夏祭り、恋花火
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#129 [七瀬]
20分ほど走って、車はいつもの業務用スーパーへ。
「確か牛乳とハチミツがないてゆうとったなあ。」
大竹さんがメモ用紙を見て呟く。
ある程度は昨日の内に屋台の方に持って行く。
でも牛乳なんかは、
この炎天下に何時間も放っておいたら、一発アウトや。
私も車から降りる。
:09/03/20 08:21
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#130 [七瀬]
大竹さんが店員に色々、指示してる。
その間に私らは、パンやペットボトルを買う。
あっ、これ!
このパンめっちゃ美味しいねん。
手を伸ばす。
『ああっ!』
:09/03/20 08:25
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#131 [七瀬]
後ろから手が伸びてきて、お目当てのもんを奪われる。
「まつりはほんまに、これ好きやなあ。」
後ろを振り向くと奏君。
『奏君、なんでそれ取んのよ!
いっつも、甘いパンは食べへんやんか。』
「たまにはええかな、思て。」
:09/03/20 08:29
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#132 [七瀬]
その言葉に子供みたいに膨れる。
「ブッ、ハハハ。
ほんままつりは面白いわ。
嘘やって!嘘嘘!!
まつりが食べるやろなあ
思て、カゴ入れてん。」
そう笑う奏君に、
三日前のことを思い出し、恥ずかしくなる。
『…ありがと。』
:09/03/20 08:34
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#133 [七瀬]
「どういたしまして。
ってゆうか、まつりさあ。もしかして思い出した?
三日前のこと。」
そう耳元でささやく。
『な、なんのこと!?』
真っ赤にしながら聞く。
「分かってるくせに。」
:09/03/20 08:38
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#134 [七瀬]
意地悪く笑う奏君。
「もうそろそろ行こか。
二人の秘密がバレてしまう前に。」
車に牛乳、ハチミツを積み込んだ。
車が再出発する。
私のドキドキは先ほどよりも増していた。
:09/03/20 08:42
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#135 [七瀬]
業務用スーパーから出発して40分近くが経った。
車内では欠伸が響く。
そりゃ、そうなるわな。
向こうに着くには2時間ほどかかる。
11時過ぎには着く予定やし、業務用スーパーにも寄る予定やったから、かなりの早起きをしなアカン。
もちろん、
その中には私の欠伸も率先して入っている。
:09/03/20 08:55
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#136 [七瀬]
前を見ると、奏君も寝てるみたい。
ああ、もう無理や。
私も仮眠しよ。
そう首を少し傾けて目を閉じる。
その時、
ピリリリリリ…
携帯が鳴る。
:09/03/20 09:00
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#137 [七瀬]
メール?
こんな時に誰やねん。
少しイラッとする。
宛先は……
遊希?
なんなんよ、ほんまに…。
横におる遊希に目をやると視線が合う。
:09/03/20 09:04
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#138 [七瀬]
“はよ開けてみい”
と催促するような目。
仕方なく、遊希に見せ付けるように携帯を開く。
するとそこには
「奏と付き合ってんの?」
の一文。
私は目を見開き、遊希を見る。
遊希の瞳には強い光が宿っている。
:09/03/20 09:08
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