、十環が俺らに話しかけなければ、今はなかった。
こはと結婚だって有り得たかもしれない。

運命っちすげーな…とか、そんなことを考えていると、式が始まる前から俺はもう泣きそうだった。

⏰:11/02/23 11:30 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#194 [しゅん]
式は大成功に終わり、タキシード姿の良太はめちゃめちゃかっこよく、十環はめちゃめちゃ綺麗だった。

俺らが仕組んだサプライズもみんなが驚いてくれたし、ビデオレターもみんな見入っていた。

余興も最高に盛り上がったし、文句なしの式だった。

何よりも良太も十環も幸せオーラが半端なく出とったし。
羨ましいと言うかなんとも言葉には表しきれない気持ちがこみ上げてきた。

⏰:11/02/23 11:31 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#195 [しゅん]
友人代表スピーチは、嵐。

まぁ。
俺が一目置くだけあるよな〜
めっちゃいいこと言いよったし。
泣かせる気満々やったし。
俺ら野球部、全員号泣したし。
もちろん良太も号泣したし、ふと対角線上の未来を見るとあいつも泣いていた。

⏰:11/02/23 11:32 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#196 [しゅん]
二次会は俺ら二人がメインになって司会をし、ゲームとかものまねとかめちゃめちゃ盛り上がった。
未来が作ったメッセージボードもここで渡し、十環は泣いていた。

もちろん三次会、四次会に行き、俺ん家に帰ってきたのは朝の5時ぐらいだった。
ふつーに24時間起きとったし。
未来も最高に疲れているのか、家に着いたとたんソファーに倒れこんだ。
俺は速攻、風呂に湯を溜めスーツを脱いだ。

⏰:11/02/23 11:33 📱:PC 🆔:5jdK/IzE


#197 [しゅん]
未来、風邪引くけさ。
ベットで寝り。」

『んー汚いままベットで寝るの嫌。』

「じゃあー風呂入るぞ!
ドレスもシワになるけさ。」

『きついー』

「わかったけ。
ソファーで寝るなちゃ!
せめて着替えろ!」

俺はパンツ一丁で未来の服を脱がす。

⏰:11/02/24 13:15 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#198 [しゅん]
『へーんーたーいー』

「はいはい。」

『やっぱお風呂入る』

「どっちかちゃ!
まだ溜まってねぇーよ」

一気に起きた未来はササッと自分でドレスを脱ぎ、風呂場へ向かった。
もち俺も一緒に入る。
湯は半分ぐらいしか溜まっていなかった。

⏰:11/02/24 13:16 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#199 [しゅん]
未来は髪の毛を固めていたからか全然泡立たず、3,4回シャンプーしていた。
俺は一足先に湯船に浸かり、今日一日を振り返る。

「長いようで早かったな。」

『うん』

「あんだけ準備に時間かかったんに、いざ本番っちすぐ過ぎるし。
何か、もっと色々出来たなーっち感じやな。」

『そーよね』

⏰:11/02/24 13:16 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#200 [しゅん]
「あーー。
不完全燃焼まではいかんけどさー。
良太達ほんと喜んでくれたやかー」

『絶対喜んでくれたよ!!』

「あーーー何か正直悔しいんやけど。」

『しゅん頑張ったよ。
大丈夫。』

「まぁ…お前がそう言ってくれるだけでも嬉しいし。
いいや!」

⏰:11/02/24 13:17 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#201 [しゅん]
『何かさー、それっち野球の試合に似とーね。
野球だけに限らんけど。
甲子園っちさ、みんな野球始めたときからの夢やったりするんやん?
十何年間っち頑張ってきて、たった一回、約一時間半の試合で終わる人もおる。
それで力を出し切れんやったっち後悔する人もおれば、出し切ったっち達成感を得る人もおる。
これで言えばしゅんは前者かな。』

「そやな。
野球でも俺は前者やったわ。」

⏰:11/02/24 13:17 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#202 [しゅん]
『けど、人間っち終わった後が肝心と思わん?
その悔しい気持ちを持って色んなことを頑張らないけんし、達成したけっち怠けてもいけん。
そういう時こそ、ふり幅とか器が変わってくるんと思うし。
結婚だってこっからがスタートやし、色んなことを乗り越えながら歩いていかないけん。
試合みたいやねー。
ヒットがあったり、ピンチがあったりするんやろーね。
でもさ、それが二人っちいいよね。
幸せなことは二倍になって、辛いことは半分になるっち言うやん。
今までわかるようでわからんやったけど、良太と十環を見てほんとにそうなるんやなっち思ったな。』

「どしたん?お前。
今日、偉い語るね」

⏰:11/02/24 13:18 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#203 [しゅん]
『何やろ〜。
幸せ分けてもらったけやか。
でも、そういうちっちゃい事も忘れんハングリー精神なしゅんがあたしは好きやな。
何事も現状で満足せんしゅんが。』

そう言いながら、未来も湯船に入ってきた。

後ろから抱きしめながら

「俺も、そーやって色んな目線から物事を考えれるお前が好きや。」

『それだけ〜?』

「いや、まだそーとーある。
でも、そんなん全部言いよったら今日寝れんぞ」

『いーよー』

⏰:11/02/24 13:19 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#204 [しゅん]
未来と俺の右手の薬指にはHERMESの指輪がはめてある。
未来はその手を湯船から出し、俺の手と合わせた。

「…未来。」

『何ー?全部言ってくれる気になった?』

ニコっと笑いながら、俺の方に振り向いた。
このふとした笑顔がたまらなく好きだ。

⏰:11/02/24 13:19 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#205 [しゅん]
俺は未来の左手を入浴剤で濁った湯船に付けた。
そして薬指に指輪をはめる。




「俺と結婚して。」



未来はゆっくりと左手を上げた。

『…え?』


「ぜってぇ大事にする。
一生お前の隣でその笑顔が見てぇ。
やから、結婚して。」

ゆっくりあげた左手の薬指にはダイヤの指輪がはめてある。
エンゲージリング。

未来は目に涙を溜め、俺と自分の薬指を何度も見返している。

⏰:11/02/24 13:20 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#206 [しゅん]
「あと三秒以内に返事してくれんやったら、これ没収するけど。」

