夏祭り、恋花火
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#305 [七瀬]
「退院おめでとぉ!」
『ありがとう。
でもたかが熱中症で倒れて2日間、寝込んでただけやで?
大げさやわ。』
「何ゆうてんの。
はい、いっぱい食べ。
いっぱい食べて体力つけなさい。」
お母さんは、ステーキをテーブルに置いた。
:09/03/27 21:07 :N703iD :VBS6fHZc
#306 [七瀬]
『おいひい〜。』
一口含むと、柔らかい舌触りと肉汁が広がった。
「そう、良かった。
まつり、ごめんな。
お母さん、気付いてあげられなくって。」
ステーキを飲み込んだ。
『ええよ。仕方ないやん。』
:09/03/27 21:11 :N703iD :VBS6fHZc
#307 [七瀬]
それから
気持ち良くって、
ついお風呂に1時間以上、入ってしまった。
やっぱり我が家が一番。
自分の部屋に入る。
うわ〜、
めっちゃ久々やん!
部屋の中にある全てが、懐かしく感じた。
ふと見ると携帯が光ってるのが見えた。
:09/03/27 21:16 :N703iD :VBS6fHZc
#308 [七瀬]
“退院おめでとう。”
ほんま遊希も大げさや。
“ありがとう!”
と送り返すと、
しばらくして遊希から電話。
『もしもーし。』
「まつり、退院おめでとう。」
:09/03/27 21:19 :N703iD :VBS6fHZc
#309 [七瀬]
『遊希もお母さんも、おーげさや。』
「それだけ心配してんの。まつりのお母さんも、
俺もな。」
『…ありがと。』
「どーいたしまして。
それよりどう?
2日ぶりの我が家は。」
:09/03/27 21:22 :N703iD :VBS6fHZc
#310 [七瀬]
『たった2日間おらんかっただけやのに、懐かしい。不思議な気持ちや。』
「そんなもんや。
それより、明後日。
明後日どう?」
『明後日?なんかあんの?祭はないやろ?』
「明後日、ヒマ?」
『ヒマってゆわれたら、
ヒマ…やけど。』
:09/03/27 21:27 :N703iD :VBS6fHZc
#311 [七瀬]
「じゃあ決まりや!」
『は?決まりって…』
「昼の11時。
まつりの家に迎えに行くから、待ってて。」
『え!ちょっと遊希!?』
「じゃあ、明日もゆっくり休めよ。
明後日は、忙しいでー。
祭以上に。」
:09/03/27 21:30 :N703iD :VBS6fHZc
#312 [七瀬]
『ちょ…待ってってば!
遊…希。』
プツッ
ツーツーツーツーツー
一方的に切られてしまった。
虚しい音だけが、私の耳に残る。
なんやねん、あれ。
意味分からんまま、眠りについた。
:09/03/27 21:36 :N703iD :VBS6fHZc
#313 [七瀬]
そして明後日。
ピーンポーン
『はーいっ。』
ドアを開けると
『ほんまに来たん!?』
「冗談やと思った?」
ニカッと笑う遊希。
:09/03/27 22:06 :N703iD :VBS6fHZc
#314 [七瀬]
『いや…冗談とゆうか…』
「用意出来たか?」
『用意って……』
「もちろん出掛ける用意。」
「あらあら!遊希くん!!」
その時、運悪く?
お母さんが登場した。
:09/03/27 22:11 :N703iD :VBS6fHZc
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