吸血鬼死重奏
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#87 [渚坂]
それからのことは……、なんと言えばいいのだろうか。本当に私は私の目を疑った。この世にこんな不思議が存在したなんて……。つまり、彼らの掌からは常識じゃ考えられないような大量の高エネルギーを放ったわけで……。
「ふぇ……」
常識じゃ考えられない事態に開いた口が塞がらない。私の間抜け面の目の前で数多の光線は魔王を包みこんだ。
:10/01/24 11:50 :F905i :mTQM6q/E
#88 [渚坂]
「もう大丈夫だから」
呆気にとられていた私に、優しい声が舞い降りた。少しだけ首を後ろに回し、私を支えてくれていた人物の顔を見上げる。
「綾辻……?」
見上げたすぐそばに、彼のチャームポイントであるオレンジ色の髪が緩やかに風になびいていた。魔王にやられた時はどうしようかと思ったけど、無事でよかった。私の肩を掴む綾辻の温かい手に心の中のしこりが溶けていくような安堵を感じる。
「お前だいぶ血抜かれたみたいだな。顔が死んだ魚みたいだ……、ってそれはもともとか!あはは!」
……この口の悪さと軽快な笑い声は綾辻に間違いない。一瞬でもと安堵した私が馬鹿でした。
:10/01/24 11:51 :F905i :mTQM6q/E
#89 [渚坂]
「うっさい!で、あれなに?」
未だ光を放ち続ける生徒たちを指差す。
「ああ、あれは対魔王用の結界だってさ。R.B.で変換した力を変換力って言うんだけど、その力を応用させて超高濃度高圧縮の光を作って結界にしてるって話」
あれを作るのは俺には無理だ、と付け加えて綾辻は苦笑いした。……そうね、あんた不器用そうだし。
:10/01/24 11:52 :F905i :mTQM6q/E
#90 [渚坂]
魔王に視線を戻すと黄色い壁のようなものが彼と生徒たちを仕切っていた。綺麗なガラス細工のように、キラリと光を反射し魔王を閉じ込めている結界。
その結界を作り出した力に、やっぱり彼らは人間ではないのだ、ということをまざまざと見せつけられたような気がして私は一種の恐れを感じた。
:10/01/24 11:53 :F905i :mTQM6q/E
#91 [渚坂]
「あれもR.B.の力……」
「ああ……、詳しいことは後で説明してやっから今は俺たちに任せて寝てろ」
そう言って綾辻は私の頭をくしゃくしゃと撫でた。目の当たりにしたR.B.の力に恐怖する一方で、妙に心地よい綾辻の体温が頭から体中に染み渡り、彼の優しさが私を満たしていくような幸福な錯覚を覚えたのだった。
:10/01/24 11:54 :F905i :mTQM6q/E
#92 [渚坂]
:10/01/24 12:00 :F905i :mTQM6q/E
#93 [○○&◆.x/9qDRof2]
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:22/10/07 15:54 :Android :GR1soPvw
#94 [○○&◆.x/9qDRof2]
↑(*゚∀゚*)↑
:22/10/18 01:19 :Android :h3l12Mig
#95 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/18 21:48 :Android :h3l12Mig
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