虹色のオセロ
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#612 [ゆーちん]
泣き疲れているのと、一人になるのが嫌な栄之助をベッドに寝かせてあげた。
今夜だけはママに甘えて眠れ、っていうサービスだよ。
って言っても、もう栄之助は夢の中なんだけどね。
:09/05/09 13:09 :SH901iC :JSeFKct6
#613 [ゆーちん]
「七海、俺帰るよ」
「あ、うん。今日はありがとね」
「どういたしまして」
「盗み聞きバラしてごめんね」
「いいって。そんな事でいちいち怒る奴じゃないから、栄之助は」
「…うん」
「それより、見直したよ七海の事」
「何が?」
:09/05/09 13:09 :SH901iC :JSeFKct6
#614 [ゆーちん]
「薄情で感情移入とかしない人なのかと思ってたけど、今日もそうだしこの前の喧嘩の事もそうだし…なんか最近の七海変わったな」
「…そ?」
ちょっと自覚あるんだけどねー。
:09/05/09 13:10 :SH901iC :JSeFKct6
#615 [ゆーちん]
「そっちの方がモテるよ」
「アハハ、あんたいっつもそれだね。大体モテるったって誰に?あ、保泉にモテるってのは無しだか‥」
ムチウチになるんじゃないかってぐらい、あまりに突然だった。
腕引っ張られて頭だけ残す感じ、わかる?
アレ、なかなか首が痛いもんだね。
:09/05/09 13:10 :SH901iC :JSeFKct6
#616 [ゆーちん]
あと唇。
いきなり重ねたもんだから、歯が当たってかなり痛かった。
「保泉じゃなくて俺に」
こんな展開も望んで無かったんだけどなー…たぶん。
:09/05/09 13:11 :SH901iC :JSeFKct6
#617 [ゆーちん]
「キス下手な奴にモテてもな」
案外、冷静でいれた。
「七海が出っ歯だからじゃね?」
「はぁ?違うし」
仁士は笑いながら、ぶつけた唇を指で撫でてくれた。
「そんじゃまた学校でね、先生」
「遅刻しちゃダメよ、委員長」
:09/05/09 13:11 :SH901iC :JSeFKct6
#618 [ゆーちん]
疑惑のキスだけを残し、仁士は帰ってった。
私、何してんだか。
まさか、あの仁士にキスされるなんて思ってもみなかった。
後々、襲ってくる余韻に頭を悩ませながら栄之助の隣で眠った夜。
全然安眠できなかった。
:09/05/09 13:12 :SH901iC :JSeFKct6
#619 [ゆーちん]
翌朝。
二人で目を覚まし、ベッドから出る前に栄之助は私にキスをした。
そのキスで、昨日仁士にもキスされた事を思い出した。
「おはよ」
「あ、うん。おはよ」
朝食を済ませ、栄之助は気分転換したいからってレオの散歩に行ってくれた。
:09/05/09 21:55 :SH901iC :JSeFKct6
#620 [ゆーちん]
待ってる間、何もせずにテレビを見て過ごした。
でもやっぱりテレビの内容なんか頭に入んなくて、キスされた後の仁士の笑顔ばかりがリピート再生されてしまう。
あの勝ち誇ったような笑顔…むかつく。
:09/05/09 21:55 :SH901iC :JSeFKct6
#621 [ゆーちん]
「ただいま」
「おかえり。散歩ありがとね」
特に何かをする訳でもなく、ぼんやりと過ごした。
あえて、すみれちゃんや赤ちゃんの話は避けて。
でもやっぱちょっとは気になる。
:09/05/09 21:56 :SH901iC :JSeFKct6
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