『しゅんーーー。
あたしを世界一幸せなお嫁さんにして!』

未来はくるっと俺の方に体を向け、抱きついてきた。

「あたりめーやん。
俺以外にお前を幸せに出来る奴なんかおらんちゃ」

『しゅんーーーー。
幸せ…』

「俺が世界一幸せっち思うんに、お前が幸せやないわけねぇやろ?」

きつく抱き寄せると、未来の心臓の音が聞こえた。
俺と同じように鼓動が早い。
もうその音は自分の物か未来の物かわからなかった。

⏰:11/02/24 13:21 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#207 [しゅん]
体を離し、未来を見ると涙がとめどなく溢れている。

「泣くなちゃ。
可愛い顔が台無しやんけ」

『泣いた顔も可愛いもん』

「それ、間違いねぇね」

未来の頬に流れた涙を親指で拭いながら、俺はそっとキスをした。

⏰:11/02/24 13:21 📱:PC 🆔:my8HAaIk


#208 [☆]
未来もしゅんもナルシストすぎてきもい。

⏰:11/02/24 20:20 📱:P05B 🆔:ymPSwMkQ


#209 [しゅん]
一時、余韻に浸ったあと、風呂から上がり未来は髪の毛を乾かす。
俺はその日撮った良太と十環のビデオを見ていた。

たった何時間か前、この目で見たはずなんに、フィルターの中の二人は何か別人のように思えた。

未来にプロポーズをしたからか。
俺らもこうなるときが来るんや。
そんなことを考えていると未来が隣に座った。
偉くテンションが高い。

⏰:11/02/25 16:53 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#210 [しゅん]
『ねぇねぇ。
これ、いつ買ったとー?
もう今日言うっち決めとったとー?
指輪のサイズなんでわかったとー?』

っと質問攻め。
髪は半乾き。

「全部教えん。
髪ちゃんと乾かしてき!」

『なんでーーーーー!!!
乾かしたら教えてくれる?』

「どーしょっかなー」

そう言うと、未来はまた乾かしに行く。
そして、髪が乾くとまた俺の隣に座る。

⏰:11/02/25 16:54 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#211 [しゅん]
『乾かした!!!』

「?」

『教えてくれるち言ったやん!』

「誰も教えちゃーとは言ってねぇよ!
どーしょっかなっち考えただけやし」

『えーーーーーー!!!!!』

「知りてぇ?」

『知りたい!!!!』

⏰:11/02/25 16:54 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#212 [しゅん]
「まぁいつ買ったかは内緒。
でも、プロポーズしようっち決めたのは良太の結婚式の準備しよるときかな。
漠然やった気持ちがそれがきっかけで固まった。」

『じゃあ、何で今日なん?』

「してぇっち猛烈に思ったけ」

『何で??
十環達が結婚せんやったら今日やなかった?』

「やな。」

『えーーーー!!よかった…』

⏰:11/02/25 16:54 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#213 [しゅん]
「いや、それやけ結婚したくねぇっちわけやねぇでさ、今やないっちだけやけ。
勘違いすんなよ」

『でも、今日がいかったもん!!』

「まぁ…そーやな。
式の最中にお前の表情を見て、幸せにしてーっち猛烈に思ったけ、今日した。」

『…』

「照れんなちゃ!」

照れ笑いする未来が最高に可愛かった。

⏰:11/02/25 16:55 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#214 [しゅん]
『指輪のサイズは?』

「右手と左手はサイズが違うっち言うけさ、HERMESよりちょっと小さいやろーなとは思いよったんやけど。
実際、指輪の太さがエンゲージリングのが断然細いし、さすがに勘で買うのは無理やなっち判断して、お前が寝とる間に紐ではかった。
調度いいやろ?」

『うん。
調度いい!!
これ何号?』

「6号」

『ぴったしーーーーー!』

⏰:11/02/25 16:55 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#215 [しゅん]
「お前、そんなほせーんやね。
何か買う時すげぇ不安やったちゃ。
これ入るんやっかっち。」

『え!じゃあ、お風呂でドキドキしよった?
入らんやったらどーしとったん?』

「お前、まだまだやね〜。
俺がそんな凡ミスすると思う?
事前に、お前が爆睡しとるときにはめて、確認済み!」

『全然気付かんやったーーーー!!!』

「まだまだやな」

『さすが、しゅんくんやね!』

⏰:11/02/25 16:56 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#216 [しゅん]
「まぁ、その試しにはめた時は入るかどうかと起きたらどーしょーっちゅう心配でドキドキやったけどな」

『起きんでよかった〜!!
これ、ちょー可愛い!!!』

「お前、ふつーの嫌やろうなっち思ったんやけどさ。
やっぱこーゆーのは普通が一番かなーとか思ったり。
指輪は普段付けやすいようにシンプルで小さめにして、浮いた分他でお前の欲しいものを買うのもいいかなとか考えたんやけど、やっぱ婚約指輪っち二回ねぇことやし、記念やん。
豪華に行かせてもらいましたわ!」

⏰:11/02/25 16:56 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#217 [しゅん]
『絶対こっちのがよかった!!
しゅんはあたしの好み絶対外さんねー!!
めっちゃ可愛いし、そーとーきれーーー。
しゅんのお給料何ヶ月分かなーー。』

ニコニコしながら指輪を外すと、未来は内側の刻印を見つけた。

『これ、うちらが初めて付き合った日?』

「そそ」

『覚えてくれとったと?』

「あたりめーやん」

『しゅんーーーー』

そう言いながら、また目に涙を溜めた。

⏰:11/02/25 16:57 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#218 [しゅん]
「出会って、別れて、色んなことあったけどさ、それも全部含めての想いやけな。
俺とお前の記念日はそれが最初やろ」

『うん!!
しゅん、ありがとう』

そう言うと、未来はまた指輪に視線を戻した。
はめたりはずしたり急がしそうだ。

一時して、時が止まる。

⏰:11/02/25 16:57 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#219 [しゅん]
『ねね、しゅん…。』

「んーー?」

『…これ……』

「んーー??」

『もしかして…Cartier?』

「おう。」

⏰:11/02/25 16:58 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#220 [しゅん]
『うそーーーーーーー!!!!!』

「あっ、箱いる?
ちょっと待って」

『いや、ちょっと待って。
ほんとに?』

「うん。
豪華に行ったっちゅったやん」

『いや、でも…
うそやん…』

「今更?
もう気付いとると思っとったけど?」

『高そうやなとは思ったけど、まさかCartierとは思わんやったもん…』

袋と箱一式を持ってくると、未来の目は点になっていた。

⏰:11/02/25 16:58 📱:PC 🆔:RU73hQ8Y


#221 [しゅん]
「未来。
それ、太って指輪入らんくなっても、号数増やせんけの〜」

『えぇ!!!!
プレッシャーかけんでよ』

「そんままいけば大丈夫ちゃ。」

『それが難しいんにーーーー!!』

「うそうそ。
前のお前やったら、それぜってぇ入らんやろーね。」

『絶対入らんよー!
よかった〜痩せて』

「前のが俺は好きやけどね〜〜」

未来はすっぴんやけ嫌とか言いよったけど、記念の写真を撮ったりして、一日疲れとるはずなんに、ゆっくりした時間が流れ幸せいっぱいだった。

⏰:11/02/28 14:40 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#222 [しゅん]
『しゅん…。』

