to you 〜sakura〜
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#1 [mt]
:09/07/04 21:35
:N906imyu
:jy/ZYXDQ
#2 [mt]
:09/07/04 21:36
:PC
:f9hRdsoo
#3 [mt]
出会ったこと
後悔なんてできない
隣にいたのがあなたでよかった。
もしあなたじゃなかったら
あんなに幸せな気持ちも
誰かを愛する気持ちも
今でも知らずに
歩いていたのかな...
:09/07/04 21:36
:PC
:f9hRdsoo
#4 [mt]
貴方と
出逢えてなかったら…―
こんなに愛されること
なかったよ…―
:09/07/04 21:37
:PC
:f9hRdsoo
#5 [mt]
貴方は本気でひとりの人を
愛したことがありますか?
:09/07/04 21:37
:PC
:f9hRdsoo
#6 [mt]
<プロローグ>
:09/07/04 21:38
:PC
:f9hRdsoo
#7 [mt]
「あんたは何も変わらないね‥」
優しく微笑みながら
大きな桜の木に触れた。
:09/07/04 21:39
:PC
:f9hRdsoo
#8 [mt]
―――――‥‥
桜舞う季節
二人は出会った
二人の恋は
散ることを知らない‥―
:09/07/04 21:39
:PC
:f9hRdsoo
#9 [mt]
あなたと出会って
幸せの意味を知りました
"あなたは
私が初めてあんなにも愛した人"
:09/07/04 21:39
:PC
:f9hRdsoo
#10 [mt]
<桜舞う>
:09/07/04 21:40
:PC
:f9hRdsoo
#11 [mt]
―‥4月。
桜舞う並木道
小鳥の声が響き渡る
そこからはずれて
ずっと抜けていくと
人通りが少ない狭い路地。
みんなとは離れている
古い大きな桜の木。
:09/07/04 21:40
:PC
:f9hRdsoo
#12 [mt]
「はぁ〜…っ」
桜の木の下にしゃがみこんだ
―‥
黒木 麻紀(クロキ マキ)
18歳。
:09/07/04 21:42
:PC
:f9hRdsoo
#13 [mt]
「はぁー‥仕事行ってみたら今日定休日なんじゃん。
すっかり忘れてたぁ。
あーもうせっかく早く起きたってゆうのに‥
あんたはいいよね。陽なたぼっこしてるだけだもんねぇ。」
麻紀は立ち上がり一人暮らしのアパートにむかった。
:09/07/04 21:43
:PC
:f9hRdsoo
#14 [mt]
中学二年生で
父親と死別。
父親は肺ガンで亡くなってしまった。
母親は私を産んで
私が5歳のとき、
私を置いて別の男と駆け落ちした。
お母さんの行方もわからないし
生きているかどうかさえ
わからない。
今さら探そうとも、
会いたいとももう思わない。
:09/07/04 21:44
:PC
:f9hRdsoo
#15 [mt]
でも恨んでいない。
お母さんにも…
何か理由があったんだって。
それからお父さんと私と
おばぁちゃんで暮らしていた。
:09/07/04 21:44
:PC
:f9hRdsoo
#16 [mt]
お父さんが死んだ後は
おばぁちゃんと二人暮らしだった。
お父さんが残してくれていた財産でなんとか生活していた
しかしおばあちゃんも
あたしが中学を卒業したとたん
眠るように息を引き取った。
あまりにいきなりすぎる出来事だった。
それから決定していた
公立高校に行くのを断念し、
一人暮らしをして
仕事をすることにした。
:09/07/04 21:45
:PC
:f9hRdsoo
#17 [mt]
小さな古いアパート。
バックから鍵をとりだし
鍵をあける。
「ただいまぁ」
部屋は静まりかえっていた
こんな生活には
もう慣れた。
:09/07/04 21:46
:PC
:f9hRdsoo
#18 [mt]
今までの彼氏なんて
向こうから
告白してきたくせに
みんな浮気とか
お前つまんないとか
言われたり。
好きな人が
できたとか。
:09/07/04 21:46
:PC
:f9hRdsoo
#19 [mt]
束縛が激しすぎたり
振られる前に振っちゃったり。そんな感じ。
未練もないし
本気で死ぬほどスキだった人は?
なんて言われても
思い浮かぶ人なんていない
男なんてどうでもいいよ。
そう思ってた。
:09/07/04 21:47
:PC
:f9hRdsoo
#20 [mt]
そう。
このときはまだ‥――
:09/07/04 21:47
:PC
:f9hRdsoo
#21 [mt]
<雨のしずく >
ザーザーという音と
共に目が覚めた。
AM7:00
――ん‥。
仕事行かなきゃ。
用意を済ませ家をでた。
「行ってきますっ。」
:09/07/04 21:48
:PC
:f9hRdsoo
#22 [mt]
おはよ。」
古い桜の木に私はいう。
ここは滅多に人が通らない。
というか、誰も辿り着かない。
ここは秘密基地。
:09/07/04 21:48
:PC
:f9hRdsoo
#23 [mt]
―――‥‥
“カランコローン”
「おはようございまーす」
ここは仕事場。
花屋さん。
結構裏道のほうにある店だけど
くちこみで広がって
地元の雑誌にも載ったこともあった
:09/07/04 21:49
:PC
:f9hRdsoo
#24 [mt]
「あらおはよう麻紀ちゃん!今日も一日頑張ってね!」
元気よく声をかけてきたのは百合子さん。(ユリコ)
「おっ麻紀ちゃん!今日もいちだんと綺麗だねえ!」
ニシシっとはにかんだ笑顔を見せる男は源ちゃん(ゲン)
:09/07/04 21:49
:PC
:f9hRdsoo
#25 [mt]
この二人は麻紀の母親の
弟夫婦で、
源ちゃんが39歳。
百合子さんが36歳。
おばあちゃんが亡くなった日から
いろいろとよくしてくれていた。
:09/07/04 21:49
:PC
:f9hRdsoo
#26 [mt]
一緒に住まないか”
とも言ってくれたし
本当にいい人たちだ
それを断ると
せめてここで働かないかともちかけてくれた。
それを受け入れて働いて
もう2年近くなる。
:09/07/04 21:50
:PC
:f9hRdsoo
#27 [mt]
「麻紀ねぇちゃん〜!!!」
ふたつ結びをして
走ってきたこの女の子は
美紗ちゃん。5歳。
二人の子供。
「美紗ちゃんおはよう!
早起きさんだね。」
美紗を抱き上げて頭を撫でた。
:09/07/04 21:50
:PC
:f9hRdsoo
#28 [mt]
「美紗ねぇ麻紀ねぇちゃんにおはようゆうために早起きしたの!」
源ちゃんにそっくりな笑顔をみせて
「そっかそっか。ありがとう!」
「美紗〜!!幼稚園の準備しなさーい」
百合子さんの声が奥からこちらへ聞こえた
「はぁーい。」
美紗はむすっとした顔で百合子さんのもとへむかった。
なんとも微笑ましい光景だった。
:09/07/04 21:51
:PC
:f9hRdsoo
#29 [mt]
また、何度うらやましいとおもっただろう
家族のように扱ってくれるここがあたしの第二の家でもあった
:09/07/04 21:51
:PC
:f9hRdsoo
#30 [mt]
「よしっ仕事仕事。」
朝から夕方5時の閉店まで働く。
働いているうちに
楽しくなって、働くことは苦にならなかった。
:09/07/04 21:51
:PC
:f9hRdsoo
#31 [mt]
――――――‥‥‥
「よしっ麻紀ちゃんもうあがっていいよ!」
「はぁいっお疲れさまでした〜」
エプロンを脱いで
荷物をとって店をでた。
外は朝と変わらず大雨だった。
「せっかく桜‥綺麗だったのに」
空を見上げてつぶやいた。
:09/07/04 21:52
:PC
:f9hRdsoo
#32 [mt]
ザ―――‥‥
それにしても
すごい雨・・・
昨日はあんなに
晴れてたのに。
いつものように
古い桜の木のまえを
とおりかかった。
“ニャー”
:09/07/04 21:52
:PC
:f9hRdsoo
#33 [mt]
ん・・・?猫??
人影がみえた。
と同じ年くらいの男だった
つい隠れてしまった
:09/07/04 21:52
:PC
:f9hRdsoo
#34 [mt]
こんなとこに人がいるなんて珍しいなぁ・・・。
しかも
こんな雨の中。
:09/07/04 21:52
:PC
:f9hRdsoo
#35 [mt]
ごめんなぁ・・・」
180センチはあるだろう
長身で髪は短めで
茶色に染められていた
男は立ち上がった
その猫はとても男になついていた
:09/07/04 21:53
:PC
:f9hRdsoo
#36 [mt]
男が立ち上がると
猫はのどを鳴らし
男の足に体を擦り付けた。
男は猫を濡れぬように
木の下に置くと
バイクにまたがり
タイヤを走らせ
行ってしまった。
:09/07/04 21:55
:PC
:f9hRdsoo
#37 [mt]
―――・・・・
これが二人の始めての出会いだった。
出会いはあまりに突然で
でもこの出会いがなかったら
あたしはいまどうしていたのかな
:09/07/04 21:55
:PC
:f9hRdsoo
#38 [mt]
ねえ・・・
あなたに出会ってしまったことが
失敗だったなんて
思えない。
思えないよ・・・
:09/07/04 21:55
:PC
:f9hRdsoo
#39 [mt]
<3つの影 >
:09/07/04 21:56
:PC
:f9hRdsoo
#40 [mt]
男がいなくなったのを
たしかめると
隠れるのをやめた。
「捨てたのかな・・・」
猫のほうに目をやると
まっすぐな瞳で
見つめられているような気がした。
:09/07/04 21:56
:PC
:f9hRdsoo
#41 [mt]
「あんた・・悲しくないの・・?」
猫の前にしゃがみこんで話しかけるが
もちろん猫は喋れない
猫はただ“ニャー”と
鳴いて私の足に体を
すりよせるだけだった。
:09/07/04 21:57
:PC
:f9hRdsoo
#42 [mt]
「可哀想だね・・。」
頭に浮かんだのは
あの日…―
自分を残して去っていった
母の事だった
母の目には涙がたまっていて…
「ごめんね…―」
:09/07/04 21:57
:PC
:f9hRdsoo
#43 [mt]
その一言が
あの男の一言と
重なったのだった…
あたしが飼って
あげるから安心してね。」
―――・・・・
雨は止まることを知らず
地面を叩き続けた。
:09/07/04 21:57
:PC
:f9hRdsoo
#44 [mt]
―――・・・・
ガチャ。
「はい!ここがこれから
あんたのお家だよ!」
猫を床におろした。
猫はもう生まれて3年は経っただろうか、
それなりに大きかった。
:09/07/04 21:58
:PC
:f9hRdsoo
#45 [mt]
見とれるほどの
真っ白な猫だった。
猫は床の匂いを嗅ぎながら
いろんなところを
行ったりきたり。
ときよりあたしのところに
寄ってきては、
“ニャー”と
甘えてきた。
:09/07/04 21:58
:PC
:f9hRdsoo
#46 [mt]
「あはは♪あんたよく見ると可愛いじゃん。」
猫の頭をなでると
猫も気持ちよさそうに
目を瞑った。
:09/07/04 21:59
:PC
:f9hRdsoo
#47 [mt]
「そうだ!あんた名前がないね!
あんたじゃ可哀相だもんね〜!
なんにしようか・・・??」
猫は首をかしげ、
あたしの顔をまっすぐに見つめていた。
「ん〜・・!!じゃあ
やっぱり白だからシロかな♪シロ〜〜♪」
:09/07/04 21:59
:PC
:f9hRdsoo
#48 [mt]
シロのために
水をお皿に入れあげた。
「なんであの人はシロを捨てたんだろーね?」
水を必死に飲むシロに
あたしはそうつぶやいた。
:09/07/04 22:00
:PC
:f9hRdsoo
#49 [mt]
――・・
朝。
昨日の雨がうそのように
雲ひとつない快晴。
ん〜・・・。
シロ??
シロがいない??
あたりを見渡すと
部屋の隅のほうで丸まって
気持ちよさそうに眠っていた。
:09/07/04 22:00
:PC
:f9hRdsoo
#50 [mt]
仕事に行く前に
ダンボールにタオルを敷いて
シロをいれてあげた。
シロはすーすーとまるで人間の子供の
ように眠っていて
可愛らしくしてたまらなかった。
起こさないようにそっと扉をあけ
仕事に向かった。
:09/07/04 22:00
:PC
:f9hRdsoo
#51 [mt]
桜の木のまえ。
あたしは思わず足を止めた。
「あの男だ・・・。」
桜の木の根元のほうで
男は座りこみ寝ていた。
バイクはその横に止まっていた。
「死んでるの・・?」
おそるおそるその男に触れようとした。
:09/07/04 22:01
:PC
:f9hRdsoo
#52 [mt]
「ん・・・」
驚いてすぐに手をひっこめた
「!!・・・びっくりした・・
なんだ・・ほんとに寝てるだけか。
ま・・いいや」
:09/07/04 22:02
:PC
:f9hRdsoo
#53 [mt]
あたしには関係ないもんね。
仕事場に向かった。
:09/07/04 22:02
:PC
:f9hRdsoo
#54 [mt]
その日の仕事中は一日中
あの男のことを考えてしまって
集中できなかった。
仕事が終わると帰りにスーパーに寄って
シロのトイレ用シートと
キャットフードと
赤いリボンの首輪を買って帰った。
:09/07/04 22:03
:PC
:f9hRdsoo
#55 [mt]
またあの桜の木の前――・・・
「えっ・・嘘でしょ・・」
まだいたんだ―…
そこにいたのはまたあの男。
さすがにもう寝てはいないが
あぐらをかいて座り込んだままだった
変わらずバイクは横に。
:09/07/04 22:03
:PC
:f9hRdsoo
#56 [mt]
もしかして...
シロを探しにきたのかな...
