彼と彼女の一週間
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#1 [あお☆まる]
ここだよ
僕はここだよ
ねぇ…気付いて…
僕を見て
>>2-4
:09/05/08 23:25
:812SH
:☆☆☆
#2 [あお☆まる]
:09/05/08 23:26
:812SH
:☆☆☆
#3 [あお☆まる]
:09/05/08 23:28
:812SH
:☆☆☆
#4 [あお☆まる]
:09/05/08 23:33
:812SH
:☆☆☆
#5 [あお☆まる]
彼と彼女の一週間 [jpg/30KB]
:09/05/08 23:37
:812SH
:☆☆☆
#6 [あお☆まる]
…NO,1 夢…
:09/05/08 23:40
:812SH
:☆☆☆
#7 [あお☆まる]
《ピピピ…》
朝日の差し込む部屋。
目覚めを促す様に
アラームが鳴る
私はまだ
重い瞼をゆっくり
開ける
「………」
:09/05/08 23:43
:812SH
:☆☆☆
#8 [あお☆まる]
“また”あの夢か…。
繰り返し見る夢
暗闇の中
一塊の光りと
響き渡る 切なげな声
:09/05/08 23:45
:812SH
:☆☆☆
#9 [あお☆まる]
その声は
愛しい 愛しい
あの人に
とても似ている
もしかして…
貴方なの?
でも、もしそうなら
何故、私の夢に出るの?
:09/05/08 23:47
:812SH
:☆☆☆
#10 [あお☆まる]
私を…振ったのに
:09/05/08 23:48
:812SH
:☆☆☆
#11 [あお☆まる]
僕はここだよ
…何処に居るの?
ねぇ…気付いて
何に?
僕を見て
ずっと貴方だけ見てた
:09/05/08 23:50
:812SH
:☆☆☆
#12 [あお☆まる]
ね…勇人
私は今でも
貴方を愛してる…
:09/05/08 23:51
:812SH
:☆☆☆
#13 [あお☆まる]
《ピピピ…》
二回目のアラームで
寝ぼけた頭は
一気に現実に戻る
時計を見ると
8時を指している
:09/05/08 23:53
:812SH
:☆☆☆
#14 [あお☆まる]
「あ…。やばい。」
急いで支度をする
長く続けていたサイクル
時間はいつだって
どんな時だって
何も変わらず
流れていく
:09/05/08 23:55
:812SH
:☆☆☆
#15 [あお☆まる]
だけど、
最近あの夢が
長年続けていた
その完ぺきなサイクルを乱す様になった
夢を見出したのは
3年と半年付き合った
佐藤 勇人と
別れたあの日から
:09/05/09 00:00
:812SH
:☆☆☆
#16 [あお☆まる]
ね、夢の君
貴方は誰なの?
勇人なの?
なら、何を伝えたいの?
自分が振った相手に
一体…何を……
:09/05/09 00:02
:812SH
:☆☆☆
#17 [あお☆まる]
私の中の未練が
あの夢を見せるの?
私の心の
あの人が消えない…
:09/05/09 00:04
:812SH
:☆☆☆
#18 [あお☆まる]
朝に乱れた
サイクルを軌道修正して
帰りまでには
完ぺきなサイクルに
戻していた
優等生な私は
仕事を定時に終わらせる
:09/05/09 00:08
:812SH
:☆☆☆
#19 [あお☆まる]
会社の人に
一通り挨拶すると
家路を急ぐ
雨…降りそう
嫌だな。
だって“あの日”も
雨が降ってた
:09/05/09 00:11
:812SH
:☆☆☆
#20 [あお☆まる]
私の気持ちを
無視するように
雨は、勇人と別れた
“あの日”
の思い出を降らし続け
私の体を濡らしていく
:09/05/09 00:14
:812SH
:☆☆☆
#21 [あお☆まる]
私の20歳の誕生日
向かうのは
いつもの待ち合わせ場所
:09/05/09 00:17
:812SH
:☆☆☆
#22 [あお☆まる]
約束の時間よりも
遅れた私
先に彼が待っててくれた
ここまで、
いつもと同じはずだった
:09/05/09 00:22
:812SH
:☆☆☆
#23 [あお☆まる]
雨の降りしきる中
私達は別れた
:09/05/09 00:23
:812SH
:☆☆☆
#24 [あお☆まる]
そんな忘れたい
思い出を
雨のせいで
思い出していたら
体がよろける
思い返せば
今日一日怠い感じが続いていた。
もしかして風邪?