「まだなんかあるんかちゃ!」

『だってーー』

「何ー?」

『これ、給料何か月分?』

「聞くんかちゃ!」

『だってー』

普通聞かんやろーっちことなんに、あっさり聞いてくるけね。
んま、こんなことでも躊躇せず聞いてくる未来が嫌いじゃない。

⏰:11/02/28 14:41 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#223 [しゅん]
「ボーナス二回分と給料一ヶ月分ぐらいかなー」

『…まじ?』

「ぜってー無くすなよ。
まじで。
無くしたら、結婚は白紙な!」

『えぇ…ちょっと震えてきた…』

「うそうそ。
普通にしとったら、無くさんちゃ!
HERMESもちゃんとついとるし。
普段付けるか付けんかはお前に任せるけど、俺的には付けとって欲しい。」

『付ける!!!!!』

「これで俺の女から逃れられんけのー」

後ろから抱きしめると未来は笑った。

⏰:11/02/28 14:42 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#224 [しゅん]
「式のことは、これから色々考えて行こうな。
ゆっくりでいいし。
まずはお前の両親に挨拶行くけさ。
部活の都合とかでまだわからんけど、どっかの日曜日挨拶行きたいっちことは伝えとって。」

『うん。』

「今日、疲れたやろ?
寝り。」

『うん。』

未来を抱きしめたまま、俺は眠りについた。

⏰:11/02/28 14:42 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#225 [しゅん]
次の日は昼過ぎ、俺が先に目が覚めた。
未来が起きないように腕枕をそっと抜き、リビングに行った。

遅い朝飯をあるもんで作りながら、部活の用意をする。
夕方から部活のミーティングでその後飲み会の予定だった。
未来とはいられない。
昨日の今日やから、夜まで一緒におりたかったのが正直な気持ち。
けどそんなこと願ってどーなる話でもなく、俺は仕方なく用意をしていた。

⏰:11/02/28 14:43 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#226 [しゅん]
一段落して、ソファーで未来が撮った写真を見ていると、未来が起きてきた。

「まだ寝とっていいぞ。
俺ミーティングやけ先出るけど、お前はまだゆっくり休んでから行動し!」

『えーー。
ミーティングとか聞いてない。』

「ごめんごめん!」

『もう行くと?』

「いや、夕方からやけまだまだおる。
しかもその後飲み会ちゃね。
まだ寝とき?」

『えぇーー。聞いてないーー』

「言ってねぇね。
ごめん」

『何時に帰ってくると?』

「何時ぐらいなるやっか…。
飲み会やけね。遅くはなる」

『えぇぇーーーーいやー。』

こんな未来は珍しい。
いつもはこんな駄々をこねることはせんのに。

⏰:11/02/28 14:45 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#227 [しゅん]
「どしたん?ミーティングのことはごめんちゃ」

『別にそれはいいー。
嫌やけど仕事やし、仕方ないし、わがまま言いたくないし。』

口を尖らせて話す未来が無性に可愛く思えた。

「ちょー来て。」

『いやーーー』

「いいけ来て」

『いーやーーー』

何言っても無駄やなと思い、自ら未来の所まで行き、手をひっぱった。
それでも踏ん張る未来。
仕方なく抱きかかえ、ベットに連れて行く。

⏰:11/02/28 14:46 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#228 [しゅん]
「未来。
教えちゃーか?
もうそうやって俺を困らせようとしよる時点で、わがまま言いよーよ。」

そう言うと、未来は泣きそうな顔になった。

「嘘ちゃ!
俺だってお前とおりてぇんやけ。
永遠に帰ってこんのやねぇんやけ、そんな悲しい顔すんなよ。」

『…ごめん』

未来のごめんは色んなことを我慢したごめんなのがわかって、胸が締め付けられた。
別に何がしたいとかやねぇけど、一緒におりたかった。
それが正直な気持ちだっただろう。
俺も同じだった。

⏰:11/02/28 14:47 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#229 [しゅん]
「やっぱ今日、休もっかな」

『それは絶対ダメ!
行くまではあたしがしゅんを独り占めするけいい!!』

そんな言い回しをする未来が可愛すぎて、俺はそのまま未来を抱いた。

ベットでまったりしていると監督から電話がかかってきた。
ミーティングが少し早目に始まるとのこと。
啓示にも連絡して、俺は着替えた。
未来は俺に抱かれたことで何か満たされたのか、ご機嫌な様子。
俺が作った飯を目の前にするとふて腐れていたことなんか忘れているようだった。

⏰:11/02/28 14:48 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#230 [しゅん]
「飯食う?食うなら一緒食おうや!」

『わーーーーめっちゃ美味しそう!!!』

「俺が作ったんやけ、うめぇに決まっとーやろ!」

『やっぱ料理が出来る男っち最高〜』

良太の式の話をしながらゆっくり食った。
食った後を未来が片付けてくれよる間に、俺は荷物の確認。
飲む予定やったけ、啓示とタクシーで行くつもりやったんやけど、未来が送ってくれるっちゅーけお願いした。

⏰:11/02/28 14:50 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#231 [しゅん]
約束までの時間、ソファーに座り貴重な時間を過ごす。
未来は嬉しそうに指輪を外したり天井にかざしたり、まだ指輪の魅力にとりつかれている。

「そんな嬉しい?」

『嬉しいよーーー!!!
帰ったらお母さんとお父さんに見せんないけんー!!
みんな何ち言うかなー。』

「あんま俺のハードル上げんなよ!」

『もう上がっとーしー。
国立大学出て、体育の先生しよって、野球も続けとってー。
超頭いいし、顔もカッコイイし、身長も高いしー。
口も上手いし、運動神経もめっちゃいいしー。
友達もみんないい人ー。
っち言ってある。』

「お前、くらされるぞちゃ」

⏰:11/02/28 14:50 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#232 [しゅん]
『うっそーーーーー。
でも、体育の先生しよるっちゅーのは言ってあるよ。
お父さんはお前にしてはいい男捕まえたなっち言いよったー。
逃がすなよ!っちー。』