そう思ったあたしは
いつのまにかその男に
話しかけていた。
:09/07/04 22:03
:PC
:f9hRdsoo
#57 [mt]
「あの・・・」
「・・あ?」
顔をあげた。
お前誰だよ?みたいな顔して
顔を上げた。
:09/07/04 22:04
:PC
:f9hRdsoo
#58 [mt]
「シロ・・ねっ猫探してんの!?」
男は“猫”に反応して
立ち上がった
あたしは身長160センチで
この男とは20センチ以上差があるような気がした
:09/07/04 22:04
:PC
:f9hRdsoo
#59 [mt]
男はあたしを見下ろし
あたしは男を見上げた。
なっ・・でかっ・・。
「・・ぷっ」
「なっなによ!!!」
麻紀はいきなり笑われて
恥ずかしくなり
頬を赤らめた
:09/07/04 22:05
:PC
:f9hRdsoo
#60 [mt]
お前ちっちぇーな〜!!」
男はまたしゃがみこんだ。
「なっ・・・!!!」
あたしはむっとし男を無視して帰ろうとした
ぐいっ。
振り返ると男にうでをつかまれていた
「ごめんて!!白い猫、拾った?」
急に真剣なまなざしであたし
の瞳を除きこむ。
:09/07/04 22:05
:PC
:f9hRdsoo
#61 [mt]
そんなに見られたら・・・
私は自分の顔が
あつくなってくのがわかった。
ああ・・今私顔
すごい赤いんだろーな
「あっあ私んちで飼ってるよ」
返ってきた返事は意外とあさったりしたもので
「あーほんと!」
恐そうな外見をはねのけ
子供のような笑顔を見せた
「うん‥ほんと」
男は立ち上がりバイクにまたがった。
そしてヘルメットをかぶった。
「まっ待ってよ!!!」
男はヘルメットのひもをとめながら私へ振り向いた。
:09/07/04 22:07
:PC
:f9hRdsoo
#62 [mt]
「あ?」
きょとんとした顔で男は返事した
「連れて‥かえらないの?探してたんでしょ?」
「俺飼えねんだわ。」
なんとも悲しい笑顔だった
胸はなにか
しめつけられるような感じだった。
「そう‥。」
:09/07/04 22:07
:PC
:f9hRdsoo
#63 [mt]
何も言えなくなって下をむいた。
「ん。じゃ。」
と言いバイク音と一緒に
また男は行ってしまった。
:09/07/04 22:07
:PC
:f9hRdsoo
#64 [mt]
家につくと猫は段ボールの中でおとなしく座っていた
「シロ、いいこだね!」
買ってきた赤いリボンの首輪をつけてあげた。
「ん♪似合うじゃん。可愛いよシロ!」
シロにえさをあげると
シロは必死にえさを食べ、
また眠くなったのか、
段ボールの中でまるまった。
――――――‥
あの男。
誰なの‥
:09/07/04 22:08
:PC
:f9hRdsoo
#65 [mt]
<心の想い>
:09/07/04 22:08
:PC
:f9hRdsoo
#66 [mt]
次の日も
その次の日も
毎日変わらない
日々を送っていた。
ひとつだけ違っていたのは
あの男の存在だった。
あの日から
あの男のことが頭から離れない。
桜の木を通るときも
いつもいつもつい気にしてしまう。
「はぁ・・・」
:09/07/04 22:08
:PC
:f9hRdsoo
#67 [mt]
“逢いたい”
頭の中には
ひそかにこの文字が
飾られていた。
:09/07/04 22:09
:PC
:f9hRdsoo
#68 [mt]
一週間後――・・・
外は大雨。
激しい雨は地面をたたく。
「また雨か・・・」
傘をさして
くもり空を見た。
:09/07/04 22:09
:PC
:f9hRdsoo
#69 [mt]
そういえばあの男と会ったのも・・
そんな事を思いながら
下を向いて家へと歩いた。
こんな雨だったよね・・・
:09/07/04 22:09
:PC
:f9hRdsoo
#70 [mt]
桜の木。
もうさすがにこないんだろうと
通りすぎようとしたとき――・・
聞こえてきたバイク音。
胸は高鳴った。
高ぶる気持ちを抑えて
後ろを振り向いた。
:09/07/04 22:10
:PC
:f9hRdsoo
#71 [mt]
そこにいたのは
ヘルメットもかぶらないで
ずぶぬれになった
あの男だった――・・・・
:09/07/04 22:10
:PC
:f9hRdsoo
#72 [mt]
「え…何してるの!!ずぶぬれっ・・・!」
思わず自分の傘を差し出した。
茶髪の少年。
たしかにあの男だった。
「はぁっはぁっ・・・」
男は息を荒くし、
何もいわず下をむいていた。
5分ほどの沈黙。
:09/07/04 22:11
:PC
:f9hRdsoo
#73 [mt]
それがあたしにとっては
とてもとても長く感じた。
・・・・なにかあったのかな・・。
何も言えなかった。
:09/07/04 22:12
:PC
:f9hRdsoo
#74 [mt]
「・・・・・・・こ・・」
男は下をむいたまま言った。
「・・・・え?」
男はばっと顔あげて
「猫・・・会わせてくんね・・?」
:09/07/04 22:12
:PC
:f9hRdsoo
#75 [mt]
あたしは驚いた。
男の目は真っ赤になってて・・
男の人のこんな表情を見たのは初めてだったし
何より胸が締め付けられるきもちだった。
:09/07/04 22:12
:PC
:f9hRdsoo
#76 [mt]
・・・・」
男は自分の上にさされている
傘に気づいた。
男は何も言わずその傘を
あたしのほうに動かした。
「お前が濡れんじゃん」
男はふっとわらった。
あんたも濡れてるよ・・・
:09/07/04 22:13
:PC
:f9hRdsoo
#77 [mt]
「きて。」
先を歩いた。
男はその後ろを
バイクをおしながらつづいた。
:09/07/04 22:13
:PC
:f9hRdsoo
#78 [mt]
部屋の鍵を急いであける。
後ろでは男はバイクを
とめていた。
「はやくはいって。濡れちゃう。」
「・・・ん。」
男はバイクをおいて
下を向いて返事した。
その後、
はぁ。と言った男のため息は
大雨の音に消えていった。
:09/07/04 22:14
:PC
:f9hRdsoo
#79 [mt]
“にゃー”
男が部屋にはいると
シロは懐かしそうに
男の足に体をすり寄せた
「お〜…元気してたか?」
そう言ってしゃがみこみ
シロの頭をなでると
ごろごろとのどをならせ
シロは気持ちよさそうにした。
:09/07/04 22:14
:PC
:f9hRdsoo
#80 [mt]
「ふきなよ。」
「ん。どーも」
男はタオルを受けとると
びしょびしょになった頭に
タオルをかぶせ再びシロの
頭をなで始めた。
時々、
目頭を手で押さえていた。
男の目からは
すーっと涙が
頬を伝って零れていった
:09/07/04 22:14
:PC
:f9hRdsoo
#81 [mt]
「ねえ…この猫、名前なんていうの?」
あたし
はしゃがみこみ男に聞いた
「・・・シロ。」
「え・・?シロ!?あたしもシロって呼んでたんだよ!!すごいね!!あたっちゃった!!」
:09/07/04 22:15
:PC
:f9hRdsoo
#82 [mt]
思わず笑顔で話しかけると
男もにこっと笑った。
目をほそくして笑う姿は
またあたしの胸を締め付けた
:09/07/04 22:15
:PC
:f9hRdsoo
#83 [mt]
「また…見に来ていい?」
下を向いて男は言った。
「いいよ…!」
あたしは男の悲しみのわけは
わからなかった。
でもこの猫に逢わせてあげることが
今のあたしにできる精一杯のことだった。
:09/07/04 22:15
:PC
:f9hRdsoo
#84 [mt]
「また来るかんなぁ。いい子にしてろよ?」
そうシロに話かけるとすくっと立ち上がって
タオルを首にかけた。
そんな様子を見ていた私は
なんとなくだけどこの男が
捨てたくてシロを捨てたんじゃないということがすぐわかった。
あたしは立ち上がった男を見上げた。
:09/07/04 22:16
:PC
:f9hRdsoo
#85 [mt]
「んじゃ。帰るわ。いきなりごめんな」
「まっまたきてね!!」
みるみる顔が赤くなっていくのもわかったし、
気づかないうちにこんなことを言っている自分にもおどろいた。
「おぉ」
無愛想な返事でも、
男はにこっと笑顔を見せた。
:09/07/04 22:16
:PC
:f9hRdsoo
#86 [mt]
外まで見送るためにシロを抱えて外にでた。
雨はまだ降っている
「傘、持っていっていいよ?」
男は首を振ってヘルメットを被った。
「どうみても、一個しかないじゃん。笑
明日も、大雨らしーよ。」
またふっと笑った。
:09/07/04 22:16
:PC
:f9hRdsoo
#87 [mt]
「でも・・っ」
引きとめようとすると
“ブゥンッ”
とエンジンの音をたてた。
「ちょっ・・!!なっ・・名前!!!!」
大声で言うと
男は
「こうへー!!!」
と言って背をむけたまま片手をあげて
すぐにまた
“ブゥーンッ”と音と共に
大雨の道を走っていった。
:09/07/04 22:17
:PC
:f9hRdsoo
#88 [mt]
「こうへい…」
:09/07/04 22:17
:PC
:f9hRdsoo
#89 [mt]
幸平・・
あなたと知り合えたことは
今でもあたしを幸せにします
いつの間にか
あなたに惹かれていました
声が仕草が表情が
すべてが愛おしく感じるのです
それが恋だったんです
:09/07/04 22:17
:PC
:f9hRdsoo
#90 [mt]
<胸の鼓動 >
:09/07/04 22:18
:PC
:f9hRdsoo
#91 [mt]
恋だと知った‥―
あの日から
幸平の事がますます頭から離れなくなった
今なにしてるのかな
どこに住んでるのかな
何歳なのかな
私・・まだまだ何も知らない
あの日からまだ
3日しか経っていないのに・・
仕事も終わり、あの桜の木の下を通って
もう家についたところだった
「はぁ・・番号きいとけばよかった」
:09/07/04 22:18
:PC
:f9hRdsoo
#92 [mt]
「教えましょうか?」
え・・?
振り向いた先にいたのは
バイクの横に
中腰になってしゃがんでいる
はにかんだ笑顔を見せる幸平だった
:09/07/04 22:19
:PC
:f9hRdsoo
#93 [mt]
「こうへ・・」
「俺の事言ってた?(笑)」
「ちがっ・・!!」
「ちがうのかよ(笑)てか名前教えてよ」
:09/07/04 22:19
:PC
:f9hRdsoo
#94 [mt]
「まっ麻紀・・黒木麻紀!!」
「麻紀ね。俺竹内幸平。」
またにこっと笑顔を見せた
「うん!あ。待ってね、シロッ・・」
「乗ってくれます?」
「え・・・?」
:09/07/04 22:19
:PC
:f9hRdsoo
#95 [mt]
振り返ると
幸平はバイクにまたがり
後ろ座席をパンパンと叩いていた
「乗れ・・ってこと・・?」
「ん」
そういって私に自分のヘルメットを投げた
:09/07/04 22:20
:PC
:f9hRdsoo
#96 [mt]
「あ・・はぃ。」
あけっにとられ、気の抜けた返事をした
「俺運転うまいけ安心しや」
私は思わず吹き出した
「あはっ」
麻紀はヘルメットをつけてバイクにまたがった
「ちゃんと掴まれよ」
「ん。」
麻紀は幸平の服のすそを握った
「お前ふっとんだらどーするつもり?」
そういうと幸平は私の腕を掴み自分の腰にまわした
幸平は
「心底嫌ならふっとんでくれ」
と笑った
つられてあたしも笑った
―‥時間が止まればいいと思った
:09/07/04 22:21
:PC
:f9hRdsoo
#97 [mt]
走り続けてどのくらい経っただろうか?
胸の鼓動は早くなるばかり
聞こえてしまいそうで・・
ぎゅっと目を瞑り
幸平の広い背中に顔を埋めた
:09/07/04 22:21
:PC
:f9hRdsoo
#98 [mt]
1分1秒がとてつもない長さに感じた
いつの間にか私は眠りについていた
あまりにも幸平の背中が居心地がよくて・・―
:09/07/04 22:22
:PC
:f9hRdsoo
#99 [mt]
“ザーンザザーン・・”
「ん・・?」
・・ここ・・・―。
目の前に広がるのは海
:09/07/04 22:22
:PC
:f9hRdsoo
#100 [mt]
ほんの少しの敷地だが
降りる場所があって
きれいな砂浜がある
ちょうど夕焼けで
あたりはオレンジ色で
暖かく染められていた
:09/07/04 22:22
:PC
:f9hRdsoo
#101 [mt]
「きれ―‥」
「だろ?相田海岸」
目をやると
幸平が振り返って
にこっと笑った
「やっと起きたし(笑)降りる?」
ずっと起きるの待っててくれたの?
背中貸しててくれたの?
:09/07/04 22:23
:PC
:f9hRdsoo
#102 [mt]
自分の頬が赤く火照るのがわかった
「うんっ・・」
そういって幸平はあたしの腕を支えてバイクから降ろしてくれた
:09/07/04 22:24
:PC
:f9hRdsoo
#103 [mt]
「わぁ・・夕陽きれぇ―‥」
心地よい風が
私のほんのり茶色い長い髪をゆらす
「よっこらしょ」
幸平は握っていた私の手を離し
砂浜に座り込んだ
:09/07/04 22:25
:PC
:f9hRdsoo
#104 [mt]
それを見て隣に腰をおろした
「だーれもいねぇだろ?
ここが一番夕陽がいい」
「うん・・すごいきれい!!
連れて来てくれてありがと!!」
:09/07/04 22:25
:PC
:f9hRdsoo
#105 [mt]
隣を見ると
幸平は目を真っ赤にさせて夕陽を眺めていた
まだこのときは知らなかった幸平の過去を・・
あたしはしりたいと思ってしまった
聞かずにはいられなかったあなたのこと・・―
:09/07/04 22:26
:PC
:f9hRdsoo
#106 [mt]
「1こ聞いてもいい・・?」
私が言うと幸平はばたんと後ろに寝転がり
『「だめっていったら?」』
:09/07/04 22:26
:PC
:f9hRdsoo
#107 [mt]
あまりに真剣に言ったから私はなにも言えず
波音だけが響いた
「・・それなら・・聞かない」
ぷっと幸平がふきだし、
「いいのかよっ(笑)」
と笑った
「冗談(笑)なん?」
そういって私の腕を掴んだ
:09/07/04 22:26
:PC
:f9hRdsoo
#108 [mt]
「時々悲しそうな顔する、なんで・・?」
・・―
:09/07/04 22:27
:PC
:f9hRdsoo
#109 [mt]
そう言ったとたん
幸平は何も言わなくなり
目を瞑った
返事を待っていた
沈んでいく太陽をみながら・・―
:09/07/04 22:27
:PC
:f9hRdsoo
#110 [mt]
「麻紀ちゃんよく見てんだね〜気持ち悪っ(笑)」
目を瞑ったまま
やっと言った言葉がこれ。
「なっ・・ひど・・!!!」
『「女が死んだんよ」』
:09/07/04 22:28
:PC
:f9hRdsoo
#111 [mt]
言葉をさえぎり
冷たい低い声が耳を突き抜けた
一瞬で全てがわかった
幸平の彼女は死んでしまった
そうきっとあの日に・・
:09/07/04 22:28
:PC
:f9hRdsoo
#112 [mt]
それから幸平は
全てを話した
砂浜にねころがり
目を瞑ったまま
私は夕陽が沈んでも話を聞いていた
なにもいわず
ただそばでずっと・・
時々震える幸平の声で
私の瞳からは涙がいくつもこぼれおちていった・・――
:09/07/04 22:28
:PC
:f9hRdsoo
#113 [mt]
<あなたの過去 >
:09/07/04 22:41
:PC
:f9hRdsoo
#114 [mt]
今日はこの辺で^^*
見てくれてる人いるかな?汗
:09/07/04 22:41
:PC
:f9hRdsoo
#115 [mt]
竹内幸平(タケウチコウヘイ)
19歳
中学卒業後からずっと母の弟の会社で大工をしている
父と母はいない
母は夜の仕事をしていて
父は交際していた社長だった。
見たことも名前も知らない。
不倫関係で幸平をみごもったが
その男は結婚から逃げるため
金だけを置いて逃げてしまった
父はいないが母は女ひとつで
仕事と子育てをしてくれた
溢れんばかりの愛情をそそがれ育った幸平
それでも幸平が17歳になった誕生日の朝
母は仕事を終わらせ
幸平の誕生日プレゼントを買って
家に帰っている途中だった。
:09/07/05 15:03
:PC
:1PuBKPKg
#116 [mt]
母は運転ミスでトラックと衝突してしまい、
即死だった―‥
車の中にあった青い包装紙の中には
"no na kau a kau kuulani"
いまも、これからも、永遠に 最愛の人
ハワイ語にはまっていた母。
そう彫られた指輪がネックレスにとおされていた。
「幸平は私の自慢の息子なんだから♪」
母の口癖だった
:09/07/05 15:10
:PC
:1PuBKPKg
#117 [mt]
そんな時幸平を支えてくれたのが
あの日なくなった彼女だった
彼女の名前は
松嶋由紀子(マツシマユキコ)
享年19歳
:09/07/05 15:11
:PC
:1PuBKPKg
#118 [mt]
知り合ったのは母の弟の会社で働きだしたばかりの頃
大工仲間の友達の紹介がきっかけだった
外見とは裏腹幸平は
女にあまり興味もなく
告白をされても付き合うことも
あまりなかった
:09/07/05 15:11
:PC
:1PuBKPKg
#119 [mt]
そんな幸平に大工仲間の
一番仲のよかった友達が
“いい女やから、
こんな機会でもないと
お前一生独り身やぞ!”
といって
紹介してきたのが
同い年で当時16歳の
由紀子だった
幸平も深く考えず
:09/07/05 15:12
:PC
:1PuBKPKg
#120 [mt]
みんなであそぶことになった
初めてあそんだのは
6人だった。
その友達はいなかったが
他の先輩や友達、女3人男3人で遊んだ。
:09/07/05 15:13
:PC
:1PuBKPKg
#121 [mt]
由紀子の見た目は
背が低く、
茶色の長い髪がきれいだった。
はたから見れば本当に“いい女”
って感じだった。
:09/07/05 15:13
:PC
:1PuBKPKg
#122 [mt]
由紀子はまったく緊張などしておらず
しつこいくらいに幸平に話しかけていた。
そんなこんなでたくさん話しているうちに仲良くなり、番号を交換しその後も二人であそんだりを
繰り返した。
明るい性格の由紀子に
だんだん幸平も打ち解けていった。
:09/07/05 15:13
:PC
:1PuBKPKg
#123 [mt]
知り合って半年ほどたって
お互いがお互いを意識しはじめている事に
気づきだした。
そんなときこの海で。
ちょうど夕暮れの時に
幸平は由紀子に気持ちを伝え、
付き合う事になった。
:09/07/05 15:14
:PC
:1PuBKPKg
#124 [mt]
愛をたしかめあった夜
些細な事で喧嘩した夜
どうでもいいことで
笑いあった日々…
二人すごした日々はたしかに幸せだった。
:09/07/05 15:14
:PC
:1PuBKPKg
#125 [mt]
交際期間が1年、2年と
増えてくたびに好きな気持ちは
お互い深まっていった。
そんなあの日…−
悪夢の大雨の日。
:09/07/05 15:15
:PC
:1PuBKPKg
#126 [mt]
この前日に二人は今までで一番の大喧嘩をしていた。その理由は由紀子が幸平に内緒で知らない男と会っていた所を幸平とはちあわせしたからだった。
幸平が理由を聞いても由紀子は答えようとしなかった。
何度も由紀子から電話がきていた。
でも・・・・
:09/07/05 15:15
:PC
:1PuBKPKg
#127 [mt]
幸平はでなかった。
この大雨の日は、
4月26日…
幸平の19歳の誕生日でもあり
母の命日だった。
:09/07/05 15:17
:PC
:1PuBKPKg
#128 [mt]
誕生日の朝
鳴り出した由紀子からの電話…−
幸平は出ることにした。
:09/07/05 15:17
:PC
:1PuBKPKg
#129 [mt]
…もしもし」
“ピーポーピーポー”
一番に電話口から聞こえたのは
救急車のサイレン。
いやな予感がした
「由紀子…?」
:09/07/05 15:18
:PC
:1PuBKPKg
#130 [mt]
『こ…へ…い』
「由紀子!?」
「『…愛してる…』
:09/07/05 15:18
:PC
:1PuBKPKg
#131 [mt]
プツッ
ツーッツーッ…」
愛の言葉と共に
電話が切れた。
幸平は愛する人を失った
:09/07/05 15:18
:PC
:1PuBKPKg
#132 [mt]
事故だった。
幸平が電話にでてくれないため
心配になり朝早くに
由紀子は家を出た。
どんよりと暗い空
大雨だった。
傘もささずに飛び出した
由紀子は一目散に幸平のもとに
向かった。
信号を渡っているときだった
:09/07/05 15:19
:PC
:1PuBKPKg
#133 [mt]
“プップーッ!!!”
