虹色のオセロ
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#45 [ゆーちん]
「この前のは…」

「柴田先生、寝ぼけた事言わないでください。この前は予行練習です!」


何だそれ。


大会の予行練習とかあんの?


運動会じゃあるまいし。


とにかく…私はまた準備しないといけないみたい。

⏰:09/04/22 16:25 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#46 [ゆーちん]
かったるいとは思うが、決して口にも顔にも出さない。


出していないつもりだった。


普通の奴ならわかるはずないのに、なのに…


「先生、大変なんですね」

⏰:09/04/22 16:25 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#47 [ゆーちん]
2Cのホームルームに参加し、生徒の帰る時間となった。


ジャージに着替えて、準備しないとなぁって思っていると、一人の男子が隣に立って、そう言ったんだ。


名前、何だっけ、こいつ。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#48 [ゆーちん]
「何?」


確かクラス委員で、頭よくて、スポーツできて、モテ男で…。


詳細わかってるくせに名前が出てこないなんて、つくづくこの仕事向いてないんだと自覚した。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#49 [ゆーちん]
「本当は教師なんかなりたくない。生徒とは仲良くしたくない。でも嫌われたくない。あだ名が気に入らない。」


生徒が帰って行く教室はザワつき、誰も私たちの会話なんか聞いていなかった。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#50 [ゆーちん]
助かったよ。


こんな図星だらけの話、聞かれちゃ面倒だ。


てゆーか、こいつも何者?


超能力?


「アハハ…何言ってんの?」

「生徒の名前も覚えてないし、保泉のセクハラうざいし、もっとお洒落な格好したいけど出来ないから悔しい…って感じでしょ?先生。」

⏰:09/04/22 16:28 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#51 [ゆーちん]
私、このガキに全て見透かされてるの?


「ついでに追加すれば、この後バレーボール大変の準備しなきゃなんのいの、面倒だなって。」


クラス委員長は笑った。


「どうせ俺の名前覚えてないんでしょ?」

⏰:09/04/22 16:29 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#52 [ゆーちん]
こいつには嘘ついても仕方ないかなって思った。


「覚えてない。」

「瀬川仁士です。」

「…クラス委員長のね」

「そういうのは覚えてるのに名前覚えてないなんて…先生変な人ですね。」

「…どっちが。」

⏰:09/04/22 16:31 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#53 [ゆーちん]
私も笑った。


本当に17才か?ってぐらいの大人なオーラが出る瀬川仁士に、私は聞いた。


「私の本性探って、マニアか何か?」

「マニアよりタチ悪いよ、俺。」

⏰:09/04/22 16:32 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#54 [ゆーちん]
「ふーん…おいで。ここじゃ何だから。」


私は、瀬川仁士を更衣室に連れて行った。


鍵も閉めた。

この前の栄之助の時と逆だね。


あ、でも別に変な事しないし。

話聞くだけ。


それと、ジャージに着替えるだけ。

⏰:09/04/22 16:33 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


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