夏祭り、恋花火
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#281 [七瀬]
 
『…うん、わかった。』

「ゆっくり休み。

金魚なら、麻友がやってくれてるから。」


そう言って、お母さんは病室から出ていった。


暇…やなあ。

シーンと静まり返った室内。

テレビを見ても、つまらへん。

⏰:09/03/27 17:39 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#282 [七瀬]
 
そうやってノロノロと時間が過ぎる。


「もう就寝時間ですよー。」


イヤホンはしてるし、
個室やから、
苦情が出ることはない
と思うけど……

つまらないのも、あったのでテレビを消した。


携帯を開くと、
PM 9:12

⏰:09/03/27 17:46 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#283 [七瀬]
 
一番、忙しい時間帯やん。

ディスプレイを見て思う。


ふと見るとメールが来ている。


開くと、

“大丈夫か?”




遊希からだった。
 

⏰:09/03/27 17:49 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#284 [七瀬]
 
その一通だけだった。


奏も聞いてるはずやのに。

メールくらい、くれたってええやん。


そりゃあ、
私が悪いのは、分かってる。
分かってるけど…



この熱帯夜とモヤモヤした気持ちのせいで寝付けない。

⏰:09/03/27 17:54 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#285 [七瀬]
 
気が付けば、もう11時過ぎ。

祭が、ちょうど終わって…

潰し始めてるころかな。


携帯を開いてメールを打つ。

遊希には、

“さっきはメールありがとう。
明日も行かれへんけど、
すぐ退院出来るし、大丈夫や。”
 

⏰:09/03/27 17:58 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#286 [七瀬]
 
あと麻友ちゃんにも。

“今日は、ありがとう。
明日も行かれへんから、お願いします。
金魚ばっか、さしてごめんなあ。”



奏には送らへんかった。


その代わりに電話してみる。

プルルルルル…
 
 

⏰:09/03/27 18:02 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#287 [七瀬]
 
出ぇへん。


ため息をつきながら、携帯を閉じる。

もう、潰し終わって
大竹さんと遊希と一緒に
トラックで、帰っているはず。


なんで、出ぇへんねん。

やっぱ避けてんねや。

でもこんな時くらい、
怒っててもいいから声、聞きたかった。

⏰:09/03/27 18:07 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#288 [七瀬]
 
 
 
プルルルルル…


「奏、携帯なってる。」


「ああ、まつりからや。」

「出ぇへんの?」



「うん。」


プルルルルル…プツッ 
 

⏰:09/03/27 18:12 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#289 [七瀬]
 
 
 
カシャ

「なんや、もう目、覚めたんか。」



『…遊希。
なにしてんのよ。』


「あーバレた?」

そう笑う遊希の手には携帯。
 

⏰:09/03/27 18:27 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


#290 [七瀬]
 
『…何が?』

嫌な予感がして、
遊希をジロリと睨む。


「まつりって寝顔の方が
かわいいな」

そう、携帯を見せてきた。


瞬間、私は遊希の手から携帯を奪っていた。



「ああっ!?なにすんねん!」 

⏰:09/03/27 18:31 📱:N703iD 🆔:VBS6fHZc


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