漆黒の夜に君と。U[BL]
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#410 [ちか]
「ちょ‥っ、恭弥!!!///」
ドアがギィ..と軋む音と共にゆっくりと開いた。
「後始末はちゃんとしなきゃ、ね。」
:09/12/01 23:20 :P906i :u/A4Ehps
#411 [ちか]
毅然としてグランドの真ん中をズンズンと進んでいく恭弥。
それに目を丸くする人人人
視線が刺さるように集まるのにも恭弥は表情一つ変えない。
変わるのはお姫様抱っこされてる俺の方。
:09/12/01 23:37 :P906i :u/A4Ehps
#412 [ちか]
:09/12/02 08:13 :P906i :zgLxVd6g
#413 [ちか]
《果たしてこの賞金は誰の手に?!
それとも鬼は逃げ切れるのでしょうかーっ?!》
ステージの周りは最高潮。
《残り10秒!!
10…9…、 》
甲高い声で始まったカウントダウン。
《8‥‥、おーっと?!》
司会者とばっちり目が合ってしまった。
:09/12/02 12:57 :P906i :zgLxVd6g
#414 [ちか]
《あれは鬼のメイドさんなんじゃないですかーっ?!
お姫様抱っこしてるあの人は一体?!》
降り注ぐ視線。
変わらない恭弥の顔。
刻まれるカウントダウン。
《7…6…5…4、》
縮まっていくステージとの距離。
《ん?あれは‥‥――っ!!》
:09/12/02 13:05 :P906i :zgLxVd6g
#415 [ちか]
《3…! 2…!
―‥‥1!ゼ… 》
「どうも。生徒会長の黒羽です。」
0“ゼロ”を言いきる前に恭弥はマイクを奪い取った。
今俺達はステージのど真ん中に立ってる。
:09/12/02 13:10 :P906i :zgLxVd6g
#416 [ちか]
静まり返る空気。
恭弥には何かそうさせるオーラがあるから。
《…え、えーっと、生徒会長も参加されてましたっけ…??》
戸惑う主催側。
そりゃそうだ。
こんな展開誰も想像するはずない。
《いや。》
淡白な返答。
《ですよねぇ〜…。》
みんなの気持ちを代弁する司会者。
:09/12/02 13:40 :P906i :zgLxVd6g
#417 [ちか]
《じゃあこの賞金はどうしたら〜…》
ステージの周りは参加者達で賑わっている。
その視線は俺達と賞金の入った袋を行き来する。
少し間があって、恭弥はその口を開いた。
「そんな賞金要らない。」
:09/12/02 17:53 :P906i :zgLxVd6g
#418 [ちか]
《そんなって…(汗)》
そうだよ!!
なにがなんでも皆が払ったお金を「そんな金」呼ばわりは…
そんな俺達一般庶民の気持ちが恭弥に届くはずもなく、恭弥はシラッとマイクを握り直した。
「その代わり、」
:09/12/02 19:03 :P906i :zgLxVd6g
#419 [ちか]
マイクに拾われた恭弥の声がグラウンド中に響き渡った。
全ての視線が恭弥へと集まる。
一体何を言うつもりなのか
そんな顔で恭弥を見つめた。
「その代わり、さっきの言葉は訂正する。」
:09/12/02 19:07 :P906i :zgLxVd6g
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