漆黒の夜に君と。U[BL]
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#305 [ちか]
どいつもこいつも好き勝手言いやがって!!
名前?!?!
100%関係ないだろ!!!
断固として拒否を続ける俺に半ば諦めモードのクラスメイト達。
が、しかし未だかすかな希望を抱いて詰め寄って来る。
そんな時、急に教室の戸が開いた。
ガラガラッ
「そっちは進んでるー?」
この声は…──っ!!
:09/07/27 19:16 :P906i :1t8lFZ9.
#306 [ちか]
「あれ、なんかお取り込み中だった?;(笑)」
それは紛れもない俺の親友、蓮見透。
俺は助けを求めて、涙ぐんだ瞳を透に向けた。
「透〜っ!!!聞いてよ、コイツらさ、男の俺にメイド服なんか着ろって言うんだ!!お前からもなんか言ってやってよ〜(泣)」
俺一人に対してほぼ全員(?)が群がるこの状況を把握した透は、爽やかに口を開いた。
:09/07/27 19:41 :P906i :1t8lFZ9.
#307 [ちか]
「あー!それ俺が出したアイデア♪」
透の白い歯がキラリと光る。
そして俺は再び絶望の淵に立たされる。
:09/07/27 19:49 :P906i :1t8lFZ9.
#308 [ちか]
「だから、いーやーだってえー!!!(汗)」
透に加勢(本人はそのつもり無しかも?)されたクラスメイトはさっきの勢いを取り戻し、俺にぐいぐいと迫ってくる。
「だだだ、だいたい、なんで俺なんだよ!!?」
そう叫ぶと衣装班の奴らが口を揃えて言った。
「「身長170cm以下の執事服作ってなかったからサイズ合わないんだよね〜」」
そ、そんな‥‥。
このクラスで170cm以下の男なんて、俺以外居ないじゃん‥‥。
:09/07/27 20:45 :P906i :1t8lFZ9.
#309 [ちか]
ついに俺は逃げ場の無い壁に追い込まれた。
「仕方ないな‥‥。」
そう言って悔しげな表情を浮かべるクラスメイト達。
少々罪悪感もあったが、内心ホッとしていた。
けど、そんな安心もそう長くは続かなかった。
衣装班の一人が言った。
「仕方ない、作戦Bだ。」
「へ??…ほわ!!??」
《作戦B》と呟いた瞬間、女子は一気に外へ出て行った。
それと同時に残りの男子達が俺をがっしりと掴む。
:09/07/27 20:57 :P906i :1t8lFZ9.
#310 [ちか]
なぜか透の手にはメイド服が握られている。
「ちょ…透?」
「すぐに終わるから♪」
「なっ…ちょ!!//どこ触って…!!!///」
い゙……、
「いやあああああ!!!!(泣)」
:09/07/27 21:05 :P906i :1t8lFZ9.
#311 [ちか]
―15分後‥
「で、出来た…!!」
クラスメイト達はやりきったような達成感溢れる声をあげた。
父さん、母さん
ごめんなさい…
男、日下冥は
初めてスカートを(強制的に)履きました…。
:09/07/27 21:36 :P906i :1t8lFZ9.
#312 [ちか]
「いい加減離せよっ!!!」
俺はそう言って両側で腕を拘束するクラスメイトを振り払う。
押さえつけられていたせいで髪は乱れ、
必死の抵抗によって顔は赤みを増し、
乱暴に着せられ、胸元ははだけたまま。
見上げるとクラスメイト達は目を丸くしていた。
「「やべ、想像以上なんですけど…!!///」」
最早クラスメイトの目に恐怖を覚えずにはいられなかった。
:09/07/28 23:51 :P906i :z.CRNudE
#313 [ちか]
大分暴れたせいで俺はぐったりしていた。
そんな時急に頭上で透の声がした。
「冥、冥!」
「ん?」
カシャッ。
……油断していた俺は透に与えてしまったのだ。
シャッターチャンスを…
:09/07/29 23:17 :P906i :VT88ciVA
#314 [ちか]
「な、なに撮ってんだよ!!!!///(怒)」
赤い顔をさらに赤くして俺が怒りを露にしても透は、「あはは」と笑うだけ。
もう頭きたっ!!!
「俺絶対ぇやらねぇから!!」
そう叫び、頭に付けられたレースのカチューシャらしきものを外そうと強く掴んだ。
が、その時。
「いいのかなぁ、そんな事して。」
妖艶な笑みを浮かべる透。
:09/07/29 23:26 :P906i :VT88ciVA
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