虹色のオセロ
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#55 [ゆーちん]
「襲われるかもとか思わないんですか?」
私はジャージに着替える為、服を脱いだ。
下着だけになった。
「思わない。」
「どうして?俺も男ですけど。」
:09/04/22 16:34
:SH901iC
:8.MBcNuk
#56 [ゆーちん]
「でもあんたは私を女として見てないんでしょ?」
「あれ?わかっちゃいました?」
クラス委員長は眼鏡かけてるってイメージなんだけど、こいつは眼鏡なし。
そのうえ金髪だし。
:09/04/22 16:35
:SH901iC
:8.MBcNuk
#57 [ゆーちん]
でも頭いいんだよ。
別に派手な遊びもしてないし、何より雰囲気がかなり落ち着いている。
同じ歳の奴と話してるみたい。
「伊達に歳食ってないから、男の事はまぁまぁわかる」
「…今の言葉本当ですか?」
:09/04/22 16:35
:SH901iC
:8.MBcNuk
#58 [ゆーちん]
「え?」
ジャージに着替え、髪を結ぶ私に鋭い視線が向けられていた。
「男の事はわかるんですよね?じゃあ俺が今、何考えてるかわかります?」
…わかりません。
そもそも興味ありません。
:09/04/22 16:36
:SH901iC
:8.MBcNuk
#59 [ゆーちん]
更衣室に連れ込んだのだって、教室で誰かに盗み聞きされてちゃ面倒だったし、私着替えなきゃなんなかったし。
別に瀬川仁士が気になるからここに連れて来たわけじゃない。
だから何考えてるとか、わかんないし、わからなくてもいい。
:09/04/22 16:37
:SH901iC
:8.MBcNuk
#60 [ゆーちん]
「わかんない。」
「矛盾してますよ、言ってること。」
「んー、そうだね。」
「先生にお願いがあるんです。」
「お願い?」
瀬川仁士は、頭を下げた。
:09/04/22 16:41
:SH901iC
:8.MBcNuk
#61 [ゆーちん]
「金貸して下さい。」
「…え?」
「1万円。お願いします。来週必ず返すから…お願いします!」
「ちょっと、頭上げて。何なのよ、新手のカツアゲ?」
:09/04/22 16:41
:SH901iC
:8.MBcNuk
#62 [ゆーちん]
頭を上げようと引っ張ったけどピクリともしない。
「ちょっと!ねぇってば。」
「絶対返すから…お願いします。」
「1万ぐらいバイトしろよ。」
「前借り頼んだんですけど断られちゃって。」
:09/04/22 16:41
:SH901iC
:8.MBcNuk
#63 [ゆーちん]
「じゃあ親父かお袋に言え。頼むから頭上げてよ。頭下げられるの嫌いだから。」
「親、いないんです。」
「はぁ?」
瀬川仁士はやっと頭を上げてくれた。
「生徒資料見てもらえばわかります。俺、親いないんで。」
:09/04/22 16:43
:SH901iC
:8.MBcNuk
#64 [ゆーちん]
「何があったか知んないけど1万円ちゃんと返してくれんの?」
「約束します。」
「もし私が断ったら、どうしてたの?」
「強盗、カツアゲ、最悪…俺を買ってもらうとか。」
:09/04/22 16:43
:SH901iC
:8.MBcNuk
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