死に至る病
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#301 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
庭に出ると、潮の匂いがした。

波打ちの音が聞こえる。

月がでてない。

電信柱についた外灯に照らされ、ようやくまわりが確認できた。

⏰:09/08/20 13:33 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#302 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
庭の隅に、りこと湊はいた。


もう一人、直央もいた。

さっきのことなんてまるでなかったように、明るい笑顔で楽しそうにりこと話していた。

パジャマからワンピースに着替えている。

⏰:09/08/20 13:33 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#303 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕を見るなり、直央は渉ちゃんだぁーとかけ寄ってきた。



透明な笑顔。

直央だ。
いつもの直央。

この直央があんな冷たい目をしたなんて、今思えば嘘のようだった。

⏰:09/08/20 13:34 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#304 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
いっそのこと、



嘘だったらいいのに。

そう思った。


一体何が原因で感情を爆発させたのか、結局分からずじまいですっきりしない。

⏰:09/08/20 13:38 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#305 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「今から肝だめしやろうと思うんだけどさ、オーケー?」

りこは言った。


りこは黄色いキャミソールに白いキュロット姿だった。

露出率高し。

髪はいつも通り高い位置でのポニーテール。

⏰:09/08/20 13:38 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#306 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
皆は頷いた。

りこが説明を始める。



肝だめしのルールはシンプルなものだった。

ペアをふたつ作り、余った鬼一人が先行でルートのどこかに隠れにいく。

ペアは隠れている鬼を見つけて、一緒に連れ帰る。

⏰:09/08/20 13:39 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#307 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
次からはその繰り返しだ。

先行の鬼はりこに決まった。

度肝抜かせてやるよ、と意気込みながら暗闇に消えていった。


最初のペアは湊と直央になった。

⏰:09/08/20 13:40 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#308 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
りこが隠れて5分経過した。



「渉ちゃん、わたしが大声あげたら助けにきてよぅ!」

暗やみにびくびくしながら、直央がすがるように言った。

「さあね」

「絶対だよぅ! 絶対!」

⏰:09/08/20 15:36 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#309 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「直央ちゃん、行こうか」

湊ペアは予定通り出発。

僕と早紀さんは手を振って見送った。




「ぎゃぁぁぁぁ……」


しばらく経った頃、遠くで直央の悲鳴(たぶん)が聞こえてきた。

僕と早紀さんは顔を見合わせる。

⏰:09/08/20 17:20 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


#310 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「今の悲鳴、直央さんですよね」

「たぶん」

「助けに行かないんですか」

「湊がいるのに、必要ないよ」

僕の言葉とほぼ同時に、湊の悲鳴(これもたぶん)が聞こえてきた。


僕と早紀さんはまた顔を見合わせる。

⏰:09/08/20 17:22 📱:N03A 🆔:Ig6.tuHE


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