:09/05/09 00:26
:812SH
:☆☆☆
#25 [あお☆まる]
いや、違う
昨日は少し
睡眠薬を飲み過ぎた
多分そのせいだ
あの夢を見たくなくて
睡眠薬を服用する
:09/05/09 00:28
:812SH
:☆☆☆
#26 [あお☆まる]
体に良くないって
分かってるのに
もう今では
睡眠薬なしでは
寝れなくなってしまった
完全な薬物依存
:09/05/09 00:30
:812SH
:☆☆☆
#27 [
]
前振り長ない??

読んでてしんどい

:09/05/09 00:33
:N02A
:UtpVb5hI
#28 [あお☆まる]
そんな壊れた私の体を
激しさを増した雨が
容赦なく濡らす
やっと、
アパートに着くと
私は足を止めて
目の前の
異様な光景を見つめる
:09/05/09 00:36
:812SH
:☆☆☆
#29 [あお☆まる]
私の部屋の前に
ずぶ濡れの男の子が
座っている
微動だにしない
その姿に不安を覚える
“まさか死んでる?”
部屋に入るにも
ドアのど真ん中にいる為
入る事すら出来ない
:09/05/09 00:44
:812SH
:☆☆☆
#30 [あお☆まる]
暫くそのまま
男の子ん見ていると
微かに動いているのが分かった
生きているらしい
いつまでも
このままじゃしんどい
:09/05/09 00:46
:812SH
:☆☆☆
#31 [あお☆まる]
座っている
男の子に話し掛ける
「あの…すいません」
男の子はピクリと
体を動かすと
ゆっくり顔を上げる
:09/05/09 00:47
:812SH
:☆☆☆
#32 [あお☆まる]
男の子と目が合い
思わず息を飲む
“佐藤 勇人”
に似ている
その男の子は
動揺する私に
更に追い撃ちをかける
:09/05/09 00:51
:812SH
:☆☆☆
#33 [あお☆まる]
「ちょこ…だよね?」
“ちょこ”
勇人がつけた
私の呼び名だった
「…白井 知代子だよね?」
:09/05/09 00:53
:812SH
:☆☆☆
#34 [あお☆まる]
「…あなた…誰?」
必死に言葉を絞り出し
それだけ伝える
「僕、僕はー……」
そこまで言うと
男の子は倒れてしまった
:09/05/09 00:55
:812SH
:☆☆☆
#35 [あお☆まる]
>>27 さん
長かったですか?
でも、ずっと考えてた内容
だし外せないので変えるつ
もりはありません。
読んでくれてありがとうご
ざいます(Pqε`*)
長くてしんどいけど、よかっ
たら引き続き見て下さいね
:09/05/09 00:59
:812SH
:☆☆☆
#36 [乃愛]
気・に・な・るー


:09/05/09 07:50
:F01A
:wu/UgbCc
#37 [あお☆まる]
*乃愛ちゃん
あ・り・が・と・うヽ(≧∀≦)ノ
乃愛ちゃんには、キッスの
プレゼントを…(いらない)
:09/05/10 01:30
:812SH
:☆☆☆
#38 [あお☆まる]
倒れてしまった男の子
何で倒れちゃうの…
此処に転がしておく訳にもいかないし
仕方ない、運ぶか
でも運べるかな?
