悪 魔 の 誕 生 日
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#251 [七瀬]
 
「そう…そうだわ。」

独り言のように
ぶつぶつと呟く真姫。


『ひめ…』

「よし!勉強再開しよっか」


…ん?
なんなんだ?


一人納得する姫を余所に
俺は結局、どうなったのか分からないまま、
勉強を再スタートした。

⏰:09/04/25 17:44 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#252 [七瀬]
 
「えーとね、
ここがこうなるから…」


始まって、まだ30分も経ってないけれど
激しく睡魔に襲われる俺。


「それで、хに代入するから…」

姫の声が
遠くに聞こえてきた。


「って…
聞いてるのかしら。」
 

⏰:09/04/25 21:42 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#253 [七瀬]
 
『うん〜?
ああ…聞いてるよ』

バッと目を開けて見せた。


「…嘘ね。」


あちゃー、


『バレた?』

舌を出しておどけてみた。


「まったく…」
 

⏰:09/04/25 21:45 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#254 [七瀬]
呆れた様子の真姫。


『じゃあ姫が
俺の目ぇ覚ましてよ〜』

早くも…
というより最初っから、
勉強が嫌だった俺は
少し姫をからかってみることにした。


「なに言って…」

ギュッ


シャーペンを持った
姫の白い手を握った。

⏰:09/04/25 21:50 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#255 [七瀬]
 
姫は驚いたように
俺を見た。


『お姫さまの口付けで
目を覚まさせて。』

顔を近付けた。



グイッ

『いてっ!!』


「…なに寝ボケてるのかしら。」
 

⏰:09/04/25 21:54 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#256 [七瀬]
 
ほっぺたを手で
ギュッと握られる。


『ふぃ…め?』

一応
“姫”と言ってるつもり。

「お姫さまの口付けで目覚めるんじゃなくて、
王子さまの口付けでお姫さまが目覚めるのよ。」


『ほ…ほぉなんだ。』

これでも“そうなんだ”と言ってるつもり。

⏰:09/04/25 21:59 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#257 [七瀬]
「…眠り姫のお話ではね」

そうやって
にっこり笑って


チュッ

と軽くキスをした。


「目、覚めた?」

『………』

「なに?足りない?」

黙っている俺を見て、
得意の意地悪な笑みを
浮かべた。

⏰:09/04/25 22:04 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#258 [七瀬]
 
『……足りない。』

姫の目が光り、
口元が妖しく揺れる。


深夜零時を回った頃。

このまま姫と…


お互いの唇を近付けながら俺の頭の中はこんなことでいっぱい。



やっぱ男だもんね。笑
 

⏰:09/04/25 22:08 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#259 [七瀬]
 
それによく考えたら俺、
姫と出会ってから
エッチしてないし。


姫とも
他の女とも。

前の俺じゃ考えられない。


京介の言ってたことは
こういうことなのかな?



そんなことを考えてる間にも唇と唇は近づいていく。 

⏰:09/04/25 22:13 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#260 [七瀬]
 
姫のと俺のが触れ合うのももう少し…



『ん……んん!?』

俺の唇には柔らかいものが当たってる

…はずが


ひょいと姫によけられた。


「真王?」
 

⏰:09/04/25 22:18 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#261 [七瀬]
 
その理由は


ドアから顔を覗く
小さな悪魔。


「…なにやってんだよ」


“なにやってんだよ”ってそっちこそ、なにやってんだよ!


ああ〜!
もうちょっとで姫と
いい感じになれたのに〜!! 

⏰:09/04/25 22:21 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#262 [七瀬]
 
「真王、
いつからそこにいたの?」
残念感でいっぱいの俺とは反対に
いたって冷静な真姫。


「ってか、こんなとこで…まだ父ちゃんたち起きてるし、下にいるぜ?」

バカにしたように言う
姫の弟。


「お盛んだな…」
 

⏰:09/04/25 22:26 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#263 [七瀬]
 
「そんなこと言ったって、ねえ…」

チラっと俺を見た真姫。


「男と女なんだから、そういうこともあるに決まってるじゃない。
中三にもなるんだから
真王も、それくらい分かるでしょ?」


こんな真王くんの態度にも真姫は同じず平然と言う。 

⏰:09/04/25 22:30 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#264 [七瀬]
 
