虹色のオセロ
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#309 [ゆーちん]
「お願いがあるんですけど。」

「豊胸手術しろってか?」

「それもあるけどぉ…」

「殺す!」

「違う違う、ごめんなさい。」

「…で、何?」

⏰:09/05/03 12:11 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#310 [ゆーちん]
「今日、蕾夢見てて欲しいんです」

「蕾夢?何で。」

「今日バイトないから、ウチに来るって張り切ってたんっすけど、僕これから居残りで準備しないと」

「僕だぁ?準備ぐらいサボれ、僕!」

「委員長っすよ、僕。サボれませんよ」

⏰:09/05/03 12:12 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#311 [ゆーちん]
一応教室だからって、優等生キャラになってる。


小声だから誰も聞いてないと思うけど、ちゃんと敬語なんだよね。


でも私は、なぜか仁士や栄之助と話すと化けの皮が剥がれてしまう。


「準備終わったらすぐに迎え行きますから。」

⏰:09/05/03 12:13 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#312 [ゆーちん]
「…本当に?絶対迎え来てよ?」

「はい!」

「仕方なくだからね?」

「わかってます。感謝してます。ありがとう先生」

⏰:09/05/03 12:14 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#313 [ゆーちん]
本当に仕方なくだから。


同情してるからってのも理由だけど、蕾夢嫌いじゃないしね。


仁士を助けて、私になにか得があるってわけじゃないけど…悔しながら瀬川兄弟は放っておけなかったりする。

⏰:09/05/03 12:16 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#314 [ゆーちん]
「じゃあ先生が帰る時に一旦僕も準備から抜けます。で、先生んちに行きますから、帰る時に一言かけて下さいね。」

「はいはい、わかったよ。」

「ありがとうございます。」


渋々だよ、渋々。

⏰:09/05/03 12:16 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#315 [ゆーちん]
「仁士、ママと話し終わった?」



栄之助だ。



「おう。」

「んじゃ借りるね。ママちょっと来て。」



栄之助に強引と連れて行かれた、お化け屋敷の内部。

⏰:09/05/03 12:17 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#316 [ゆーちん]
「何?」

「今からリハーサル。」

「それが何?」


すると、教室内が真っ暗になった。


カーテンの隙間からも太陽が入ってこないように、黒のシートで埋め尽くされている窓。


だから本当に真っ暗。

⏰:09/05/03 12:18 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#317 [ゆーちん]
栄之助のやりたい事、わかった。


「ママ…」


キスだ。


こんな真っ暗なのに、私の唇を見事当てて、強く押しつける栄之助。


「…っ、教室だよ?いつ明るくなるかわかんないのに、ダメ。」

⏰:09/05/03 12:19 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


#318 [ゆーちん]
小声すぎて栄之助が聞き取れたかわかんない。


「大丈夫だよ。」


聞こえた?

何が大丈夫なの。


幸い、周りに誰もいなかったけどリハーサルでしょ?

誰かが歩いて来たらどうすんのー!

⏰:09/05/03 12:20 📱:SH901iC 🆔:Inb4E6U6


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