漆黒の夜に君と。U[BL]
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#251 [ちか]
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― 冥side.―
「あ〜!!!食った食った♪
もう食われへんわあ!」
太陽はすっかり沈み、無数の星が瞬く下で俺達はバーベキューの終盤を迎えた。
「俺ももう限界‥。」
無理やりと言っていいほどめぐさんに食べさせられた俺は、椅子に座りこみすっかりダウン。
恭弥も凌さんも最初は乗り気じゃなかったけど、なんやかんやで楽しんでたみたい。
:09/07/20 16:11 :P906i :8LQ1D/eo
#252 [ちか]
恭弥は少し眠そうに肩肘をついて椅子に座っているし、凌さんは相変わらずの無表情を貫いていた。
「ほな、俺ちょっと散歩でもしてくるわ〜♪」
言い放った口調の軽さに対し、俺達3人の反応は重く、そして敏感なものだった。
それを知ってか知らずか、めぐさんは足早に玄関へと向かっていく。
:09/07/20 16:42 :P906i :8LQ1D/eo
#253 [ちか]
そうと決まったワケじゃないのに、さっきあんな事を聞かされたせいか、めぐさんの目的が散歩とは思えなかった。
嫌な予感がする‥‥
きっと誰もがそう感じていたはずだ。
「し、凌さん‥‥っ
追いかけなくて良いんですか?!」
:09/07/20 16:49 :P906i :8LQ1D/eo
#254 [ちか]
「俺には関係無い。」
「関係無いって……
でもっ‥‥「うるさい。」
「‥‥‥ッ!!」
凌さんはこれまでにないくらいキツい眼で俺を睨んだあと、立ち上がった。
俺は遠退いていく背中に必死で叫ぶ。
「でもッ…、めぐさんを助けてあげられるのは凌さんだけなんですよ‥‥っ!!!!」
しかし凌さんはなんの反応を示すこともなく、屋内に消えていった‥‥───
:09/07/20 16:55 :P906i :8LQ1D/eo
#255 [ちか]
:09/07/20 16:58 :P906i :8LQ1D/eo
#256 [ちか]
― 凌side.―
───‥‥
『めぐさんを助けられるのは凌さんだけなんですよ』
‥‥────
部屋に戻ってからも
頭に残るのはその言葉ばっかりだ。
:09/07/20 20:40 :P906i :8LQ1D/eo
#257 [ちか]
助ける?
俺がアイツを?
そんな事出来るわけ‥──
だけど何故だろう
アイツの去っていく背中が
目に焼き付いて離れない。
:09/07/20 20:52 :P906i :8LQ1D/eo
#258 [ちか]
俺には関係ない
俺には…
何度もそう言い聞かせた
だいたい俺が行ったところで何になる?
きっと払いのけられて終わる。きっと。
:09/07/20 21:12 :P906i :8LQ1D/eo
#259 [ちか]
だけど‥‥───
もしかしたら、
なんて思ってしまう自分がいる。
俺達が感じてるモノは
同じなんじゃないかって
逃げたいモノは
同じなんじゃないかって
:09/07/20 21:18 :P906i :8LQ1D/eo
#260 [ちか]
コンコン.
ドアをノックする軽い音
出てみるとそこには
「恭‥‥」
恭の姿があった。
「なんか用?」
「いや、用ってほどじゃないんだけどね。」
:09/07/20 21:25 :P906i :8LQ1D/eo
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