「そこ、父親っち反対するもんなんやねん?」

『だって、うちのお父さんめっちゃ優しいで天然っち言ったやん。
お母さん厳しいけど。』

その言葉で思い出した。
未来の家は父よりも母強し。
威厳のある母だった…。

『あと…しゅんと戻ったとは話してない…。』

「それまじ?」

『まじ。』

「それ、まずくね?」

『まずいね』

「んま、しょうがねぇか。
ちゃんと挨拶するけ、お前は日にちだけ言ってくれとったらいいよ」

『かっこいいーーー』

そんなことを言ってはみたが、実際はどんな顔で会えばいいのか、心境は複雑だった。

⏰:11/02/28 14:52 📱:PC 🆔:EUUnn90c


#233 [しゅん]
未来の運転で啓示と合流し、学校まで送ってもらった。
そのまま未来は俺の家に戻り、電車で家まで帰ると言っていた。

車を降りた瞬間、啓示が俺に聞いてきた。

[お前さ、未来にプロポーズしたん?]

「は?」

[未来の薬指にちゃっかりはめてあったけど?]

「あぁ」

[あぁやねぇちゃ!!]

「したー。昨日」

[まじで?]

「まじで。」

⏰:11/03/02 15:15 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#234 [しゅん]
[何でそんな冷静なんかちゃ!]

「別にお前がそんなんギャーギャー言う話やねぇやろ」

[そーやけどさ。何かもっとテンション上がる感じやねん?]

「あげてーけど、あがらんのちゃ。
昨日プロポーズして、今日ゆっくりしとったんな。
したら、ミーティングの時間は早まるし、このあと飲み会やし。
未来は、明日も仕事休みなん。
これがなかったら、まだ一緒におれたんに、こんなんしとー場合やねぇーーっちテンションなわけ。」

[お前、どんだけ可愛いんかちゃ〜〜〜〜!!
未来は?]

「未来もご機嫌斜めやったけど、上手く言いくるめたん。」

[言いくるめたっち…]

「そーゆーの何か嫌やったけど、嫌な気持ちで帰らせるよりも気分良く帰った方があいつにとってはきつくねぇやん?
どんな理由でも休めんし、そこらへんでは妥協出来んけさ。」

⏰:11/03/02 15:16 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#235 [しゅん]
[お前、相変わらず自分にストイックやね〜
一回のミーティングと飲み会ぐらい、休んだっていいやろ!]

「いーやー。
サボるとかバカやねん!
そーいうお前だって同じ状況なってもぜってぇ休まんやろ!」

[いや、俺あっさり休むよ!]

「嘘つけちゃ!」

[未来、喜んだ?]

「喜びよったなー。
さすがにテンションたけかったよ」

[やろーな〜完全にルンルンで運転しよったし。
これから忙しくなるな。]

⏰:11/03/02 15:17 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#236 [しゅん]
「んー。
やっぱそーなんやっか。
でも、まだ式の日程とかはっきり決めるつもりもねぇし、ゆっくりでいいっち感じやけね。
焦っていいのが出来る訳やねぇやん?
時間見つけて、ゆっくり決めてくわ!
色んなとこ見てみてぇし。」

[まぁそうは言ってもね〜。
ブライダルフェアとかは日にちと時間は決まっとーし、予約とか入れないけんし。
俺らの都合に合わせるのは結構難しいと思うけどね。]

「何でお前そんな詳しいんかちゃ!」

[前なー。
年上の女と付き合いよってさ。
俺は学生やったけど、相手は当時25歳やったけ結婚が視野にあったんな。
だけ、ブライダルフェアとか結構行きよったもんね。]

「まじで?
お前、学生やろ?
そんな余裕あったんかちゃ」

⏰:11/03/02 15:17 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#237 [しゅん]
[いや、ねぇよ!
金も全然ねぇし、就職さえ決まってねかったんに。
俺の中で結婚っち意味がまだはっきりしたものも無かったし、どーいうもんっちゅーのもわかってねかったけ出来たんかもしれんけど。
今考えたらちょー怖えーよ。
ただ、相手の勢いは半端ねかったと思う]

「すげぇね。」

[やな。
でもさ、実際に式場行って色んなとこ見せてもらって飯食ってさ〜ドレスとか着れたりもするし。
すげぇ楽しいと思うよ。]

「そーなんや。
未来、興奮するやろーな…
テンションについていけるか心配なってきた」

[今から弱気かちゃ!
みんなテンションたけーけ。大丈夫やって。
彼女のウエディング姿とか見てん。
結構感動するばい]

⏰:11/03/02 15:18 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#238 [しゅん]
あの未来がドレスを着ているところは全くもって想像出来なかった。
なぜか啓示からアドバイスと励ましを貰い、そのままミーティングに入った。
ミーティング自体はすんなり終わり、俺らは飲み会へ。

仲の良い先生達に二次会まで連れて行かれ、マンションに戻ったのは2時過ぎだった。

玄関を入ると、間接照明の電気が付いている。
あいつつけっぱで帰ったなと思いながら、部屋に入った。


ソファーを見ると、未来がいる。

しかも雑誌を開いたまま、寝ていた。
周りには大量の雑誌とお菓子が並んでいる。

⏰:11/03/02 15:19 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#239 [しゅん]
俺を待っていたのか。

もしかしてと思い、色んなとこを確認してみると、寝室は綺麗に片付けられ、風呂の湯も溜まっている。
トイレもピカピカやし、洗面所も磨いてある。
極めつけは、布団さえふかふかになっていた。
多分、コインランドリーに行って洗ったんと思う。
あいつは花粉症やって、その時期やないでも外に干すことを嫌う。
いつもコインランドリーで洗って乾燥機にかけていた。

俺がいない間に動いている未来の姿が想像できて、不覚にも泣きそうになった。

⏰:11/03/02 15:19 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#240 [しゅん]
電車で帰るっち言いよったくせに。

とりあえず未来に布団をかけ、俺は溜めてある風呂に入った。
久しぶりに上司に飲まされて、気分がいいというよりも飲みすぎた感。
途中、めっちゃ眠気が襲ってきたのもあって、ささっとあがった。

いつから寝ているのか、未来は起きる気配がなくそのまま抱えてベットに移した。

が、全く起きず。

結構な移動やったんやけどね…。
指輪はしっかりと指にはめてあり、近くにケースも置いてあった。
俺もベットに入り、未来と一緒に寝た。

⏰:11/03/02 15:20 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#241 [しゅん]
朝方。
何か苦しくなって薄っすら目を開けると、未来が抱きついていた。