ドンという鈍い音ともに
道路には雨と混ざった
赤黒い血が流れた。
大雨によりトラックがスリップ
したためにおきた事故だった。
:09/07/05 15:19
:PC
:1PuBKPKg
#134 [mt]
由紀子は最後の力を振り絞り
幸平に電話したのが
あの電話だった・・
由紀子は最後に伝えたかった
“あなたを愛していると・・−”
:09/07/05 15:19
:PC
:1PuBKPKg
#135 [mt]
…――
あれからどの位の時間が経っただろうか
あたりはすっかり暗くなっていた。
「…っぐ…っつ…」
「だ〜!!!!!!!」
幸平が勢いよく起き上がった
「なんでお前が泣くんだよ〜」
そういってこの前貸したタオルを
あたし
の顔に投げつけた。
:09/07/05 15:20
:PC
:1PuBKPKg
#136 [mt]
それで必死に顔を拭いた。
「あ〜あ。化粧が台無しなりますよ?笑」
「うっ…うるさいっ..」
「あの猫もなぁ病院行った帰りに拾ってんよ。でも俺のアパート動物買えねんだわ。」
幸平は話を続けた。
:09/07/05 15:21
:PC
:1PuBKPKg
#137 [mt]
「3日前だっけ…?
猫に会いに行った日あるやろ?
あの日に聞いた話なんやけど、
由紀子な、俺にあげるつもりの
誕生日プレゼントを男に選ぶのを
相談のってもらいよったらしい。
その男が俺に電話してきてんよ。
どうしても内緒にしてたくて
びっくりさせたかったらしい。
ほんと…馬鹿よな―…
俺も…なんで疑ってしまったんやろなぁ。」
:09/07/05 15:21
:PC
:1PuBKPKg
#138 [mt]
幸平は真っ暗な海を目を細めながら見ていた。
「…お前と知り合ったばっかなのに
いきなりこんなとこ連れてきて
こんな長々と話してごめんな」
幸平は
ははっと悲しそうに笑った
:09/07/05 15:22
:PC
:1PuBKPKg
#139 [mt]
その後、
帰ろうか。と幸平が言い
またバイクに乗って家まで送ってくれた。
「携帯貸して」
そう言って携帯を渡すと
幸平は自分の番号とアドレスを
勝手に登録した。
「ん」
:09/07/05 15:22
:PC
:1PuBKPKg
#140 [mt]
そういって幸平は
すぐ“ブゥン”と音をたて
走っていった。
携帯を見ると
〔竹内 幸平〕
という名前と一緒に
アドレスと番号が登録されていた
こうへいってこうゆう漢字なんだぁ
幸平…。
:09/07/05 15:22
:PC
:1PuBKPKg
#141 [mt]
今日、幸平の事をたくさん知れて
うれしかった。
話してくれて
素直にうれしかった。
でも・・・――
:09/07/05 15:23
:PC
:1PuBKPKg
#142 [mt]
それと同時に、
幸平の一途な性格と
どれだけ由紀子さんを愛していたのか
電話にでなかった自分を責めていて
あんな純粋だということを知ってしまった。
本気で・・・・愛していたと
そして今でも
愛しているということを…―
:09/07/05 15:24
:PC
:1PuBKPKg
#143 [mt]
“幸平はいけない。”
好きになってはいけない。
彼には愛している人がいる
たとえその人が
もうこの世にいないとしても
由紀子さんに
あたしは勝てない。
二人の愛の間に
あたしがはいることはできない。
あたしがはいる隙間なんてないんだから…――
:09/07/05 15:25
:PC
:1PuBKPKg
#144 [mt]
あなたを好きだと思った
恋だと知った
なのに…
神様どうしてあなたは
あたしに…
この世にいない人を
愛してる人に
恋をさせたのですか
:09/07/05 15:27
:PC
:1PuBKPKg
#145 [mt]
ねぇおねがい
もう諦めるから
諦める力をちょうだいよ…
好きにさせといて
教えて神様。
もうあとはほっとくんですか…?
:09/07/05 15:27
:PC
:1PuBKPKg
#146 [mt]
<思わぬ接点 >
:09/07/05 15:28
:PC
:1PuBKPKg
#147 [mt]
鳥たちの鳴き声と
目覚ましの音で目が覚める
今日はとっても天気がいい
幸平…大丈夫なのかな
なんとなく心配になる
もう諦めるって決めたのに
だめだね。
恋ってそんなに簡単に
諦められないね。
:09/07/05 15:29
:PC
:1PuBKPKg
#148 [mt]
“〜♪〜♪〜〜”
その時一本の電話。
画面を見ると
〔百合子さん〕の文字
「もしもし?百合子さん?」
「あ〜!麻紀ちゃん?
あのねぇ言うの遅くなっちゃったんだけど今日から実はみんなで3泊4日北海道に旅行に行くのよ〜だから今週はお休みってことで☆ごめんね!帰ったらまた連絡するから♪」
「あっそうなんですか!
いってらっしゃい♪」
:09/07/05 15:29
:PC
:1PuBKPKg
#149 [mt]
――・・・・
シロはまだぐっすり眠っている。
“〜♪〜♪〜〜”
また携帯が鳴った
見てみると
〔めぐ〕の文字
めぐは簡単に言えば
幼馴染みたいな感じで
中学の頃から仲がいい。
:09/07/05 15:30
:PC
:1PuBKPKg
#150 [mt]
大田 めぐ
めぐは今18歳にして
1児の母。
中学から付き合ってた
あたしもしってる
彼氏の一つ年上の大森けんととの子供
同じ中学ではない2人だが
けんとはほとんど学校に
行っておらず、
よく麻紀達の中学に
遊びに来ていた。
:09/07/05 15:31
:PC
:1PuBKPKg
#151 [mt]
16歳で身籠って、
去年無事出産した。
お互いの親も
もちろん反対していた
でも二人の思いを認め
子供を産む事を承諾してくれた。
けんとが18歳になってから
籍もいれてめぐも“大田”めぐから
“大森”めぐになった。
:09/07/05 15:32
:PC
:1PuBKPKg
#152 [mt]
唯一本音を話せる友達でもあって
明るくて面白くて
あたしはめぐが大好きだった。
そんなめぐから久しぶりの電話。
1ヶ月ぶりくらいかな。
なんの用事だろ…。
:09/07/05 15:32
:PC
:1PuBKPKg
#153 [mt]
「もしもし??」
『あっ☆麻紀〜?!元気してた?!最近忙しくってなかなか連絡とれなくてさ〜!!あ!で急なんだけど〜今日旦那の仕事場の知り合いとかきて鍋パーテイするんだけどよかったら麻紀もこない??』
間をおくことなく明るい声が漏れる。
「旦那って…けんとの事??笑」
『あっそうそうつい旦那って呼んじゃってね〜♪あはは!!』
「新婚気分じゃん☆笑」
『そうなんだよね〜♪で!!(笑)どうする??』
:09/07/05 15:33
:PC
:1PuBKPKg
#154 [mt]
「あ〜…あたし行ってもいいの??」
『いいに決まってんじゃん☆じゃあ今日用意できたらいつでもおいで〜♪じゃね!!』
「はぁ〜い☆」
めぐとの電話はいつも楽しい。
中学の頃からめぐとは
なぜか心をひらく事ができた。
久しぶりに会えるから
とても楽しみだった
:09/07/05 15:33
:PC
:1PuBKPKg
#155 [mt]
めぐの家はあたしの家から徒歩10分くらい。
まだ朝だけどちょっとでも
早く行ってめぐと話したり
手伝いができるように
用意をはじめた。
まゆげは染めている為マスカラだけ塗って
長く伸ばした茶色い髪はストレートのままで。
:09/07/05 15:35
:PC
:1PuBKPKg
#156 [mt]
服はジーンズのズボンに
適当に服をきて
肌寒いから上着をはおる。
:09/07/05 15:35
:PC
:1PuBKPKg
#157 [mt]
時計に目をやると丁度お昼だった。
シロもやっと目を覚ました。
トーストを焼いて
ソーセージを焼いて
目玉焼きをつくり
昼食をすませた。
「よしっ行くか☆
シロ、あんたも行く??」
シロはあたしのひざの上に
ちょこんと座っていた。
シロも連れて行く事にした。
:09/07/05 15:36
:PC
:1PuBKPKg
#158 [mt]
シロを大き目のカゴバッグに入れると
シロは顔だけをひょこっとだした。
そして家をでた。
桜の木の下を通ると
やっぱり思い出すのは幸平…―
:09/07/05 15:36
:PC
:1PuBKPKg
#159 [mt]
―愛する人を失う悲しみ―…
彼氏を失った事はなかったが
父や祖母を失った麻紀には
幸平の彼女を失ったという
辛さは痛いほどわかった
:09/07/05 15:37
:PC
:1PuBKPKg
#160 [mt]
残された人は
思い出にしがみついて
相手を想うだけ…
そしてその人の事を
忘れることは…――
一生ない…
:09/07/05 15:37
:PC
:1PuBKPKg
#161 [mt]
歩いて10分ほど経って
めぐの住むマンションに着いた。
「シロ〜着いたよ♪」
そう言ってバックからシロを出して
手で抱えた。
シロはあたりをきょろきょろ見渡してた。
:09/07/05 15:38
:PC
:1PuBKPKg
#162 [mt]
“ピンポーン”
インターホンを鳴らす
ガチャという扉の開く音と共に
「麻紀〜!!!!久しぶり〜♪♪」
めぐが勢いよく抱きついてきた。
シロはおどろいてニャーと鳴いた
「あ!ほら!!シロが怖がってる〜!笑」
「え??シロ??あ!!猫ちゃんだ〜♪可愛い!」
「でしょ♪拾ったんだぁ♪」
「そうなんだ〜!!いいなぁ!!あ。入って入って!!
てゆーか相変わらずちっちゃいね〜(笑)」
「うるさいな笑」
楽しい会話が弾んで家の中に案内された。
:09/07/05 15:39
:PC
:1PuBKPKg
#163 [mt]
「美紀は??」
美紀(ミキ)はめぐの子供。
1歳になったばかりだった。
「みぃちゃんまだ寝てる〜♪もうすぐしたら起きるよ☆」
「そっか☆」
そう言ってシロを床に置いた
:09/07/05 15:39
:PC
:1PuBKPKg
#164 [mt]
『お〜!!麻紀〜!?』
背後から男の声がした。
振り向くと長身の坊主、
けんとが立っていた
「けんと!!!久しぶり!」
「久しぶり!!相変わらずべっぴんさんで〜」
「はいはい(笑)」
「麻紀〜!!こっちにおいで〜!!」
奥のほうからめぐの声が聞こえた
:09/07/05 15:39
:PC
:1PuBKPKg
#165 [mt]
行ってみるとめぐの腕の中にいたのは
目を覚ました美紀だった
「わ〜♪可愛い!!
久しぶりだね〜美紀!!
抱かせて抱かせて♪」
めぐがそっと美紀を渡す。
「美紀〜♪あんたほんと可愛いね〜!!♪」
:09/07/05 15:40
:PC
:1PuBKPKg
#166 [mt]
そんな時めぐとけんとの会話が
ふと耳に止まった。
『てかお前言ったっけ?
この前亡くなったやんかぁ。
葬式行ったけど、次またお参り行くけん、
そん時お前も行くだろ?』
「あ。そうだね。行ったほうがいいね。
彼は…どうなの?」
「それが…まだ仕事にはきてねえんだわ。
今日も誘ったんは誘ったんやけど…
まだそんな気分にもなれんやろ…」
:09/07/05 15:41
:PC
:1PuBKPKg
#167 [mt]
「26日だったよね?まだ日も経ってないし、当たり前だよ」
……―――26日…?
……――亡くなった…―?
:09/07/05 15:42
:PC
:1PuBKPKg
#168 [mt]
「っゆ!!ゆきこ…さん!?」
あたしはつい大きな声をだし
会話に割り込んでしまった
「あれ?麻紀、
由紀子の事知ってんの??」
:09/07/05 15:42
:PC
:1PuBKPKg
#169 [mt]
けんとが聞いてきた
「あ…ちが…幸平…」
「あ〜!!幸平の友達!!」
けんとが言うと
「え??麻紀幸平くんと友達だったん?」
めぐが続いた。
:09/07/05 15:43
:PC
:1PuBKPKg
#170 [mt]
友達…
あたしと幸平の関係ってなんだろうか
「あ!!!やべ!!俺待ち合わせしてんだった!!!ちょっと話の途中悪いけど俺行くわ!!!」
「あ!!はよ行きぃ!!」めぐがそう言って
けんとに車の鍵を渡した。
バタバタバタと足音をたて
けんとは家からでていった。
:09/07/05 15:43
:PC
:1PuBKPKg
#171 [mt]
「で…麻紀、幸平くんといつ知り合ったん??全然知らんやったよ〜」
めぐがバンバンと麻紀の肩をたたく。
ゆっくり美紀を床において
めぐにすべてを話した
:09/07/05 15:43
:PC
:1PuBKPKg
#172 [mt]
めぐに隠し事をしたことはなかった
また、めぐもそうだった。
父や祖母死んだときや
めぐに子供が生まれたときなど
辛いときや悩んでいるときは
すべてを話して支えあってきた。
そしてあたしが幸平の事を少し気になっていること、
もうそれを諦めるつもりでいること。
:09/07/05 15:46
:PC
:1PuBKPKg
#173 [mt]
でもやっぱり…―
簡単には諦められないこと。
何もかもめぐにはなした。
:09/07/05 15:46
:PC
:1PuBKPKg
#174 [mt]
―――・・・
「はいお茶。飲みなぁ。」
めぐはテーブルにコップを置いた
2人は向かい合って
イスに座った。
「ありがとう…」
声がつい震える。
「麻紀…話してくれてありがとうね。」
「うん…せっかく久しぶりに会えたのに…こんな話してごめん。」
申し訳なくなって涙がこぼれた
:09/07/05 15:46
:PC
:1PuBKPKg
#175 [mt]
「あ〜ほらまたすぐ泣く〜!泣き虫なんだからぁ〜はい!!」
そう言ってめぐはティッシュの箱を渡してきた
めぐは話を続けた。
:09/07/05 15:46
:PC
:1PuBKPKg
#176 [mt]
<深まる過去 >
「けんとってさ、ほら。
あたし達と中学違ったじゃない?
それでけんとの中学で
けんとと同じくろくに学校行ってない奴がいてね、
それが幸平くん。
あたしも2、3回くらいしか逢った事なかったんだけど
けんとと一番仲が良かったわけ。
それで
一昨年だったかな?
仕事場も一緒なんよ。
大工さん。
けんとがあまりにも彼女つくらないからって
幸平くんの為に女友達を
紹介してあげたんだって。
:09/07/05 15:47
:PC
:1PuBKPKg
#177 [mt]
それが由紀子さん。
あたしは1回幸平くんとおるとこ
見たくらいで話したこともないんよ。」
めぐは知っている事を
すべて教えてくれた。
:09/07/05 15:48
:PC
:1PuBKPKg
#178 [mt]
>>168×由紀子
◎由紀子さん
訂正です すみません
:09/07/05 15:48
:PC
:1PuBKPKg
#179 [mt]
「たしかに幸平くん男前よね〜
あれは惚れるわな☆笑
でもね、好きならしゃあないよ。
どんな相手を好きになっても
惚れたもん負けなんやから。」
:09/07/05 15:49
:PC
:1PuBKPKg
#180 [mt]
麻紀は涙をためながら
めぐの話を聞いた。
「諦める必要ないんやないん?
