夏祭り、恋花火
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#362 [七瀬]
思った通り、
なにも言わず、目をそらす麻友ちゃん。
『なんで?
答えてよ、麻友ちゃん。』
ひるまず攻める。
「それは…」
ジッと麻友ちゃんの目を見る。
:09/03/29 23:46 :N703iD :raWiQQ8.
#363 [七瀬]
「そ、奏君が忘れ物してて……
届けてあげてん。」
また祭あるから、その時に渡せばええやん。
そんなに大事な忘れ物なわけ?
ってゆうか、
そんなに大事な忘れ物なら忘れんやろ、普通。
それに、わざわざ2時間もかかるのに電車、乗って来たん?
:09/03/29 23:50 :N703iD :raWiQQ8.
#364 [七瀬]
ツッコミ所、満載な答え。
麻友ちゃんの下手くそな嘘に、もっと強く睨む。
「フッ、フフフフ…」
麻友ちゃんが妖しく笑った。
「こんな言い訳、さすがに通じんよなぁ。
まつりも子供じゃないわけやし。」
いつもと違う麻友ちゃんに戸惑う。
:09/03/29 23:56 :N703iD :raWiQQ8.
#365 [七瀬]
「ええわ。
そこのファミレスで話そ。
な?まつり。」
その戸惑いを隠すために
精一杯、麻友ちゃんの言葉に頷く。
この人は麻友ちゃんじゃない。
なんか、いつもより化粧も濃くって、露出の多い服。
:09/03/30 00:01 :N703iD :gYBu1X56
#366 [七瀬]
それに見た目だけじゃなくって、
オーラが違う。
きつい、誰も寄せ付けないようなオーラを
今の麻友ちゃんは発していた。
いつもの、
優しくって、しっかりした清楚な女子大生の姿は
そこには、なかった。
:09/03/30 00:06 :N703iD :gYBu1X56
#367 [七瀬]
「いらっしゃいませー。」
「私はアイスミルクティーを一つ。
まつりは?」
『…私も、同じの。』
「じゃあ、アイスミルクティー二つ下さい。」
「かしこまりました。」
:09/03/30 00:15 :N703iD :gYBu1X56
#368 [七瀬]
「お待たせしました。
アイスミルクティーお二つです。」
カランカラン
しばらく、ストローでコップをかき回していた麻友ちゃんが話しだした。
「さあ、どっから話そか。まつり、何が聞きたい?」
なにがって…
挑発的な麻友ちゃんの態度に怒りを隠せない。
:09/03/30 00:20 :N703iD :gYBu1X56
#369 [七瀬]
「まあまあ、
そんな怖い目ぇせんと。」
『…』
黙って、睨み続ける。
「ごめん。
タバコ吸うていい?」
そう言うと、
麻友ちゃんは鞄からタバコを取出し、火を付けた。
:09/03/30 00:24 :N703iD :gYBu1X56
#370 [七瀬]
それ、奏と同じタバコ…
それに、麻友ちゃん。
タバコなんて吸うてたっけ?
フーと息を吐くと麻友ちゃんは言った。
「あんたの思てる通り、
私は奏とデキてる。
ってゆうても、一週間くらい前からやけどな。」
:09/03/30 00:28 :N703iD :gYBu1X56
#371 [七瀬]
一週間前……
ちょうど、私と原田さんが再開した日だった。
奏、やっぱり怒って
私への当て付けに麻友ちゃんと……
そう思っていると
「きっかけは私からやけどなあ。」
衝撃的な一言を麻友ちゃんは意図も簡単に言った。
:09/03/30 00:35 :N703iD :gYBu1X56
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