若いって言っても多分
高校生くらいだろうし
重そう……
:09/05/10 01:33
:812SH
:☆☆☆
#39 [あお☆まる]
男の子の腕を
自分の肩に乗せて
力を入れて引っ張る
予想に反して
男の子は軽かった
…軽すぎ
お陰で、女一人
余裕で男の子を運んだ
:09/05/10 01:36
:812SH
:☆☆☆
#40 [あお☆まる]
とりあえず、
ベットに転がして
服を部屋着に着替える
着替え終わって
ベットを見るが、
男の子はまだ動かない
ベットに近づき
顔を覗く
:09/05/10 01:39
:812SH
:☆☆☆
#41 [あお☆まる]
一応息をしてるか
鼻の上に手をかざして
確かめてみる
…息はあるみたい
けど本当に似ている
雰囲気とか
髪のくせっ毛具合も
私の名前も知ってたし
勇人の弟さんとか…?
:09/05/10 01:42
:812SH
:☆☆☆
#42 [あお☆まる]
いや、違う
だって勇人は
一人っ子だったもの
「じゃあ…
貴方どこの誰なの?」
思わず零れたその言葉に
反応する様に
少し、体を身じろいだ後
目を開ける男の子
:09/05/10 01:45
:812SH
:☆☆☆
#43 [あお☆まる]
知代子と男の子の
目線が合うと
知代子は心の中に
何か温かいものを感じる
それが何か分からない
けど、さっき男の子が
自分の名前を発した
その時も
同じ温かさが胸を包んだ
勇人と似てるから?
:09/05/10 01:48
:812SH
:☆☆☆
#44 [あお☆まる]
そんな温かさの意味を
模索していると
男の子が口を開く
「ちょこ…」
「…確かに私は白井 知代子だけど
貴方は誰なの?名前は?」
:09/05/10 01:51
:812SH
:☆☆☆
#45 [あお☆まる]
「……」
答えたくない
って事か…
どうしたもんかな
頭を悩ます私に
男の子は
突拍子もない話しを
始める
:09/05/10 01:58
:812SH
:☆☆☆
#46 [あお☆まる]
「ね…ちょこ。
僕にちょこの一週間頂戴」
「……………え?」
「僕と一週間で良い
一緒に居て欲しいんだ」
何を言ってるの?
名前も知らない
男の子と一週間共に過ごす?
:09/05/10 02:01
:812SH
:☆☆☆
#47 [あお☆まる]
そんなの無理。
そう言おうとした
なのに……
男の子の顔が真剣で
純粋なその目で
見られたら
無理。とは言えなかった
:09/05/10 02:05
:812SH
:☆☆☆
#48 [あお☆まる]
黙る私の手を取り
尚懇願する男の子。
何故か私は
このこを突き放しちゃいけない。
そんな感情で一杯になる
「…分かったわよ。」
:09/05/10 02:09
:812SH
:☆☆☆
#49 [あお☆まる]
そう言うと
男の子は笑顔になる
「ありがとう!ちょこ」
その笑顔を見れば
又、胸があったまる
「ただし、きっちり一週間ね?あと…ちょこって呼ぶのは止めて。」
:09/05/10 02:12
:812SH
:☆☆☆
#50 [あお☆まる]
「なんで?」
「なんでも」
だって、
勇人にそっくりの
貴方が、勇人が付けた
呼び名で呼ぶなんて
息苦しくて
耐え切れないもの
:09/05/10 02:14
:812SH
:☆☆☆
#51 [あお☆まる]
「じゃあ、チヨって呼ぶね!」
そう言って笑う
男の子を見て
何だか可愛く思えた
ペットを飼ったと
思う事にしよう。
とひそかに心で決めた
:09/05/10 02:19
:812SH
:☆☆☆
#52 [あお☆まる]
とりあえず
一週間一緒に居る
そう腹をくくったら
急激に眠気に襲われた
部屋着に
着替えた時飲んだ
睡眠薬が効いてきた様だ
「チヨ、眠い?」
「……うん」
:09/05/10 02:24
:812SH
:☆☆☆
#53 [あお☆まる]