「どした?」

『何もない』

「ん?」

『…』

「どしたん?
何かあった?」

『しゅんが帰ってくるの起きて待っとこうっち思ったのに、いつの間にか寝とった…』

「そんなんいーよ。
疲れとったんちゃ。
帰ってきたとき、お前がおってテンションあがったし、それで充分。」

未来にはまだ思っていたことがあったと思うが、俺はただ家におったっちだけで嬉しかった。

⏰:11/03/02 15:22 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#242 [しゅん]
次の日は未来の希望で結婚情報誌を大量に買って、家で見る!っち事になった。
でも、さすがにこんだけの間家に帰さんのはよくねぇっち思い、早めに帰らせる準備をしていた。

『何でそんな帰れ的な雰囲気出すん!』

「雰囲気やねぇちゃ!今日はもう帰り!
お前、全然家帰ってねぇやん。
俺はいいけど、みんな心配するやろ?
俺の立場も考えてほしーんですけど!!」

『しゅんまだまだやね〜。
しゅんがミーティングと飲み会行ってる間、ちゃんと家に帰ってご飯も食べたし、お父さんとお母さんにちゃんと話しもしてきたもーん!!
しゅんが思ってる以上にあたしはしゅんの立場とか順序とか考えとる。
その言い方何かムカツく。』

⏰:11/03/02 15:24 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#243 [しゅん]
「まじ?
何でそれ早く言わんのかちゃ!」

『別に内緒にしとったわけやないし!!』

「それでも早く言えよ!
何ち?」

『いや!教えん。』

「何でかちゃ!
お前のこと考えてなかった俺が悪かったけん。
ごめん」

『嫌。』

「じゃあいいや。
話す気になった時に聞く。
もう今日は帰り。送る」

⏰:11/03/02 15:24 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#244 [しゅん]
本当はこんな小さな言い合いすらしたくねぇ。
俺だってその話をしてくれれば、早く帰そうとはしてなかったかもしれん。
お互いに非はあるやろと思いながら俺は財布とキーケースを持って玄関を出た。
何となく未来が偏屈になっているような気がしていた。

外の空気を吸うと、気分転換になったというかちょっと冷静になった。
やっぱここは俺が悪いか…
あいつは絶対意地をはったまま降りてきて、そして無言のまま家に帰る。
このままバイバイするのも何か腑に落ちない。
一緒におりたかったっち気持ちを酌むべきやったなと反省し、もう一回謝ろうとしていた。

⏰:11/03/02 15:25 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#245 [しゅん]
一時して未来が降りてきて、助手席に乗る。
無言だった。

「未来。」

ごめんと言おうとしたとき。

『しゅん。ごめんね…』

未来が謝ってきた。

俺は驚き、未来を見る。
あいつは泣いていた。

⏰:11/03/02 15:25 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#246 [しゅん]
『あたしさ、しゅんの気持ち何も考えてなかったよね。
しゅんが心配してくれてそう思ったのに…
しかもせっかくしゅんが折れてくれたのに、また強がってしまったし。
言い合いとかしたくないのに、自分から持ちかけるようなことしてしまった。
ごめんね。
でも、ほんとに話さんつもりとかやなかったし、内緒にしとったわけやないん。
何で早く言わんやったんやろう…』

「もういいよ。
わかったけん。
俺も言い方悪かったし。ごめんな。」

『ごめん…』

「もーいいよ。」

未来の親がどんな反応だったか自分からは聞かなかった。
未来もこの日に話す気にはなれんやったんと思う。
でも、引きずる終わり方をしたわけでもなく、ちゃんと話してお互いすっきりした気持ちで帰った。

⏰:11/03/02 15:27 📱:PC 🆔:48Krjdu2


#247 [しゅん]
そして思いのほか早く挨拶をする日がやってきた。

未来のお父さんはサラリーマン。
が、普通のサラリーマンとは言いがたい、全国的…いや、世界的にもかなり有名な会社の役職付社員。
みんな小学校の時に社会の授業で出てくる鐵の会社。
福岡っちゅーか北九に住んどけば、でけぇ会社っちゅーのは誰でも知っている。

しーかーもー。
その部署を統括するマネージャーという役職。
普通の会社で言う部長の上っち感じかな。

完全に脱帽!やし、本当に仕事が出来なければ就けないポストにいる人だった。

⏰:11/03/04 15:46 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#248 [しゅん]
その会社に勤めているっちゅーことは聞いていたが、そこまで偉い人と聞いたのはプロポーズをした後。
完全に、俺は戦意喪失…っち感じ。

ただ、未来から聞く話はやさしーーーパパのイメージ。

何をどう言おうとか考えれば考えるほど、イメージが湧かん。

しかも、未来はお母さんをちゃんと説得出来るように頑張って!と押す。
そこまで言うからには、母親にただならぬ威力があるんやと身を引き締めるしかなかった。

⏰:11/03/04 15:47 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#249 [しゅん]
挨拶する当日。
未来からは私服でいいと言われたが、一応スーツを着て家に行った。
家には何回かあがったことはあるけど、俺はまじで緊張していた。

玄関に俊哉が出迎えてくれ、俺は居間に通された。

⏰:11/03/04 15:48 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#250 [しゅん]
「お邪魔します。」

部屋に入るとソファーにはお父さんが座っている。
完全に顔が怖ぇ。
未来の野郎!!!全然話とちげーやんけ!っち思いながら、どうぞと言われ俺も腰を下ろす。
お母さんは飲み物を入れたあと、お父さんの隣に座った。

⏰:11/03/04 15:49 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#251 [しゅん]
「はじめまして。
未来さんとお付き合いをさせて頂いてます、小彩俊と申します。
ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。
今日は時間を作って頂きありがとうございます。」

〈はじめまして。〉

お父さんがその一言だけ、返した。
こぇぇーーー!!!