だって麻紀は今すぐ付き合いたいとか、
そんなんじゃないんやろ?だったら
まだそっとしとけばいいやん。
ちょっと心にその気持ちおいとけば。ね??」
:09/07/05 15:49
:PC
:1PuBKPKg
#181 [mt]
あたしは涙が止まらないでいた。
いつもめぐに話せばすっきりして。
我慢の糸が切れたようだった。
「由紀子さんの写真あるんだけど、見る?」
「・・・・見たい」
知りたかった幸平が好きになった人の顔が
めぐは立ち上がって棚から写真をもってきた。
:09/07/05 15:50
:PC
:1PuBKPKg
#182 [mt]
「これ…この左の人だよ」
めぐはあたしに写真を見せた。
男女2人の写真。
男は嫌そうに下を向いて
写っている。
幸平だった。
そして女のほうは
「これが由紀子さん。」
眩しい位の笑顔をカメラに向けて
ピースをしていた。
:09/07/05 15:50
:PC
:1PuBKPKg
#183 [mt]
由紀子さんの笑顔は本当に輝いているように見えた
「ほんとに綺麗だね…。」
「麻紀・・あのさぁ。さっきは好きでいればっていったけどちょっと思うんだ。」
「なに・・?」
:09/07/05 15:52
:PC
:1PuBKPKg
#184 [mt]
「別に・・・麻紀幸平くんになにされたって訳じゃないけどさ・・・麻紀・・・由紀子さんの代わりにされたんじゃないかなぁ…」
あたしはだまりこんだ。
あまりにも悲しすぎたから。
再び写真の2人に
視線をおとした。
「・・あ・・・ごめん・・・」
「あはは!そうかもしれない!でも平気!いずれ好きじゃなくなるよ☆」
あたしは精一杯の笑顔をつくった
:09/07/05 15:53
:PC
:1PuBKPKg
#185 [mt]
「そっか・・」
めぐが自分のことを心配してるのがよくわかっていたし
幸平の性格もすべてわかるわけでもない
否定できなかった
:09/07/05 15:53
:PC
:1PuBKPKg
#186 [mt]
あ〜おなかすいた♪もうこんな時間じゃん!!」
時計は6時をさしていた
「早く用意しなきゃでしょ♪」
あたしがそう言ってめぐの背中を押すと
めぐは少ししょんぼりした顔をしていた。
:09/07/05 15:53
:PC
:1PuBKPKg
#187 [mt]
――……
陽がすっかり落ちた頃。
『ただいま〜!!!』
けんとの声と共に
「おじゃましまーす」
と男達の声。
:09/07/05 15:54
:PC
:1PuBKPKg
#188 [mt]
<仲間との出会い >
めぐがなかなか手を
はなせなかったため
バタバタと廊下を走って
あたしが玄関に向かった。
「おかえりなさーい」
そう言って玄関のドアを開けた
:09/07/05 15:54
:PC
:1PuBKPKg
#189 [mt]
おっ麻紀♪
あ。こいつ嫁の親友の麻紀♪」
そこにいたのは2人の男だった。
「はじめまして〜」
あたしは軽く挨拶した。
「はじめまして!!おっおれ村上雄大(ムラカミユウダイ)です!!」
「お前テンパりすぎ(笑)あっ俺
佐藤純(サトウジュン)でーす」
見た感じ二人共
いいひとそうだった
「あっどーぞ入ってください」
あたしは雄大と純をリビングまで案内した
:09/07/05 15:55
:PC
:1PuBKPKg
#190 [mt]
テーブルの上には鍋がおかれており準備はできていた
「さっ!!雄ちゃんも純くんもみんな手洗ってきて〜」
めぐがそう言うと
みんな手を洗いに
洗面所に向かった
「いただきまーす!!わっうめえ!!」
とくに元気な雄大とけんと。
その横でからかっているのは純。
:09/07/05 15:55
:PC
:1PuBKPKg
#191 [mt]
――…
楽しい時間が流れた。
一通り食べ終わって
他愛のない会話が進んだ。
:09/07/05 15:56
:PC
:1PuBKPKg
#192 [mt]
「雄大どうや〜?麻紀!かわいいだろ〜??」
けんとが笑いながら雄大に言った。
「なにいってんだよばっばか!!ねえ麻紀ちゃん!!!」
雄大は赤面してけんとをばしばし叩いた
笑いが耐えなかった
「美紀ちゃんこんな大人にはなるなよ〜??」
ムードメーカな雄大が美紀とじゃれながらけんとを指差して言った。
:09/07/05 15:56
:PC
:1PuBKPKg
#193 [mt]
「うるせっ」
けんとは美紀の事となるとついにやけて照れ笑いした。
親ばか発揮だ。
美紀が可愛くてたまらない。
:09/07/05 15:56
:PC
:1PuBKPKg
#194 [mt]
「てかみんなほんとうける〜☆
またこのメンバーで遊ぼうよ!!」
めぐがそういった。
「そうやね!じゃあ番号交換でもするか〜!」
純の一言でみんな番号交換することになった。
:09/07/05 15:57
:PC
:1PuBKPKg
#195 [mt]
そして時計の針は夜の12時をさしていた
楽しくて時間はあっという間だった
純と雄大はけんとが車で送って帰った。
あたしはめぐが送ってくれることになった。あたしはバックの中にシロを入れてめぐは美紀を寝かせた。
:09/07/05 15:57
:PC
:1PuBKPKg
#196 [mt]
――・・・・
「楽しかった〜!!呼んでくれてありがとね!!雄ちゃんも純くんもおもしろすぎ!!あ。けんともね♪」
「うん!また遊ぼうや!あと…あんま抱えこまんようにね??」
「え?」
「幸平くんのこと!!」
あぁ…といって
あたしはしたをむいた。
:09/07/05 15:58
:PC
:1PuBKPKg
#197 [mt]
「てか、けんとと雄ちゃん純くん幸平くん4人が仲良しなわけ。だから知りたい事とかあったら雄ちゃんとかに聞いたらわかると思うよ!」
「そうなんだ…。うん。ありがとう☆」
「うん!!じゃあこのへんでね!
美紀1人やから帰るね♪ばいばいっ」
:09/07/05 15:58
:PC
:1PuBKPKg
#198 [mt]
めぐは笑顔を見せた。
「ほんとありがとね!!気を付けてね☆おやすみ♪」
そしてめぐと桜の並木道でわかれた。
静かな夜
桜の花びらもどんどん
散っていく…―
あたしは少し気になっていた。
:09/07/05 15:59
:PC
:1PuBKPKg
#199 [mt]
普通、彼女が死んですぐに
他の女を連れて彼女との思い出の
海に連れていくだろうか?
番号を教えるだろうか??
逢いにくるだろうか??
―…由紀子さんの代わり…―
気にかかっていた。
:09/07/05 15:59
:PC
:1PuBKPKg
#200 [mt]
古い桜の木の前。
気づいたらあたしは携帯をとりだし、
電話帳から
〔竹内 幸平〕を開き
電話をかけていた。
「もしもし?」
幸平の声がした。
「あっ。幸平…」
「なんで電話してくんの??」
幸平が笑いながらそう言った。
:09/07/05 16:00
:PC
:1PuBKPKg
#201 [mt]
どきっとした。
冷たい幸平の声
「ご・・ごめ・・」
「目の前いるじゃん(笑)」
びっくりして辺りを見渡すと
木の下にしゃがんで電話をしている
幸平がいた。
:09/07/05 16:00
:PC
:1PuBKPKg
#202 [mt]
いつものように中腰になりしゃがみこんでいた
「よいしょっ」
そう言って幸平は立ち上がった。
「こんな夜中まで夜遊びですか?笑」
:09/07/05 16:01
:PC
:1PuBKPKg
#203 [mt]
あ…
なんでだろ…
あたしは何を言っていいのか、言葉がつまって話せなかった。
その様子に幸平が気がついた
「どしたん?」
幸平が心配そうにあたしの顔をのぞきこんだ。
:09/07/05 16:01
:PC
:1PuBKPKg
#204 [mt]
<私の意味>
「私・・・由紀子さんの代わり…?」
頭で思い浮かべた疑問が声として
幸平に問いただしていた。
顔は見てないがきっと幸平は
驚いているとなんとなくわかった。
:09/07/05 16:03
:PC
:1PuBKPKg
#205 [mt]
幸平は低い声で
「あぁ。」
一言言った。
その一言が
悲しくてたまらなかった。
あぁなんでだろ…
涙が止まらない
この人はあたしを…
誰と思ってた…?
:09/07/05 16:03
:PC
:1PuBKPKg
#206 [mt]
止まらない涙を頬に伝わせながら
走って家まで帰った。
幸平は追ってはこなかった。
:09/07/05 16:03
:PC
:1PuBKPKg
#207 [mt]
あなたは私を抱いたわけでもない
あなたは私に好きと言ったわけでもない
あなたは何も悪くないのに…
:09/07/05 16:04
:PC
:1PuBKPKg
#208 [mt]
どうしてこんなに悲しくなるの
何泣いちゃってんの…
私たち付き合ってもいないじゃない…
何も始まってやいないんだから…
走って家にかえった
勢いよくドアをあけて家に入る
そしてその場にしゃがみこんで泣き崩れた。
:09/07/05 16:04
:PC
:1PuBKPKg
#209 [mt]
どうして泣いているんだろう。
ちがう…
付き合ってほしかったわけじゃない
愛してなんておもっちゃいない。
何が悲しいんだろう?
:09/07/05 16:05
:PC
:1PuBKPKg
#210 [mt]
ただ…
一人の私として
私を見てほしかっただけよ…―
:09/07/05 16:06
:PC
:1PuBKPKg
#211 [mt]
〜♪〜♪〜♪〜
そのとき着信があった
表示されていたのは
【竹内 幸平】…
出たくなかった…
なのに…気持ちとはうらはらに
電話にでてしまう指。
:09/07/05 16:06
:PC
:1PuBKPKg
#212 [mt]
『もしもし…??』
「なによ…」
『ごめん…』
ごめん…?
この人はなんであたしに謝るの?
この人はあたしに対して悪いことしたの?
なんか一人で舞い上がって馬鹿みたい
これ以上惨めにさせないで
:09/07/05 16:07
:PC
:1PuBKPKg
#213 [mt]
「別に…」
泣いているのを隠すのに必死で
口数が少なくなった。
泣き虫な女なんて思われたくない
何こいつ。何で泣いてんのなんて思われたくないそんな気持ちでいっぱいだった。
言いたい事なんていえるはずがない
だって私は彼女でもないから…
:09/07/05 16:07
:PC
:1PuBKPKg
#214 [mt]
『ゆきこのこと・・・誰からなんか聞いたりしたん?』
「めぐ…」
『けんとの女??』
「そう…」
『そっか…』
:09/07/05 16:08
:PC
:1PuBKPKg
#215 [mt]
その後あたしは耐えられなくなり
電話を切った。
幸平が折り返しかけなおしてくることはなかった。
:09/07/05 16:09
:PC
:1PuBKPKg
#216 [mt]
何時間過ぎたんだろう
携帯をみた。
時間はもう深夜の3時だった
ただぼーっとする事しかできずにいた。
携帯を抱いて…
また彼の名前が表示されるのを
こんなときでも期待してしまう自分がいた
:09/07/05 16:09
:PC
:1PuBKPKg
#217 [mt]
……――
鳥の声がする。
まぶしい光がカーテンからもれる。
「もう朝なんだ…」
いつのまにか寝てしまっていた。
着信履歴を見ても
竹内 幸平の文字はなかった。
:09/07/05 16:10
:PC
:1PuBKPKg
#218 [mt]
もう会えない…
そう思った。
鏡で自分の顔を見る
涙のせいで少し目が腫れていて
赤くなっていた
「はは…不細工…」
なんだか悲しくなって
また少し涙が頬をつたった
:09/07/05 16:10
:PC
:1PuBKPKg
#219 [mt]
その時だった。
〜♪〜♪〜♪
携帯の画面に表示されたのは
【大森 けんと】
あたしは電話にでた。
「もしもし?」
『ごめん!!!!』
:09/07/05 16:12
:PC
:1PuBKPKg
#220 [mt]
ものすごい大きな声で
けんとがあやまり、
あたしは思わず耳から携帯を離した
「えっ…どうしたの??」
『幸平…!!あいつ許してやってくれ…
悪気はないんだよ』
:09/07/05 16:12
:PC
:1PuBKPKg
#221 [mt]
けんとははなした。
昨日の夜あの後
幸平はけんとに電話をした。
そしてすべてを話した。
幸平はあの日麻紀に出会った。
古い桜の木の下。
幸平は最愛の人を失くし
生きる気力さえもなくしかけていた。
:09/07/05 16:12
:PC
:1PuBKPKg
#222 [mt]
そんなとき麻紀と出会ったのだった。
幸平は初め麻紀を由紀子だと思った。
茶色い長い髪。
小さな身長。
顔は似ているわけではない。
由紀子は美人・綺麗という感じだが
麻紀はどちらかというと可愛いらしいという感じだった
:09/07/05 16:12
:PC
:1PuBKPKg
#223 [mt]
けれど麻紀が由紀子として
見えてしまってしかたなかった。
:09/07/05 16:13
:PC
:1PuBKPKg
#224 [mt]
そしていつの日か
麻紀を由紀子と思っていた。
いつも抱きしめたくなる寸前に
“別人”
そう思い出し、手を出す事はなかった。
:09/07/05 16:13
:PC
:1PuBKPKg
#225 [mt]
それでもやっぱり
麻紀といる時間は由紀子といる気がして
気がつくと逢いに行ってしまった。
:09/07/05 16:13
:PC
:1PuBKPKg
#226 [mt]
そして昨日
「あたし・・・由紀子さんの代わり…?」
麻紀の一言でまた我にかえり
「あぁ。」
と言った。
:09/07/05 16:14
:PC
:1PuBKPKg
#227 [mt]
幸平は違う女を自分の女として
見ていたということ。
由紀子にとっても
麻紀にとっても
ひどいことをしたということ。
麻紀の涙を見た瞬間
そういう思いがまた深まった
"ごめん…俺情けねえ
でも由紀子・・・・
いないなんて受け止められねんだわ…"
そうけんとに言ったそうだった。
:09/07/05 16:15
:PC
:1PuBKPKg
#228 [mt]
そうなんだ…」
そうとしか言えなかった
幸平は私を気にかけてくれていた
私に逢いたくて逢いにきてくれた
でも…
:09/07/05 16:16
:PC
:1PuBKPKg
#229 [mt]
本当はあたしじゃなくて
最愛の人に代えた私…
由紀子さんに代えられた私
『ごめんな。めぐから聞いたんやけど…麻紀お前幸平の事すきなんやなぁ。』
「うん…」
:09/07/05 16:16
:PC
:1PuBKPKg
#230 [mt]
『あいつ…今は本当に由紀子しか見えてねんだわ。俺、由紀子も大事やけど…でも…俺麻紀の恋、応援してるから。』
けんとは最後に
過去は過去として
今は無理でもいつかは
受け入れないかん
幸平はこれからは
由紀子のいない道を
歩かせなくちゃいかん
そう震えた声で言った。
:09/07/05 16:17
:PC
:1PuBKPKg
#231 [mt]
けんとは最後に
過去は過去として
今は無理でもいつかは
受け入れないかん
幸平はこれからは
由紀子のいない道を
歩かせなくちゃいかん
そう震えた声で言った。
:09/07/05 16:17
:PC
:1PuBKPKg
#232 [mt]
私はあなたのために
なにができる―…?
あなたの最愛の人…
由紀子さんとしてではなく
私として…
黒木麻紀として…
あなたの瞳に映りたい
私は…
わがままですか…?
やっぱりあなたが
好きなんです。
:09/07/05 16:18
:PC
:1PuBKPKg
#233 [mt]
今日はここまでにします。見ている方いるのかな…。笑
<止まらない恋>
:09/07/05 16:20
:PC
:1PuBKPKg
#234 [我輩は匿名である]
泣けた(ノД`)゚.
:09/07/05 19:35
:F706i
:T9NrzVEg
#235 [mt]
>>234
匿名さん
わぁ
初めての書き込みで嬉しいです

携帯でみたら"続き"って出て読みにくいので今後気をつけますね
書き込み嬉しかったので更新します

:09/07/05 20:01
:N906imyu
:qRBE0DmQ
#236 [mt]
<止まらない恋>
“ピンポーン”
けんととめぐの住むマンションに着いた
バタバタと足音が聞こえて
扉をあけたのはけんとだった。
「いらっしゃい」
:09/07/05 20:03
:PC
:1PuBKPKg
#237 [mt]
けんとが優しく笑った
「昨日の今日で…ごめんね」
あたしは苦笑いした
「い〜よい〜よ!」
そういってけんとは入れと手招きした
:09/07/05 20:03
:PC
:1PuBKPKg
#238 [mt]
「いらっしゃい♪」
家に入ると食器を洗いながら
めぐが笑顔で声をかけてきた
:09/07/05 20:03
:PC
:1PuBKPKg
#239 [mt]
めぐがお茶を持ってきた。
「めぐ・・・私ね昨日幸平に聞いちゃったんだ。私のこと、由紀子さんの代わり?って・・」
「うん・・聞いたよ。けんとが幸平くんから聞いたって。幸平くん、あたしに止めてくれてありがとって言ったんだよね・・・ねぇ。けんと」
:09/07/05 20:05
:PC
:1PuBKPKg
#240 [mt]
「うん・・・」
思わず瞳からひとすじの涙がこぼれた。
じゃあもう・・・逢いにもこないんだ・・・
電話もかけてこないんだ・・・
:09/07/05 20:06
:PC
:1PuBKPKg
#241 [mt]
「あ!!でも麻紀・・・幸平が最後でもいいから逢いたいって逢ってあやまりたいって言ってた」
「あやまりたい・・・か。」
「麻紀・・?嫌だったら行かなくてもいいんだよ・・?
無理しなくていいんやけね・・・?」
「うん・・・」
:09/07/05 20:06
:PC
:1PuBKPKg
#242 [mt]
「じゃあ、麻紀が好きなようにしていいからさ、
今日の5時に桜の木で待ってるって。行くなら行ってやって。俺はお前の意思に反対したりしねえからさ」
けんとが携帯を机に置きながら言った
:09/07/05 20:07
:PC
:1PuBKPKg
#243 [mt]
「ありがとう・・・」
めぐは笑ってテイッシュをくれた
あたしは笑って受け取り涙をふいた。
「ごめん!帰る!」
「お・・?おう!!」
:09/07/05 20:08
:PC
:1PuBKPKg
#244 [mt]
けんとがわざとらしくコケて
少し場を和ませた
「行ったりきたりしてごめんね!あたし・・・話してくる!!自分の気持ち伝えてくる!!」
めぐとけんとは驚いた顔をした。
"麻紀らしいね"
:09/07/05 20:09
:PC
:1PuBKPKg
#245 [mt]
「でもそんなに麻紀が夢中なのはじめてだね。けんと」
「あぁ。」
二人は笑った
「はは♪じゃ!ばいばい!!」
あたしは走った
:09/07/05 20:10
:PC
:1PuBKPKg
#246 [mt]
早く伝えたくて。走った。
「がんばれよ〜〜!!」
けんとが叫んだ
振り返りにこっと笑った
:09/07/05 20:10
:PC
:1PuBKPKg
#247 [mt]
時間はまだ昼前。
"好き"
あなたのこともっと知りたい
:09/07/05 20:10
:PC
:1PuBKPKg
#248 [mt]
どこがすきなのか全くわからない
あなたの何かに惹かれたんだ
容姿が好きなわけじゃない
あなたの性格を全て知ってるわけじゃない
:09/07/05 20:12
:PC
:1PuBKPKg
#249 [mt]
きっと考え方もなにもかも
正反対なふたりだけど
理由なんて必要ないよ
あたしはあなたを愛してます
ねぇ神様やっぱり
走り続けてもいい?
