悪 魔 の 誕 生 日
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#212 [七瀬]
 
 
校門へ近づいて行くと
小さな影が見えた。

夕焼けに照らされているものの、その光が逆光して
よく見えない。


目を凝らす。


すると、そこには
俺のお姫さまが。


俺の方に体を向けているがこの光のせいで
顔が全く見えない。

⏰:09/04/22 22:51 📱:N703iD 🆔:Di.X6F5w


#213 [七瀬]
 
 
『…姫?』

小さな影へと近づいてく。

が、まだ見えない。


『ね、姫ー??』


1メートルほどの距離になって、ようやく見えた。


姫の険しい顔つき。


「さあ、しましょ。」

⏰:09/04/22 22:54 📱:N703iD 🆔:Di.X6F5w


#214 [七瀬]
 
『えっ、なんか言った?』

真姫の顔を見ようと集中していた俺は、よく聞こえなかった。


「だから」

うんざりしたような声。


少し間が空き


「勉強…しましょ。」
 
形の良い口が動いた。

⏰:09/04/23 07:03 📱:N703iD 🆔:OajgYCGY


#215 [七瀬]
 
今度は聞こえた。

ちゃんと聞こえましたよ、はい。


ベンキョウ?


聞き間違えじゃない…
はず。

でもいっそのこと
聞き間違えであってほしいかも。


「…留年しないようにね。」 

⏰:09/04/23 07:07 📱:N703iD 🆔:OajgYCGY


#216 [七瀬]
 
にっこりと言う真姫に
少し覚悟を決めた瞬間。


『いや…でも、でもね。』

こんなこと言ったって、
姫の考えが変わるはずないと、
この一週間でよーく学んだはずなのに、


『俺、“これから”頑張るから、なんとか留年は免れそう…』

やたらと
“これから”を強調した。

⏰:09/04/23 07:11 📱:N703iD 🆔:OajgYCGY


#217 [七瀬]
 
「はあ…あなた、なに言ってるのかしら。」


が、俺の予想通り、
姫のため息混じりの声に
遮られた。

『なにって…』


「姫が言ってるのはね。」

神妙な面持ちの姫。


俺の心臓は加速してゆく。嫌な予感と共に。

⏰:09/04/23 07:16 📱:N703iD 🆔:OajgYCGY


#218 [七瀬]
 
 
「一番になるのよ。」
 
 
 
は…?

「この学校で一番の成績を取るの。」


なんか…

『話が飛躍してない!?』


俺が驚くのも無理はない。 

⏰:09/04/24 04:30 📱:N703iD 🆔:6YI0Zqac


#219 [七瀬]
 
「ん〜、そうねぇ。」

珍しく頭を抱えた姫。


俺は
一番なんて望んでない。

ただ留年さえしなければ、満足なんだ。


『さっき姫も
“留年しないようにね”
って言ってたじゃん!?』


俺の言葉に姫は唸る。
 

⏰:09/04/24 04:34 📱:N703iD 🆔:6YI0Zqac


#220 [七瀬]
でも、すぐに笑って


「姫はね、一番が好きなの」


首を傾げた。


「姫ね〜、
昔から勉強もスポーツも
なーんでも一番じゃなきゃ嫌だったのよ。」

いやいや、
そんなの知らねぇし!

「小学生の時、かけっこでどーしても勝てない子がいて…」

⏰:09/04/24 04:40 📱:N703iD 🆔:6YI0Zqac


#221 [七瀬]
 
姫は一番がよくても、
俺は別に一番じゃなくても困らない。


「…泣いちゃった。」


かわいいな、おい。

かけっこで一番になれなかったくらいで泣くって…


かわい〜!!
 
 

⏰:09/04/24 16:01 📱:N703iD 🆔:6YI0Zqac


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