一人暮しの私
勿論、ベットは
男の子が乗ってる
一つだけ
余分な布団なんてない
けど、無償に眠い
もう…どーでもいいや
知代子はモゾモゾと
男の子が居るベットに
潜り込む
:09/05/10 02:28
:812SH
:☆☆☆
#54 [あお☆まる]
「…チヨ、
おやすみなさい」
「……ん」
誰かの温もりを
感じながら
おやすみなさい
を言ってもらうのは
何ヶ月ぶりだろう
:09/05/10 02:30
:812SH
:☆☆☆
#55 [あお☆まる]
名前を知らない
素性も分からない
そんな男の子と
一緒のベットに寝る。
普通なら安心なんて
出来る訳無い
けどその日の私は
睡眠薬が効いたのか
すんなり夢の中に……
:09/05/10 02:32
:812SH
:☆☆☆
#56 [あお☆まる]
こうして
彼と私の
奇妙な一週間は
始まったのだ
:09/05/10 02:34
:812SH
:☆☆☆
#57 [あお☆まる]
:09/05/10 02:40
:812SH
:☆☆☆
#58 [あお☆まる]
NO,2
ホットチョコ
:09/05/11 21:58
:812SH
:☆☆☆
#59 [あお☆まる]
「……ヨ」
「……」
「…チヨ」
やだ…
まだ寝ていたい
だって今日はなんか
良い夢を見た気がする
:09/05/11 22:01
:812SH
:☆☆☆
#60 [あお☆まる]
少し起きかかった頭を
再度眠りに誘う
が、
体を揺すられ
寝たいという強い思いも
虚しく、夢から覚める
目を開けて起こした犯人を恨めしそうに見る
私を覗き込む
見馴れてる様で
見慣れない人物…
:09/05/11 22:05
:812SH
:☆☆☆
#61 [あお☆まる]
あれ…?
その人物の
満面の笑顔を前に
昨日の出来事を整理する
家に帰って来たら
この子がいて
それで……
あぁそうか、
一週間一緒に居るって
約束したんだっけ
:09/05/11 22:09
:812SH
:☆☆☆
#62 [あお☆まる]
「…今、何時?」
「んー6時!」
…まだまだ
寝れたじゃん
そう思いながら
テレビの電源を入れる
流れ出すニュース
何の気なしに聞いていたら違和感を覚えた
:09/05/11 22:12
:812SH
:☆☆☆
#63 [あお☆まる]
慌てて時計を見る
すると、6時は6時でも
夕方の6時という事が判明
……ヤバイ
仕事、
無断欠席しちゃった
ってか私
どんだけ寝てるの?
見ず知らずの男の子が
家に居るってのに
:09/05/11 22:15
:812SH
:☆☆☆
#64 [あお☆まる]
…まぁいいか
過ぎた事は仕方ない
私は会社に
電話を入れると
余っていた有給休暇を
一週間使う事にした
余ってたってか
貯めてたんだよね
勇人と旅行行きたくて
:09/05/11 22:18
:812SH
:☆☆☆
#65 [あお☆まる]
勇人との旅行に使う
はずだった有給休暇を
勇人そっくりの
男の子に使うだなんて
なんか変だよね?
「チヨー」
「…なに?」
:09/05/11 22:21
:812SH
:☆☆☆
#66 [あお☆まる]
「お腹空いたーー」
…そりゃそうだよね
もう、飲まず食わずで
夕方だもん。
でもさ、なんか
大型犬飼った気分
尻尾が見えそう
:09/05/11 22:24
:812SH
:☆☆☆
#67 [あお☆まる]
「ね…」
「んー?」
「そんなに見られたら
料理しずらい」
しかも、確実に
しっぽ振ってるでしょ?
私には見える
:09/05/11 22:26
:812SH
:☆☆☆
#68 [あお☆まる]
「だってさ、なんか
こーいうの良いよね!」
「なにが?」
「台所に料理する音って」
そういった
男の子の顔が少し
曇った気がした
:09/05/11 22:28
:812SH
:☆☆☆
#69 [あお☆まる]
…家庭内が
複雑なのかな?
