漆黒の夜に君と。U[BL]
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#539 [ちか]
そして思わぬ言葉が耳元で鳴る。

「……ごめん。」


それは小さくて細かった。


「冥が離れていくのが怖かった。だから、出ていけなんて言って…――
でもそんなの全部ウソだから。
僕はどんなに嫌われても、冥のこと離すつもり無いから。」

そう言って恭弥はまたきつく抱き締めた。

⏰:10/03/25 00:29 📱:P906i 🆔:2VuzFUIs


#540 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-600

⏰:10/03/27 13:00 📱:N01A 🆔:nwtN8v2.


#541 [なな]
書いてほしい

⏰:10/03/31 07:01 📱:SH905i 🆔:HOpcF/NA


#542 [ちか]
>>540
→匿名さま
アンカーありがとうございます(;_;)

>>541
→ななさま
更新不定期ですいません…
ありがとうございます;_;

⏰:10/04/03 16:47 📱:P906i 🆔:EZVk7fQI


#543 [ちか]
俺はそんな恭弥の腕に包まれて、暫くの間話すことが出来なかった。


何から言えば良い?

嬉しい
俺を求めてくれりこと
離さないでいてくれること

確かに嬉しかったけど
脳裏にはやっぱり女とキスをしていた恭弥が焼き付いて離れない。

さらに熱くなる身体に悶えながら、俺は漸く口を開いた。

⏰:10/04/03 17:01 📱:P906i 🆔:EZVk7fQI


#544 [ちか]
「もう不安にさせないで…」



ふいに出たのは自分でも驚くほど、子供みたいな言葉だった。

だけどそれが本心だった。


「俺、もうやだよ…。
頭ん中恭弥のせいで不安だらけになるのも、
泣きそうになるのも…
‥‥‥‥‥好きだから…」

⏰:10/04/03 17:35 📱:P906i 🆔:EZVk7fQI


#545 [ちか]
口にした瞬間、顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった。

でもいいんだ。
言いたいことちゃんと…
ちゃんと言えたから。

…頭上でため息がして、正直後悔もしたけど。

「はぁ‥‥‥。
ごめん、可愛すぎ…。」

そう言って恭弥は今までにないくらい強くその腕を絡めた。

「ん゙!!!?!く、苦゙しい!!!
恭弥苦しいって!!!!
腕!腕痛いっ!!!(泣)」

「うるさい。」

⏰:10/04/03 17:46 📱:P906i 🆔:EZVk7fQI


#546 [ちか]
ふいに目と目が合う。


「 冥‥‥ 」

甘くて低い声で名前を呼ばれると無償に鼓動が早くなった。


そのまま形の綺麗な薄い唇が俺に重なろうとした、その時。


「ちょ、ちょっと待った!!!」

まだ話は終わってない。

⏰:10/04/04 01:51 📱:P906i 🆔:v5AWOOLw


#547 [ちか]
恭弥は不服そうな顔で俺を見下ろす。

「や、やっぱり昨日の女の人とキスしてた事はっきりさせたいんだけど…っ」

まともに恭弥の顔も見れずに俺は聞いた。

「‥‥‥‥そのことなんだけどさ。
あれ、実は男なんだよね」



へ?

⏰:10/04/04 01:55 📱:P906i 🆔:v5AWOOLw


#548 [ちか]
「取り引き先の人が女装癖のある人でさ。
キスしてくれたら取り引きの条件のんであげるって言って、いきなりされたんだよね‥‥。
力は男だし、割りと強くて逃げようにも逃げれなくて。
女女って言うから一瞬解んなかったんだけど、たぶんその事だと思う…。」


不味そうに恭弥はそう説明した。

頭が真っ白だ。

まさか…よりによって
男なんて…。

⏰:10/04/04 01:59 📱:P906i 🆔:v5AWOOLw


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