夏祭り、恋花火
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#310 [七瀬]
『たった2日間おらんかっただけやのに、懐かしい。不思議な気持ちや。』
「そんなもんや。
それより、明後日。
明後日どう?」
『明後日?なんかあんの?祭はないやろ?』
「明後日、ヒマ?」
『ヒマってゆわれたら、
ヒマ…やけど。』
:09/03/27 21:27 :N703iD :VBS6fHZc
#311 [七瀬]
「じゃあ決まりや!」
『は?決まりって…』
「昼の11時。
まつりの家に迎えに行くから、待ってて。」
『え!ちょっと遊希!?』
「じゃあ、明日もゆっくり休めよ。
明後日は、忙しいでー。
祭以上に。」
:09/03/27 21:30 :N703iD :VBS6fHZc
#312 [七瀬]
『ちょ…待ってってば!
遊…希。』
プツッ
ツーツーツーツーツー
一方的に切られてしまった。
虚しい音だけが、私の耳に残る。
なんやねん、あれ。
意味分からんまま、眠りについた。
:09/03/27 21:36 :N703iD :VBS6fHZc
#313 [七瀬]
そして明後日。
ピーンポーン
『はーいっ。』
ドアを開けると
『ほんまに来たん!?』
「冗談やと思った?」
ニカッと笑う遊希。
:09/03/27 22:06 :N703iD :VBS6fHZc
#314 [七瀬]
『いや…冗談とゆうか…』
「用意出来たか?」
『用意って……』
「もちろん出掛ける用意。」
「あらあら!遊希くん!!」
その時、運悪く?
お母さんが登場した。
:09/03/27 22:11 :N703iD :VBS6fHZc
#315 [七瀬]
「どぉも、こんにちは。」
「こんにちは〜。
もしかしたら、
これからまつりとデート!?
ごめんねぇ、遊希くん。
この娘、グータラして、まだ顔も洗ってないのよ!
ここで待つのも、あれだし…
あがってちょうだい!」
お母さんは、
かーなーり一方的、
かつ一気にしゃべった。
:09/03/27 22:16 :N703iD :VBS6fHZc
#316 [七瀬]
『顔は洗ったし!
着替えてないだけで…
ってかデートちゃうわ!』
そんな私の言い分は無視され、
遊希は初めて私の家に足を踏み入れた。
『と、とりあえず着替えてくるから!』
バタン!
そう言って、部屋へ戻る。
:09/03/27 22:20 :N703iD :VBS6fHZc
#317 [七瀬]
なにあれなにあれ!
来るとは言ってたけど、
ほんまに来るか!?
ドア越しに聞こえる
お母さんと遊希の笑い声。
ほとんどお母さんの声やけど。
そんな二人とは裏腹に、心臓バクバクな私。
えーとっ!
とりあえず着替な!!
:09/03/27 23:55 :N703iD :VBS6fHZc
#318 [七瀬]
タンスを片っ端から開けて、あさる。
あ、あった!
少し大人っぽい白いワンピースを取り出す。
軽く化粧をする。
「まだかー、まつり。」
『ま、待って!』
最後にグロスを塗る。
:09/03/28 00:00 :N703iD :23CTAh1M
#319 [七瀬]
『おまたせっ。』
「よし、行こか!!
じゃあお母さん、
麦茶ありがとうございました。」
「はーい。気を付けて。
またおいでね、遊希くん。」
お母さんに見送られ、
家を後にした。
:09/03/28 00:03 :N703iD :23CTAh1M
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