「あのな、ねえちゃんたちはいいかもしんねーけど、俺は勉強があんだよ。
大切な受験勉強が!
変な声が
隣から聞こえてきたら
こっちが堪らない。」

吐き捨てるように言う
真王くん。


「そっか。そうね、真王。お姉ちゃんが
間違ってたわ…」

いきなり
しおらしくなる姫。

⏰:09/04/25 22:38 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#265 [七瀬]
 
「でも安心して!
変な声出さないように、
お姉ちゃんが雷を怒っとくから!」


その瞬間、俺と真王くんがずっこけたのは言うまでもない。

姫〜!!




「アホくせ。」

そう言って小さな悪魔は
出ていった。

⏰:09/04/25 22:42 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#266 [七瀬]
 
 
とりあえず、萎えた。


俺の気持ちも
なにもかもが。


「どうしたの?雷。」

あなたとあなたの弟の
せいですよ。


『なんでもないよ…
お風呂入りたい。』

笑って流すことにした。

⏰:09/04/25 22:44 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#267 [七瀬]
 
「そう…」

姫は不思議そうに
俺を見てたけど


「じゃあ姫はお風呂長いから先に入って。」

とりあえず
了承したみたい。




俺は
お風呂に入ることにした。 

⏰:09/04/25 22:48 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#268 [七瀬]
 
 
「ここ。」

姫に案内され、
風呂場へやって来た。


「パンツ、着替え、
バスタオルはここにおいとくから。
あと歯ブラシはそこ開けたら、入ってるから。
好きなの使って。」

『…ありがと。』


姫の指示を受け終え、
やっとシャワーへ。

⏰:09/04/25 22:53 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#269 [七瀬]
 
シャー


シャワーの流れる音が
心地よい。

今までの疲れを流してくれたみたいだ。


シャワーを浴びて浴槽へ。


ちゃぽん

シャワーでは流しきれなかった疲れを溶かしてくれてる気がした。

⏰:09/04/25 22:56 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#270 [七瀬]
 
今日、
初めて姫の家へ来て

初めて本当に気を休めた
気がする。

やっぱ初めて来る人の家って緊張するけど、
それ以上に気を使った。


なんかなあ〜

厄介な弟もいるし…


でも、さっきは
本当に惜しかった。

⏰:09/04/25 23:02 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#271 [七瀬]
 
もう少しで姫と…


ああ〜!!もう!


こう考えると
悔しさが込み上げてくる。




もうそろそろ洗うか…


モヤモヤを胸に
浴槽を出た。

⏰:09/04/25 23:04 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#272 [七瀬]
 
頭を洗おうと
シャンプーへ手を伸ばす。


ん…?
なんかあわ立たない。

変なシャンプーだなと思いながらも流す。


そしてリンスを付けた。


んん!?
なんだなんだ?

このリンス、
すごいあわ立つ!

⏰:09/04/25 23:59 📱:N703iD 🆔:4ro5iMrI


#273 [七瀬]
 
ほんとバカですみません。


長い前振りを経て、
俺はやっとシャンプーと
リンスを間違えていたことに気付いた。


そもそも、これ…

ワケわからない外国語で
表示されてて読めない。


どっちがどっちやら…

俺が間違えるのも
無理はない。

⏰:09/04/26 00:23 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#274 [七瀬]
 
俺が分かるのは
とてつもなく良いにおいがするということだけ。

フワリと姫と同じ香り。


いかにも高そうな
シャンプーとリンス。

やっぱり真姫はお嬢様なんだなあと実感した。


…と言っても、
あんな学校に通ってて
こんな家に住んでるくらいだから、当たり前か。

⏰:09/04/26 00:28 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#275 [七瀬]
 
 
「姫の家。」

『こ…ここ?』


今日、姫に初めて招待された時から、思ってた。



で…でけぇ。

それはそれは見事な、
洋服の家で

周りの普通の家たちが
小さく見えた。

⏰:09/04/26 00:32 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#276 [七瀬]
 