【私ははじめましてじゃないですよね?】

「はい!
以前、未来さんとお付き合いさせて頂いていた時、お会いしたことがあります。
あのときは申し訳ありませんでした。」

【もう終わったことだし、そんな頭を下げるのはやめて?】

そう言われ、頭を上げた。
お父さんは俺の目をまっすぐ見て離さない。

⏰:11/03/04 15:50 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#252 [しゅん]
「高校生の時、塾で未来さんと出会いまして、それからお付き合いさせて頂きました。
色々ありまして、一度離れることになったのですが、またこうやってお付き合いさせて頂いてます。
まだまだ人間的にも未熟だと思いますし、回りの方の支えや協力なしにはやっていけないことも沢山あると思います。
でも、自分の手で未来さんを幸せにしたいと思っています。
未来さんと結婚させて頂けないないでしょうか。」

〈顔を上げて下さい〉

顔をあげると、お父さんは俺をまっすぐ見た。

⏰:11/03/04 15:54 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#253 [しゅん]
〈こんだけ言えたら上等。
こんなこと言ってくれる彼氏なんかお前におったんやな!
こちらこそ宜しくお願いします〉

『最悪ー。
あたし出来る子やもーん!』

〈あ〜〜〜疲れた!
足も崩して崩して。
未来が威厳のある父親を演じてとか言うけ、やってみたけど…
リアリティーあった?〉

俺は状況が飲み込めなかった。

⏰:11/03/04 15:54 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#254 [しゅん]
「え?」

〈俺は威厳のある父とかそんなキャラやないけね〜。
そんな畏まらんでいいよ!〉

「あっ…はい…」

『しゅん、緊張しとったね〜。
そんまますんなり行くの面白くないけ、ちょっと怖い風に装ってもらったと♪
お父さん下手ーー!!』

〈そうか?あれでも頑張った方と思うんやけどな!
お母さん、どうやった?〉

【お父さんにしては、上手くやった方なんやない?
ごめんね。
未来がこんなことするとか言うから…】

「いえ^^;」

⏰:11/03/04 15:56 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#255 [しゅん]
〈立派!ちゃんと社会に出て、教師しよるだけあるな!
俺が何も言うことはないよ!
ね?お母さん!〉

【はい。
未来をよろしくお願いします】

「ありがとうございます!」

〈一つ質問があるけど、いい?〉

「はい!」

〈こんな子で本当にいい?〉

未来のお母さんも俊哉も笑っている。
未来はお父さんを睨んでいた。
俺は未来をもう一度みて、

「やっぱり…もう一度考えさせてもらいます…」

と冗談を言うと、未来は益々腹かき、お父さんたちは笑っていた。

⏰:11/03/04 15:57 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#256 [しゅん]
そのまま飯を御馳走になって、色んな話をした。
俺の状況のことも全て話した。

〈しゅんくんの親御さんにも挨拶に行かないけんな。
時間取ってもらえるか?〉

「いえ、こちらからお伺いさせて頂きます。
母にも話しています。
ただ看護師をしているので、少し時間を頂いてもいいですか?
夜勤が入ったりするので…」

〈それは大丈夫。
そんな焦らんでいいから。
しゅんくんの予定もあるやろうしね。
お父さんは?〉

『それはね…』

未来が間を取り持ってくれようとしたが俺は止めた。

⏰:11/03/04 15:59 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#257 [しゅん]
「いいよ。俺がちゃんと話すけ。」

『うん…』

「僕が小学生の時に他界してます。
刑事をしてまして、殉職です。
母が女手一つで育ててくれました。
兄がいますので、顔合わせの際は一緒に出席させて頂きたいと思います。」

〈そうか…。
頑張って来たんやな。
しゅんくんのお父さんになるとか在り来たりの言葉は言わんけど、何か困ったことがあったらちゃんと言ってな。
協力することは出来る。
これからは荷物がもっと軽くなると思うよ!
お兄さんもしゅんくんと同じように立派な人なんやろうな。
早く会いたいな!〉

⏰:11/03/04 16:00 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#258 [しゅん]
未来のお父さんの言葉は俺の心に響いた。
この人は、本当に俺の気持ちをわかってくれている。
それがすげぇ伝わった。

可哀相、大変やったね、寂しかったやろう…
そんな言葉は死ぬ程聞いてきた。

そして、その話をした後は必ずといっていい程、時が止まる。

みんな俺に気を使っていたんやろう。
もうそうなることが当たり前になっていた。
その言葉やないけっち心配してねぇやろ!っとは思いよったわけやねぇけど、何か違うっち気持ちがどこかにあった。

⏰:11/03/04 16:01 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#259 [しゅん]
でも、「頑張ってきたね」と言ってくれた人も過去に2人いる。
高校のときの先生と未来だ。
言ってくれなかった人がわかってないとは言わないが、俺にとって「頑張ってきたね」と言う言葉が唯一救われる言葉だった。

お母さんも、未来が言っていたような人ではなく完全に仏みたいな人だった。
まぁ、最初やしね。
相変わらず俊哉は童顔イケメンで、久しぶり会ったが全然変わっていなかった。

⏰:11/03/04 16:02 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#260 [しゅん]
夕方から俺のお袋と兄貴夫婦に未来が挨拶する予定になっとったけん、俺の実家に行った。
未来とは何回も顔を合わせたことあるし、畏まって挨拶っちゅーのはせんでいいやろっち言ったんやけど、未来は納得せず。
こういうことはちゃんとしときたいと言う未来の希望で会を作った。
まぁそうは言っても、お袋も兄貴もサナコも未来のことはかなり気に入っていて、文句なし!
むしろ、未来しかダメ的な空気だった。

こういうときこそ、未来は本来以上の力を発揮する。
お袋も兄貴も本当に俺でいいのか何回も聞いていた。
3,4回聞いたぐらいの時。
今まで冗談っぽく流しよったのに、まっすぐ二人を見ながらこう言った。

⏰:11/03/04 16:03 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#261 [しゅん]
『はい。
大丈夫です。
しゅんくんとお付き合いさせて頂く中で、自分自身もすごく成長させてもらっています。
私のダメな所はちゃんと叱ってくれて、いい所はもっと伸ばしてくれますし…
自分よりも、相手のことを一番に考えてくれますし、これ以上の人はいないと思ってます。
むしろ、あたしで大丈夫かなってくらいです。
沢山ご迷惑もかけると思いますが、これからはしゅんくんのお嫁さんとしてよろしくお願いします。
まだ…結婚はしてないですけど…
しゅんくんのお父さんやお母さん、お兄さん御夫婦と家族になれることも凄く嬉しいです。』

これだけ言えれば文句なし!っち感じで二人ともあっけにとられていた。
俺が一番さすがやなっち思ったっちゅーか、嬉しかったのは親父も家族の一人としてカウントしてくれたこと。
もうこの世にはおらんけど、親父とお袋と兄貴っち言ってくれたことがすげぇ嬉しかった。

⏰:11/03/04 16:04 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#262 [しゅん]
みんなで夜飯を外に食べに行って、俺は未来を先に送った。