:09/07/05 20:12
:PC
:1PuBKPKg
#250 [mt]
<片思い >
「はぁっ・・はぁ・・・」
桜の木まで走った
そこには幸平がいた。
え・・・
:09/07/05 20:13
:PC
:1PuBKPKg
#251 [mt]
時計を見るとまだ
待ち合わせまでに5時間以上ある
しかしそこには幸平がいた。
「よ。」
:09/07/05 20:13
:PC
:1PuBKPKg
#252 [mt]
「え・・なんで・・?まだ早・・・」
「落ちつかんくて。」
幸平は下をむいた。
:09/07/05 20:14
:PC
:1PuBKPKg
#253 [mt]
「あの海・・・行ってくれませんか?」
そう言ったのは幸平だった
耳を赤くしてヘルメットをしてる頭をかいて
幸平はバイクにまたがった
:09/07/05 20:14
:PC
:1PuBKPKg
#254 [mt]
私はうなずいて
渡されたヘルメットをだまってかぶった
”ブゥン”と音をたてて
あの海・・相田海岸へむかった
:09/07/05 20:15
:PC
:1PuBKPKg
#255 [mt]
行くまでの時間二人は一言も言葉を交わさなかった
こんなときでも私の胸は高鳴った
そんな音が聞こえないように
幸平の背中から少し離れた。
:09/07/05 20:15
:PC
:1PuBKPKg
#256 [mt]
海に近づくと
しょっぱい風が通り抜け
波のきれいな音が
耳に響いた
―――・・・
:09/07/05 20:15
:PC
:1PuBKPKg
#257 [mt]
見覚えのある場所に辿り着くと
二人で砂浜におりた
まだ肌寒い春。
昼間でも人が少なかった
:09/07/05 20:16
:PC
:1PuBKPKg
#258 [mt]
「よいしょ」
前と同じような所で幸平は腰をおろした
少し距離をおいて隣に私も腰をおろした
私は何も話さずにただまっすぐに
海のむこうを見ていた。
:09/07/05 20:17
:PC
:1PuBKPKg
#259 [mt]
幸平がやっと口をひらいた。
「俺・・」
「はぁ〜っ。」
幸平の言葉を遮った私のわざとらしいため息。
:09/07/05 20:18
:PC
:1PuBKPKg
#260 [mt]
「自分の彼女が突然いなくなってさみしいよね。
きっと私にはわからないくらい辛いよね。
でも少しでも私が由紀子さんの代わりになれるなら
私・・・
そのままでいいよ。」
:09/07/05 20:18
:PC
:1PuBKPKg
#261 [mt]
幸平は驚いて、
まっすぐ前を見ている私を見つめた
私はそのまま続けた
:09/07/05 20:19
:PC
:1PuBKPKg
#262 [mt]
「ははっ。なんか少し調子のってた。
ごめんね。
勝手に舞い上がって勝手に泣いて。
いい迷惑だよね〜!!ははっ」
思わず涙はこぼれた。
:09/07/05 20:19
:PC
:1PuBKPKg
#263 [mt]
「俺さ・・由紀子の事、本気で好きやった。今でも本気で好きやな。
それなのに俺お前の事を少し由紀子と重ねてしまって。ほんとにごめん
俺が番号聞いたのも逢いに行ったのもお前は何もわるくない。お前は・・悪くないから
:09/07/05 20:20
:PC
:1PuBKPKg
#264 [mt]
もう・・・これで最後だから逢いに行かないから。」
幸平は目に涙をためていた。
:09/07/05 20:20
:PC
:1PuBKPKg
#265 [mt]
「ほれ。
こんな時でも麻紀との最後じゃなくて由紀子の最後としてみてしまいそうな最低な男。
ほんとごめん」
:09/07/05 20:21
:PC
:1PuBKPKg
#266 [mt]
幸平は涙が落ちないように空を見上げた。
「・・・ってば」
「え?」
:09/07/05 20:21
:PC
:1PuBKPKg
#267 [mt]
「・・・だから・・・いいって言ってんでしょ!?
あたしがいいって言ってんの!!」
あたしは思わず幸平の腕をつかんだ
:09/07/05 20:21
:PC
:1PuBKPKg
#268 [mt]
「代わりでもなんでもいいの・・!!
彼女にしろなんて言ってないじゃない・・・!!
そばにいるくらい・・
いいじゃない・・!!!」
:09/07/05 20:21
:PC
:1PuBKPKg
#269 [mt]
空を見上げた幸平の瞳からは
もう涙がこぼれ落ちていた
わかってよわかってよ
これ以上望まないのに
:09/07/05 20:22
:PC
:1PuBKPKg
#270 [mt]
それぐらい叶えてよ
伝わってよあたしの気持ち・・・
「好きなの!!」
:09/07/05 20:22
:PC
:1PuBKPKg
#271 [mt]
気づけばその言葉を言ってしまっていた
幸平はさらに驚いた顔をした。
「ごめん・・・」
顔を真っ赤にしたまま私はつい小さく下をむいた
幸平は黙ったままだった
:09/07/05 20:23
:PC
:1PuBKPKg
#272 [mt]
「もっ・・・もう帰ろ!わかった。もう逢わない!!ごめんね!困らせて!!」
とびきいりの笑顔も当たり前のようにひきつる。
一人で立ち上がってバイクのほうへ向かった
幸平も立ち上がりかえる準備をはじめた。
:09/07/05 20:24
:PC
:1PuBKPKg
#273 [mt]
とうとう無言のままあたしの家についた。
「最後に話せてよかったなっ!・・じゃーばいばい!!」
あたしは赤くなった瞳をこすって精一杯の笑顔を見せ、家にはいろうとした。
:09/07/05 20:24
:PC
:1PuBKPKg
#274 [mt]
「聞けよ。」
幸平の低い声
「なに?」
あたしは幸平に背中を向けた
:09/07/05 20:25
:PC
:1PuBKPKg
#275 [mt]
「ごめん。
こんな俺でいいなら付き合うことはできないけど・・友達になってくれるなら・・・これからも・・」
「これからも?」
「仲良くしてほしい」
:09/07/05 20:25
:PC
:1PuBKPKg
#276 [mt]
あたしの胸は高鳴った
”最後じゃない”
あたしは振り返り笑顔で
幸平に言った
「またね!」
:09/07/05 20:25
:PC
:1PuBKPKg
#277 [mt]
幸平はバイクに乗って帰っていった
幸平は最後に少し笑って
”またな”と言った
私はすぐめぐに電話をかけ
すべてを話した
:09/07/05 20:26
:PC
:1PuBKPKg
#278 [mt]
けんともめぐも頑張れと言ってくれた
その言葉だけで頑張ろうと思った
付き合えなくても好きでいたい
:09/07/05 20:26
:PC
:1PuBKPKg
#279 [mt]
きっとこの恋は
頑張っても頑張っても
走っても走っても
一番にはなれない
そんなレース
:09/07/05 20:27
:PC
:1PuBKPKg
#280 [mt]
ゴールが何メートル先かなんて
知らされていない
気がつけばスタート地点に立っていて
気がつけば走り出していた
見えないゴールに向かって
:09/07/05 20:28
:PC
:1PuBKPKg
#281 [mt]
無理だとわかっていても
些細なことばが嬉しかった
単純女にもなるし
馬鹿女にでもなるよ
それでも今は
君が好き
:09/07/05 20:28
:PC
:1PuBKPKg
#282 [mt]
<友達>
あれから二ヶ月が過ぎた
最初は幸平もきまずいようで
電話をしてこなかったが
けんとやめぐのおかげで
雄ちゃんや純くんそして幸平、
あたしの6人で遊ぶようになって
幸平も徐々に自然に接してくれるようになった。
:09/07/05 20:29
:PC
:1PuBKPKg
#283 [mt]
幸平もまだ立ち直りはできてないが、
仕事にもでるようになり
しだいに笑顔も増えていった
―――・・・・
:09/07/05 20:30
:PC
:1PuBKPKg
#284 [mt]
あたしは仕事を終わらせめぐの家にむかった
今日は雄ちゃんの誕生日。
みんなでめぐの家で
お祝いをすることになった
:09/07/05 20:30
:PC
:1PuBKPKg
#285 [mt]
ピンポーン
「麻紀〜!!はいってはいって」
そう言ってきたのは純くんだった
「お前の家じゃねーよ」
幸平が頭をばこっとたたいた。
:09/07/05 20:31
:PC
:1PuBKPKg
#286 [mt]
みんな近い年の為いつもこんな感じですっかり仲良くなった
「ふふっはいるよ〜おじゃましまぁす」
二人を通り過ぎてリビングにむかった
:09/07/05 20:32
:PC
:1PuBKPKg
#287 [mt]
「真紀お仕事おつかれ〜
ご馳走作ったから今日は期待してて♪」
「本当♪あ!あたしケーキ買ってきたよ!あと店で花束もつくってきたから♪」
:09/07/05 20:32
:PC
:1PuBKPKg
#288 [mt]
「花束まじ可愛い〜♪さすが花屋★主役はもうすぐくるからね♪」
雄ちゃんがくるまでみんなで他愛のない会話をしながら待った
:09/07/05 20:33
:PC
:1PuBKPKg
#289 [mt]
ピンポーン
『お〜いあけて〜あらっ?鍵あいてる?はいるぞ〜?』
みんなで電気を消して
静かにリビングにはいってくるのを待った
:09/07/05 20:34
:PC
:1PuBKPKg
#290 [mt]
『うわっ真っ暗!?誰もいねえの〜??』
雄大は真っ暗な部屋を携帯の画面で照らした
ガチャっ・・・
:09/07/05 20:34
:PC
:1PuBKPKg
#291 [mt]
電気がぱっとつき
『パンパーンッパパーンッ』
クラッカーの音と共に
「雄ちゃん誕生日おめでと〜♪!!」
みんなが一斉に言った
「おっ・・・おぉ。お〜?!うあっ」
:09/07/05 20:34
:PC
:1PuBKPKg
#292 [mt]
雄大の言葉が言葉になってなかったことに
みんなは大爆笑
「日本語しゃべれよ〜!!笑」
みんながつっこんだ。
「お前らいいやつだなぁ〜っ俺は嬉しいよ〜」
:09/07/05 20:34
:PC
:1PuBKPKg
#293 [mt]
雄大はとても喜んだ様子でけんとやみんあの肩をバンバンたたいた
「も〜いたぁ〜い!!」
めぐが何倍もの強さで叩き返した
「いってっごめんごめん♪笑」
「はいはい!!食べようよ〜♪♪」
:09/07/05 20:35
:PC
:1PuBKPKg
#294 [mt]
「雄ちゃんが一番お兄さんなったね〜」
「麻紀よく気づいたそのとおり!」
「お前が一番おっさんやなぁ顔も歳も」
「あーん!?もういっぺん言え糞幸平!ごら、あん?」
「テンションうぜーよ笑」
「まっお誕生日で皆に祝えてもらえたんでご機嫌なんで許したるよ幸平ちゃん〜♪」
「はいはい」
――-・・・・・・
:09/07/05 20:38
:PC
:1PuBKPKg
#295 [mt]
お酒もはいってみんなテンションが
あがってて話はとても盛り上がった
そしてみんなでケーキや
めぐがつくったデザートなどを食べた
:09/07/05 20:39
:PC
:1PuBKPKg
#296 [mt]
「あ!そうそうめぐとけんとで雄大に誕生日プレゼント買ったよ〜♪じゃーんッ!!」
そういってめぐがだしたのは
帽子とサングラスだった。
:09/07/05 20:39
:PC
:1PuBKPKg
#297 [mt]
「おぉ〜っ!サンキュー!かっこいいじゃん!」
「どう?♪」
と、雄大は帽子とサングラスを
かぶってキメポーズをした。
「ぷっヤクザみたぁ〜い★笑」
:09/07/05 20:39
:PC
:1PuBKPKg
#298 [mt]
「なんだと麻紀〜!笑
でもありがとな〜♪」
「雄大雄大!!俺らからもあるよ〜♪ちょっと来て♪」
幸平と純はニヤニヤしながら
雄大を手招きした。
:09/07/05 20:40
:PC
:1PuBKPKg
#299 [mt]
「何なに〜?♪」
「はいよっ」
純はプレゼントを雄大のポケットにいれた。
「ん・・?なんだ〜?」
「あ〜!!!だめだめ!!帰ってからみろよ!!」
:09/07/05 20:40
:PC
:1PuBKPKg
#300 [mt]
あわてて笑いながら幸平が言った
「なによ気になるじゃん」
めぐがひょいっとポケットからそれをうばった
少し雑だが箱にリボンが結ばれていた
:09/07/05 20:41
:PC
:1PuBKPKg
#301 [mt]
「なによこれ〜!!いや〜信じらんな〜い!!笑」
それはコンドームだった
:09/07/05 20:42
:PC
:1PuBKPKg
#302 [mt]
「なんだよいいプレゼントじゃねーかなぁけんと」
純が爆笑しながた聞いた
「あぁお前らにしてはよく考えたよな!!笑」
「なにそれえ〜っ笑」
めぐも私も大笑い
:09/07/05 20:42
:PC
:1PuBKPKg
#303 [mt]
「っま。女ができたらありがたく使わせていただこうじゃないか♪笑 サンキュー!」
「あ!雄ちゃん私も忘れんでよぉ!ちゃんと買ってあるんだから♪はぁいっ」
麻紀は店で作った"happy birth day ★雄大★"
と書かれてメッセージカードが入った小さな花束と
茶色いくまのキーホルダーだった
:09/07/05 20:44
:PC
:1PuBKPKg
#304 [mt]
「可愛いでしょ?これ♪携帯につけてね〜♪なんちゃって笑」
「おぉまじ可愛いな!つけるつける!!ありがと!」
雄大はみんなから誕生日プレゼントがもらえて
上機嫌だった。
:09/07/05 20:44
:PC
:1PuBKPKg
#305 [mt]
その後もみんなでたくさん話して
23時過ぎくらいに解散することにした
純と幸平と雄大とあたしの
四人で帰ることになった
:09/07/05 20:44
:PC
:1PuBKPKg
#306 [mt]
雄大はべろべろに酔っていた
それを純と幸平が支えるようにしていた
「雄大は俺がつれて帰るけ幸平お前麻紀送ってかえれ?」
「おーよろしく。麻紀。帰るぞ」
:09/07/05 20:45
:PC
:1PuBKPKg
#307 [mt]
「あっうん!純くん気をつけてね!雄ちゃん〜??おやすみ!笑」
麻紀は、真っ赤になって今にも寝てしまいそうな雄大を見て笑って二人とわかれた。
:09/07/05 20:45
:PC
:1PuBKPKg
#308 [mt]
幸平とふたりっきりになるのは
あの海で最後だったため
ふたりっきりがひさしぶりに感じた。
好きという気持ちを表さないようこの二ヶ月をすごしていたが
:09/07/05 20:46
:PC
:1PuBKPKg
#309 [mt]
本当は幸平を好きな気持ちは少しも変わっていなかった。
でも表向きでは幸平を特別に気にするようなことはしなかった。
でも思い知らされる、この胸の鼓動で。
:09/07/05 20:47
:PC
:1PuBKPKg
#310 [mt]
「は〜もう夏やな!まだ6月末やけど(笑)」
「そぉだねー☆知り合ってまだ2ヶ月くらいよ?なんか長いようで短いよね(笑)」
「あ〜ほんとほんと!!」
「あはは」
ほんの5秒程度の沈黙が私にとっては何時間もの空間だった
:09/07/05 20:47
:PC
:1PuBKPKg
#311 [mt]
「あのさ。」
口をひらいたのは幸平だった
「ん?」
「お前‥まだ俺のこと好きなん?」
暗闇でもわかった
幸平はとても真剣な表情をして、まっすぐな瞳で見ていた
:09/07/05 20:48
:PC
:1PuBKPKg
#312 [mt]
"お前‥まだ俺のこと好きなん?"
あぁ。
いいかげんうざいのかな
:09/07/05 20:48
:PC
:1PuBKPKg
#313 [mt]
好きなの‥隠してたつもりだったんだけどな‥
「あははっ!なにいってんの(笑)もう昔の話って☆もう諦めて好きじゃないから安心しなよ〜☆これからも友達でいさせてよ!?(笑)」
:09/07/05 20:48
:PC
:1PuBKPKg
#314 [mt]
あたしはそんなこと口走ってたんだ
怖くて‥まっすぐ君の瞳がみれなかった
:09/07/05 20:48
:PC
:1PuBKPKg
#315 [mt]
「そ?あ〜よかった!は〜・・・うん!」
「うん!あはは」
そういって幸平は笑った
私も笑い返した
この笑顔があたしをどれだけ傷つけたか・・・
:09/07/05 20:50
:PC
:1PuBKPKg
#316 [mt]
家まで送ってもらって玄関に入ったとたん
涙がとまらなかった。
やっぱり好きだった。
こんなにこんなに好きだった
馬鹿だった。
ずっとこのまま想い続けていれば
いつか振り向いてくれるだなんて・・
:09/07/05 20:51
:PC
:1PuBKPKg
#317 [mt]
甘かったんだ。
:09/07/05 20:51
:PC
:1PuBKPKg
#318 [mt]
「友達か・・・」
大好きなあなたの笑顔は
一瞬で私を悲しくさせた
その笑顔はとても眩しくて
目の前が真っ暗になったんだ・・・
:09/07/05 20:51
:PC
:1PuBKPKg
#319 [mt]
<キーホルダー>
あれからもう夏になった。
幸平とはもう"友達"だった。
あの夜、幸平への好きを消そうと決めた。
だからもう胸焦がさない。
そう決めていた。
:09/07/05 20:52
:PC
:1PuBKPKg
#320 [mt]
「麻紀ちゃーん!配達頼んでいいかなー??」
「百合子さん!はい!いいですよ!」
「ありがとう!これ住所ね♪
この配達真紀ちゃんの家から10分とかだと思うから帰る準備してもうそのまま上がっちゃっていいよ♪」
「えっいいんですか!わかりました☆」
「はーい♪わかんなかったら電話してね♪」
「了解です〜おつかれさまでした〜!」
:09/07/05 20:52
:PC
:1PuBKPKg
#321 [mt]
荷物を持って帰る準備をして店をでた。
配達は主に源ちゃんがバイクや車で届けるが、こういう急がない配達はたまに頼まれる。
のんびり行っていいから、住所で家を探しながら散歩みたいに配達するのが嫌いではなかった
:09/07/05 20:55
:PC
:1PuBKPKg
#322 [mt]
「誰宛てだろう・・?
