虹色のオセロ
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#689 [ゆーちん]
学校から帰り、そのまま友達との約束場所に向かった。
居酒屋に入り、ビールを飲む。
…美味しくない。
最悪だ。
原因は瀬川兄弟。
「七海、どしたの?」
「元気なくない?」
「やっぱ教師って大変なんだな」
みんなが心配してくれる。
楽しい席で、私みたいな奴がいると雰囲気が悪くなるのもわかってるんだ。
:09/05/11 14:22
:SH901iC
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#690 [ゆーちん]
電話なんかかかってきてないのに、かかってきたフリをした。
「みんなごめん。学校から呼び出しだ。きっとテストの事で。だから行くね!私のことは気にしないで、飲みまくってよ!また誘って」
:09/05/11 14:23
:SH901iC
:0u6kOFR2
#691 [ゆーちん]
惜しまれつつ、退散。
自分で言うなって?
うん、気分が晴れてきた。
私の足取りも軽い。
ヒール音は、仁士の家へと向かっていった。
:09/05/11 14:23
:SH901iC
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#692 [ゆーちん]
ピーンポーン…
よし、まだバイトの時間じゃないから家にいるはず。
ガチャ…
「はい」
ほらね。
「よっ!」
「えっ、七海?何でいんの!」
ナイスリアクション!
「蕾夢の子守り」
「友達と約束は?」
:09/05/11 14:24
:SH901iC
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#693 [ゆーちん]
「嘘ついて帰って来た」
「何で…」
「だって私、あんたの先生だもん。生徒が困ってるときは助けてあげないと」
仁士が笑った。
「調子いい時だけ教師を名乗る癖、なんとかしたら?」
「それに、あんたら兄弟の力になるのって、悪くない」
私も笑った。
:09/05/11 14:24
:SH901iC
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#694 [ゆーちん]
―――
仁士の家から、私の家へと移動した3人。
蕾夢は託児所に行かなくなったので、喜んでいた。
「らいむね、ななみちゃんのおうち、すきー」
私もあんたの笑顔すきー。
「七海ちゃんも蕾夢がおうちに来てくれると嬉しいよん」
:09/05/11 14:27
:SH901iC
:0u6kOFR2
#695 [ゆーちん]
「だってね、れおいるもん!」
…おいおい、私がいるからじゃなくってレオ目当てかよ。
「ブッ!」
「笑うな、にいに」
:09/05/11 14:27
:SH901iC
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#696 [ゆーちん]
「だって…」
「レオに負けたみたい、私」
まぁ、いいけど。
七海ちゃんは、そんなおちゃめな蕾夢が好きだから。
:09/05/11 14:28
:SH901iC
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#697 [ゆーちん]
私の家に着くと、仁士はすぐにバイトへ向かう。
「ありがと。よろしくな」
やっぱり仁士にありがとうを言われると泣きそうになる。
でも、飲み会を抜けて来てよかったって思う。
そんな仁士の笑顔は今日も泥だらけになって来るんだって思うと、喉元がムズムズした。
:09/05/11 14:28
:SH901iC
:0u6kOFR2
#698 [ゆーちん]
深夜1時を回った頃、仁士が帰って来た。
「おかー」
「ただー」
「最近の若者は何でも略せばいいと思ってんの?」
「七海が振ったんだろ」
「すぐ人のせいにするぅ」
「それより、起きてたの」
「おん。飲んでた」
ちょっとばかしビールなんか飲んだものだから、酒恋しくなり、蕾夢を寝かせてから一人酒を楽しんでいた。
:09/05/11 14:29
:SH901iC
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