俺が一番と思った女★4★続
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#3 [しゅん]
先生という職業に対し、一人前になりてぇ自分。
彼氏として未来を支えていきたい自分。
けど、実際は一つのことしか出来ず、未来にも寂しい思いをたくさんさせてしまっている。
それが、現実。
なりてぇ二つの自分を天秤にかけると、俺は前者だった。
浅田さんと話をしたことが、こえーぐらい現実になった瞬間。
:10/11/22 14:32
:PC
:azIjcnXc
#4 [しゅん]
今度の週末、未来と話をしよう。
ちゃんと自分の気持ちを自分の言葉で言おう。
決して投げやりにならずに。
そう思った。
:10/11/22 14:32
:PC
:azIjcnXc
#5 [しゅん]
その週末。
未来を家に迎えに行き、そのまま俺の家に連れてきた。
話の内容は何となく未来も悟っていたと思う。
「俺さ、色々考えたんちゃね。
これからのこと」
『うん』
「結論から言うけど、別れて欲しい。」
そう言うと未来の目には涙が薄っすら浮かんだ。
:10/11/22 14:43
:PC
:azIjcnXc
#6 [しゅん]
『そっか。理由は?』
「俺さ、今、学校のことで頭がいっぱいでさ、お前のこと全然考えれん。
他の先生に早く追いつきてぇし、早く余裕が欲しい。
そんな欲求しかねぇんちゃね。
もちろんお前のことも大事やし、嫌いになったわけやねぇ。
けど、現実、学校生活が始まって半年経つけど、会ったのは片手もいかん。
その間、お前は頑張って飯作っとってくれたり、家事してくれたりさ。
めっちゃ助けられたと思う。
でもな、俺は何も返せん。
メールも返してないまま二、三日がたって、それを待つお前の姿が目に浮かぶと、申し訳ない気持ちしかわかんのちゃ。
はっきり言うけど、今はお前よりも断然学校のことの方が大事や。
俺のわがままと思う。
ごめんな。」
:10/11/22 14:44
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:azIjcnXc
#7 [しゅん]
『わかった。
ずっとなりたかった先生にやもんね。
それがあたしと一緒に歩く道やなかったとしても、しゅんがそう思ったなら、あたしはそれを応援したい。
しゅんが一番頑張れる環境を作りたいから。』
意外な未来の返しだった。
嫌と言って泣かれると思っていた。
そんな風に思っていた自分が情けねぇ。
未来の答えはこれ以上申し分のない言葉だった。
:10/11/22 14:45
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:azIjcnXc
#8 [しゅん]
「ほんとごめん…」
『ううん。
ちゃんと考えてくれたと思うし。
何となく覚悟しとったけ、大丈夫。
あたしも今のままの関係で行けるかなっち疑問はあったし、しゅんが言ってなかったらあたしがいつか言ってたと思う。
あたしがしゅんにすることが、負担になっとるかもなとか思いよったし…。』
「いや、負担とかそんなんやねぇよ。
めっちゃ助かっとったし、ほんとに感謝しとるけん。」
『そっか。
それならよかった。
あたしもね、したいことたくさんあるし、今はそれを頑張るね。
しゅんに負けたくないもん』
この一言に俺は救われた。
:10/11/22 14:46
:PC
:azIjcnXc
#9 [しゅん]
『でも、一個だけ約束して欲しいことがある』
俺の目をしっかり見つめ、未来の表情は真剣。
「何?」
『またいつかどこかで会うことがあったら、その時はまたあたしのこと好きになってね。
そして、また同じ道を歩こうね。』
目にいっぱい溜めた涙は、こぼれ落ちる寸前だった。
精一杯の笑顔。
俺は頷くことしか出来なかった。
未来の気持ちは今でもまっすぐ俺にある。
そう思った。
:10/11/22 14:48
:PC
:azIjcnXc
#10 [しゅん]
気持ちがあるからこそ、俺の決断を受け入れたのか。
そう考えると、居たたまれない気持ちが俺を締め付ける。
こうやって会えば、俺自身すげぇ気持ちがあるっち感じる。
会いてかったんやなとも思う。
でも、それは多分今だけや。
元の生活に戻れば仕事が頭から離れることはない。
こんな気持ちは都合よすぎやし、甘えとる。
そんなんで未来の気持ちを左右させるわけにはいかん。
絶対離さんっち約束したんに。
俺から離れるなっち自分で言ったんに。
結局俺は何一つ守れないまま、自ら未来を手放した。
:10/11/22 14:48
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:azIjcnXc
#11 [しゅん]
『いいよ。何?』
そう言った瞬間、未来を抱きしめた。
「ごめんな」
俺はずるい。
自分から別れるっち言ったくせに。
こんな気持ちが残っとるようなことしたら、未来は俺を忘れることなんか出来ん。
でも、止められなかった。
涙も止まらなかった。
未来も泣きよったんと思う。
小刻みに震えていた。
:10/11/22 14:50
:PC
:azIjcnXc
#12 [しゅん]
『言っとくけど、ずっとあたしがしゅんのこと好きとか思わんでね。
あたしだっていい人が出来たら、そっち行くけん。
それで後悔しても、もう遅いんやけ』
強気な言葉だが、俺の肩に押し当てた口は震えていた。
「わかっとーちゃ。」
『早く一人前にならんと時間ないんやけ』
「わかっとる。」
『そんなん言って、しゅんに新しい人が出来たら、もう絶対絶交やけ』
「うん」
『絶対絶交するけ…』
:10/11/22 14:51
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:azIjcnXc
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