・・・ふーん。村上さんね」
紙には"村上様"と書かれていた。
桜並木道。
すっかり桜の木は青葉に変わっていた。
:09/07/05 20:55
:PC
:1PuBKPKg
#323 [mt]
今日天気いいなぁー・・
眩しいくらいの太陽を見上げた
ここかな?
家は古めの瓦の一軒家だった
『・・・麻紀?』
:09/07/05 20:56
:PC
:1PuBKPKg
#324 [mt]
振り返るとそこにいたのは雄大だった
「あ!!雄ちゃんだ!!なんで!?どうしたん!」
「どうしたんって・・・ここ俺んちですが(笑)」
「えっ村上・・・あぁ!!村上って雄ちゃんのことかぁ!!これ配達だよ〜♪村上さんの家に!!」
:09/07/05 20:56
:PC
:1PuBKPKg
#325 [mt]
「ん?あぁ〜・・・花ね!そこの店麻紀のとこやったんやねえ〜俺の母ちゃんそこの常連!(笑)」
「本当!?村上さんいっつも配達じゃないから
あの村上さんとはわからなかった〜!!笑」
荷物を渡すと雄大はちょっと待っててと言って
荷物を家に持っていった。
:09/07/05 20:58
:PC
:1PuBKPKg
#326 [mt]
「ごめんごめん!ちょっと話そうやぁ!暇?仕事中?家はいれはいれ!」
「仕事は終わったけど・・え・・いいの?じゃあお邪魔します♪」
:09/07/05 20:59
:PC
:1PuBKPKg
#327 [mt]
「お兄ちゃん〜!!!」
見るとそこには3人の子供がいた。
「え・・・お兄ちゃん・・?」
「あぁ。そいつら俺の兄弟ね〜
ほら!お前ら姉ちゃんに自己紹介!!」
:09/07/05 20:59
:PC
:1PuBKPKg
#328 [mt]
三人はむずむずして雄大のほうに近寄っていった
「一番下が舞、真ん中が竜、一番上が涼」
「舞ちゃんと竜くんと涼ちゃんね♪よろしくね?」
:09/07/05 20:59
:PC
:1PuBKPKg
#329 [mt]
「よろしくね〜?」
一番上の涼が言った。
ふふっと笑って子供達の頭をなでた。
「舞まだ3歳なんよねぇ〜・・・。涼はもう小2で竜は年中。親どうなっとるんか・・・気になるやろ」
雄大が頭をかきながら笑った
:09/07/05 21:00
:PC
:1PuBKPKg
#330 [mt]
父と母は父が勝手に膨大な借金の保証人になったことが原因で2年前に離婚して
雄大以外の下の子達は離婚前に里親施設でボランティアをしていた母が引き取ってきた子供だった
:09/07/05 21:02
:PC
:1PuBKPKg
#331 [mt]
母は自分の父の小さなデパートをついで代表取締役
でも贅沢な生活はせずに4人それぞれの将来のためにお金を貯めてくれている
母は忙しく子供の世話は雄大がしていた
:09/07/05 21:03
:PC
:1PuBKPKg
#332 [mt]
「でもこいつらは俺の兄弟☆血なんか繋がってなくても関係ねえよ!」
雄大は満遍なく笑った
みんなそれぞれ悩みを抱えていても‥
家庭が複雑でも
こんなに素直に育つから
:09/07/05 21:03
:PC
:1PuBKPKg
#333 [mt]
たまにスーツで顔を見せては百合子さんと喋って花を買って帰るあの村上さんがきっとすごくすごく優しいひとなんだって思った
「そうなんだね…」
私はそれしかいえなかった
:09/07/05 21:04
:PC
:1PuBKPKg
#334 [mt]
「あ!でも大丈夫!母さんバリバリ働いてくれてるし俺も働いてるしやってけてんだ☆この家は昔じーちゃんの家だったんよ!」
「そうなんだぁ‥なんかあったらいつでもいってね!なんでもするから☆」
「‥まじ‥?」
一瞬にやりと笑った気がした
「え?うん?笑」
:09/07/05 21:06
:PC
:1PuBKPKg
#335 [mt]
「じゃあ一緒飯食っていけよ!!はい!つくって☆やった〜★シチューがいい!!いい!?」
話がどんどん進んでいって圧倒された
「いいけど‥
話勝手に進めすぎ!!笑」
「やった〜☆☆」
:09/07/05 21:06
:PC
:1PuBKPKg
#336 [mt]
弟たちと無邪気に喜ぶ姿をみてなぜか憎めなかった
それどころかとても心が和んだ
「さぁー作るか!!じゃあ雄ちゃん手伝って★材料とかある?」
「うん!ねえよ♪」
「うん!ないって・・(笑)じゃあ買い物いこっかな!」
「あ!俺も行く〜バイクあるから外で待ってて」
「はぁ〜い☆」
:09/07/05 21:06
:PC
:1PuBKPKg
#337 [mt]
家を出て玄関で雄大を待った。
しばらくすると車庫から雄大がバイクを押しながらでてきた。
:09/07/05 21:06
:PC
:1PuBKPKg
#338 [mt]
「はい!ヘルメット強制ね〜」
「あはは!わかってるよ〜!」
そう言って運転して10分ほどで近くのスーパーについた。
:09/07/05 21:07
:PC
:1PuBKPKg
#339 [mt]
「よいしょっ」
雄大にヘルメットをわたしてバイクから降りた。
「雄大!!!」
聞き覚えのある声がした。
:09/07/05 21:07
:PC
:1PuBKPKg
#340 [mt]
目をやると幸平だった。
どうやらバイクでちょうど通りかかったようだった。
私はどうしてかとっさに顔を後ろにやってしまった。
:09/07/05 21:07
:PC
:1PuBKPKg
#341 [mt]
おお幸平!」
「え?お前いつから女できたんだよ〜!!」
幸平は笑って雄大の肩を軽くたたいた。
「なっなにいってんだよ!!
麻紀だよ麻紀!おい麻紀!」
:09/07/05 21:08
:PC
:1PuBKPKg
#342 [mt]
「あっえ?あぁ!!幸平!!」
あたしは気づいてなかったふりをした。
「なんだよ〜麻紀か!いるならいえよ〜笑
何?二人でデートですか?」
:09/07/05 21:08
:PC
:1PuBKPKg
#343 [mt]
「ちっちが」
「ちっげーよ!笑」
雄大が大声で否定した。
「なんだよ二人して耳元でキーキーいうなよ(笑)」
幸平が笑った。
:09/07/05 21:08
:PC
:1PuBKPKg
#344 [mt]
その笑顔はどこか悲しそうだった。
由紀子さんが死んだあの日の悲しそうな顔だった。
どうしたの・・?
なにかあったの・・?
:09/07/05 21:09
:PC
:1PuBKPKg
#345 [mt]
知りたくてたまらなかった。
でも・・・きけなかった。
「買い物きたんだよ!今日麻紀が夕飯作ってくれんだ〜!!あっ幸平も来るか!?」
:09/07/05 21:09
:PC
:1PuBKPKg
#346 [mt]
「あ〜・・行きたいとこだけど今日はちょっと用事があるからやめとくわ!ごめんな!じゃあ行くわ!」
「あっおい幸平〜!」
幸平はバイクで走っていってしまった。
:09/07/05 21:09
:PC
:1PuBKPKg
#347 [mt]
「なーんだ?あいつ?なぁ麻紀」
「ん!?あっ早く!買い物いこ!みんな待ってる☆」
「あ。そうだな!!」
急いで買い物を済ませて雄大の家に戻った。
:09/07/05 21:10
:PC
:1PuBKPKg
#348 [mt]
雄大のバイクにも乗っちゃって。
軽い女とか思われたかな。
私はそんな事をきにしていた
雄ちゃんは友達だもん、友達。
”幸平と同じだもん”
「紀・・!!麻紀・・!?」
「えっ」
「鍋!!鍋!!」
「きゃーっ!!」
鍋がぐつぐつとあふれてきそうだった
:09/07/05 21:11
:PC
:1PuBKPKg
#349 [mt]
「ぷっ笑
なにぼーとしてんだよ☆笑」
「ごめ〜ん!!笑」
――・・・
:09/07/05 21:11
:PC
:1PuBKPKg
#350 [mt]
「はーい♪出来上がり〜!!」
「んっうめ〜!!」
雄大が天井に向かって言った。
「美味しい〜!!」
「麻紀ねえちゃん上手〜!!」
弟たちがテーブルを叩きながら騒いだ。
:09/07/05 21:11
:PC
:1PuBKPKg
#351 [mt]
「あったりめーだぁ♪笑」
「こらっあんまり言うと麻紀ちゃん調子のりますからやめなさい!!笑」
「はぁ〜!?じゃあもう食べなくていい〜!!」
雄大のシーチューを移動しようとすると雄大があたしの腕を掴んだ。
:09/07/05 21:12
:PC
:1PuBKPKg
#352 [mt]
「うっ・・そです嘘です!!すみません!!笑」
みんなが一斉に笑った。
あっという間に時間が過ぎた。
:09/07/05 21:12
:PC
:1PuBKPKg
#353 [mt]
「もうすぐ9時じゃん!じゃあそろそろ帰ろうかな♪」
あたしは雄大と食器を洗い終えて帰ることにした。
「じゃあ送ってく!」
「あっありがとお☆」
「歩きでもいい?バイクやなくて。」
「うん!歩きがいい♪」
:09/07/05 21:13
:PC
:1PuBKPKg
#354 [mt]
あたしは弟たちにお別れして
雄大と家をでて歩いた。
「うわ〜見てみて!!星がすごいきれい!!」
「あー・・・ホント。星とかみんの何年ぶりだろ。」
:09/07/05 21:13
:PC
:1PuBKPKg
#355 [mt]
「え?そんなに??」
「うん(笑)あ!てかこれ見てよ!」
そういって雄大があたしにむけたのは
雄大のバイクの鍵だった。それにつけられていたのはこの前の誕生日にあげたくまのキーホルダーだった。
:09/07/05 21:13
:PC
:1PuBKPKg
#356 [mt]
「あぁ!!それホントに付けてくれたんだ!?
いや〜うれしいっ♪」
あたしはつい嬉しくて雄大の肩をばしばしたたいた。
:09/07/05 21:14
:PC
:1PuBKPKg
#357 [mt]
するといきなりその腕を掴まれて雄大の顔が私にかぶさった。
私はふいうちにキスをされてその後はなにがなんだかわからなくて
とりあえず家に送ってもらって・・・
本当に真っ白だった。
覚えているのは触れただけの唇のぬくもりと掴まれた腕の感触
強くも弱くもないしっかりと掴んだ腕の感触。
:09/07/05 21:16
:PC
:1PuBKPKg
#358 [mt]
雄大はキスをすると下をむいて一言も話さなかった。
不器用なキスだった。
:09/07/05 21:17
:PC
:1PuBKPKg
#359 [mt]
雄ちゃん・・・
あなたは私が好き・・・?
そんなわけない。
だって雄ちゃんは私の・・・
友達じゃないの・・?
:09/07/05 21:17
:PC
:1PuBKPKg
#360 [mt]
夜の11時くらいに一通のメールが届いた。
なんとなくわかった。
雄大だった。
:09/07/05 21:17
:PC
:1PuBKPKg
#361 [mt]
"ごめん。"
メールにはそれだけかかれてた。
ごめんー・・?
ごめんて・・・どういう意味よ・・。
:09/07/05 21:17
:PC
:1PuBKPKg
#362 [mt]
"うん"
それだけをかいてメールを送った。
するとすぐに雄大から電話がかかってきた。
でも・・
電話をでることはなかった。
急に雄大を意識してしまう自分がいた。
:09/07/05 21:18
:PC
:1PuBKPKg
#363 [mt]
<嘘つき>
だけどこんなときでも幸平のあの表情が忘れられず・・
幸平に電話をかけている自分がいた。
プルルルルルル・・・
呼び出し音だけが鳴り響く。
:09/07/05 21:18
:PC
:1PuBKPKg
#364 [mt]
「もしもーし?」
幸平の声だった。
どんな時でも、この声を聞けば気持ちが安らいだ。
「も・・もしもし!!幸平・・?」
「あ?はい幸平(笑)」
:09/07/05 21:19
:PC
:1PuBKPKg
#365 [mt]
「はは・・あの・・えーと」
「ぷっ(笑)桜んとここいよ?」
「え・・あ・・・はい!!」
電話を切ってすぐ家をでた。
家からすぐの桜の下にはもう・・
幸平は座っていて笑って手招きしていた。
:09/07/05 21:19
:PC
:1PuBKPKg
#366 [mt]
「えっずっといたの?」
「んなわけねーだろ(笑)瞬間移動だべ」
幸平はにかっと笑い
右手ピ-スした指をチョキチョキしながら言った
またそうやって…なにこいつ。
なんか嬉しくなるじゃん
:09/07/05 21:20
:PC
:1PuBKPKg
#367 [mt]
「なにそれっ(笑)」
その仕草を私が真似する
「真似すんなっ!(笑)
んで、なんかあったか?」
「え?」
「なんかないとお前電話してこんやろー?」
:09/07/05 21:21
:PC
:1PuBKPKg
#368 [mt]
「‥なんかあったのは幸平のほうじゃないの?」
一瞬シーンとなって
冷たい雰囲気が流れた
:09/07/05 21:21
:PC
:1PuBKPKg
#369 [mt]
「いやいやいや!(笑)あんまたいしたことないんでね」
「なによ。水くさい。あー臭い」
「お前意味ちがうだろ(笑)」
幸平はあたしの頭をぺしっと軽く叩いた
「いった〜!!最低!!」
:09/07/05 21:22
:PC
:1PuBKPKg
#370 [mt]
「‥最低か。」
また悲しそうな顔をした
「じっ冗談だよバカ!」
「聞いてくれるわけ?」
「えっ」
「今日初めて墓参り行ってきた」
「由紀子さんの‥」
「うん」
だからあの時あんな顔してたんだ‥
:09/07/05 21:22
:PC
:1PuBKPKg
#371 [mt]
「今日会ったあの後行ったの?」
「うん」
「そっか…」
何を言えばいい?
なぐさめてあげるの?
あたしには何ができる?
:09/07/05 21:23
:PC
:1PuBKPKg
#372 [mt]
沈黙をやぶったのは幸平だった。
「未練たらったら〜…」
彼の口からでた言葉はあまりにも残酷だった。
:09/07/05 21:23
:PC
:1PuBKPKg
#373 [mt]
思わず泣いてしまいそうになった。
でも泣いちゃいけない。
あたしは幸平を好きじゃないんだから。
なんとも思ってないんだから。
あたしと幸平は…友達。
「うん…」
:09/07/05 21:23
:PC
:1PuBKPKg
#374 [mt]
それしかあたしはいえなかった。
「麻紀さぁ…今まで付き合った男ん中で引きずった奴とかいんの?」
未練…
引きずった人…?
