夏祭り、恋花火
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#112 [七瀬]
 
奏君にも渡す。


「ありがと、まつり。」

そう言って、缶コーヒーを飲み始める。

その横顔がほんまにあの人に似てて、
つい見惚れてしまう。



「どしたんや?
そんなに見て…
俺の顔になんか付いてるか?」

⏰:09/03/19 22:32 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#113 [七瀬]
 
『…似てる。』


「え?」

無意識に口が開く。



『…人に。
私の初恋の人に。』

奏君の目が大きくなっていったのに気付く。


『…あ、ごめん!
変なことゆうてごめん。』 

⏰:09/03/19 22:37 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#114 [七瀬]
 
すると奏君はフッと笑って

「どんな人なん?
まつりの初恋の人って。」


私は少し戸惑った。

『どんな人って…
優しい人やで。

奏君みたいに……。』


「なあ、まつり。

それって告白してんの?」 
 

⏰:09/03/19 22:40 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#115 [七瀬]
 
告白…してんのかな?


うつむく。

分からん。





「答えへんってことは、
そうゆう意味やって解釈すんで。」



え?
 

⏰:09/03/19 22:44 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#116 [七瀬]
 
顔を上げると


チュ





唇に柔らかいものが当たる。



奏君にキスされてた。
 
 

⏰:09/03/19 22:47 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#117 [七瀬]
 
 
「フフッ、驚いた?」



いきなりのことで固まる私。





これが私と奏が付き合い始めたきっかけ。
 
 

⏰:09/03/19 22:49 📱:N703iD 🆔:DKWoRP7w


#118 [七瀬]
 
 
 
こめかみに汗の滝が流れる。

今、私はプリント集とにらめっこの最中。



あー、分からん。
お手上げや。

少し頭を冷やそうと冷蔵庫へ向かい、一番上を開ける。
 

⏰:09/03/20 00:29 📱:N703iD 🆔:bKNl0Pwo


#119 [七瀬]
 
あったあった!!


アイスクリームを取出し、袋をポイッ。

口に運ぶ。

ああ、生き返るわあ。


アイスクリームで頭が冴え渡ってる内に
またプリントに目を通す。



でも次は他のことが思考回路を邪魔する。

⏰:09/03/20 00:33 📱:N703iD 🆔:bKNl0Pwo


#120 [七瀬]
 
 
天神祭の最終日。


あの後、
まだ固まってる私に奏君は


「秘密やで。」

そう言って、
私の唇に人差し指を乗せて笑った。


私は体温が上昇するのを
感じた。

顔が熱い。

⏰:09/03/20 00:37 📱:N703iD 🆔:bKNl0Pwo


#121 [七瀬]
 
 
顔が熱いまんまの私を
ほったらかしにしたまま、奏君は帰った。



今、改めて思い出しても恥ずかしくって溜まらん。

いきなり
キスするか、普通!?


あの日から2日経っても、頭から離れてくれない。

奏君が。

⏰:09/03/20 00:43 📱:N703iD 🆔:bKNl0Pwo


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