虹色のオセロ
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#652 [ゆーちん]
先に1〜3年の女子が走る。
「おーい、ななみーん」
「ななみんも走ろ〜」
「ななみん、私もう無理」
みんな私に愛想振りまいてないでしっかり走れ。
すっかり違う学年にまで【ななみん】が浸透していて嬉し恥ずかしだよ。
:09/05/11 13:54 :SH901iC :0u6kOFR2
#653 [ゆーちん]
女子が終わると男子。
先頭集団はだいたいが3年生だけど、私がよく知る2年生もばっちり混ざってた。
さすが猿と委員長。
先頭集団の中でも目立つねぇー。
:09/05/11 13:55 :SH901iC :0u6kOFR2
#654 [ゆーちん]
ふざけながら走ってるのかと思ったら二人は大真面目だった。
私がいた事にも気付いてないんだろうな。
「ななみん助けて」
「俺もうだめ」
「介抱してー」
:09/05/11 13:55 :SH901iC :0u6kOFR2
#655 [ゆーちん]
後半の奴らはこんな調子。
しっかり走れよナマケモノ!
…って、マラソン大会なんか出た事ない私が言うなって?
そりゃ失礼。
:09/05/11 13:56 :SH901iC :0u6kOFR2
#656 [ゆーちん]
そして無事マラソン大会は終了。
学校に戻り、順位を見てみた。
ほぉー、こりゃすごい。
1〜3年共通順位で、栄之助が6位。
仁士は4位だった。
あいつら運動神経よすぎ。
:09/05/11 13:58 :SH901iC :0u6kOFR2
#657 [ゆーちん]
「どう?見直した?」
順位表を見ていた私に後ろから声をかけて来たのは、4位の人。
「んー、微妙。4位だとメダル無いじゃん」
「はぁ?素直におめでとうって言ってくれないんですか?」
「言わなーい」
「モテませんよー」
仁士はそう言って、どっか行っちゃった。
何だ、あれ。
:09/05/11 13:59 :SH901iC :0u6kOFR2
#658 [ゆーちん]
「お、いた。6位」
教室近くの階段に座っていた栄之助。
友達の輪から外れ、私のところに来てくれた。
「凄い?」
「まぁまぁかな」
「いぇーい」
「ちょっと話さない?」
「いいよ」
場所を少し移動した。
生徒のみんなはマラソン大会が終わった達成感でニコニコしている。
私の隣にいるこの子もニコニコしていた。
:09/05/11 14:00 :SH901iC :0u6kOFR2
#659 [ゆーちん]
「春のバレーボール大会でなんとなく運動神経いい奴なのかなとは思ってたけど。6位だなんて大健闘じゃん」
「まぁね〜。運動神経だけが取り柄だし」
「頭も良かったら言う事ないのにねー」
嫌味のつもりが、栄之助は大笑いしだした。
:09/05/11 14:00 :SH901iC :0u6kOFR2
#660 [ゆーちん]
「それって、仁士の事じゃん」
またそれ?
「…だから違うってば」
「頭いいし運動神経もいいし何だかんだ優しい奴だもんな、瀬川仁士って男は」
「あんたさ、やけに私と仁士をくっつけたがってるよね?」
:09/05/11 14:01 :SH901iC :0u6kOFR2
#661 [ゆーちん]
「だってー、両想いなのに強がってる同士なんだもん」
「はぁ?両想いなわけないじゃない」
「ふーん?」
私の事より、栄之助の話をしたくて呼び出したのに。
調子狂うよ。
:09/05/11 14:01 :SH901iC :0u6kOFR2
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