漆黒の夜に君と。U[BL]
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#221 [ちか]
声のする方へ顔を向けると、夏とは無関係のような真っ白な肌が目に映った。


「なに。」

応答は自分でも驚くほど静かで短いものやった。

セミの声が辺り一面を五月蝿くするが、俺達の間だけはやけに静かな気がする。


「めぐ、凌のこと
     好きでしょ?」

⏰:09/07/19 08:56 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#222 [ちか]
一瞬、この世の何もかもが止まった気がした。

それくらい衝撃的だった。


「…は、はぁ?!何言ってんねん!!お前俺のどこ見てそんなん言って‥‥、」


何故か心臓が早く脈を打った。
何故自分が焦っているのか分からない。
解らない…。

⏰:09/07/19 09:04 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#223 [ちか]
「どこを見てって言うか‥‥、なんとなくだけど。」

「は…はは、なんやそれ。変なこと言うなよ。」

なんで俺、こんなひきつってるんや?
こんなんいつもの俺やったら、笑い飛ばすなりキレるなりするはずやのに‥‥


でも、今俺の中はどっちでもない。
なんなんやろ、この感覚…

⏰:09/07/19 14:11 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#224 [ちか]
「じゃあ、めぐは凌の何が嫌いなの?」

その問いかけの口調は、嫌味や悪気などは全くなくただ素朴だった。

「そ、そりゃ…俺を馬鹿にしてるようなあの目とか‥」

「凌の目付きはもともと悪いよ?」

「あの憎たらしい口調とか…」

「いつも先に喧嘩吹っ掛けるのはめぐでしょ。」

「俺を見下ろす態度‥、」

「めぐの方が身長低いんだから仕方ないよ。」

「‥‥‥‥‥‥。」

⏰:09/07/19 14:29 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#225 [ちか]
ことごとく覆された俺は黙り込んだ。
それに追い討ちをかけるようにして恭弥は言う。

「そもそも、何がキッカケであんな仲悪くなったっけ?」

「それは…っ‥‥‥」

「それは?」

「いや、なんでもない。そんなん忘れたわ。」

「?変なの。」

そう言って恭弥は歩いていく。でも俺は立ち止まってしまった。

『忘れる』わけないから

⏰:09/07/19 16:49 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#226 [ちか]
でも、それは仲が悪くなったキッカケじゃない。

俺が、俺一人がアイツを拒んだ理由‥‥―――
―――――――――――

まだ8つか9つの頃だった。
たまたまパーティーで顔を合わせた俺とアイツ。
親同士の思いつきで急遽皆の前で、俺はピアノ、アイツはヴァイオリンで一つの曲を一緒に演奏することになった。

⏰:09/07/19 17:04 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#227 [ちか]
だけど、演奏中。

俺の親は仕事でパーティーを抜けた。

演奏が終わった後、舞台を降りるとアイツは両親に抱き締められていた。
何度も何度も頭を撫でられて誉められていた。

でも俺は‥‥―――
隣に世話係りが居るだけ。

「なんで俺だけ‥‥っ
なんで‥‥‥っ
俺は一人やねん…!!!!」

そう言って世話係りの服の裾を千切れるくらい強く握った。

嫉妬した。妬んだ。

そんなキッカケで俺はアイツを遠ざけるようになった。

⏰:09/07/19 17:16 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#228 [ちか]
「アホやな…俺。」


そう呟いてまた恭の隣に並んだ。
でもきっと俺はもうアイツとは並んで歩けない。

俺がそうしたから‥――


恭弥はチラリとこっちに目を向けたがすぐにまたそらした。



「また女抱いたんだね。」

―――‥‥え?

⏰:09/07/19 17:36 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#229 [ちか]
「女物の香水の匂いする。」

顔をしかめる恭弥。

「…ふ、はは。昨日俺が出ていく時から分かってたくせにいちいち言うんや?
性悪やな恭も。」

「お前には言われたくない」


お前には、か。


――――――――――――
――――――――――――

⏰:09/07/19 17:47 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


#230 [ちか]
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

更新ストップします(´`)
誰か読んでくれてる方
いますか?(;_;`)

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4220/

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

⏰:09/07/19 17:53 📱:P906i 🆔:4c/3kdjU


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