桃色に染まって
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#7 [雛鳥]
…………は?
僕じゃないの?
「はーい…」
おいおい、僕の昨日の徹夜の努力をどうしてくれる。僕は思わず新しくまだ着慣れていない制服のチェックのスカートをぎゅっと握りしめた。手が汗に蝕まれる
僕じゃな…い…?
:09/04/03 15:00 :SO704i :☆☆☆
#8 [雛鳥]
僕が固まっていても時間は無情に流れていく。
だるそうな返事とガタガタという椅子の音とともに一人の男が前に立った。
見てやろーじゃねぇか
僕に勝った男の面を!
:09/04/03 15:03 :SO704i :☆☆☆
#9 [雛鳥]
「きゃー、ちょっとかっこよくない?」
「本当だ!やばいよー」
ん?
なにを騒いでるんだ?
僕が声の音源を探り後ろを振り向くと大多数の女子が顔を真っ赤にさせ舞台の上に釘付けになっていた。
僕も再び前に視線をやるとその僕に勝った男が真っ正面の舞台に立ちマイクを合わせている。
:09/04/03 15:08 :SO704i :☆☆☆
#10 [雛鳥]
かっこいいかぁ?
どうも昔から僕は恋愛というものに疎いらしくあんまり男に興味がないし"かっこいい"という感情が分からない。むしろ男は嫌いだ。むさくるしいし…不潔。
前に立っている"霧坂"という男は…まぁ清潔さは認めてやろう。だが髪は茶色がかっているし制服はだらしない。こんなやつが成績トップぅ?
:09/04/03 15:12 :SO704i :☆☆☆
#11 [雛鳥]
はっ…!
まさか意外に真面目なのかもしれんな…
「あーっあー…テステス…
えー…みなさん頑張りましょう…以上。」
:09/04/03 15:14 :SO704i :☆☆☆
#12 [雛鳥]
はぁあぁぁぁっ!?
:09/04/03 15:16 :SO704i :☆☆☆
#13 [雛鳥]
そう一言言ったかと思えばポカンとした顔の体育館にいる全員の波をかきわけていそいそと椅子に座る。
いや正確には僕意外だ。
僕はあまり怒りにプルプルと握りしめていた拳が震える。
テメェはそれがスピーチか馬鹿野郎――!!
危うく口が開いて怒鳴りそうになったがぐっと我慢する。
あ、泣きたくなってきた。
:09/04/03 15:22 :SO704i :☆☆☆
#14 [雛鳥]
昔から憧れてきた…っ
この機会を……
霧坂……神弥
絶対、この恨みは忘れねぇ!
:09/04/03 15:24 :SO704i :☆☆☆
#15 [雛鳥]
入学式も無事に終わり(無事じゃないけど)クラス発表や担任発表を済ます中も僕の心は霧坂神弥に対する恨みでいっぱいだった。
――「じゃあ今日はこれで終いだ。明日も元気に来いよ、んじゃ日直挨拶!」
「せんせー!日直まだいませーん!」
教室に笑い声が響く。
…あれ?この先生名前なんだっけ?
「あ、あぁそうだったな。じゃ明日決めるか。よし、解散!」
:09/04/03 15:29 :SO704i :☆☆☆
#16 [雛鳥]
ガヤガヤと騒ぎながら生徒たちはどんどん教室から出て行く。
あ…僕も帰ろう
「おーい、…か、神桜?」
僕が帰る準備、鞄を持ち扉を開けようとすると教壇からさっきのへっぽこ教師に呼ばれた。
名前覚えてねーのかよ。
:09/04/03 15:33 :SO704i :☆☆☆
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