でもそんな事
深く知る必要ない
だって、
私たちが一緒に居るのは
一週間なんだから
「…とりあえず、
出来たらそっちに運ぶから大人しく待ってて」
:09/05/11 22:31
:812SH
:☆☆☆
#70 [あお☆まる]
大型犬にそう言うと
大人しくテーブルの前で
待てをしていた
野良犬なのに
お利口さんで助かる
玩具を見る様な
犬のキラキラした視線が
なくなり
やっと料理に集中できた
:09/05/11 22:34
:812SH
:☆☆☆
#71 [あお☆まる]
って言っても
なんちゃってオムライス
だから集中しなくても
簡単なんだけどね
鶏肉の代わりに
ウインナーを使った
なんちゃってオムライス
を出すと
犬の尾っぽが
又、ブンブン振られる
:09/05/11 22:38
:812SH
:☆☆☆
#72 [あお☆まる]
:09/05/11 23:10
:812SH
:☆☆☆
#73 [あお☆まる]
:09/05/11 23:12
:812SH
:☆☆☆
#74 [あお☆まる]
「…食べてよし!」
そう言うと
今にも、よだれを出しそうだった大型犬は
待ってました!
とばかりにオムライスを口にほうばる
久しぶりに
人に料理を作ったな
:09/05/13 22:16
:812SH
:☆☆☆
#75 [あお☆まる]
「チヨ、チヨ、
これ凄く美味しい!!」
目を輝かせて
尻尾をふる大型犬
その姿に
なんだかキュンとした
やっぱり
美味しいって
言われるのは嬉しい
:09/05/13 22:18
:812SH
:☆☆☆
#76 [あお☆まる]
勇人もオムライスが
好きだったな
:09/05/13 22:20
:812SH
:☆☆☆
#77 [あお☆まる]
…………………………………………
「あ、又なんちゃってオムライスだ」
「…ばれたか」
「ちょこ好きだよねー。ウィンナー」
:09/05/13 22:23
:812SH
:☆☆☆
#78 [あお☆まる]
「好きだよー。
勇人は私のなんちゃってオムライス嫌い?」
「好き!けど、俺と結婚したら給料日にくらいはチキンにしてね」
「…給料によります。」
そう言って
いつもふざけ合ってた
:09/05/13 22:27
:812SH
:☆☆☆
#79 [あお☆まる]
勇人とは高校生の時に
バイト先で出会った
当日私が高校2年生
勇人が高校3年生だった
私がバイトしていた
アイス屋さんに
勇人がお客として来た
:09/05/13 22:35
:812SH
:☆☆☆
#80 [あお☆まる]
その時に、私のネームプレートを見た勇人に話しかけられたんだ。
「すげぇー!君、俺の好きな名前だね」
新手の
ナンパだと思って
無視する私に
勇人は続ける。
:09/05/13 22:38
:812SH
:☆☆☆
#81 [あお☆まる]
「俺、ホワイトチョコ大好きなんだよねー」
「…だから、なんなんですか?」
「えーー
だから、君の名前!
“しろいちよこ”でしょ?白いチョコじゃん!ね、俺の大好物!」
:09/05/13 22:43
:812SH
:☆☆☆
#82 [あお☆まる]
「あ…」
「ね!」
それが
私と勇人の出会い
交際してから
一年くらいたった時から
勇人はよく“結婚”を
口に出す様になった
:09/05/13 22:45
:812SH
:☆☆☆
#83 [あお☆まる]
「俺が、ちょこの家族になる」
それが彼の口癖だった
私の両親が
小さい頃に亡くなっていないから勇人がそう言ってくれる度に、
私は独りじゃない
そう思えた
:09/05/13 22:49
:812SH
:☆☆☆
#84 [あお☆まる]
けど勇人は
私の前からいなくなった
勇人がいなきゃ
私は生きてる意味がないのに
:09/05/13 22:52
:812SH
:☆☆☆
#85 [あお☆まる]
ね…勇人
“ちょこ”
って呼んで
私の好きな顔で笑って
お願いだよ
:09/05/13 22:54
:812SH
:☆☆☆
#86 [あお☆まる]
「……チヨ」
心配そうに
零れる声で我にかえる
:09/05/13 22:56
:812SH
:☆☆☆
#87 [あお☆まる]
目の前には、
愛しい人の顔を持つ
知らない人
「チヨ…
悲しいの?顔が泣きそう」
でも、どんなに
似てても違う
:09/05/13 23:00
:812SH
:☆☆☆
#88 [あお☆まる]
でもなんでかな
このこを見ると
勇人を思い出すんだ
私と勇人が
愛し合ってた日々の事を
:09/05/13 23:03
:812SH
:☆☆☆
#89 [あお☆まる]
「なんでもないよ
もう食べ終わったの?
