漆黒の夜に君と。U[BL]
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#117 [ちか]
・・・・・。
俺 モ 恭ノ コ ト
好キ ?
「えぇえぇえッ?!?!!?!?」
「反応おそっ。」
:09/05/11 18:13 :P906i :1cPCjFDs
#118 [ちか]
「%*★¥☆▽〜ッッ?!?!」
「何言ってんのか分かんないんだけど。」
だ、だって!!!
好きって…その‥アレで!!
つまり‥‥‥、
「俺達ライバルってことですか…?」
:09/05/11 18:51 :P906i :1cPCjFDs
#119 [ちか]
恐る恐る聞く俺に対して、凌さんの反応は俺の考えと正反対のものだった
凌さんは笑いをこらえるような素振りを見せ、それでもクスクスと笑い声をもらした。
「ごめん、ちょっと誤解させたかも‥今はそう言う意味の好きじゃないから安心して?」
今は、って‥‥?
:09/05/11 22:35 :P906i :1cPCjFDs
#120 [ちか]
「確かに好きは好きだけど、そう言う意味で好きだったのはだいぶ昔のことだよ。」
そう言って凌さんはおかしそうに笑う。
だけど俺は全く笑えない
だってさぁ!!!!
たとえ昔だったとしても、こんっっっな綺麗な人が恭弥のこと好きだったとか…
さすがに負い目感じずにはいられない。
俺の心はショックと不安の渦にぐるぐると掻き乱された。
:09/05/12 23:48 :P906i :A7YkuQuc
#121 [ちか]
そんな俺を見て、凌さんは話を続ける。
「今はなんて言うか…好きだけどそう言う対象の好きじゃないから、そんな顔しなくていいって。」
「は、はい…」
そうは言われても‥‥
返事をしても、顔は半泣き状態の俺。
凌さんは一度大きなため息をつくと、追い討ちをかける一言を呟いた。
「まぁ確かに、しょーもない奴だったら別れさせるつもりだったけど…」
:09/05/12 23:55 :P906i :A7YkuQuc
#122 [ちか]
真顔で言われると余計に怖いって!!!(泣)
もはやショックすぎて言葉も出ない俺はただ固まるだけ。
「……まぁ、でもその心配は無さそうだから。」
「へ…??」
聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声を聞き返すと、凌さんは空を見上げながら言った。
「恭にあんな顔が出来ると思わなかった。」
:09/05/13 19:03 :P906i :twm7d2MU
#123 [ちか]
「恭が、あんな風に笑うなんて想像も出来なかった。
あんなに誰かを愛しそうな目で見るのも…
君のおかげで恭は変わったんだと思う。」
凌さんはそう呟いて碧眼に星を映してた。
俺は、恭弥の俺にしか見せない一面があることを喜んだけど、そのすぐ後にめぐさんの言葉を思い出した。
:09/05/13 22:08 :P906i :twm7d2MU
#124 [ちか]
『アイツに誰かを好きになる日が来ること自体、信じられへんかってん。』
二人の言葉は確かに似ていた。
それを言う時の表情(カオ)も。
まるで恭弥の何かを知っているかのようだ。
:09/05/13 22:13 :P906i :twm7d2MU
#125 [ちか]
「恭は俺の恩人なんだ。」
真っ暗な空にその声はよく響いた。
思わず「恩人?」と聞き返す俺。
凌さんはそれにコクンと頷いて話し出した。
「俺子供の頃喋れなかったんだ。」
:09/05/15 20:40 :P906i :6NNgoRVc
#126 [ちか]
そんな言葉が耳に届き、俺は咄嗟に落としていた目線を凌さんに向けた。
「俺さぁ、子供の頃、親に結構酷い虐待受けてて捨てられたんだ。
で、施設に入れられて出会ったのが今の両親。」
そう話す凌さんの横顔が心なしか悲しげに見えた。
「でもその時にはもう喋れなくなってた。
今思えば心の病ってやつだったのかもな。
でも、今俺はこうやって普通喋れてる。」
:09/05/15 20:57 :P906i :6NNgoRVc
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