漆黒の夜に君と。U[BL]
最新 最初 全
#253 [ちか]
そうと決まったワケじゃないのに、さっきあんな事を聞かされたせいか、めぐさんの目的が散歩とは思えなかった。
嫌な予感がする‥‥
きっと誰もがそう感じていたはずだ。
「し、凌さん‥‥っ
追いかけなくて良いんですか?!」
:09/07/20 16:49 :P906i :8LQ1D/eo
#254 [ちか]
「俺には関係無い。」
「関係無いって……
でもっ‥‥「うるさい。」
「‥‥‥ッ!!」
凌さんはこれまでにないくらいキツい眼で俺を睨んだあと、立ち上がった。
俺は遠退いていく背中に必死で叫ぶ。
「でもッ…、めぐさんを助けてあげられるのは凌さんだけなんですよ‥‥っ!!!!」
しかし凌さんはなんの反応を示すこともなく、屋内に消えていった‥‥───
:09/07/20 16:55 :P906i :8LQ1D/eo
#255 [ちか]
:09/07/20 16:58 :P906i :8LQ1D/eo
#256 [ちか]
― 凌side.―
───‥‥
『めぐさんを助けられるのは凌さんだけなんですよ』
‥‥────
部屋に戻ってからも
頭に残るのはその言葉ばっかりだ。
:09/07/20 20:40 :P906i :8LQ1D/eo
#257 [ちか]
助ける?
俺がアイツを?
そんな事出来るわけ‥──
だけど何故だろう
アイツの去っていく背中が
目に焼き付いて離れない。
:09/07/20 20:52 :P906i :8LQ1D/eo
#258 [ちか]
俺には関係ない
俺には…
何度もそう言い聞かせた
だいたい俺が行ったところで何になる?
きっと払いのけられて終わる。きっと。
:09/07/20 21:12 :P906i :8LQ1D/eo
#259 [ちか]
だけど‥‥───
もしかしたら、
なんて思ってしまう自分がいる。
俺達が感じてるモノは
同じなんじゃないかって
逃げたいモノは
同じなんじゃないかって
:09/07/20 21:18 :P906i :8LQ1D/eo
#260 [ちか]
コンコン.
ドアをノックする軽い音
出てみるとそこには
「恭‥‥」
恭の姿があった。
「なんか用?」
「いや、用ってほどじゃないんだけどね。」
:09/07/20 21:25 :P906i :8LQ1D/eo
#261 [ちか]
「ふーん。」
恭は大切な人。
だから訪ねにきてくれるのはすごい嬉しい。
でも時々、なんか掴めなくて解らなくなる。
今のこの表情も何考えてんのか解らない。
「凌はさ、突然施設に入れられてどう思った?」
:09/07/20 21:36 :P906i :8LQ1D/eo
#262 [ちか]
突然の質問に少し困惑する俺。
「なんだよ、いきなり。」
「いや、純粋にどんな気持ちだったのかなって。」
そう言って怪しげに微笑む恭弥。
やっぱり掴めない。
「それは‥‥───」
言いかけて言葉に詰まった。
:09/07/20 21:43 :P906i :8LQ1D/eo
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194