死に至る病
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#371 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
小さな頃から知ってる、優しいりこの匂いが、僕の犯した過ちをゆっくりと理解させていく。
直央、好きなんだ、
好きなんだよ、
愛してるんだよ、
それなのにどうして。
:09/08/22 14:28
:N03A
:SNme/9P6
#372 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
愛してるのに、どうして。
直央。
直央、なにがいけなかったんだよ教えてくれ。
僕は声に出して叫ぶ。
渉、おまえは悪くない、悪いのは誰でもないんだ。
りこも声に出して叫ぶ。
:09/08/22 14:28
:N03A
:SNme/9P6
#373 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
――『渉ちゃん』。
僕を呼ぶ甘い愛しい声が、頭の中で何度も繰り返される。
僕は手を差し伸べる。
けれど、直央は首を横に振って、本当に好きな人のもとへと駆けていく。
:09/08/22 14:29
:N03A
:SNme/9P6
#374 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
直央、と僕は叫ぶ。
命と差し替えてもいい、
全てを売っていい、
プライドなんて捨てていい、
生まれ変われなくていい、
僕を見て。
:09/08/22 14:31
:N03A
:SNme/9P6
#375 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
ストックが切れたので、また後で更新します(^-^)
誤字脱字がありましたら、感想板まで知らせてくれると助かります
:09/08/22 14:36
:N03A
:SNme/9P6
#376 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
Their summer!
(Side Story)「貧血」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
また直央が倒れた。
全校集会での校長先生のありがたいお話(長くて眠くなって立つのがだるくなるのが嫌だけど)の最中いきなり電池が切れた玩具みたいに、ぱたっと倒れた。
その後すぐに目を開けて大丈夫だと言い張ったが、無理矢理、笹原先生に背負われて保健室へ運ばれた。
全校集会が終わり、見にきてみたらベッドの上で気持ちよさそうにすやすや眠っていた。
:09/08/22 19:10
:N03A
:SNme/9P6
#377 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
僕はベッドの横に椅子を持ってきて、しばらく寝顔を眺めた。
まつ毛なげぇな、つまめそう、ひっこぬいてやろうか。
ちょっと触ろうかなと手を伸ばしたところで、直央が目を開けた。
くるっとした碧い瞳で、辺りを見回し、頭を押さえながらゆっくりと起きた。
:09/08/22 19:18
:N03A
:SNme/9P6
#378 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
「おはよう、お姫様」
直央は驚いたように目を丸くして僕を見つめ、唸りながら、一緒なこと言わないでよぅと意味不明な発言をした。
まだ寝ぼけてる。
:09/08/23 13:35
:N03A
:ytt8HhJg
#379 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
ベッドの側にある窓から、生温い風と蝉の鳴き声が入ってくる。
もうすぐ夏休みだな。
お互いなにも喋らなかった。
やがて、保険室の風間先生が帰ってきた。
手にもつプリントは、扇ぐのに使ったのだろう、折り目だらけでしわくちゃだった。
:09/08/23 15:00
:N03A
:ytt8HhJg
#380 [chimu◆Hi9o8eIXuA]
風間先生は直央を見て、にっこり微笑みかけて近づいてきた。
真っ赤な口紅が、濡れたようにぬらぬら光っていた。
「心配したよー、狩山さん。具合はどんな感じかな? だいぶん良くなった?」
先生は直央の頭を撫でながら、優しく言った。
:09/08/24 19:08
:N03A
:ZJJ0NI9s
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