黒猫の棲むところ
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#525 [イリア]



七「―…猫さん…」


猫「……?何?」



七「―…私がちゃんと、
全部思い出したとき…

それでも私は、私だから…」


⏰:09/03/27 13:20 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#526 [イリア]



風が吹いている。

記憶をなくす前も私は
この風を感じれていたのかな。


⏰:09/03/27 13:20 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#527 [イリア]








七「―……今と変わらず、

傍(ソバ)で笑ってくれますか?」


⏰:09/03/27 13:21 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#528 [イリア]



猫さんが驚いた顔をした。

瞬間、いま自分が聞いたことに
焦りと恥ずかしさを感じる。


⏰:09/03/27 13:21 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#529 [イリア]



七「……ッッ!!///いえ、別に!!
なに聞いてんだろ私、寝ぼけてる!!//
忘れて下さい//忘れ―…「あんたが」」


猫さんの声。

変わらない、甘い、甘い声。


⏰:09/03/27 13:22 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#530 [イリア]





猫「―…あんたが変わらないなら、
俺も変わらない」



その声に、表情(カオ)に

今日一日だけで
どれだけ鼓動を速めさせられただろう。


⏰:09/03/27 13:22 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#531 [イリア]



猫「―…行こう、もう飯の時間だ」


猫さんは私の腕を引っ張り立たせると

そのまま外に歩き出す。


⏰:09/03/27 13:23 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#532 [イリア]



猫さんの手のひらに、
確かな熱を感じる。



私たちは生きていること。

ここは夢じゃないということ。



目の前の人の優しさに、
溺れてしまってるということ。


⏰:09/03/27 13:24 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#533 [イリア]



確かなことは少ないけれど、
少しずつ、増えてきた。





私たちは布をめくり、外に出る。

さっきまでの雨はどこかに消え、
紅い夕日が顔を見せていた。


⏰:09/03/27 13:25 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#534 [イリア]



第一話:opening
>>3-222

第二話:日と陰と[更新中]
>>241-425
>>431-533

安価
>>2

†感想板†
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4322/

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お待ちしてます(゚∀゚)★

⏰:09/03/27 13:28 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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