その帰り。

{未来ちゃん、やっぱりしっかりしとるね。
了はしっかりしとったし、サナコちゃんを連れてきた時やっぱりこういうちゃんとした子連れてくるんやなっち思ったけど…
しゅんはね〜。
まさか本当に未来ちゃんを連れてくることになるとは夢にも思わんやったわ。
期待してなかったのに。}

お袋が俺に言った。

⏰:11/03/04 16:06 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#263 [しゅん]
「どんだけ俺のこといい加減っち思っとるんかちゃ!」

【ほんとそうやな。お前、遊び人やったもんな。
未来に会って変わったっち感じやし。
ようお前みたいな奴と結婚するっち決めたな!未来は。】

「二人ともよー言うちゃ!
俺ちゃんとしとーしね。」

{でもよかった。
未来ちゃん本当にいい子やし、二人を見よって幸せな気持ちになれた。
しゅん、大事にしなさいよ。}

「わかっとーし。
未来の両親もすげぇ暖かい家族やったしね。
今度、両家の挨拶の日取りも決めないけんけ。
兄貴もサナコも予定合わせて出席してな!」

⏰:11/03/04 16:07 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#264 [しゅん]
{はい。
未来ちゃん、兄弟は?}

「6個下の弟がおる。
俺、ちょー弟欲しかったけね。
しかもすげぇ素直で可愛いんちゃ!
俺に懐いてくれとーし、まじで嬉しいけね〜
まぁ、まだ式とかはっきりしたことはゆっくりっち話しとーし、先になると思うけど、ぜってぇ感動させちゃーけ。
楽しみしとってな」


式のことをまだはっきり決めるつもりはなかった。
未来も両親にはそのことをはっきり言ってある。
学校の先生達や未来の会社の人達にも急かされるのは嫌やったけ、二人で話し合って全部決まってから話そうっちなっていた。

それから一ヶ月ぐらいして、両家の顔合わせと結納を済ませた。
お互いの親も仲良くしてくれそうやったし、二人で安心。
何か重大イベントが終了っち感じで、俺らは気が抜けていた。

⏰:11/03/04 16:09 📱:PC 🆔:qH90Qwk6


#265 [しゅん]
まぁそうは言ってもダラダラなるのは嫌やったけん、とりあえず時間を見つけては、ブライダルフェアに行って自分たちの理想の結婚式を膨らませていた。

ある日、未来の一言で俺らの考えが一変する。
多分、5回前後フェアに参加した後のこと。

『ねぇ、しゅん。』

「んー?」

『今更やけどさ…。
あたし、式は神前がいいかも』

「神前?」

『うん。』

⏰:11/03/07 11:12 📱:PC 🆔:wQ968YxM


#266 [しゅん]
「チャペルやねぇで?」

『うん。
チャペルもいいんやけど、和装でしたいなぁっち。
前からそれは思っとって…。
どう思う?』

「神前ねー。
あー。それ考えてもねかったな。
そやね。いんやね?
日本人やけ出来ることやし、お前和装が似合うしな!
風情があっていいかもな。」

『いいと?』

「いいよ!
それ、結構前から思っとったんやねん?」

『うん…。
でもね、チャペルもやっぱ憧れとったし。』

「じゃあ、今度神前式見に行ってみる?
それ見て決めたらいいやん。
俺はお前がしたいっち言った方にしてぇしね。
式はお前が主役ぞ?
色々調べて見とくわ!」

漠然とだが、未来の気持ちはほぼ神前に固まっとるなと思った。

⏰:11/03/07 11:14 📱:PC 🆔:wQ968YxM


#267 [しゅん]
一時して、調べた神社で神前式の説明を受けたあと、実際に行われていた式をチラっと見せてもらった。
やべぇ。
熱い。
ゆっくりまったりした時間の流れがなんとも言えず、よかった。

「未来。
俺神前がいいわ。
お前は?見てみて変わった?」

『絶対、神前式がいい』

「やろーな。
でも、ウエディングドレスも着たいやろ?」

『うん…。
しかも、バージンロード歩くっちお父さん思ってるやろうしなー。
やっぱがっかりするかね?』

⏰:11/03/07 11:16 📱:PC 🆔:wQ968YxM


#268 [しゅん]
「じゃあ、式は神前式して披露宴だけ別ですればいいやん。
したら、ドレスも着れるし。
ただ、バージンロードは歩けんけどね〜。
そりゃー楽しみにしとーやろ!
んー…。
なら、チャペルでバージンロードは歩けんけど、披露宴で入場する時にお父さんと一緒歩いたら?」

『いいん?』

「いいよ!
まぁこれは一つの案であって、具体的にはまた決めていけばいいし。
俺は神前式いい!っち思ったね。」

『よね??
よかったーーー!!!!』

未来は満面の笑みだった。

⏰:11/03/07 11:18 📱:PC 🆔:wQ968YxM


#269 [しゅん]
ということで、俺らはチャペルではなく神前で結婚式をすることになった。
それからは、色んな神社に行って話しを聞いたり、過去の式の様子を見せてもらったりして具体的に決めることにした。

まずは日にち。
昼から神前式、夕方から披露宴の予定で組む。
二人ともナイトウエディングをしたかったけ、夕方から披露宴。
とりあえず、神社の予定よりも披露宴会場の方が人気と言うことで、そっちから先に決めに行った。

未来も俺も気に入った式場はここら辺ではすげぇ有名で人気だった。
やっぱね〜っち感じ。
でも運がいいことに、そこで俺の友達が働いていた。
とりあえず、もう場所はそこっち決めとったけ、友達に担当プランナーになってもらい、日にちを押えてもらった。

こういうとき、友達とか知り合いがおるとめっちゃ助かるよなー!
まじ色んな優遇しもらえたり、本当は出来んこともさしてもらったりして。
まじでお世話になった。

⏰:11/03/07 11:21 📱:PC 🆔:wQ968YxM


#270 [しゅん]
日にちは11月3日。
奇跡的に未来の両親と俺の両親の結婚記念日。

入籍もこの日にする予定。

前撮りは10月半ば予定。

無事、式をする神社も決まり、何となく心は浮かれていた。

⏰:11/03/07 11:24 📱:PC 🆔:wQ968YxM


#271 [しゅん]
それまで未来はエステやホワイトニングに行ったりと美容系で大忙し。

俺は俺で新居を探したり、新車を見に行ったり。

新居は一緒に見に行くもんっち思っていたが、あたしは一人暮らししたことないし何がいいとか良くわからんけ、しゅんに何個か絞ってもらってそれから見ると大着なことを言っていた。