屋根の上に自然に座っている煙突には驚いた。

サンタクロースでも
来るのだろうか。


「入って。」


家にお邪魔した時、
ますます驚くことになる。


な…なんじゃこりゃ。

すごい。

俺、興奮してまっす。

⏰:09/04/26 00:36 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#277 [七瀬]
 
真っ白な長い廊下に

童話でしか聞いたことなければ、ドラマでしか見たことのないシャンデリア。

玄関の横には
おっきなテェディベアーが座っていた。


「たっだいまー!」

そのテェディベアーに
“ただいま”と言った姫にも驚いた。

なんかかわいい。

⏰:09/04/26 00:42 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#278 [七瀬]
 
「コロ助〜!!」


コロ助…

コロ助ってゆーの!?
そのテェディベアー。


うーん、
オシャレなくまに
そのあだ名はちょっと…


なんだかんだで
姫に一番驚いた俺。

実は
少しツボにハマった。笑

⏰:09/04/26 00:46 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#279 [七瀬]
 
ビミョーな笑いをこらえ、さっき姫の両親と対面したリビングへ。


暖炉があったのには
またびっくりした。


なんか、この家は

洋風できれいなんだけど、暖炉があったり、煙突があったりと
レトロな印象もあるところが逆にオシャレだなーって思った。

⏰:09/04/26 00:50 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#280 [七瀬]
 
それから姫の両親に
あいさつして


あの厄介な弟…


でも、ありゃダメだな。
完全なシスコンだ。

真姫に依存してる。



「…ねえちゃんはバカだよ」

あの時はなあ…参ったな。参ったよ、完全に。

⏰:09/04/26 01:03 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#281 [七瀬]
 
「こんなヤツのどこが…」

下を向いて
小さく言う真王。

「俺の方が…」


「も〜、ぶつぶつ言ってないで座って!食べよ!」

姫に促され、
渋々座るシスコン野郎…
じゃなくて真王くん。


その後、出てきた料理は
めちゃくちゃうまかった。

⏰:09/04/26 01:25 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#282 [七瀬]
 
料理というよりディナーと言った方がしっくりくる。


美味しい料理
シャンデリアが照らす
テーブル…

どっかの高級レストランのようだった。


俺は初めて見る料理と
初めて食べる食べ物に
舌鼓を打っていた。


…が右斜めの小さな悪魔の目線が痛かったけど。

⏰:09/04/26 01:30 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#283 [七瀬]
 
それから、
姫の両親と家族団欒な会話をして、
姫の部屋へ向かった。

そして20分も経たない内に勉強をギブアップして

良い雰囲気になったと思ったら、弟に壊されて。


…またムカついてきた。



まあ、そんな感じ。

⏰:09/04/26 01:35 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#284 [七瀬]
 
 
ふぅ、気持ち良かった。

広ーいお風呂をゆっくりと堪能して、上がった。


っあ!!
ちゃんと間違ってたシャンプーとリンスはやり直しましたから。

そのあと、ボディーソープにまた迷ったけど。


まあ、それは置いといて
っと。

⏰:09/04/26 01:40 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#285 [七瀬]
 
姫が置いといてくれた
バスタオルで体を拭いた。


そして、
またそのバスタオルで無造作に頭の水分を落とした。


パンツを履いて、
スウェットを着る。




カチャ

風呂場を出ようと
ドアを開けた、その時…

⏰:09/04/26 01:44 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#286 [七瀬]
 
 
『うわっ』

びっくりした…


「…んだよ、変態野郎。」

変態野郎?

じゃあお前は
シスコン野郎だ。


『ま…真王くん。
どうして、
そんなとこいたの?』

胸の内を抑え、問う俺。

⏰:09/04/26 09:42 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#287 [七瀬]
 
「トイレ行こうしただけ。」

『あ…そう。』


てっきり覗いてたのかと…

「覗いてた…とか思ってねぇだろーな。」

心を読まれてたみたい。


だって、姫と入ってるんじゃないか
って心配とかして…

用するに覗いてそうだもん、こいつ。

⏰:09/04/26 09:46 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#288 [七瀬]
 
