夏祭り、恋花火
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#55 [七瀬]
 
 
『お…おるわけないやん!彼氏なんて。』


すると遊希はニッと笑って
「そぉやんな。
まつりに彼氏なんておるわけない。
変なこと聞いてごめん。」

『まあ…いいけど。』


遊希…。
なんかほんまに変やで?
 

⏰:09/03/18 20:53 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#56 [七瀬]
 
 
「じゃあ経験は?
付き合ったことある?」


『なんでそんなこと急に聞くんよ。』

「たまにはええやんっ!
ぶっちゃけトークや!!」


そう明るく笑う遊希。



『…ない。
付き合ったことない。』
 

⏰:09/03/18 21:08 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#57 [七瀬]
「ええぇっ!ほんまに!?」


『…ほんまに。』

あんまりにも遊希が驚くから、恥ずかしくなってしもた。


「一回も!?」


『……そうや!
一回も付き合ったことないっ!!』
 
少し睨みながら言う。
 

⏰:09/03/18 21:11 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#58 [七瀬]
 
そう。

私は一回も男と付き合ったことがない。


男性経験なんて、もちろんあるわけない。

キスすらしたことないのに。


何回もゆうけど、

神野まつり。
17歳の高校2年生です。
 

⏰:09/03/18 21:15 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#59 [七瀬]
 
 
 
「なんでっなんでなんで!?告白とかされたことないん?」


『ちょっと!
遊希、興奮しすぎ!』

「あ、ごめん。

で、告白されたことないん?」



『それは…ある。』

⏰:09/03/18 21:19 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#60 [七瀬]
「それって、小学生の時に罰ゲームでされた……
とかじゃないよな?」


『ちゃうわ!
それはさすがに違うっ!!

こないだだって…。』


「こないだって?」

『夏休み入る前…。』


「“好き”
って言われたん!?」

『まあ…な。』

⏰:09/03/18 22:08 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#61 [七瀬]
「で!
で、なんて返事したん?」

『普通に断ったよ。
“ごめんなさい”って。』


「お試し期間みたいなんはないわけ!?」

『だって全然知らん人やし…。
一回もしゃべったことないし。』


はぁ。

遊希はため息をついた。

⏰:09/03/18 22:33 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#62 [七瀬]
「お前アカンわ。」

は?

「一生男できんわ。
結婚もせんと、一人おばあちゃんや。」

頭を横にふる遊希。


『あんたにそんなこと
決められたくないっ!』

「そんな

“自分から好きになった人じゃなきゃいや”とか
幼稚園児みたいなこと言ってたら、そうなるやろ。」

⏰:09/03/18 22:39 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#63 [七瀬]
うっ……。

遊希の言ってることが
図星やから、なんも言い返されへんかった。



そう。

私は幼稚園児だ。


まだ
“いつか、あの人が迎えに来てくれる”
という甘い夢を見ている。

甘くて二度と叶わないだろう夢。

⏰:09/03/18 22:43 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


#64 [七瀬]
 
7歳の時。


初めてあの人に出会ったのは、10年前。



その人もただのバイトだった。

そして当時7歳の私は、
ただの“バイト先の子供”という存在。

あの人は当時23歳。


年の差は15歳。

⏰:09/03/18 23:43 📱:N703iD 🆔:1U/TvnL6


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