お代わりはいる?」
そう聞くと
いらないと首を振った
「…そうだ。
名前は?なんて言うの?」
:09/05/13 23:06
:812SH
:☆☆☆
#90 [あお☆まる]
そう聞くと
悲しそうに目を伏せる
「…ないんだ」
「…え?」
「僕、名前ない」
:09/05/13 23:07
:812SH
:☆☆☆
#91 [あお☆まる]
名前がない…?
それはつまり
付けて貰った名前を
捨てた…とか?
それとも
名前を忘れてたとか?
:09/05/13 23:09
:812SH
:☆☆☆
#92 [あお☆まる]
どちらにしても
名前がないのは不便だ
「ね、チヨ。
僕の名前、チヨがつけて」
「え?私が?」
「うん。チヨに付けて欲しいんだ」
:09/05/13 23:11
:812SH
:☆☆☆
#93 [あお☆まる]
そう言われて
すぐに名前が浮かんだ
「らいむ」
「…ら、いむ?」
「そう。“来”る“夢”で来夢」
:09/05/13 23:14
:812SH
:☆☆☆
#94 [あお☆まる]
ずっと決めてた
勇人と私に
子供が出来たら
来夢にしょうって
きっと、
出て来る子供は
自分たちにとって夢だから。子供にも沢山夢が来ます様にって
二人で考えた名前
:09/05/13 23:16
:812SH
:☆☆☆
#95 [あお☆まる]
そんな
宝物みたいな名前を
昨日会ったばっかりで、
何も知らない男の子に
何故か
付けてあげたいと思った
なんでかは
分からないけど
:09/05/13 23:23
:812SH
:☆☆☆
#96 [あお☆まる]
「ありがとうチヨ。」
「え?」
「僕に、素敵な名前を付けてくれて。ありがとう」
そう笑う
大型犬改め来夢を見て
名前を来夢にして
良かったって素直に思った
:09/05/14 14:20
:812SH
:☆☆☆
#97 [あお☆まる]
時計に目をやると
もう既に夜の12時になっていた
今日ほぼ寝てたな
そろそろ
睡眠薬飲まなくちゃ
薬箱に手を伸ばす私を
不思議そうに見る来夢
:09/05/14 14:24
:812SH
:☆☆☆
#98 [あお☆まる]
「…チヨ、それ何?」
手の上に乗せた
3錠の薬を指差す来夢
「んー。睡眠薬」
そう答えると
来夢の顔が変わる
:09/05/14 14:26
:812SH
:☆☆☆
#99 [あお☆まる]
「ダメッ!!」
その言葉と共に
手の上に乗っていた薬は
来夢の手によって叩かれ
床に落ちる
「…何、するの?」
「…こんなの飲んじゃ嫌だ」
:09/05/14 14:38
:812SH
:☆☆☆
#100 [あお☆まる]
来夢は、そう言いながら
自分が落とした薬を拾う
薬を全部拾うと
とても悲しそうな瞳を私に向ける
「来夢…返して」
「嫌だ。」
:09/05/14 14:39
:812SH
:☆☆☆
#101 [あお☆まる]
「返して」
「嫌。」
「返してってば!!」
思わず声を張り上げる
そんな私を
泣きそうな顔で見る来夢
:09/05/14 14:41
:812SH
:☆☆☆
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