『そんなことないよ…』


「俺は男の風呂を覗く趣味はない。」

そういって、
隣にあるトイレへ入った。


あー…まぢおっかねぇ。

今どきのシスコンは怖いよ、まったく。

あの目付き…
今にも殺されそうなほど。

殺気がすごい。

⏰:09/04/26 09:51 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#289 [七瀬]
 
 
『姫、上がったよ〜。』

姫の元へ。


「はいはーい。」

姫は風呂場へ。



なんか暇だなー。

姫がお風呂に入ってしまって、つまらない。

⏰:09/04/26 09:54 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#290 [七瀬]
 
ちょっと姫の部屋を
徘徊することにした。


それにしても…
さっきから思ってたこと
だけど、


なんかこの部屋狭い。


狭いつっても、
他の家と比べると普通…
より少し広い方だと思う。

ただ、この家の大きさと比べると異様に狭く感じるんだと思う。

⏰:09/04/26 09:59 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#291 [七瀬]
 
本立てと本棚には
相変わらず難しそうな本が並んでいて分からない。

中には、誰でも知っている映画化された有名な本も
いくつかあった。

けれど原作で、
英語なのか、何語なのか…分からないけど、全く読めなかった。


姫のことだから派手で
あんなにセレブ買い?
するから、絶対散らかってると思ってた。

⏰:09/04/26 10:18 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#292 [七瀬]
 
だけど、結構片付いてて
白で統一された中に
点々とピンクがある、
シンプルなのにかわいい部屋だった。


意外な一面を
見た気がした。


なんか…



テンション上がってきた。 

⏰:09/04/26 10:21 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#293 [七瀬]
 
姫の新たな一面を見れて、テンションの上がった俺の目に、ふとクローゼットが止まった。


それで、俺も男だから…


とてつもなく見たい衝動に駆られました。


ドキドキドキドキ…

見たい!
バッと一気に開けたい!

胸が高鳴る。

⏰:09/04/26 10:24 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#294 [七瀬]
 
時計をチラッと見る。


よし!
姫は風呂長いって言ってたから、まだ上がってこないだろう。


大丈夫
大丈夫…

バレない
バレない…


完全に獣と化した俺に
気持ちを抑える余裕はなかった。

⏰:09/04/26 10:29 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#295 [七瀬]
 
 
「はぁ〜すっきりした…
って雷…まだ起きてたの?」

あれから姫が
お風呂から上がってきたのは2時間後だった。


『うん…』

「どうしたの?なんか変。」


どうしたの?

体育座りで顔を埋める俺を見たら、そう聞きますよね普通。

⏰:09/04/26 10:34 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#296 [七瀬]
 
『…なんでもない。』

「ほんとに?」

『ほんとほんと…』


「まあ…そういうなら別にいいけど。」

姫は特に気を止める様子もなく、少し濡れた髪を解かし始めた。



「眠たくないの?」
 

⏰:09/04/26 11:17 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#297 [七瀬]
 
気が付けば、
もう深夜3時。

丑三つ時も
過ぎてしまった。


『…寝よっか。』

全身鏡の前に立つ姫に
声をかけた。



「じゃあ先にベッド入ってて。トイレ行ってくる。」
そういって、バタンと部屋を出ていってしまった。

⏰:09/04/26 11:21 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#298 [七瀬]
 
 
『い、一緒に寝るの!?』

俺の声を無視して。


うーん、どうすればいいのだろうか。


姫に言われた通りに
図々しくベッドに入っておくか…

それとも
姫が戻ってくるまで、
一応このままでいようか。

⏰:09/04/26 11:25 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#299 [七瀬]
 
そんなことを考えているうちに、


「あれ?まだ座ってたの?」

真姫が戻ってきた。


「ベッドに入っててって
言ったじゃん。」


あ、やっぱり良かったんだね、ベッドに入ってて。

『いや〜、姫と一緒に入ろうと思って。』

⏰:09/04/26 11:29 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


#300 [七瀬]
 
すると、ニヤッと笑って


「さっきの続きする?」

姫の口角が妖しく上がる。


さっきの続き…

心臓が激しく跳ねる。




でも

『止めとくよ。』
 

⏰:09/04/26 11:32 📱:N703iD 🆔:TMLWFn/I


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