こいごころ
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#891 [向日葵]
「さあ……。俺も友達と話してたりして、別々だったから」

なあんだ、と綾香はため息をつく。

「もしかして……」

千早先輩がつぶやく。
しかしハッとして手を口にあてる。
まるで言ってはいけないことを言いそうになったかのように。

気になった宗助て綾香は、先輩のほうを首を傾げてみつめる。

「先輩、なにが“もしかして”なんですか?」

⏰:11/09/03 23:20 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#892 [向日葵]
宗助が眉間にしわを作って訊く。

「ええっと……」

千早先輩のわりに歯切れが悪い返事が返ってくる。

宗助は無言で千早先輩に詰め寄る。

「あのね……、茉里ちゃんって結構人気者だから、告白する人があとをたたないんじゃないかなって……。告白するぞ!って意気込んでる人もいるって小耳にはさんだし」

綾香はのんきに「茉里ちゃんモテるもんねー」と言う。
宗助はさっきよりも表情が硬くなって、口に軽く力を入れて入れる。

⏰:11/09/03 23:21 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#893 [向日葵]
そんな宗助を知ってか知らずか、千早先輩は続ける。

「ファンクラブとまではいかないけど、茉里ちゃんの友達の久瀬さんだっけ?2人は結構なファンがいたわよ」

「ファンクラブって今どきあるんですか……?」

「現に北高の沢口くんはファンクラブあるじゃない」

会話が穏やかに和やかに交わされるなか、宗助の表情はだんだんと険しくなっていく。

これは迎えにいくべきなのか……?

迷ってる宗助に追い討ちとばかりに、綾香たちの会話が進められる。

⏰:11/09/03 23:22 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#894 [向日葵]
*アンカー*
>>817

⏰:11/09/03 23:24 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#895 [向日葵]
「すぐにあきらめてくれる相手ならいいですけどね」

「昨今物騒になったもんね。変わった人も多くなってるし」

「気をつけなきゃ茉里ちゃん危ないですよね!?私迎えに行こうかな……っ!?」

その綾香の言葉が終わるか終わらないかで、宗助が素早く回れ右をして走って行った。

走っていく所は、言うまでもないだろう。

⏰:11/09/10 01:24 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#896 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

「まったく、遅いわよ行動が」

走って行った宗助を見ながら、千早先輩が呟く。
綾香はあははと笑う。

「あー面白かった!でも先輩、今のがお願いですか?」

「うんそうよ。茉里ちゃんのお願いを叶えてあげようと思って」

綾香は首を傾げる。

そんなこと茉里は言っただろうか。

表情から綾香の思っていることを読み取った千早先輩は、にっこりと笑う。

⏰:11/09/10 01:24 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#897 [向日葵]
「バレンタインの時言ってたじゃない。宗助の焦ったとこを見てみたいって」

確かに言っていた。
でもそれは結局実行されず、その計画はどこかへ消えてしまったのだった。

綾香は目を見開く。

そんな前のことを覚えていただなんて。

「先輩はやっぱりすごいですね」

「それほどでも〜。さ、私たちもみんなの輪の中に入りますか」

「そうですね。カップルはカップルでお楽しみタイムでしょうし」

二人であっはっはと笑いながら、さらに大きな声で笑っている道場の中へと入って行った。

⏰:11/09/10 01:25 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#898 [向日葵]
―――――――――…………

あれ?あれ?

教室で忘れたデジカメを取りに来た茉里だが、あると思っていた場所にデジカメがない。

もう一度鞄を探すもなく、ひっくり返してもやっぱりなく、辺りを見回してもない。

根本的に家に忘れちゃったのかしら……。
でも学校に来て鞄を見た時にはデジカメのケースは見た。
見た気がした……。

時間が経つにつれ、だんだんと忘れた場所よりも持ってきたかどうかのほうが心配になってきた。

⏰:11/09/10 01:25 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#899 [向日葵]
ううん……、どうしようか……。
もしかしたら落とし物として預かってます的な感じかしら!

茉里の学校は携帯以外は大抵許されているのでそういうものも職員室に忘れ物として預けられる。

どちらにしても携帯も持って来ているというのは誰しもがわかっているが、暗黙の了解で見つかってしまうまではお咎めはなしだ。

頭の上でぐるぐると渦巻きが浮いてる時、携帯のバイブが鳴ってびくりとした。

⏰:11/09/10 01:25 📱:P04C 🆔:☆☆☆


#900 [向日葵]
もしかしたら綾香か宗助かもと、携帯を入れているブレザーの内ポケットに手を突っ込む。

「加賀さん」

と同時に声をかけられたものだから、茉里は文字通り飛び上がる。

「ごめんなさいごめんなさい!ちょっと気を緩めて持ってきただけなんです!」

と一息で謝りながら振り向くと、教師ではなかった。
一方的にああだこうだ言われた相手は、何を言われたかわからなかったのか、茉里の勢いにおされたのか、ポカンとしていた。

「あ……えと……どなたで……」

今さらながら訊く。
胸元を見れば、小さな一輪だけのコサージュがつけてあった。

卒業生だ。

⏰:11/09/10 01:26 📱:P04C 🆔:☆☆☆


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