:09/07/05 21:24
:PC
:1PuBKPKg
#375 [mt]
今まで何人かと付き合ってきたけど、そんな人いなかった。
由紀子さんと幸平の恋が羨ましくて羨ましくて。
「あたしっ?(笑)いないいない!!」
「そっか〜…俺も中学ん時はろくな恋愛してなかったわ。」
:09/07/05 21:24
:PC
:1PuBKPKg
#376 [mt]
「ろくな恋愛?」
「うん。浮気ばっかやな〜」
「最低だな〜」
私が笑ってそういうと
「ほんとにな。でもあいつと付き合ってから何もかも変わった気がした。今考えたらあれが初恋やわ。」
「ふ〜ん。初恋かぁ〜」
:09/07/05 21:25
:PC
:1PuBKPKg
#377 [mt]
友達なのに、嫉妬してしまう。
こんなの友達じゃないよ…
由紀子さんはもういない。
もういないのに嫉妬して…馬鹿みたい。
自分から友達って言ったくせに
:09/07/05 21:25
:PC
:1PuBKPKg
#378 [mt]
ほんと…馬鹿みたい。
「麻紀の初恋は?」
あたしはその質問にわかんないと言った
:09/07/05 21:26
:PC
:1PuBKPKg
#379 [mt]
でも考えたら私の初恋は
まぎれもなく幸平。
あなたでした。
:09/07/05 21:26
:PC
:1PuBKPKg
#380 [mt]
「過去っていつか忘れるもん?」
幸平はあたしに聞いてきたんだ。
あまりにも真剣に。
「過去って…昔の恋愛のこと?」
「うん」
「本気の恋は忘れないんじゃない?」
自分で言って胸が痛んだ。
:09/07/05 21:26
:PC
:1PuBKPKg
#381 [mt]
幸平は由紀子さんのこと…本気だったって知ってるから。本気の恋だったことしってるから。
「んー…」
「忘れたくないでしょう?」
「ん。」
「忘れられないんでしょう?」
「・・・・。」
:09/07/05 21:27
:PC
:1PuBKPKg
#382 [mt]
「なんで黙るの(笑)」
「なんでそんな事いうかな〜(笑)」
「えっなんで違った?」
「…あってる。」
「未練とか、そういう言葉は別にすきなわけじゃないけど、彼女と別れてすぐほかの人好きになるほうがどうかしてると思う」
:09/07/05 21:27
:PC
:1PuBKPKg
#383 [mt]
「あ〜ね…」
幸平はタオルに自分の顔を埋めた。
なんだか愛しくなってポンポンと幸平の頭をなでた。
「そんな、急ぐことじゃないよ。」
:09/07/05 21:28
:PC
:1PuBKPKg
#384 [mt]
その言葉は自分に言い聞かせているようなものだった。
ゆっくりでいい。
いつかきっと…
ね。そんな風にやっていけばいい。
ゆっくりでいい。
:09/07/05 21:28
:PC
:1PuBKPKg
#385 [mt]
いつかもしかしたら
好きになってもらえるかもしれない。
ゆっくりでいい。
無理に嫌いになることなんて
みんなできないんだから。
貴方は今私をすきではない。
そんなのわかってるんだから。
:09/07/05 21:28
:PC
:1PuBKPKg
#386 [mt]
ばっと起き上がった幸平は前を向いたまま
「てかお前雄大といい感じやん♪」
幸平がにかっと笑って言った。
なにそれ。
無神経すぎる。
:09/07/05 21:29
:PC
:1PuBKPKg
#387 [mt]
さっきまでの少なくとも穏やかな気持ちは
一瞬で消えてしまった。
「あ〜どうだろうね。」
幸平に悪気がないのはわかってる。
でもなんか、幸平がむかついて、思ってもないことをあたしは口にした。
:09/07/05 21:29
:PC
:1PuBKPKg
#388 [mt]
「好きになったかも。」
下をむいてあたしは言った。
:09/07/05 21:30
:PC
:1PuBKPKg
#389 [mt]
”貴方も私に嫉妬してくれる?”
そんないじわるな願い叶うわけないのに。
軽い女って思った?
:09/07/05 21:30
:PC
:1PuBKPKg
#390 [mt]
すぐ誰でも好きになるって。
チャラチャラしてる女って。
そんな女だから、今すぐ突き放して。
いっそのこと、嫌いになって。
:09/07/05 21:30
:PC
:1PuBKPKg
#391 [mt]
「そーかぁ。いいじゃん雄大!あいついい奴やけ♪がんばれよ!!応援してっから」
「‥ありがとう!じゃあもう行くね!!ばいばい!」
あたしはすくっと立ち上がって走った。
:09/07/05 21:31
:PC
:1PuBKPKg
#392 [mt]
「あっおい!!気をつけろよ!!」
あたしは走りながら手をふった。
:09/07/05 21:31
:PC
:1PuBKPKg
#393 [mt]
ごめんね。
嘘ついた。
幸平ごめんね。
あなたの話をいっぱい聞いてあげられる優しさがなくて。
もっとはなしたかったんだよね?由紀子さんのこと。
ごめんね。私ずるいね。
:09/07/05 21:32
:PC
:1PuBKPKg
#394 [mt]
あなたの愛する人は死んだというのに
変な嫉妬してあなたに嫉妬してほしくて。
あなたはあたしの事…
友達としか思ってないっていうのに。
ごめんねごめんね。
:09/07/05 21:32
:PC
:1PuBKPKg
#395 [mt]
やっぱりどうしても好きになってほしくて。
由紀子さんには勝てないそれが悔しくて。
本当は誰よりも今、あなたが好きなのに。
:09/07/05 21:32
:PC
:1PuBKPKg
#396 [mt]
家に着くとすぐベットにはいった。
携帯を見ると受信メール。
雄ちゃんだった。
画面には
"好きなんやけど。"の文字
:09/07/05 21:33
:PC
:1PuBKPKg
#397 [mt]
雄ちゃんのことを考えていた
もし自分が雄ちゃんをすきだったら。
キスされたことが
どれだけうれしいか。
想っても想っても
好きな人の好きな人は空の上。
:09/07/05 21:33
:PC
:1PuBKPKg
#398 [mt]
雄ちゃんだったら
愛してもらえるのに
こんなに寂しい思い
しなくて済むのに。
雄ちゃんと付き合いたい
だけど私はあの人が好き。
嘘つきばかりのあたし。
:09/07/05 21:34
:PC
:1PuBKPKg
#399 [mt]
そのまま携帯を閉じた。
目を瞑って浮かんでくる
雄ちゃんの無邪気な
幸平のはにかんだ笑顔
:09/07/05 21:35
:PC
:1PuBKPKg
#400 [mt]
自分がどうしたいのかもわからない
:09/07/05 21:35
:PC
:1PuBKPKg
#401 [mt]
<それでも構わない >
「…え」
「だから…付き合ってください」
今目の前にいるのは昨日一緒にご飯を食べた雄大。
:09/07/05 21:36
:PC
:1PuBKPKg
#402 [mt]
「何言ってんの〜(笑)冗談やめてよっ♪あははっ」
「冗談やないって。」
私の目をまっすぐに覗き込んでくる。
だよね。
:09/07/05 21:36
:PC
:1PuBKPKg
#403 [mt]
─‥
翌朝メールを見ると
"夕方会える?"
雄大からだった。
そして私は
"会えるよ"
そう返事をして、今に至る
夕方、つまり今、雄大は私の家の前まできてくれていた。
そしていきなり言われた言葉
:09/07/05 21:36
:PC
:1PuBKPKg
#404 [mt]
─好きなんやけど。─
どうしたらいいんだろう。こんな中途半端な気持ちで誰かと付き合うなんてよくない。今までは"なんとなく"そんな感じで付き合ってきた。
:09/07/05 21:37
:PC
:1PuBKPKg
#405 [mt]
しかしあまりにも真剣な雄大の瞳を見て、
中途半端ではいけない。そう思った。
だけど‥幸平‥
あなたを好きでいても
きっと通じ合うことはない
:09/07/05 21:37
:PC
:1PuBKPKg
#406 [mt]
だったら私‥雄大といたほうが幸せなんじゃないか‥
「返事‥どう?」
雄大がのぞき込むように聞いてきた
「‥気になっている人がいるの‥雄大のことも‥嫌いじゃないけど‥ごめん!意味わかんないよね!笑」
:09/07/05 21:38
:PC
:1PuBKPKg
#407 [mt]
「で?」あまりにも短い雄大の返事
「え?」
「で‥嫌いじゃないって、俺のこと好きなん‥?」
:09/07/05 21:38
:PC
:1PuBKPKg
#408 [mt]
「‥‥‥雄ちゃんの他にも気になってる人がいるってことだよ‥」
気まずそうに下をむく私をのぞき込むように雄大は話を続けた
「俺の事好きなら付き合ってくれん?他の奴とか忘れさせるけん」
:09/07/05 21:39
:PC
:1PuBKPKg
#409 [mt]
あまりに堂々した言葉だった
「本気?」
「あぁ本気以外の何者でもないっすよ〜」
そう笑った。
:09/07/05 21:39
:PC
:1PuBKPKg
#410 [mt]
「付き合ってくれるん?」
あたしは何も言わず頷いた‥─
:09/07/05 21:40
:PC
:1PuBKPKg
#411 [mt]
「っしゃ〜‥!!」
さっきまでの雄大が嘘のように顔を真っ赤にさせて座り込んだ
私も笑って隣にしゃがんだ
:09/07/05 21:40
:PC
:1PuBKPKg
#412 [mt]
「顔真っ赤っか☆」
「るせぇ(笑)」
「ぁははっ」
「なぁ‥」
「んっ?」
「─‥うん」
思わず照れ笑いしてしまった
:09/07/05 21:40
:PC
:1PuBKPKg
#413 [mt]
小さな声で
真っ赤な耳で
彼は下を向いて呟きました
"ずっと一緒におろうや‥"
:09/07/05 21:41
:PC
:1PuBKPKg
#414 [mt]
あなただけを
あなた1人を気にしていたんじゃないのに
あなたはそれでもいいんだね
あなたは投げやりになってたの?
それとも本当に私をそれだけ想っていてくれてたの?
:09/07/05 21:42
:PC
:1PuBKPKg
#415 [mt]
答えはあなたしか
わからないけれど
"ずっと一緒"
ただ落ち着ける場所だった
求めていたぬくもりだった
:09/07/05 21:42
:PC
:1PuBKPKg
#416 [mt]
ただ‥あなたを好きだと思った
ただ単純に
あなたの愛が嬉しかったよ
"ずっと一緒‥"
あなたの愛に救われた
:09/07/05 21:42
:PC
:1PuBKPKg
#417 [mt]
このときまだ雄大の心の奥の気持ちには
気づけなかった。
すごく悲しませたね。
すごく不安にさせたね。
:09/07/05 21:43
:PC
:1PuBKPKg
#418 [mt]
ねえ。
あなたは本当に温かい人でした。
ーありがとうー
:09/07/05 21:43
:PC
:1PuBKPKg
#419 [mt]
朝起きると一件のメール。
"まき、これからよろしく"
雄大からだった。
そうだ。昨日からあたし…
雄ちゃんの彼女になったんだよね。
:09/07/05 21:43
:PC
:1PuBKPKg
#420 [mt]
彼女か…
あまり実感がないまま、仕事に向かった。
でもどこか心が温かかった。
:09/07/05 21:44
:PC
:1PuBKPKg
#421 [mt]
「彼女…」
どことなくうれしかった。
:09/07/05 21:44
:PC
:1PuBKPKg
#422 [mt]
仕事に向かう途中、めぐにメールを打った。
"昨日から雄ちゃんと付き合うことになったんだ。
幸平のことはもうふっきれたよ。心配かけてごめんね。"
:09/07/05 21:44
:PC
:1PuBKPKg
#423 [mt]
そうメールを送ると3分も経たないうちに携帯が鳴った。相手はめぐだった。
「もっもしもし?!めぐっ?」
:09/07/05 21:45
:PC
:1PuBKPKg
#424 [匿名]
めっちゃおもしろいです


:09/07/05 21:45
:SO906i
:obnfUREw
#425 [mt]
『まじか〜〜〜!!麻紀が決めたことなら反対しないから!!幸平君のことでちょっと心配してたけど・・よかったよ♪応援するよ!近々二人で遊びにおいでね!?ね!?絶対だからね♪』
「なんでめぐがそんなにテンション高いんよ〜笑」
:09/07/05 21:45
:PC
:1PuBKPKg
#426 [mt]
『だって♪うれしいもん!!麻紀も声が嬉しそうだぞぉ〜♪』
「あはは♪ばれたか〜笑」
『この幸せもの♪笑
ってか今から仕事でしょ?また連絡するわ〜♪』
「ん。わかった☆じゃあまた♪」
:09/07/05 21:45
:PC
:1PuBKPKg
#427 [mt]
そうしてる間に仕事場に到着した。
:09/07/05 21:46
:PC
:1PuBKPKg
#428 [mt]
今日はこの辺で!!感想など書き込みくれたら俄然!やる気でます☆笑
:09/07/05 21:46
:PC
:1PuBKPKg
#429 [我輩は匿名である]
続きがすごく気になります!
読みやすいし
この小説イチ押し★
更新頑張ってください★
:09/07/06 00:08
:W53T
:xJmJR5k6
#430 [mt]
>>429やる気でます。
書き込み有難うございます
更新がんばります!!
今から更新しますね。
:09/07/06 17:32
:PC
:V0b1jcRA
#431 [mt]
「〜♪〜♪」
「あら?麻紀ちゃんたら今日機嫌いいわね!鼻歌なんか久しぶり(笑)」
「えっわ!無意識!(笑)」
「何かいいことあったんだろうねぇ」
「あ‥はは笑」
「あっこんにちはー!いらっしゃい!」
百合子さんはそう言って表にでていった
:09/07/06 17:33
:PC
:V0b1jcRA
#432 [mt]
久しぶりの感情
雄大雄大雄大‥
私の彼氏
私は雄大の‥
"彼女"
:09/07/06 17:34
:PC
:V0b1jcRA
#433 [mt]
「麻紀ちゃーん!ちょっと来てくれるー!」
百合子さんの声で我にかえり声の先へ行ってみる
「あっこんにちは!」
そこにいたのは村上さん。
「麻紀ちゃんやるわね〜村上さんの息子さんとだなんて☆」
:09/07/06 17:34
:PC
:V0b1jcRA
#434 [mt]
「昨日雄大から聞いたのよ〜本当ご機嫌だったから問いただしたら‥ね☆麻紀ちゃんなら大歓迎よ!麻紀ちゃんみたいな可愛い子ちゃんが私の息子と付き合ってくれるなんてありがたいわぁ」
「いえ…そんな」
顔が熱くなり、真っ赤になってく
:09/07/06 17:34
:PC
:V0b1jcRA
#435 [mt]
「こちらこそ私の娘のようなものです、どうぞよろしくお願いします〜ふふっ」
百合子さんの言葉もなんだか照れくさいけど嬉しかった。
「麻紀ちゃんいつでもまた家きてね♪今日は仕事休みだから朝からお花買いにきちゃったの!夜は久しぶりに焼き肉!よかったら麻紀ちゃんもどう?」
:09/07/06 17:35
:PC
:V0b1jcRA
#436 [mt]
「えっわぁ!いいんですかぁ!」
「こら麻紀ちゃんよだれっ!」
「うわぁって百合子さん!でてないですよ!(笑)」
「あはは(笑)せっかくだしお邪魔させてもらったら?♪」
「あ、はいじゃあご馳走になろうかな」
:09/07/06 17:35
:PC
:V0b1jcRA
#437 [mt]
「まかせて!じゃあ仕事が終わったら雄大に迎えにいかせるからそのへんは雄大に連絡入れさせるわね!」
「あっはい!わかりました!」
―‥‥‥
:09/07/06 17:35
:PC
:V0b1jcRA
#438 [mt]
明るいところが雄大に似ている。
いつもと変わらないはずの村上さんが今日はいつもより明るく見えた。
本当、温かい親子だ。
「百合子さーん!そこの花私が移動させますよ〜!」
「あっお願いね〜!」
:09/07/06 17:35
:PC
:V0b1jcRA
#439 [mt]
なんだか今日は仕事あがりまで長く感じる。
何回時計を見たかわからない
:09/07/06 17:42
:PC
:V0b1jcRA
#440 [mt]
<愛の迎え>
私は、まだはっきり雄ちゃんのことが好きなわけではない。
それについては果てしなく幸平が勝っていた。
けど、進んでみる。
人に愛されそれに応える
私は誰かを愛する努力をする
:09/07/06 17:42
:PC
:V0b1jcRA
#441 [mt]
雄大を、好きになる。
なれそうなの。雄ちゃんなら、
あの人に愛しさだって感じるの‥。
:09/07/06 17:42
:PC
:V0b1jcRA
#442 [mt]
「麻紀ちゃん!今日はもう上がっていいわよ〜おつかれさま〜焼き肉行ってらっしゃい☆」
「はい!おつかれさまでしたぁっ」
ルンルンでエプロンを解いて
結んでいた髪も解く。
:09/07/06 17:42
:PC
:V0b1jcRA
#443 [mt]
ふぅと息を吐いた瞬間携帯の振動に気がついた
ディスプレイには雄大の文字
「もしもし!」
「もしもしおつかれ麻紀姫!」
「姫(笑)」
「早く出てきて外♪」
「え?」
:09/07/06 17:43
:PC
:V0b1jcRA
#444 [mt]
急いで荷物を集めて外に出るとバイクにまたがった雄大。
「お迎えでっせ姫(笑)」
「わーお‥(笑)」
内心すごく照れていた
なんか、新鮮だった
:09/07/06 17:43
:PC
:V0b1jcRA
#445 [mt]
ゆっくりなペースでバイクで雄大の家へ向かった
背中におでこをつけてみた。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
:09/07/06 17:43
:PC
:V0b1jcRA
#446 [mt]
わかる。違うことなんて、違うに決まっているよ。
違う人なんだから
幸平の背中‥
雄大の背中‥
:09/07/06 17:44
:PC
:V0b1jcRA
#447 [mt]
どちらも安心した
雄大の背中には私への愛がある
幸平の背中には私への愛がない
こんなに一目瞭然なのに
:09/07/06 17:44
:PC
:V0b1jcRA
#448 [mt]
幸平の背中のほうが‥なんて私は、間違っている。
間違っているんだ。
複雑な気持ちのまま雄大宅についた
:09/07/06 17:44
:PC
:V0b1jcRA
#449 [mt]
扉を開けたら中からドタドタと、なんとなくわかる
予感は的舞、竜、涼が私にとびかかってくる。
一番に抱きついてきた舞が涼のせいて下にうもれる
そして竜は後ろから。
「こら涼!舞が死ぬやろーが!笑」
:09/07/06 17:45
:PC
:V0b1jcRA
#450 [mt]
「イテッ」雄大がペシッと頭を叩いた
「麻紀ちゃーんお兄ちゃんが〜泣」
「ひどいねいたいたい(笑)」
「ふっ甘えやがって〜このやろっ(笑)」
と三人と兄が戯れあう。
どこからどう見ても本物の兄弟。
:09/07/06 17:45
:PC
:V0b1jcRA
#451 [mt]
「麻紀ちゃ〜ん雄大〜舞涼竜〜お皿の用意手伝って〜」
「「「ハーイッ!」」」
ー…
:09/07/06 17:45
:PC
:V0b1jcRA
#452 [mt]
「あっその肉俺が焼いたやつ!」
「舞のお肉だもーん」
「麻紀ちゃんカボチャあげる〜」
「こら涼野菜も食べなさい!
