星とぽんず。
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#41 [七瀬]
『あ、あたしだ』
ディスプレイを見ると、
着信“お母さん”
なんだ、こんな時に‥
『もしもし?』
「ちょっと、柚子!
いったいどこでなにしてるの?」
電話に出た瞬間、
お母さんの通りのよい声がキーンと響いて、
思わず携帯から耳を少し遠ざけた。
:09/05/29 20:43
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:9TMx6ROY
#42 [七瀬]
『なにって、
今日は同窓か…』
「いいから、牛乳買って来て!今すぐね、今すぐ!」
プツッ
それだけ言うと、電話を切られた。
今のあたしの耳には、
さっきのお母さんの声と正反対なくらい静かな
ツーツーツーツーという音が寂しげに響いている。
:09/05/29 20:44
:N703iD
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#43 [七瀬]
『‥‥‥』
「ゆず?ゆ〜ず〜?
ゆずってばぁー!」
三咲の呼び掛けに
ハッと我に戻る。
『もうっっ!
なんで、うちのお母さんは、あんなに自己チューなのっっっ!?』
「わ、ちょっとゆず〜。
耳元で叫ばないでよ〜」
あ、いけない‥
またやってしまった。
:09/05/29 20:46
:N703iD
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#44 [七瀬]
どうやら、あたしの悪い癖みたいだ‥
興奮すると、叫んじゃう。
…嫌な癖だな。
『ごめん、三咲、みんな。あたし帰るわ』
「え、ゆず。もう帰るの?」
『うん。お母さんから電話あって‥牛乳買ってこいって。しかも早急に。』
「相変わらず、松田のお母さんは強烈だな〜」
:09/05/29 20:47
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#45 [七瀬]
男子の言葉に思わず苦笑い。
まったくだよ、ほんと‥
『ま、そういうことで、あんま遅くなると、また電話かかってくるから。
じゃねー、ばい』
「お疲れ〜」
「ゆず、またね!」
「気を付けてなぁ」
みんなに手を振り出口へ。
:09/05/29 20:48
:N703iD
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#46 [七瀬]
『ばいば〜い』
最後にもう一度、みんなに手を振った。
その時、
「送ってくよ、松田」
今さっきまで、囲まれてた林原が立ち上がった。
わいわいうるさくって、
営業妨害に近かったくらいなのに、
それが嘘のようにシーンってなった。
:09/05/29 20:49
:N703iD
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#47 [七瀬]
なんか‥前にもこんなことがあったような…
『いや‥いいよ。
林原は、もっと楽しんで』
あたし‥ちょっとヤキモチ妬いてたのかも。
変な意地張ってるもん。
「送ってく」
そんな、あたしをいとも簡単に対処しちゃう林原は
昔のまんまなのか、変わったのか。
:09/05/29 20:50
:N703iD
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#48 [七瀬]
そう言うと、
林原は出口まで来た。
「じゃなー、みんな」
そうやって、みんなに笑って手、振るとことかも。
「松田、行こ」
なぜか、緊張した。
違う人と、並んで歩いてるような気持ち。
:09/05/29 20:53
:N703iD
:9TMx6ROY
#49 [七瀬]
やっぱり‥
林原と歩いていて、
気付いてしまった。
‥やっぱり、あたし、
意地張ってる。
ヤキモチ妬いてる。
だって、なんかイライラするもん。
モヤモヤするもん。
:09/05/29 20:55
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:9TMx6ROY
#50 [七瀬]
時々、乾いた風が吹いて、林原の匂いが、鼻をくすぐる。
一緒に並んで、
また身長差できたなって、実感する。
そして、茶色い瞳が、
あたしに向けられる。
あの、高い声があたしを呼ぶ‥
「松田」
:09/05/29 21:00
:N703iD
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