星とぽんず。
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#94 [七瀬]
 
 
『ほ‥ほんと大丈夫ですから‥』

「ごめんなさい。
急いでたものですから、走っててつい‥‥」

そうやって、
頬に手をかざす、その女の子は、やっぱりかわいい。


『その‥急いでたんなら、早く行ったほうが‥』

「あ、そうですね。
ほんと申し訳ありませんでした」

⏰:09/05/31 23:25 📱:N703iD 🆔:U4z37/x2


#95 [七瀬]
ハッとしたように、
その女の子は言った。

「早く行かないと、剣道の試合が始まっちゃう‥
そ、それじゃあ、失礼しましたっ!」

そうやって、あたしが行こうとした階段の方へ慌てて走っていった。

剣道の試合‥?

あ‥、まだやってるんだ。あたしも早く行かなくっちゃ。

あたしも、女の子と同じ方へ足を走らせた。

⏰:09/05/31 23:32 📱:N703iD 🆔:U4z37/x2


#96 [七瀬]
「頑張れー」

「ファイトー!」

わ、始まってんじゃん。


ドアを開けた瞬間、
熱い喚声と、むわ〜んとした空気が身を包んだ。

こんな30度を軽く超える日に、
こんなクーラーも扇風機もないところで、

あんなの着て、のぼせないのだろうか。

⏰:09/06/01 22:11 📱:N703iD 🆔:L5M3MJSg


#97 [七瀬]
 
ピピーッ!

ホイッスルが鳴った。

勝負が決まったみたい。


次の試合は‥


パッと見ると、いちばん小さい姿が、フィールド上に見える。


林原だ。

あたしは、すぐに確信した。

⏰:09/06/01 22:13 📱:N703iD 🆔:L5M3MJSg


#98 [七瀬]
顔が、覆われて見えないけど、あれは絶対林原だ。

あんなに見てきたすがただもん。
間違えるはずない。

『はやしばらー!
がんばれーっ!!』

そう周りも気にせず、
大声で叫んだ。

すると、振り返って

「遅ーんだよ」って笑った。

顔は見えなかったけど、
絶対絶対笑った。

⏰:09/06/01 22:17 📱:N703iD 🆔:L5M3MJSg


#99 [七瀬]
 
ほらー、やっぱ林原だー。

なんだか、
うれしくなった。



が、次の瞬間には、
不安があたしの胸を過った。


‥でかっ。

林原の対戦相手は、
かなり長身の細い男だった。

軽く185は超えてると思う。

⏰:09/06/01 22:20 📱:N703iD 🆔:L5M3MJSg


#100 [七瀬]
 
‥大丈夫かな、林原。

そんな不安をよそに、
始まりの合図が鳴り響いた。


いくら、林原がうまくてもこんなに身長差あるんじゃ勝ち目がない。

早くも押され気味だし。

顧問の先生も、もうちょいそういうとこ考えてくれても、いいのに。
 
20p近く差がある相手なんて‥

⏰:09/06/01 22:24 📱:N703iD 🆔:L5M3MJSg


#101 [七瀬]
 
 
『がんばれ!がんばれ!
林原ー!』

あたしは、我を忘れて
かなり応援した。

今、振り返ると、
顔から火が出そう。

でも、それだけ
林原を応援したい気持ちがあった。


あたしの、叫びが通じたのか、林原は相手と互角に張り合っている。

⏰:09/06/02 04:15 📱:N703iD 🆔:crs90Bzo


#102 [七瀬]
 
 
‥でも、
結果は負けだった。


『お疲れ、林原』

あたしが駆け寄ると、


林原は、「負けちゃったな」って笑った。


やっぱり身長差が
かなり大きかったみたいで一瞬の隙を突かれた。

でも‥頑張ったよ、林原。

⏰:09/06/03 04:33 📱:N703iD 🆔:Mpz7J7ZI


#103 [七瀬]
 
暑い中、体を動かしたからか、林原の頬は赤く、少し息も荒かった。


『‥すごいよ。
あんな大きな相手に立ち向ってくなんて』


「でも、今回だけは勝ちたかったなー」

林原は悔しそう。


でも、きっとあたしが
いちばん悔しい。
 

⏰:09/06/03 04:40 📱:N703iD 🆔:Mpz7J7ZI


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