「じゃぁ涼に人参あげる(笑)」
「いやだ麻紀ちゃんー!人参よりカボチャのがマシッ!」
:09/07/06 17:46
:PC
:V0b1jcRA
#453 [mt]
「竜野菜食べれるよ〜!」
「まだまだお肉あるからね☆」
「どんだけ食うんだよ(笑)」
「アハハハハッ」
:09/07/06 17:46
:PC
:V0b1jcRA
#454 [mt]
楽しい一時を過ごして
時計22時をまわる前
「村上さん今日はありがとうございました焼き肉美味しかった!」
「やだわー!村上さんって皆村上さんよ(笑)お母さんと呼んで♪」
「お母さんお邪魔しました☆笑」
:09/07/06 17:46
:PC
:V0b1jcRA
#455 [mt]
「またいらっしゃいね、あっこら竜!歯磨きなさい!じゃあまたね〜雄大ちゃんと家まで送るのよ!」
「わかってるって!!」
「ふふふ」
「何笑ってるのかい?笑」
「素敵な家族だなぁって」
:09/07/06 17:46
:PC
:V0b1jcRA
#456 [mt]
「麻紀ちんもなる?」
「え?」
「俺の家族に。笑」
「何それっ(笑)」
「なんだよ!!(笑)」
:09/07/06 17:47
:PC
:V0b1jcRA
#457 [mt]
雄大はバイク家まで送ってくれた。
「明日さぁ仕事休みなんだ」
「そうなんだー。よかったね」
「‥‥‥‥‥め?」
「え?」
「泊まっちゃだめ?」
:09/07/06 17:47
:PC
:V0b1jcRA
#458 [mt]
雄大が照れるから、思わず私も照れてしまった。
家に男なんて泊めたことない。
でも雄大は‥自然と泊める気になれた。
「いいよ?」
:09/07/06 17:47
:PC
:V0b1jcRA
#459 [mt]
「まじ!!!!???やった!!」
無邪気な笑顔
それだけで嬉しいなんてかわいい。
――――‥
:09/07/06 17:48
:PC
:V0b1jcRA
#460 [mt]
家について携帯を確認すると
メールが1件
着信が1件
幸平からだった
[ 今日会えない? ]
雄大を横にして胸が高鳴った
けど、雄大といる
私は雄大の彼女
:09/07/06 17:48
:PC
:V0b1jcRA
#461 [mt]
迷うことなく返信した
[会えない☆今日雄大が泊まりにきてるから!付き合ったんだ。]
送信―‥
雄大はシロと遊んでいる
「シロごめんね帰り遅くなって」
:09/07/06 17:48
:PC
:V0b1jcRA
#462 [mt]
シロは気にする様子もなく少し眠たそうで今にも寝てしまいそうだった
「雄ちゃん!私お風呂入ってくるねー!」
「一緒入る?」
「ばか?(笑)」
「はい。ごめんなさい」
―‥
:09/07/06 17:48
:PC
:V0b1jcRA
#463 [mt]
「はぁーうめっ」
家にあった缶チューハイを二人で半分ずつ飲んだ
「俺酒弱いんよな〜まぁチューハイ半分じゃ大丈夫だいりょーぶ」
「は!?酔ってる!?」
「冗談(笑)」
:09/07/06 17:49
:PC
:V0b1jcRA
#464 [mt]
二人は小さなベッドに身をよせた
雄大に背を向けてそれにおおいかぶさるように雄大の腕。
「なぁ麻紀‥こっち向いて」
振り返った瞬間
チュ。
:09/07/06 17:49
:PC
:V0b1jcRA
#465 [mt]
また触れるだけのキス
二度目のキス
だんだんとキスが深くなる
向き合って抱き締め合って
胸の鼓動が早くなる。
:09/07/06 17:49
:PC
:V0b1jcRA
#466 [mt]
「‥―ん」
絡み合う舌
溢れる吐息
唇を離すと
雄大を抱き締める私の腕がゆるんだ
:09/07/06 17:50
:PC
:V0b1jcRA
#467 [mt]
その瞬間
雄大は私を抱き締める腕に力を込めた
「雄ちゃ‥きついよ笑」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「雄‥?」
:09/07/06 17:50
:PC
:V0b1jcRA
#468 [mt]
「離したくない‥」
「え‥」
消えていきそうな声だった
:09/07/06 17:50
:PC
:V0b1jcRA
#469 [mt]
「麻紀の好きな奴って幸平だろ?」
「‥‥‥‥」
「わかるんだ、ずっと見てたから。幸平への気持ちは俺にはわかった。‥‥‥違った?(笑)」
顔を下に向けたまま首を横に振った
:09/07/06 17:51
:PC
:V0b1jcRA
#470 [mt]
「だよね、‥‥‥幸平か‥。」
そっと顔をあげると雄大は目を瞑っていた
「大丈夫、キスしてもらえたくらいで、抱き合えたくらいで愛されてるなんて勘違いしないから。」
「雄ちゃ‥‥‥‥」
雄大はまた強く抱き締めた
:09/07/06 17:51
:PC
:V0b1jcRA
#471 [mt]
「大丈夫。俺がいなくちゃだめなようにするから、ね。」
力強いようで繊細
顔が近づいてきて雄大は言った
「エッチしようなんて言わないから(笑)麻紀、大事にしたいし、焦りたくないしね」
:09/07/06 17:52
:PC
:V0b1jcRA
#472 [mt]
ニコッと笑い返すしかできなかった
声にならなかった
たまらなくなって抱き返すことしか…
:09/07/06 17:52
:PC
:V0b1jcRA
#473 [mt]
抱き合っていた時間は
あなたのことしか頭になかった
本当だよ。
好きだよ?
声に出していいたい
けど言えない
今はまだ、言えない
:09/07/06 17:52
:PC
:V0b1jcRA
#474 [mt]
でも雄大?愛はちゃんと伝わってるの。
この部屋はあなたからの愛でいっぱいになるの
この胸もこのベッドも何もかも。
:09/07/06 17:52
:PC
:V0b1jcRA
#475 [mt]
私が抱き返したって
雄大はそれ以上の力で
抱き返してくれる
きつい。愛がいっぱいで、こんなに愛されていいのかな、ねぇ神様。
:09/07/06 17:53
:PC
:V0b1jcRA
#476 [mt]
コロコロ気が変わる奴だなんて思ってる?
軽くてもチャラいなんて思われてもいい
雄大を好きになりたいの
:09/07/06 17:53
:PC
:V0b1jcRA
#477 [mt]
―‥
「ん‥」
雄大の寝呆けた声
私は今日も仕事
いつもは朝からこんなに食べないけど雄大の為におにぎりとか卵焼きを作っておいた
:09/07/06 17:53
:PC
:V0b1jcRA
#478 [mt]
[おはよ、よかったら食べてね]
そんな手紙とシロと雄大を残して部屋を出た
:09/07/06 17:54
:PC
:V0b1jcRA
#479 [mt]
<ひと夏の恋>
町はすっかり夏色。8月
今日はとても天気がいい
お祭りの日
「麻紀いっつもワンピースよね〜」
きゃっきゃと笑いながら話し掛けてきたのは雄大
「何?だめなの?笑」
「いや、体型隠してんのかなーと思って」
:09/07/06 17:54
:PC
:V0b1jcRA
#480 [mt]
「はー?!笑」
「冗談(笑)俺ワンピース好きだもん♪」
私の髪をなでるように触れながら雄大は言った
クーラーで冷えた部屋
締め切った部屋にも溢れだした真夏の日差しが入っている
:09/07/06 17:54
:PC
:V0b1jcRA
#481 [mt]
「いや俺暑がりだもん温めてやるぜー!!」
ガバッと雄大が私の体を覆う
「きゃー!笑」
素肌が触れ合う
一瞬にお風呂も入る
キスもする抱き合う
だけど雄大は重なり合おうとはしなかった
:09/07/06 17:55
:PC
:V0b1jcRA
#482 [mt]
「ねぇ‥抱かないの?笑」
天井を見る雄大のほうに首を傾けて問う
「‥‥‥‥‥‥俺
実はね‥‥
包茎なんや。」
:09/07/06 17:56
:PC
:V0b1jcRA
#483 [mt]
「ぷっはいはい」
「うそってバレたか笑」
抱いてほしかったわけじゃないだけど私はあなたのモノだから。体もあなたに捧げる覚悟はできてるの。
:09/07/06 17:56
:PC
:V0b1jcRA
#484 [mt]
裸で抱き合ってもねぇ私がほしくないの?
少し寂しい気持ちにもなった
"ピンポーン"
:09/07/06 17:56
:PC
:V0b1jcRA
#485 [mt]
「うわ!誰かきたよどうしよっ!笑」
「俺が出てあげるさ♪」
雄大はジャージの短パンと下着を着て玄関に向かった
"ガチャ"
:09/07/06 17:57
:PC
:V0b1jcRA
#486 [mt]
扉を開ける音が聞こえて、五秒くらいしたら
"パタン"
扉が閉まる音が聞こえた
それと同時に雄大の物音もしなくなった
:09/07/06 17:57
:PC
:V0b1jcRA
#487 [mt]
雄大と付き合いだしてから
雄大と二人でめぐの家に顔を出しに行ったりしたが、それぞれの出張などの仕事の都合で一度も皆と集まっていない
幸平の顔も見てないし連絡もない。
そう、雄大の家で焼き肉を食べたあの日のメールからずっと―‥
:09/07/06 17:58
:PC
:V0b1jcRA
#488 [mt]
"ガチャ"
「まき〜まきまきまきちゃーん♪」
ドスドスという足音がしてすぐに雄大の笑顔が見えた
「誰だった?」
「家間違えてたみたい教えてあげてた」
:09/07/06 17:58
:PC
:V0b1jcRA
#489 [mt]
「そうな‥っん‥」
雄大は私を抱き締めながらキスをする
だんだんと舌が私の唇を濡らす
私もそれに応える
:09/07/06 17:58
:PC
:V0b1jcRA
#490 [mt]
‥幸せ
そう感じはじめていた
:09/07/06 17:58
:PC
:V0b1jcRA
#491 [mt]
夕方までだらだらと過ごして二人で街へでかけた
今日はお祭り。
出店の並ぶ道を通って花火の見える海辺まで行ってそこで皆と合流する
:09/07/06 17:59
:PC
:V0b1jcRA
#492 [mt]
皆で集まるのは本当に久しぶり。すごく楽しみだった
百合子さんのお古の
白い生地に蒼い花がちりばめられた浴衣
髪をアップにして髪留めで固定する
:09/07/06 17:59
:PC
:V0b1jcRA
#493 [mt]
そんな風景を隣のベッドでタバコを吸いながら眺める雄大
「麻紀、可愛い」
「やめてよ。笑」
とか言いながら照れる私
「本当だよ」
「ははっ」
:09/07/06 17:59
:PC
:V0b1jcRA
#494 [mt]
「一目惚れだったんだぜ?」
ボソッと言った雄大の台詞は恥ずかしくて聞こえないふりをした。
―…
:09/07/06 18:00
:PC
:V0b1jcRA
#495 [mt]
たこ焼きのにおい
煙
カキ氷屋さんや金魚すくいのお店からのわずかだか涼しい風
下駄のカランコロンと響く音
笑い声
誰かを呼ぶ声
繋がれた手
お面をかぶって肩車された子供
:09/07/06 18:18
:PC
:V0b1jcRA
#496 [mt]
街はお祭り一色だった
私と雄大も手を繋いでその色に染まっていった
:09/07/06 18:18
:PC
:V0b1jcRA
#497 [mt]
ザザーン…
ザーン
流れる波音が本当に気持ちいい
親子連れが砂浜で遊んでいる
「ま〜き〜!!」
めぐの声だった
:09/07/06 18:18
:PC
:V0b1jcRA
#498 [mt]
美紀を抱えためぐ
めぐも美紀もけんとも浴衣を着ていた
「わ〜皆お似合い!ひさしぶりだね!皆で集まるの!」
「可愛いっしょ!ままと美紀ちゃんはオソロなんでちゅよね〜♪」
めぐは美紀の手を揺らしながら言った
:09/07/06 18:19
:PC
:V0b1jcRA
#499 [mt]
「純と幸平は知り合いに車借りてくるってさ。8人乗りのやつ!皆でそれ乗って帰ろうぜ」
けんとが言った
するとめぐが
「ラッキーだね♪」
〜〜♪
「あっ電話」
雄大の電話が鳴った
:09/07/06 18:19
:PC
:V0b1jcRA
#500 [mt]
「あぁ!はいはいわかった下んとこおるけん
はーいじゃね
もうついたって!」
「あ!純くんがいた!」
大きく手を振る純君を私はすぐに見つけた
その横に幸平
本とは、あなたを先に見つけたの。
:09/07/06 18:19
:PC
:V0b1jcRA
#501 [mt]
"ヒュ〜〜〜…ドンッ"
"ヒュ〜〜〜…ドドンッ"
色鮮やかな夜空のパレード
さっきまで騒がしかった浜辺も花火の音しか響かない
舞い上がって咲いては落ちる
私みたいね。
私は雄大のことを愛している。
:09/07/07 20:39
:PC
:9i4HZ6/Y
#502 [mt]
なのに今日の私は
ほんの数ヶ月前の私に引き戻された。
:09/07/07 20:39
:PC
:9i4HZ6/Y
#503 [mt]
だけど私は雄大を愛している
彼を、彼を愛すと決めたのは私だから
:09/07/07 20:40
:PC
:9i4HZ6/Y
#504 [mt]
何千発もの花火はあっというまに終わった。
もう、皆で久しぶりの積もる話で1時間が経った。
「わ〜やべ煙草きらした」私と繋いだ左手を離してポケットをガサガサ探してるのは雄大
:09/07/07 20:40
:PC
:9i4HZ6/Y
#505 [mt]
「あ、俺もきらしてる」続けてけんと。
「俺買ってきてやるよ」
雄大が立ち上がると
「いや、俺も行くよ」
するとぐずりだした美紀を抱きかかえためぐも
「ついて行く〜美紀もぐずりだしたし☆美紀ちゃん散歩行こうね♪」
「麻紀、来る?」
「ううん!ここで座って待ってる」
雄大にそう告げて
三人はここに残った。
:09/07/07 20:40
:PC
:9i4HZ6/Y
#506 [mt]
「いってら〜」純が後ろを振り返りながら言った
幸平はずっと黙ったままだった。
「こうへ?」
純が私を挟んで横にいる幸平に話しかけるが、応答なし。
:09/07/07 20:41
:PC
:9i4HZ6/Y
#507 [mt]
皆の話し声とかで全く気づかなかった。
話の途中から確かに幸平は喋らなくなっていた。
でも3人になって静かになった今ではやっと気づいた。
完全に寝ていた。
「スー…」と言う寝息とそれと呼吸で定期的に揺れる体。
「「ぷっ。」」
:09/07/07 20:41
:PC
:9i4HZ6/Y
#508 [mt]
純と私は同時に笑った。
「なんで?なんでこんなに幸平疲れてんの(笑)」
「頑張って働いてたから?笑」
「そうなの?」
「うん、何かに没頭でもしなきゃ・・・うん(笑)とか言ってたよ(笑)」
「なにそれ。笑」
:09/07/07 20:41
:PC
:9i4HZ6/Y
#509 [mt]
「純くんはどうなの?最近。元気してた?」
「まぁね!俺さ〜今好きな奴いるんだわ!笑」
純がくしゃくしゃな顔で笑って言った
「え〜!どんな人なの?!」
あんまり嬉しそうに言うから、私まで嬉しくなる
「いや〜・・・アパートのお隣さん♪笑」
「え〜!!何それ初耳だね!」
:09/07/07 20:41
:PC
:9i4HZ6/Y
#510 [mt]
「ちょうど一ヶ月前位に越してきたんだよ!これがも〜〜・・・・やばいの!笑」
「何がやばいの?笑」
「こっちの専門学校に入学したらしいで麻紀達とタメなんやけどさ、これがかなり俺のタイプなんだよ〜さわやかというか?なんというか?」
:09/07/07 20:42
:PC
:9i4HZ6/Y
#511 [mt]
「あははっよかったね!うまくいくといいね!」
「まぁ・・まかせろよ♪笑」
純くんのこんな顔はじめてみた。
恋する乙女。いや・・乙男?笑
:09/07/07 20:42
:PC
:9i4HZ6/Y
#512 [mt]
「麻紀は雄大と順調そうじゃん!」
「うん。なんとか仲良くやってるよ」
「雄大と幸平の事はまぁ色々あったけど、やっぱ男の友情はいいね?スパッとさ!ねちねちしてないというかさ?元通り仲良くやってるし正直あん時は一瞬"解散"という文字が浮かんだよ(笑)」
:09/07/07 20:42
:PC
:9i4HZ6/Y
#513 [mt]
・・・・・・・・・。
「え?」
私の顔を見て、純の顔が"あれ・・?"と苦笑いに変わっていった。
:09/07/07 20:43
:PC
:9i4HZ6/Y
#514 [みいちやむヾ゚m・ノ]
やんばい���^!
更新待ってますよ�策y.
:09/07/12 12:12
:W54SA
:DK0eQ7fY
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