まぁいんやけどね^^;

⏰:11/03/09 10:23 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#272 [しゅん]
そして、披露宴での大体のプランが決まり、未来のドレス選びに入った。

見に行ったのは、未来のお母さんと俊哉と俺の四人。
予想もしてなかった数のドレスが並んでいて、これから選ぶのはそーとー時間かかるやろーなっち弱気な俺。

まぁ今日決めないけんわけやねぇし。
気持ちを切り替えて、挑んだ。

俺が着るわけやねぇけど笑

⏰:11/03/09 10:25 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#273 [しゅん]
何人かの定員さんに混じって、俺もドレスを見る。
未来と未来のお母さんはドレスの形を見せてもらいながら、カタログから選んでいた。

1時間ぐらい経ったが。
何着か候補は出てきたものの、未来がコレ!っち思うドレスは無い様子。
俺自身も納得出来るドレスはなかった。

⏰:11/03/09 10:26 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#274 [しゅん]
プランナーの友達と話していると奥からちょっと偉そうな女の人が出てきた。
名札を見ると、統括マネージャーと書いてある。
これはチャンス!と思い思い切って聞いた。

「あの、ドレスはここに置いてあるものからしか選べないんですか?
今納得出来るものが無くて、もうちょっと時期を待てば新しいものが入ってくるとか、そういうことはないですかね?」

俺の問いかけに、笑顔で答えてくれた。

【今、調度入れ替えのシーズンではあります。
もう少し待てば新作のドレスも入ってくるとは思いますが、はっきりこれが入るという保障は出来ません。
でも式まで時間もありますし、もう少し待たれますか?】

未来の方に振り返ると

『待ちます!』

と速攻で答えた。

その後、プランナーと友達っちゅーことを知ったけか、入ってくる予定のドレスの型を見せてくれた。
その中には結構未来っぽいドレスも何着かあって、ドレスが入り次第また打ち合わせをすることに。

結局、この日は試着すらせずに帰った。

⏰:11/03/09 10:28 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#275 [しゅん]
その間、別の衣装屋で色内掛けを選び、神前式で着る物は決まった。

衣装屋は未来のばあちゃんの知り合いらしく、既に何着か候補が用意されていた。
鋭い目利きで着物をみるばあちゃん。

最終的に決まった着物は派手さの中にも可愛さもある赤、金、黒がメイン。
所々に緑が入っていて、その緑のおかげで全体的に引き締まって見える。
刺繍も凝ってあるもので、かなり豪華なものだった。

さすがばあちゃん。

俺はそれに合わせたシンプルな袴。
袴もいろんな袴があったけど、俺はあえてシンプルな物を選んだ。
背が高いけ派手なの着ると目立つし、未来のお母さんもシンプルな方が格好いいっち言いよったけね^^


和装は未来のお母さんとばあちゃんがが着付けの資格を持っているだけあって、すんなり決まった。

⏰:11/03/09 10:39 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#276 [しゅん]
後はドレスだけ。
プランナーから連絡があるまで、久しぶりにゆっくりした週末を過ごすことが出来た。

2,3週間して、友達からある程度ドレスが揃ったとの連絡を受け、また見に行った。
そこで運命の一着を未来は見つける。

候補に挙げていたドレスの写真と新しく入ったもののカタログを見せてもらいよったとき、未来の目がハートになるドレスが一着あった。
その二着の実物を見せてもらうと、確かに可愛い。
しかも、未来っぽい。

とりあえず試着することになり、俺らは話しながら待っていた。

⏰:11/03/09 10:42 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#277 [しゅん]
まずは、新しく入ったドレス。
10分ぐらいして出てきた未来。

カーテンが開けられ、未来を見た瞬間俺は泣きそうになった。

めっちゃ綺麗でまじで別人だ。

俊もお母さんもこみ上げるものがあるのか、無言だった。
本番でもねぇのに、こんな気持ちが高まるとは思わんやったし、啓示が言っていた意味がやっとわかった。

【いかがですか?】

プランナーの問いかけで我に返った俺。

「いいやん!」

『よね?
これ可愛いなー』

未来のお母さんも納得の様子。
半分、未来の意思も決まっとったと思うが、もう一着も試着することになった。
とりあえず、今の姿を写真に撮って、また試着室に入った。

が、そのもう一着もめっちゃ似合っとって。
真剣に悩む俺ら。

⏰:11/03/09 10:44 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#278 [しゅん]
お母さんも俊もどっちも似合うっち意見で変わらず、結局は未来と俺で決めることになったんやけど…
プランナーさんの一言で俺らは最初のドレスに決めた。

【この二つのドレスはどちらも未来さんがファーストドレスです。
まだ誰も着てない物です。
ですが、最初のドレスは一点物です。
世界に一個しかないドレスですよ。】

これにせんわけねぇやろ〜っちね。

カクテルドレスはすぐ決まり、薄いサーモンピンクで総フリルのドレスにした。
とにかく可愛くしたいという希望の未来にぴったりのドレスだった。

⏰:11/03/09 10:45 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#279 [しゅん]
【こんなに早く決める花嫁さんはあまりいないですよ。
みなさん、これだけあると目移りしますし、目的やイメージがはっきりしてらっしゃるんですね。
こちらも助かります。】

という統括マネージャー。

確かに。
実際、試着したのはカクテルドレス合わせて4着やし。
未来自身、自分に似合う似合わないという基準がしっかりしているのもあると思った。

これが決まればあとは、細かいところを煮詰めていくだけ。
時間が取れる限り、未来と話し合い、打ち合わせを重ねた。

⏰:11/03/09 10:47 📱:PC 🆔:IKaJ2lnI


#280 [ゆな]
あげ
主元気にしちょるやかソ

⏰:11/07/14 00:32 📱:URBANOM 🆔:CczoNne.


#281 [我輩は匿名である]
思った
忙しいっちゃない?

⏰:11/07/19 15:35 📱:N906imyu 🆔:BDNesurI


#282 [我輩は匿名である]
あーげっ!
続き読みたいなぁ

⏰:11/11/16 02:21 📱:F01C 🆔:isWZ2xYI


#283 [我輩は匿名である]
>>47-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400

⏰:11/11/23 22:01 📱:S007 🆔:1g40P/dw


#284 [我輩は匿名である]
>>97-120

⏰:11/11/23 22:13 📱:S007 🆔:1g40P/dw


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