漆黒の夜に君と。U[BL]
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#829 [ちか]
*
はい、とりあえず
恭弥sideの話もここで区切り、
この話の前編と言える場面まで
終了しました。
ご無沙汰しております。
毎度不定期な更新で申し訳ありません。
スマートフォンから更新していたのですが、不具合で投稿出来ないのでPCから書いています。
治り次第、また携帯からの更新となりますがどちらにせよ私には変わりないのでご安心ください。
ではまた後ほど。
:11/09/12 13:41 :PC/0 :sdX/PGUo
#830 [ちか]
― 冥side.―
それから当分一人暮らしの部屋が見つかるまで、俺は透の家にお世話になることになった。
急な頼み事だったにも関わらず透のおじさんもおばさんも、まるで自分ん家(チ)の子供みたいに温かく迎えてくれた。
おばさんの得意料理の煮物が美味しくて、懐かしさと昔への恋しさで気持ちはいっぱいになっていた。
だけど。
.
:11/09/13 16:29 :Android :tm2WO/gQ
#831 [ちか]
ふと、夜になると
恭弥の顔が浮かんできて
溜め息が漏れる。
今日も。
「はぁ…」
また、こうやって。
:11/09/13 16:31 :Android :tm2WO/gQ
#832 [ちか]
感情に嘘はつけない。
突き放されたって
突き放したって
好きなのには変わりなくて
平気なフリをしても
それは余計に俺の内心を浮き彫りにさせて
あぁ、あいつじゃなきゃダメなんだ。
って改めて自覚することでしかなかった。
:11/09/17 18:29 :Android :xGmkdDcg
#833 [ちか]
「なんだよ、そんな溜め息ばっかついて。」
いきなりの声に
俺は戸惑いを隠し切れず
「えっ?!あ、いや…っ、別に?!」
動揺の隠しきれない裏返った返事をする。
透は特に興味も無さそうに
「ふーん。」と呟くと、
風呂から上がったばかりなのであろう水滴の滴る自分の頭をタオルで乱暴に掻いた。
「…風呂、空いたけど、入んねーの?」
:11/09/17 18:39 :Android :xGmkdDcg
#834 [ちか]
「お、おう、入る!今すぐ入る!!」
愛想笑いを振り撒いてそう言うと
俺は着替えを手に取り、
部屋のドアノブを握った。
「……なぁ、透。」
捻りかけたその手を止めて
後ろにいる透に向かい問いを投げた。
あえて顔を見ない俺は、ズルい。
:11/09/17 21:25 :Android :xGmkdDcg
#835 [ちか]
「ん?」
背後では布が髪を掻く音に紛れて、短い返事が返される。
俺はそのまま持っていた着替えをすがる様に握り直し、言葉を繋げた。
「例えばの話だけどさ、」
「うん」
「もし好きな人に」
「うん」
「急に別れてって言われたら、……透ならどうする?」
我ながら単刀直入な質問だと思い、
そんな風にしか聞けない自分に内心で叱咤する。
:11/09/20 00:17 :Android :B0XKYw7A
#836 [ちか]
「あ…ほら、クラスの奴からそういう相談されてさ!!俺、そういう経験あんまり無いし、透昔からモテてたじゃん?!透なら分かるんじゃないかなーって。はは…は」
沈黙が俺を饒舌にさせる。
苦し紛れの苦笑いが痛々しい。
もういっそのこと、
やっぱ今のナシ、と言って逃げてしまった方がいいんじゃないか。
そんな風にさえ思っていた時、
「俺なら…」
漸く返ってきた答えに
俺は唾を飲んだ。
:11/09/20 11:33 :Android :B0XKYw7A
#837 [ちか]
「本当に大事な相手なら、ちゃんと話し合いたい…って思うかな。」
冗談めかした俺のトーンとは逆に、透の声は真摯だった。
“本当に大事な相手なら”……―――
その言葉の重みに思わず、黙りこんでしまう。
「なに、お前、そんなん事でさっきから溜め息ついてたわけ?相変わらずお人好しだなぁ、お前は〜。さっさと風呂入れ。」
ドアの前で固まっている俺を
透は背中を押すように言葉で促した。
まるで俺の考えていることが全てお見通しかのように。
:11/09/20 11:41 :Android :B0XKYw7A
#838 [ちゅん]
この小説 好きです
頑張って下さい^^
:11/09/21 22:25 :F02B :m3OK/Je.
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